たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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三十七話


陳留




「・・・ハァ・・あんた・・やってくれたわね! ・・痛たた。」
「・・・その、ごめん。」
「誘ったのは私だから・・・だ、抱くのはいいわよ?
だけどね・・・・・誰が、気を失うまでやれって言ったのよ!!」
「・・・すいません、今まで散々我慢してきたのでつい。」
「つい。 じゃないわよ!!
どうすんのよ! 私腰に力が入らなくて立ち上がることも出来ないじゃないの!!」
「いや、でも・・・桂花も 「むちゃくちゃにしてください、喜媚さまぁ」
とか言うから・・・」
「そんな事言った覚え・・・・わ、私が悪いっていうの!?」
「いえ、私が全面的に悪いです。」


何があったか詳細は省くが、ナニがあったのだ。
今現在、私の部屋の寝台でうつ伏せに寝転がっている、
桂花の横で正座で私は座っている。
ココ数年ずっと我慢してきたのと、
夏侯惇さんに殺されかけたことで本能が刺激されたのと
単純に桂花が魅力的だったのがあって、体力的にボロボロだったはずの私が
ほぼ徹夜でいたしてしまうという自体になってしまった。


「とりあえず身体がベトベトだからお湯と体を拭くモノ、
それと下着と服持ってきて!」
「はい、すぐに!」


この後、腰に力が入らない桂花の身体を洗うのを手伝い、
下着と服を着せてから桂花を居間に抱いて連れていき
椅子に座らせ食事を摂り布団を洗ってる内に午前中は過ぎてしまった。

ようやく人心地付き、桂花とお茶を飲んでいる。


「で? 昨日も聞いたけどあんたやっぱり許昌に帰るの?」
「うん、コレは桂花に何と言われても変えない。」
「そう・・・じゃあ、お母様によろしく言っといてね。」
「うん。」
「そうそう、私達の事もちゃんと言うのよ。
でないと、私その辺の男と無理やり結婚させられるんだから。」
「なにそれ? 私は知らないけど。」
「お母様が私が仕官するまでに喜媚を堕とせなかったら
無理矢理でも何処かの男と結婚させるって言ったのよ。」
「荀緄さんはそんなつもりなかったみたいだけど?」
「お父様とお母様、こういうどっちが時強いと思ってるのよ?」
「こういう時は荀緄さんでしょう。
普段は荀桂さんだけど。」
「・・・・・それもそうね。
ダメね、まだ頭がはっきりしないわ。
どこかの誰かさんが無茶苦茶やってくれたせいでね!
やっぱり男は獣ね、こんなかわいい顔してやることはえげつないんだから。」
「・・・・半分は桂花がやって欲しいって言ったのに。」
「何か言ったの!?」
「いえ、なにも!」


そうなのだ、一応弁解させてもらうと、
私だってなにも自分の欲望に任せて好き勝手やったわけじゃない。
最初は普通にお互いの愛情を確かめ合うような感じだったのだが、
途中から桂花の変なスイッチが入ってしまい、
桂花から 自分を私の所有物かのように滅茶苦茶にして欲しい、
自分が私のモノだという事を刻み込んでほしい! と言い出したのだ。
だから少しやりすぎたとは思うが私は悪くない!
・・・・多分。


「・・・とにかく、あんたは普通の民のように暮らしたい。
私は才を生かしてこの国を何とかしたい。
これはいいわね?」
「うん・・・私じゃ、兵士に死ねと命令できそうにないし。」
「私だってそんな命令したくないし できるかぎりしないわよ。
・・・だったら私が華琳様を支えて、
一気にこの国を戦も略奪も無い まともな国にしてやるわよ。
そうすればあんたも安心して暮らせるでしょ。」
「桂花・・・」
「なによ、文句あるの?」
「いや、やっぱり桂花は強いなって。」
「ふん、そうでもしなきゃ・・・その、あ、あんたと一緒になれないでしょ!」
「・・・・そうだね。」
「それとあんた、許昌に戻っても たまには陳留に来なさいよ。
その、アンタほっとくと変な女に捕まりそうだし。
荀諶とか荀諶とか荀諶とか。」
「全部荀諶ちゃんじゃない・・・」
「アイツが今一番危ないのよ!
あの馬鹿、南皮で私に喜媚を自分のモノにするって 私に向かって啖呵切ったのよ!」
「だから途中であんなに仲悪かったのか・・・
荀諶ちゃんはともかく・・・そうだね、たまに会いに来るよ。」
「そうよ、月に一度・・・・五回は会いに来なさい。」
「さすがにそれは無理だよ。」
「あんたが行商人になればいけるでしょ?」
「私は農家の息子なんだけど。
私の将来設計に行商人はないよ、
簡単な菓子や飲茶が食べれる茶店を開こうとは思うけど。」
「だったら陳留で開きなさいよ。」
「いや、それじゃあ桂花と暫く離れる意味ないじゃない。
一緒にいると、このままくっついちゃうから少し離れて
お互いが尊重できる生き方を探そうっていうのに、私が陳留にいたら一緒じゃない。」
「私がこの国を変えてやるからいいのよ!」
「・・・桂花本気で言ってる?」
「変える気があるのは本気よ・・・あんたは寂しくないの?
せっかく・・せっかく気持ちが通じたのに。」
「そりゃあ・・寂しいよ。」
「・・・ごめん。」
「私もごめん、桂花の事嫌いとかじゃないんだ。
結局 私がヘタレだから・・・」
「あんたが本当にヘタレだったら、
昨日私のためだからって春蘭のいる前で華琳様にあんなコト言わないわよ。
私は あんたがいつか必ず私の横に立ってくれるって信じてる。」
「・・・・」
「私は信じてるから。」
「うん。」
「・・・でも、他に女作ったら殺すわよ。
作るとしても私が認める女じゃなかったら殺すわよ。」
「作らないよ・・・私こんなんだからモテないだろうし。」
「あんたは知らないだろうけど、
姉さんや荀諶があんたを狙ってるんだから 私に内緒で手を出すんじゃないわよ!
昨日までだったら まったく疑わなかったけど、
昨晩でわかったわ、あんたも男だって事が。」
「・・・・それについてはなんとも。」
「ほんと、男は獣ね。
お母様の言ったとおりだわ。」
「・・・ちなみに荀桂さんはなんて言ってたの?」
「お母様? 確か男は若い内は性欲を持て余している時期がある。
特に力のある男は何人も女を侍らす傾向にあるから、
私にはそんな男に引っかからないように気をつけろ。
と言うのと、喜媚が他の女に手を出そうとしても 自分で制御して、
自分が正妻の立場だと相手の女にしっかりわからせろ。
その上で性欲を満たすためなら少しの遊びくらいは見逃してやれ。
特に子供がお腹にいる時は 私が相手をしてあげられないのだから、
そういう時に変な女に捕まるくらいなら、自分の管理出来る範囲で性欲を発散させろ。
・・・だったかな。」
「荀桂さん・・・なんてことを桂花に吹き込んでるんだよ。」
「私もその話を聞かされた時は、まさか喜媚が?
と思ったけど、昨晩で確信したわ。
あんたも男だって事がね!」
「もう本当、勘弁して下さい。」


しばらくは私は桂花に頭が上がらないだろう。
自分でもなんであんなになったのかわからないのだから、
もし、次桂花とスルことがあっても今度からは気をつけよう。


許昌に帰ることが決まったので、陳留での暮らしも残り僅かだ。
私はとりあえず帰るための準備のため、
行商人や傭兵の宛を探していたんだが、
桂花が陳留のお城で知り合いになった者の中に
そういった方面に人脈があるものが居るというので
その人にお世話になることにした。


「・・・桂花が相手の名前を言わなかったから、
少しおかしいとは思ってたんですが・・・
貴女でしたか、夏侯妙才(かこうみょうさい)さん。」
「夏侯淵でいいぞ。
桂花からの書簡を読ませてもらった。
護衛の傭兵は私の一族の中で信用できるものが居るから用意させてもらおう。」
「しかしいいんですか?
曹操さん、私を引きとめようとしてたんじゃないんですか?
それなのに、夏侯淵さんが私が陳留を出ていく手伝いなんかして。」
「無理に引き止めようとは華琳様も考えていらっしゃらない。
あくまで、お前が自分から望んで華琳様に仕えるようにさせることが華琳様の望みだ。
今回 喜媚が許昌に帰ったとしても、
また陳留に来るんだろ? だったら何も問題はない。
後は桂花がうまく喜媚を説得できるかどうかだ。」
「曹操さんらしいというか、らしくないというか。
私は最悪、城に桂花と一緒に軟禁するくらいするかと思ってましたよ?」
「まぁ、昔の華琳様だったらやったかもしれんが、
華琳様も陳留の刺史となられて色々と忙しい。
お前ばかりにかまってはいられんのさ。
それに風評もあるしな、ただでさえ華琳様は同性愛者だと言う噂が立っているのに、
女を二人城で軟禁しているなんて噂を立てるわけにもいかん。」
「そういうことですか・・だけど私も女扱いなんですね。
一応男なんですけど。」
「私も最初はお前は女だと思っていたからな。
世間もそう見るだろう。」
「・・・ハァ。 やっぱり髪切って服も変えようかな・・・」
「それは止めておいたほうがいいな。」
「なんでですか?」
「華琳様が悲しむ。」
「そんな理由ですか・・・」
「華琳様はお前のその黒髪を褒めておられた、
華琳様が悲しむというだけで理由としては十分だ。」


そうだった、夏侯淵さんは一見 魏の常識人に見えるのだが
この人も根本は、曹操さん第一主義だったんだ。


「じゃあ、護衛の件、お世話になります。
それと桂花の件もよろしくお願いします。
あの娘、結構無茶をする時があるのでよく見ておいてやってください。」
「わかった、桂花も曹操様の軍師になったんだ。
我々の仲間ならその身は我等が守ろう。」
「お願いします。」
「あぁ。」


こうして私の護衛の件も方が付き、
行商人の方も陳留に着た時同行していた人達がいたので
許昌まで、同行させてもらうことになった。


この日の晩、桂花と一緒に居られるのが 残り二日ということで、
昨晩のように暴走しないように気をつけつつ、
お互いの愛情を確かめ合った・・・・のだが。

やはり、若さゆえの過ちか・・・
深夜、そこには体力を使い果たした私と、
身体に力が入らず、私にされるがままで抱かれてながら
甘い声を上げている桂花が居た。


翌日も、昼間は普通に身体に力が入らない桂花の世話をしながら過ごし、
次の夜は流石に昨晩みたいに無茶をすると桂花の仕事に響くので
何もせずに生まれたままの姿で抱きあうだけに止め・・・ようとしたが、
結局、二人共やっと想いが通じたということで、
欲望に流されはしたが、ある程度加減することは出来た。

こうして桂花が曹操さんと約束した三日が過ぎたが、
城に向かったのは桂花一人。
曹操さんはそのことを咎めるでもなく、
「次はきっちり捕まえておきなさい。」
と、桂花に言ったのみであったそうだ。

こうして数日ほど陳留での生活が続いたが、
とうとう、私が陳留を発つ日が訪れた。

その日は家の門の前で二人で手を繋いでお別れをしていた。


「・・・喜媚。 本当に行くの?」
「うん、私もなんとか桂花と一緒に歩いていける道を、
探してみるから桂花も頑張ってね。
・・無理して怪我とかしたら嫌だよ?」
「わかってるわよ・・・もう功を焦って馬鹿な真似はしないわよ。」
「うん、荀桂さんにも桂花は良く頑張ってるって伝えておくから。」
「ん、書簡書くから・・ちゃんと返事よこしなさいよ。
あと、たまには遊びに来なさいよ。」
「わかってるよ。
出来る限り会いにいけるようにしてみるよ。」
「・・・うん。」
「・・・じゃあ、行くよ。
皆待たせてるし。」
「うん・・・」


そう返事はするが 桂花は私の手を離してくれない。
私も手を離すのは嫌なのだが、
お互いがこれから自分の生き方を曲げずに
それでも同じ道を二人で歩いて行けるようになるために、
しばしの別れはしょうがない。

私が手を握る力を抜くと、桂花が離さないと言わんばかりに
強く手を握ってくるが、徐々に手から力が抜け、
とうとう私達の手が離れてしまう。


「じゃあ、桂花、元気でね。」
「あんたもね・・・」


最後にそう言って私は門を出ようとした時、
桂花が私の所に走りこんできて 抱きつき、
私に接吻をした。


「ん・・・・じゃあね!
他所で変な女作るんじゃないわよ!」
「・・・またね、桂花。」
「またね!」


最後に見た桂花の顔は
満面の笑みを浮かべながらも、目の橋から涙が零れ落ちるのがわかった。
私も出来る限りの最高の笑顔を浮かべ、桂花の元を去った。


家から城門へと向かう途中、
見慣れない金髪と二本のくるくるの女性・・だと失礼なので、
見事な金髪ツインテールにパーマをかけ
その瞳には確かな意思の光が宿る小柄な女性と
その娘に付き従うように長身でつり目の長い黒髪の女性、
空のように蒼い髪を短く切り前髪だけ伸ばして片目を覆う女性が立っていた。


「わざわざ、曹操さんが見送りに来てくれたんですか?」
「そんなわけないでしょ?
視察の途中でたまたま鉢合わせただけよ・・・って桂花なら言うんでしょうね♪」
「そうですね。」
「もう一度 貴方に言っておくわ、
私は一度狙った獲物は逃さない。
必ず貴方も私のモノにしてあげるわ。
それまで、せいぜい元気でやんなさい。」
「それは怖いですね、
じゃあ、曹操さんの目が届かない所でおとなしくしていますよ。」
「桂花が私の元にいるのに、私の目の届かない所で会うなんて不可能ね。
まぁ、今はいいわ。
やるべきことが山積みだからそれが片付くまで英気を養っておきなさい。
私の元に来たらこき使ってあげるから。」
「おぉ、こわいこわい。」


私は鉄扇で口元を隠し、
相手の神経を逆なでするよな眼つきで曹操さんに向かってそう言い放つ。


「春蘭、アレを今すぐ切り捨てなさい。」
「お任せください!」
「すみませんでした!!」


どうやら、私のこの態度は 曹操さんの逆鱗に見事に決まってしまったらしい。


「喜媚、次そのムカつく態度をとったら その場で首を刎ねるわよ。」
「分かりました。」
「じゃあ、元気でやんなさい。
今度 陳留に着た時は私の所にも顔をだすのよ。
お茶をごちそうになりっぱなしじゃ悪いから、
次は私がお茶をごちそうするわ。」
「あの時のアレですか。」
「えぇ、貴方が私の分の代金まで払ったおかげでね。
あの店、アレからまた腕を上げたから
今度 桂花も連れて皆で行きましょ。」
「そうですね、楽しみにしています。」
「じゃあね。
春蘭、秋蘭、行くわよ。」

「「はっ!」」


去り際に夏侯淵さんがこっちに向かって手を振ってくれたので
私も手を振り返し、この日、私は陳留を発った。


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  1. 2012/09/20(木) 03:42:56|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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  4. | コメント:1
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許昌に変えることが決まったので
→許昌に帰ることが決まったので

貴女でしたか、夏侯妙才(かこうみょうさい)さん、」
→貴女でしたか、夏侯妙才(かこうみょうさい)さん。」

桂花に行ったのみであったそうだ。
→桂花に言ったのみであったそうだ。

強くてを握ってくるが
→強く手を握ってくるが
  1. 2012/10/27(土) 20:38:27 |
  2. URL |
  3. へいほう #0DCaDBFQ
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