たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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九十一話


洛陽




宮殿で公孫賛さんを、私の店で預かるように話を聞いた後、
劉花ちゃんを迎えに行って、この日は店に帰った。

早速翌日、午前中に公孫賛さんが私の店に来てくれたので、
席に案内し、まずはウチの接客を受けてもらい、
実際に体験してもらう事でまずは学んでもらう事にした。

そうしてある程度落ち着いてもらったところで、
私は公孫賛さんの席の向かいの椅子に座り、
公孫賛さんと今後の話をする事にした。


「どうですか? ウチのお茶やお菓子は?」
「あ、あぁ、正直びっくりしてるよ。
コレが洛陽で出される茶店の味なんだな。
お茶もお菓子も美味しくて、店も席の間が広めに取ってあって落ち着いた感じで、
すごくくつろぎやすい感じになっているな。
・・・私こんな所で働いて大丈夫かな?」
「何言ってるんですか、幽州を治めていたような御方が。
逆に私は、公孫賛さんをこんな所で働かせていいのか、そっちのほうが心配ですよ。」
「そ、そうかな? 私は確かに幽州を治めていたけど、
そんなに功績を上げたわけでもないし、反董卓連合・・・あ、
今は連合って言ったほうがいいか、先の連合に所属していた身分だし、
本来なら、領地没収や最悪斬首になってもおかしくないような立場だったから・・・」
「その件はもう済んだ話じゃないですか。
月ちゃんも詠ちゃんも連合の件で公孫賛さんを責めていませんし、
逆に登用したいって言うくらいなんですから、もっと堂々としてたらいいんですよ。」
「善処してみるよ・・・それで・・・その、私もあの制服を着なきゃいけないのかな?」

そう言って公孫賛さんが指を指したのは、ウチの従業員のウチの一人で、
その中でも比較的裾の短めのメイド服を着ている娘だ。


「あぁ、アレはあの娘が動きやすいからって短めにしてるだけで、
標準的な制服は・・・ほら、あそこで劉花ちゃんが着てる長めの裾の服ですよ。
劉花ちゃんは中にもう一枚薄い裙子(スカート)を穿いてますけど、
公孫賛さんが好きなような裾の長さでいいですよ。」
「そ、そうか・・・安心した。
だったら、今着てる裙子(スカート)くらいの長さにしてもらおうかな。
こっちの方が私も慣れているし、ある程度動きやすくないと、
警護の仕事の方にも支障が出るから。」
「分かりました、きょう午後お暇だったら一緒に、
制服を作ってもらっている服屋に行って、採寸してもらいますか?
その時に裾の事も相談しましょう。」
「私の方は問題ないよ。
逆に暇を持て余してて、桃香や部下のところに顔を出したら、
その後、何したらいいか困るくらいだから。」
「そうですか、だったら午後に美羽ちゃんとシャオちゃん達が帰ってきたら、
一緒に服屋に行きましょう。
あと、さっき護衛の話しをしていましたが、
彼女達の前ではその話しないようにお願いしますね。
変に警戒させても問題ありますから。」
「分かった。」
「じゃあ、午後までゆっくり店の様子や、皆の仕事ぶりを見て、
雰囲気を掴んでみてください。
お茶やお菓子のおかわりが欲しかったら、言ってくれれば出します、
昼食も一緒に食べていってください。」
「何から何まで申し訳ない・・・・
あと、その・・・お菓子のおかわり、もらってもいいかな?」
「フフ、いいですよ。 ご用意しますね。」


そうして私は席を立ち、
お菓子のおかわりを公孫賛さんに出すように従業員に指示をし、厨房に戻っていった。

私が厨房で仕事をしている間、公孫賛さんは店の隅の方の席で、
従業員を観察して仕事を覚えようとしていたようなので、
私も呼ばれるまでは従業員に、偶にお茶のおかわりなどが要らないか、
聞くように指示だけして、そのままにしておいたのだが、
しばらくした時、公孫賛さんと聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「桃香!?」 「白蓮ちゃん!?」


最初は誰の声か思い出せなかったのだが、
桃香と言う名前を思い出して、すぐに厨房から出て行ったら、
店の入口には、劉備さんを先頭に、愛紗ちゃんに張飛さん、
その後ろに薄い色の青い髪が見えるので趙雲さんと、
劉備さんの背後に見える背の小さい二人組は、
諸葛亮さんと、鳳統さん。
つまり、劉備さん一行が皆で店に来てくれたということだ。


「白蓮ちゃんなんでこんなとこにいるの?」
「なんでって、桃香こそ・・・?
あぁ、桃香達は普通にお客としてか。
私は今度このお店で働く事になったんだよ。
董卓軍に誘われてるんだけど・・・ホラ、連合の件があるだろう?
すぐに軍に入っても部下が着いてこないからしばらく時間を置いて、
ある程度落ち着いたら、董卓軍に入ることになっているんだ。
そんな理由で、今日は下見でこのお店におじゃまさせてもらってるんだ。」
「へ~そうなんだ! そしたら白蓮ちゃんとこれからも逢えるようになるね♪」
「そうだな。 私もこんな事になるとはまったく思ってなかったが・・・
幽州の民や迷惑を掛けた洛陽の民、それに寛大なご処置を頂いた陛下の為に、
まだ、私に何かできるのなら、少しでもお役に立とうと思ってな。」


私は厨房の入り口から公孫賛さん達の話を聞いていたが、
この様子なら、公孫賛さんが董卓軍に入る日も、
そう遠い未来じゃないのかもしれない。

公孫賛さんの心はまだ折れてないし、
協ちゃんに恩義を感じてくれているのなら、
董卓軍に入ってくれたら、力強い存在になってくれるだろう。
しかし今、口には出さなかったが、話の最後に表情が暗くなった所を見ると、
袁紹さんへの意趣返しも諦めていなさそうだ。

・・・ついでに、私の武術の訓練相手も公孫賛さんが努めてくれると嬉しいな。
彼女なら無茶な事はせずに手加減してくれそうだし、
開始数秒でボコられてハイもう一回、とかは無さそうだ。


いつまでも彼女達を店の入口で立ち話させておくわけにも行かないので、
私は、彼女達の元へ行って、店に入るように案内する。


「愛紗ちゃん、劉備さん達もいらっしゃい。」
「あ、喜媚殿、お邪魔しています。」
「喜媚ちゃんこんにちは~♪」
「こんにちはなのだ、またあの甘いお菓子を食べに来たのだ!」
「お、お邪魔します。」
「お邪魔します。」
「ふむ、しかし店に客としてきてるのに、お邪魔しますというのも変ではないかな?」
「あ・・・」
「愛紗ちゃんにつられて、つい。」
「あわわ。」 「はわわ。」
「アハハ、だけど皆さん今日はちょうどいい時間に来ましたね。
公孫賛さんもいるので、良かったら個室を開けますから、
そこでゆっくりお話でもされたらどうですか?」
「よろしいのですか喜媚殿。」
「全然構いませんよ、愛紗ちゃんもお客さんなんだから、
そんな緊張しなくてもいいよ。
ココはお茶を飲んでゆっくりしてもらうお店なんだから。」
「も、申し訳ありません・・・つい。」
「じゃあ、個室に案内しますので。
どうぞこちらです。」


そうして私は劉備さん達を個室に案内する。


「こちらです。
ご注文が決まっているのなら今お聞きしますが、決まってらっしゃいますか?」
「それじゃあ、とりあえず人数分のお茶と、この間食べて蜂蜜のぱんでしたか?
蜂蜜の塗ってある甘いお菓子をお願いします。」
「鈴々は・・・」
「コラ! 鈴々!! おとなしくしないか、すみません喜媚殿。」
「いえ、いいですよ、ココは壁も厚いので、多少騒いでもらっても構いませんよ。
時々霞さん、張遼さんが皆とお酒を持ち込んで酒盛りしたりしますから。」
「ほう、お酒もこの店では出すのですかな?」
「張遼さん達が勝手に持ち込むだけですよ。
ウチの菜譜(メニュー)にはお酒はありません。」
「ではメンマはありますかな?」
「め、メンマですか?」
「うむ、メンマです。
酒にもお茶にもよく合うあのメンマです。」
「さ、流石にメンマは無いですね・・・ウチで食べる分くらいでしか。」
「それは残念ですな。
・・・一つ喜媚殿お聞きしたいのだが、
その喜媚殿が自分達で食べるメンマは、自家製ですか?」
「い、一応私が作ってますけど?」


流石に趙雲さんと言うか・・・メンマに食いついてくるな。


「それは素晴らしい、できたら是非味見をさせていただきたいのですが、
無理・・・ですかな?」
「の、残り物で良かったら構いませんが・・・」
「それは重畳、是非それもお願いいたす。」
「か、かしこまりました。
それではしばらくお待ちください。」


こうして皆のメニューと何故か追加のメンマを用意するために、
私は個室を出て厨房で料理とお茶の様をする。
・・・お茶は別の娘に持って行ってもらおう。


そうして私が厨房でしばらく他の仕事をしていると、
急に個室から、『このメンマを作ったのは誰だぁ!!』
と言う声が聞こえてきた。

ウチの従業員が劉花ちゃん含め皆困惑してるので、
やむなく私が個室に行く事になったのだが、
部屋に入るとメンマを乗せていたであろう小皿を持った趙雲さんが、
席を立った状態でプルプルと震えていて、
愛紗ちゃんと劉備さん、諸葛亮ちゃんと鳳統ちゃんの四人が趙雲さんを、
座らせようとしており、公孫賛さんは諦めの表情で彼女達を見つめていた。


「あの~・・・なにか有りましたでしょうか?」
「コラ! 星! いい加減にしないか!」
「星はどうしたのだ? モグモグ。」
「せ、星さぁ~ん。」
「しょ、正気に戻ってください!」
「・・・このメンマを作ったのは・・・誰ですかな、喜媚殿?」


そう言って私の方を見た趙雲さんの形相は、喜怒哀楽が入り混じったような、
それでいて静かな威圧感のある表情で私の方を見た。


「わ、私ですけど・・・美味しくなかったですか?」


そう言った途端、趙雲さんは愛紗ちゃん達を跳ね除け、私の腕を取り、一言。


「素晴らしい!」
「・・・は?」
「こんな素晴らしメンマに出会ったのは何年ぶりでしょうや!
是非! 是非ともこのメンマを菜譜(メニュー)に乗せて、
このメンマの素晴らしさを世にしらしめるべきです!!」
「・・・あの、ウチお茶屋なんで、メンマは・・・」
「メンマがお茶に合わないと申されるか!?」
「えぇ・・・そ、その合わない事も・・・無いですね・・・?」
「そうでしょう、そうですとも!
是非ともこのメンマを世に・・・ガッ!? ・・・・・キュー。」


急に趙雲さんが気を失って、そのまま椅子に座り込んで背もたれにもたれかかり、
一瞬何が起こったかと思ったが、
その後ろで握りこぶしを作って、憤怒の表情でいる愛紗ちゃんを見付けた。


「喜媚殿。」
「は、はい!!」
「ウチの馬鹿が失礼いたしました。
コレの事は放っておいて、お仕事にお戻りください。
後できつく言っておきますので。」
「そ、それじゃあ・・・あの、失礼しますね。」


私はすぐに部屋を出て、厨房までもどって水を一杯飲んで一呼吸して落ち着いたが、
まさか、趙雲さんのメンマ好きは知っていたが、
実際体験すると、その執着は凄まじいの一言だった・・・
愛紗ちゃんがいなかったら、この店のメニューにメンマが追加されていただろう。

その後は、何度か普通にお茶やお菓子のおかわりの注文がきたが、
メンマの再注文はなかった。


しばらくして劉備さん達が皆で個室から出てきて、
趙雲さんは愛紗ちゃんに担がれていたが、まだ意識が戻っていないようだった。


「それじゃあ、喜媚ちゃんごちそうさまでした。
星ちゃんがちょっと迷惑掛けたみたいでごめんね。」
「あ、いいえあれくらいなら大したこと無いので。」
「喜媚殿、本当にウチの馬鹿がご迷惑をかけて申し訳ありません。」
「いやあ、本当に気にしてないから、ね? 愛紗ちゃん。」
「そう言っていただけると幸いです。」
「お姉ちゃん、お菓子美味しかったのだ~、また来るのだ。」
「はい、また来てね。 後私お兄ちゃんだからね。」


張飛さんは何度説明しても聞いてくれないな・・・


「喜媚さん、また来ますので、今度は是非農法や、内政について
ごゆっくりお話を聞かせてください。」
「お、お願いいたします。 是非喜媚さんから直接お話しを聞いてみたいので、
よろしくお願いいたしましゅ ・・・はわわ、噛んじゃった。」
「仕事中はさすがに無理だけど、時間の開いてる時ならいつでもいいから、
お店が休みの日にでも遊びに来てくれたら、話くらいなら出来ると思うから、
その時にでもね。
「「は、はい!」」


こうして、劉備さん達は帰って行き。
残った公孫賛さんは劉備さん達が来る前まで座っていた席に戻って、
またしばらく、皆の仕事の様子を見ながら、ブツブツと言っていたので、
接客の時のセリフでも覚えているのだろうか?
特に問題ないようなので、そのままそっとしておいた。


そうしてそろそろお昼になるので、昼食の準備をしていたら、
美羽ちゃん達やシャオちゃん達が帰ってきたので、
公孫賛さんも一緒に昼食を取ることになった。


「美羽ちゃん塾の方はどうだった?」
「今日は劉備や諸葛亮や鳳統がおらなんだからあんまり面白うなかったのう。」
「シャオ達は、子供達に文字を教えながら歌の練習してたんだ。」
「見てなさい袁術、こんどこそどちらが歌が上手いか証明して差し上げますわ!」
「あたし達のほうが上手いって証明してやるよ!」
「フフン、妾が何もせずにただ本を読んでいたと思っておるのか?
愚か者共め。
妾は新曲を覚えておったのじゃ、いつまでも同じ曲だけで通用するほど、
あそこの子供達は甘くはないぞ?」
「なんですって! ・・・くっ、大喬! あたし達も新曲を覚えるよ!」
「えぇ、いつまでも夜に一人で厠にも行けないような、
袁術と同等だなんて思われるなんて侵害ですから。」
「お、お主らその事と歌の勝負は関係ないではないか!!」
「あら、やっぱり事実でしたの?
いつも足音が二人分聞こえるからカマを掛けてみたんですけど、フフフ。
袁術はお子様ですわね~。」
「七乃! この性悪双子にギャフンと言わせてやるのじゃ!」
「美羽様が一人で厠へいけるようになれば、見返してやれますよ。」
「むむむ・・・き、今日のところはこの辺でかんべんしてやるのじゃ!」
「ふん、それはこっちの台詞ですわ。」
「とにかく大喬、明日は新曲を探さないと。」
「そうですね。」


そうやって美羽ちゃんと大喬ちゃん、小喬ちゃんが、
言い合いをしているのを見ながら食事を進めていたのだが、
公孫賛さんが私のすぐ横まで来て小声で尋ねてきた。


(なぁ、喜媚、ココはいつもこんな感じなのか?)
(だいたいこんな感じですよ、皆元気でいいことですよね。
話しながら食べるのは作法としてはどうかと思いますけど、
それ以外はしっかりしてますし、このほうが楽しいからいいじゃないですか。)
(まぁ、それはそうなんだが・・・なんかこう緊迫感がなくて。)
(私も最初は凄い警戒してたので人の事は言えないのですけど、
シャオちゃんは何かするとかそんな感じは今のとこ無いですよ。
それどころかいつも楽しそうに塾行ったり仕事したり、
毎日の生活を楽しんでる感じですね。)
(ふ~ん、そんな感じなのか。)
(公孫賛さんもあんまり緊張し過ぎないで、
まず生活に慣れてくださいね)
(あぁ、そうさせてもらうよ。)


私と公孫賛さんが小声で話しているとシャオちゃんが、割り込んできた、


「あ~喜媚ちゃんと公孫賛さんが怪しい!
喜媚ちゃんはシャオと言うものがありながら、他の女に手を出すの!?」
「そんなんじゃないですよ、美羽ちゃん達があんまりにも元気だから、
作法がなってないって注意しなくていいのかって言われただけですよ。」
「む~ほんとにぃ? 喜媚ちゃんは時々嘘がうまいから信用出来ないなぁ。」
「シャオちゃんは私が信じられないんですね・・・悲しいです。
シャオちゃんの愛はその程度の愛なんですね・・・」
「もう、その手には乗らないよ!
前そうやってシャオを弄んだんだから!」
「あの時のシャオ様は面白かったな~、プフッ、今思い出しても笑える。」
「小喬、失礼ですわよ。
いくら無様な醜態を晒したとは言え、私達が使える主を笑うなんて。
そういう事は小蓮様がいないところでやりなさい。」
「大喬もそれ隠れて笑えって言うことじゃない!!
お姉様に言いつけてやるんだからね!」
「小蓮様、それは卑怯ですよ。
そっちがその気なら、報告書にちょっと余計な一文が増えるかもしれませんよ。」
「そっちのほうが卑怯じゃない!」


今度はシャオちゃんと大喬ちゃん、小喬ちゃんが言い合いを始めたが、
私達は、その掛け合いを見ながら昼食を楽しんだ。


この後、美羽ちゃん達が帰ってきたことで、
とりあえず、店が回る人員は確保できたので、
公孫賛さんと一緒に服屋に制服の採寸をしてもらいに行った。

服屋に着くとすぐに店主に頼んで、公孫賛さんの採寸をしてもらい、
丁度合いそうな制服があると言う事なので話を聞いてみると、
制服を作る時に平均的なスタイルの形で一着作ってみたそうなのだが、
それが測ったようにぴったりだったらしい。
こんな所で公孫賛さんの才能が使われるとは思わなかったが、
本人には言わないほうがいいだろう。

せっかくなので試着してみようという事で、試着室に案内してもらい、
公孫賛さんに試着してもらったのだが・・・


「これって本当に元から作ってあった服なのか?
寸法が私にぴったりなんだが・・・」
「す、少し余裕のある服なんでそう感じるのかもしれませんね。
公孫賛さんによくお似合いですよ。」
「そ、そうかな?
こんなひらひらした服着たの初めてだからよくわからないんだけど・・・
着方も少し難しかったし。」
「その辺は慣れですよ、何度か繰り返してたらすぐに慣れますよ。」
「そうだな。」


公孫賛さんは恥ずかしそうにしているが満更でもなさそうだ。
サイズもピッタリだし、裾もこのままでいいそうだから、
予備を数着作ってもらえば公孫賛さんもすぐにウチの店で働くことができるだろう。


「何か特別手を加えたいところはありますか?
特に無いようだったらこの服で予備を数着作りますけど。」
「そうだな・・・コレだったらある程度動くのにも問題無さそうだ。
鎧を着た時よりよっぽど動きやすいし。」
「分かりました、それではその寸法で制服を用意しますね。
ご店主、お願いします。」
「かしこまりました。」


こうして公孫賛さんの才能(?)のお陰で、制服の採寸は意外なほどあっさり終わり、
服屋から帰る帰り道、ふと公孫賛さんから質問された。


「そういえば喜媚はあの制服着ないのか?」
「・・・公孫賛さん私にあの服を着ろっていうんですか?」
「え? 似合うと思うけど・・・あっ!」


公孫賛さんは自分で気がついてくれたようで、
私が男だという事をちゃんと思いだしてくれたようだ。


「ご、ごめん! わざとじゃないんだ、すっかり忘れてて・・・」
「・・・いいですよ・・・似合うって言われたの一度や二度じゃないですから。」
「本当にごめん! ちゃんと喜媚が男だってわかってるから!」
「・・・・どうせ私は女装の似合う男ですよ。」
「ごめん! 謝るから! な? 機嫌を直してくれないか?」


こうしていじける私を公孫賛さんが慰めながら、
私達は店に帰った。

この時ばかりは私は、本気で一刀くんを恨んだ・・・
なんでこの世界であんな服をデザインして流通させたのか?
小一時間ほど問い詰めたい気持ちで一杯になった。


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  1. 2012/11/22(木) 17:51:32|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
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コメント

誤字

この間食べて蜂蜜のぱんでしたか?
          ↓
この間食べた蜂蜜のぱんでしたか?


感想
最後に持っていかれた感じ。笑ってしまった。
私も聞きたい。
なぜ?あなたはこんなにもメイドスキーなの?
  1. 2012/11/22(木) 21:08:46 |
  2. URL |
  3. Gfess #knJMDaPI
  4. [ 編集 ]

解像度によっては改行は中途半端な位置に来るのが気になります
  1. 2012/11/27(火) 17:23:06 |
  2. URL |
  3. meo #ftr86F3A
  4. [ 編集 ]

誤字です^^

私達が使える主を笑うなんて
仕える
  1. 2012/12/09(日) 05:54:50 |
  2. URL |
  3. 黄金拍車 #-
  4. [ 編集 ]

92話へのリンク
  1. 2012/12/30(日) 10:02:46 |
  2. URL |
  3. ちょっと通りますよ #zQLvkSFw
  4. [ 編集 ]

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