たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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五十六話


虎牢関




汜水関での火計、粉塵爆破で連合軍に被害を与えた後、
私達は無事に虎牢関まで逃げてくることが出来た。
馬にはかなり無理をさせたので、しっかり休んでもらおう。

虎牢関に入った時に、張遼さんがいきなり抱きついてきた・・と言うよりも、
身長差があるので私の顔が張遼さんの胸に埋まるという事態になり、
華雄さんに救出されなかったら、張遼さんの胸で窒息死していただろう。


「オマエは何をやっているんだ!!」
「喜媚が無事に帰ってこれたから嬉しかっただけやん。」
「少しは自重しろ! 危うくお前のせいで喜媚が窒息死するところだっただろう!」
「男の夢みたいな死に方でええやん。」
「・・・・・」


華雄さんが無言で金剛爆斧を構える。


「冗談やって! 冗談!!」
「次、くだらん冗談を言ったら、すぐさま斬り捨てるぞ。」
「まったく、華雄は汜水関で喜媚に調教されてから喜媚にメロメロやなぁ。」


すぐさま華雄さんが金剛爆斧を張遼さんの首めがけて振りぬくが、
張遼さんがしゃがんで躱す。


「い、今ホンマに殺ろうとしたやろ!!」
「次は無い、と言ったはずだ。」
「・・・華雄調教されたの?」
「されておらん!!」
「くだらないこと言ってないでさっさと関の中に入るですよ、
連合軍が来る前に戦闘準備を整えないといけないんですから!」
「う、うむ。」 「・・せやな。」 「そうですね。」


私達は 虎牢関の中に入り、すぐに門を閉め、閂を三重にかける。


「汜水関で火計をおこなって、少し時間を稼げると思う。
連合は大軍での行軍なので行軍速度がどうしても、
遅くなるし、野営地の撤収の必要もありますから、、
連合が虎牢関にたどり着くまで三日から五日は余裕があると思います。
一応、賈詡さんの黄河を下って回りこんで汜水関を閉めて、
虎牢関と汜水関の間に閉じ込めるという案もあったんですけどね。
多分、連合もそこまで馬鹿じゃないだろうという事ですが、
一応偵察だけ出すそうです。」
「策は何重にも張って隙の無いようにするのは基本ですよ。
万が一にも橋瑁を逃がすわけには行かないのです。」
「・・・逃さない。」
「そうですね。
それと、馬騰さんの所の馬超さんが洛陽防衛に着てるらしいですけど、
今どうしてるか、何かあれから聞いてますか?」
「伝令では何も言ってきてないですね。
定刻の連絡も来ているので、そのまま洛陽防衛してるのではないですか。」
「そうですか。 ならば後は予定通り、この関で橋瑁を討ち、後は止めですね。」
「そうなのです! 音々の策で恋殿が橋瑁を必ず仕留めるのです!!」
「それですが、連合は汜水関で昼夜問わず交代で攻めるという戦法を使ってきたので、
虎牢関でも使ってくる可能性が高いです、
ですので、虎牢関防衛は呂布さんは外して、
いつでも出られるように待機だけしてもらって、
橋瑁の指揮する部隊が出てきた時、陳宮さんの策で動くということでいいですか?」
「問題無いです、予定通りなのです。」


こうして この日は、汜水関での戦闘の様子などを話しながら、
無事に第一段階の任務を完了できたことを祝って祝杯を上げ、
明日以降に備えて、早めの休息を取ることにした。

翌日は、敵が来る様子もなく、
私は張遼さんと望遠鏡を持って虎牢関の城壁の上で日向ぼっこをしている。
呂布さんは華雄さんと訓練をして、橋瑁との戦闘を最高の状態で行えるように調整し、
陳宮ちゃんは策に抜けがないか、私達が持ってきた汜水関での敵の情報から、
再度、策を検討し直している。

こうして五日ほどだった時、東から砂塵と斥候の兵が見えてき始めた。


「お、ようやくお出ましやな。」
「そうですね、こっちは十分休憩を取って体力的にも万全です。」
「私も呂布の方も仕上がりは十分だ。」
「ほんならウチは早速出陣準備に入るで、ようやくウチの本格的な出番やな。」


そう言って張遼さんは下に降りていき、華雄さんも一緒に降りていった。


張遼さんが騎馬隊を準備し、華雄さんが盾と戈で武装した歩兵隊を準備、
城壁の上にも陳宮さんの弓隊がずらりと並び、
皆の牙門旗が、虎牢関の城壁の上でたなびく中、
連合軍が少し離れた所で野営地に天幕を張り始めた時、
私が合図の銅鑼を鳴らし、この連合軍の戦いにおいて、
初のこちらからの本格的な攻撃を仕掛ける。


「よっしゃ! 行くでお前ら!
ウチのケツにきっちりついて遅れんなや、神速の張文遠、突撃や~!!」
「華雄隊! 張遼隊が帰ってくるまで、門前で待機、
敵を一人たりとも近づけるな!」
「陳宮隊、敵が近づいてきたら弓矢で一斉攻撃ですよ!」
「・・・・呂布隊、橋瑁を討つ。
だけど今回は深追いはダメ。」


こうして張遼さんと呂布さんの騎馬隊が野営地で天幕を組み立てる連合軍を強襲する。


汜水関では、呑気に敵の野営地の組立を待ったり、こちらから攻撃に出なかったのは、
こちらが専守防衛だと思わせるためであり、
口上はすでに汜水関で済ませてあるので、この奇襲で風評も下がることはない。


そして騎馬では三国でもトップクラスの二人の部隊に奇襲を掛けられるのだ、
連合軍の被害は相当なものになるだろう。


私は望遠鏡で戦況を確認しているが、
曹操さんや孫策さん、劉備さん、公孫賛さん以外の部隊は完全に無防備だったので、
張遼さんと呂布さんは、その部隊を巧みに狙って敵に被害を与えていっている。
今回、呂布さんには、張遼さんにピッタリとくっついていくように、
陳宮ちゃんから指示されているので、
橋瑁を討つかどうかの判断は、比較的冷静な張遼さんに任されている。
呂布さんも、董卓さんや他の皆とのコレまでの付き合いで、
暴走して味方に被害を及ぼすような事は、見ている限り無いようだ。




--荀彧--


今まで敵から攻撃してきたことはなかったので、
虎牢関で天幕を張るこの瞬間は危ないと、私も荀諶も華琳様も警戒してはいたが、
予想通りに、この隙を狙って董卓軍が騎兵で突撃を仕掛けてきた。


「防衛に徹しなさい!
こちらは行軍と天幕の建設でまともに戦闘態勢がとれていない!
防衛だけを考えなさい!!」
「くそ! ここまでいいように蹂躙されるとは!」
「姉者! ココは華琳様を守ることだけを考えろ、
敵も我らと相対するよりも、他の無防備な部隊を狙っている、
こちらから手を出さない限り、余計な被害を受ける事もないだろう。」
「しかし! クソッ!」
「あんた達何やってるの! 春蘭! すぐに袁紹の部隊の救援に向かいなさい!
袁紹のアホが無駄に豪華な天幕を組んでいたせいで、
完全に無防備になっていて集中攻撃を受けてるわよ!
さすがにココで総大将が討たれるのはまずいわ!!」
「くっ、しょうがない! 秋蘭! 華琳様は頼んだ!!」
「任せろ姉者!」


--周泰--


「っち、嫌な予感はしていたけど・・・コレはいい機会ね♪ 冥琳!!」
「わかっている、我が隊は防衛しながら後方へ下がるぞ!
袁術の部隊に敵を押し付けろ!」
「汜水関からこちらの士気を下げる事ばかりやってきていたが、
やはりこの瞬間を狙ってきおったか。」
「祭様! のんきに言ってる場合ではありません。
万が一にでも蓮華様に何か有ってはまずいのですから。」
「分かっておるわ。」
「あら? じゃあ私はどうでもいいのかしら?」
「雪蓮様はほうっておいても大丈夫ですから~、
ホラ亞莎ちゃん、貴女の部隊もう少しこっちにこないと危ないですよ。」
「は、はい!」


董卓軍の騎馬隊による、
突然の強襲で天幕の準備をしていた連合軍は完全に不意を突かれた形になっている。
そんな中でも予想していた私達や一部の部隊は防衛に徹して、
被害を少しでも抑えようとしている。


「明命!」
「はっ!」
「いい機会だからちょっとこの混乱の中で、
袁紹の陣から張譲が何処に居るか調べてきてくれないかしら?
なんだったら拐ってきてもいいわよ。
さすがに袁術ちゃんをこの機会に討つのは、
貴女の姿を見られる可能性が高すぎてダメだけど、
張譲なら行けるかもしれないわ。
今回は拐えなくてもいいから、居場所と人相風体だけきっちり確認してきて。」
「はっ!!」


雪蓮さまの指示で私は張譲の天幕の位置と、
人相風体を確認するために隠密行動を開始した。




--関羽--


董卓軍の強襲の中、なんとか我が隊はしのいでいるが、
他の部隊の被害はかなり大きそうだ。
そんな中、ご主人様から指示が着た。


「皆聞いてくれ! 呂布の部隊が攻めて来ている!
絶対に呂布とは一対一で戦わないように!
最悪でも二人か三人で当たるようにして、防衛に徹するんだ。
いいか、呂布とは絶対に一人では当たるな!」
「っく、分かりましたが、呂布とはそんなに強いのですか?」
「俺の知る通りの呂布なら、その強さはこの国で最強だ、
悪いが愛紗や鈴々、星でも一人で当たったらまずいことになる。
せめて呂布の武がどれほどのものなのか確認できるまでは、
必ず一人では当たるのは禁止する、コレは命令だ!」
「っ、分かりました。」
「わかったのだ!」
「命令とあれば 仕方ありませんな。
それほどの武を持つものなら是非一手、手合わせしたいのですが。」
「今回だけは聞いてくれ。」
「分かっております。
それよりもご主人様は桃香様達を連れてお下がりください。」
「分かった、桃香、朱里、雛里、行こう。
ココにいたら皆の邪魔になる。」
「「「は、はい!」」」




--張遼--


「どけどけぇ! 張遼様のお通りやで!!」
「・・邪魔!」


ウチらが連合軍に騎馬隊で強襲をかけたが、
曹操達一部の部隊以外は、まったく手応えがない雑魚ばっかりや、
いっそこのまま袁紹の首とったろかと思うくらいやけど、
それは喜媚達から禁止されとるから、殺らんように気をつけんとな。


「・・橋瑁!!」
「なに? 呂布、橋瑁がおったんか!?」


呂布の視線の方向を見たら、
やせ細った嫌らしそうな顔の男が兵を率いて下がっているのを見つけた。


「アレが橋瑁か!?」
「・・・橋瑁ぉぉ~っ!!」
「ひっ、りょ、呂布か!?」
「橋瑁!! 義母さんの仇!!」
「ひっ、貴様ら私を守らぬか!!」


呂布が橋瑁を見つけた瞬間、単騎で突撃しようとする。
その勢いは噂で聞く黄巾の軍三万人を相手に単騎で戦ったという噂が、
本当ではないのか? と思わせるだけの説得力のある 武力だったが、
しかし、幾ら呂布でも今橋瑁のいる位置まで、単騎で突撃するにはきつい位置だった。


「呂布! 単騎では無理や! まだ味方がウチらに追いついてきてない、
このまま突っ込んだら孤立してまうで!」
「だけど橋瑁が!!」
「呂布!! 今ココでつっこんで橋瑁を討てても、その後はどないすんねん!!
お前の家族や陳宮はどうなるんや!!」
「くっ! だけど!?」
「コレ以上は聞かんで! どうしても行くっちゅうんならウチも行くけど、
そん時はウチら一緒に犬死やで!」
「くっ・・分かった・・・引く。 橋瑁! お前は恋が必ず討つ!!」
「よっしゃ! そろそろ引くで!!
きっちりウチについてこいや!!」

「「「「「おうっ!!」」」」」


そしてウチらは周りの敵をひと通り蹂躙した後、
虎牢関まで撤退しそのまま虎牢関の門に突っ込んでいく。
ウチらの背後には追跡してきた連合の騎馬隊が居たが、
華雄の部隊と陳宮の弓隊で防衛し、
敵の虎牢関への侵入は阻止できた。




--喜媚--


「張遼さん呂布さん、皆さん、お疲れ様でした、
そこに水と簡単な食事が用意してありますので、疲れを癒してください。」
「おう、すまんな喜媚。」
「恋殿ぉぉ~~!! ご無事でしたか!?」
「・・・大丈夫、でも・・・橋瑁が居た。」
「なんと!」
「ちょっと距離があったから 橋瑁を討てんかったけど、
呂布はなんとかウチが説得して引っ張ってきたわ。」
「そうですか・・・お疲れ様でした。」
「そうでもないで、汜水関での華雄よりかよっぽどマシや、
呂布は話聞いてくれるからな、それに比べて汜水関での華雄は・・・」
「な、ちゃんと私は言うことを聞いただろう!」
「よう言うわ、喜媚にひっぱたかれて、
ウチと喜媚が首までかけてようやく止まったくせに。
あん時はほんま、死んだかと思ったで。」
「くっ・・・あ、あの時は・・・その、まだ私も未熟だったんだ。
次は二度とああいう事は無い。」
「ほんまか? 月を馬鹿にされても挑発に乗らんって言えるか?」
「それとコレとは別だ、董卓様を馬鹿にするような奴がいたら即刻切り捨ててやる!」
「・・・ほらコレや。
怒りの矛先が変わっただけちゃうんか?」
「そうでもないですよ、董卓さんが望んでなかったら勝手に暴走しませんよね?」
「む・・・・董卓様がそうお望みになるなら・・・しょうがない。
しかし突出しないだけで、そんな輩は必ず私が討つ!」
「・・・・まぁ、少しはましになったん・・かな?」
「でも橋瑁を目の前に、よく呂布さんを説得できましたね。」
「・・・恋が勝手に死ぬと音々とセキト達が悲しむ。」
「恋殿ぉぉ!!」


呂布さんの真名を叫びながら陳宮さんが呂布さんの胸に飛び込む。


「恋殿だけ逝かせませぬぞ!
その時は音々も一緒ですぞ!!」
「・・・じゃあ、恋は死なない。」
「恋殿ぉぉぉぉぉ~!!」
「まぁ、アレは放っ置いてええやろ。」
「そうですね。」
「そうだな。」


こうして、虎牢関での敵の出鼻を挫く作戦は成功し、
張遼隊、呂布隊、双方に若干の被害者を出してしまったが、
それ以上に連合軍に兵、士気共に大打撃を与えることができた。


(こうして、人の命を数字で計算するのは嫌だな・・・)


戦争をしている以上しかたがないのだが、
こうして戦果を数字で計算するような事は できればもう二度としたくないと思った。


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  1. 2012/09/26(水) 17:45:57|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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