たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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二十一話


許昌




先日の賊の襲撃による戦闘以降、
許昌周辺では一旦 野盗などの動きがおとなしくなったものの
数週間過ぎた頃にはまた活発に動き出し
警備の傭兵を引き連れた行商人など以外の
旅行者が襲撃されたり、別の村では
畑が荒らされるなどの被害が出ているようだ。

徐々に国が荒れてきて、例の管路が占った天の御遣いや
別の救世主が現れると言う噂や、
何処かの諸侯が漢に対して反乱を起こして
この荒んだ国を立て直すのだとか、
様々な噂が聞かれるようになってきた。

桂花や郭嘉さんはあの戦闘以降、
より勉学に励むようになり、
最近では主に兵法を良く勉強するようになった。

荀桂さんの話では、あの規模の戦闘にしては
コチラ側の死傷者は少なく、
十分あの陣形の効力は立証されたとのことなので
これからは本格的に訓練に取り入れるそうだ。
効果が立証されたことで、
荀桂さんに報奨金が出たのだが
それを四等分にし それぞれに分け与えてくれ、
今回の戦闘に作戦の部分で参加したということで
一人前の大人として認められ、
桂花には以前から荀桂さんが荀緄さんと考えていたという
 文若(ぶんじゃく) と言う字が送られ、
郭嘉さんも後に 奉孝(ほうこう) と言う字が親から送られたそうだ。

それに伴い、桂花達にいい策や隊の運営方法があったら
どんな事でもいいから教えるように、と言っていた。


私はあまり私塾の方に顔を出していないので
桂花達が来ない限り彼女達と話す機会も無いのだが、
最近は人と会ったり、仕官先を探したり、勉強などで
彼女達も忙しいようで、
私の家や畑まで来ることも少なくなってきた。

私としては 少し寂しいが自分で望んだことでもあるし
彼女達とは生きる世界が違うので
今の現状には納得している。


そんな中、袁術ちゃんからの使者が来たのだが、
いつもの男性達ではなく今日は女性が来たのだが
その人物は予想外の人物だった。


「初めまして! 私 周幼平(しゅうようへい) と申します!
本日はそn・・・袁公路様のお使いでやって参りました!」


孫伯符と言いそうになったのを 慌てて訂正して、
袁術ちゃんの使いだと元気な声で名乗ってきた。


(なんで周泰(しゅうたい)さんが来るのよ・・・)


私は表面上はニコニコと愛想笑いをしていたが
内心では頭を抱えていた。


「私は胡喜媚と申します、喜媚と呼んでください。
どうぞ屋敷内へ、長旅でお疲れでしょう?
何か飲み物と軽く食べられるものをお出ししますので、
用意ができるまで御くつろぎください。」
「はい! ありがとうございます!」


符節を確認した後、
周泰さんを居間に案内し、水に蜂蜜などを混ぜたスポーツ飲料と
お菓子を出して、蜂蜜の用意をするまで待っていてもらった。

彼女は私の出した飲み物やお菓子に驚いていたが
美味しかったようで、私が蜂蜜を用意し終わる頃には
全て平らげてしまっていた。


「おまたせしました、コレが今回の分の蜂蜜です。
それとコレが袁術様と張勲さま宛の竹簡です。」
「はい、確かに承りました!」
「そういえば、いつもの人達はどうしたんですか?
もしかして何かあったんでしょうか?」
「あるにはあったんですけど、
不幸じゃなくて、むしろおめでたいことなんです。
実は、私の前にこの任務を請け負っていた隊長さんに
お子さんが生まれたそうなんですよ。」
「おぉ、それはおめでたいですね。
私は何も出来ませんが、おめでとうございますと
伝えておいてもらえますか?」
「はい! わかりました!
この周幼平、必ずお伝えしますよ!」
「ありがとうございます。」


その後も、少し彼女と他の町について雑談をしていたのだが
どうも彼女の様子がおかしい・・・
主に彼女の視線だ。
別に怪しんでいるとかコチラを伺っているとかではないのだが、
私の頭・・・主に頭の上の物をチラチラと見ているのだ。
何か頭にゴミでも付いているのかと思い
聞いてみたのだが・・


「あの・・何か私の頭の上に埃でもついてますか?」
「うぇ! い、いいえ!
そんな埃なんて付いていませんよ!
ですが・・・あの、実はその頭巾なのですが・・・」
「ん? この頭巾・・・・あぁ、この猫の耳みたいな意匠ですか。」
「はい! そうなんですよ! そのお猫様のお耳の頭巾なんですが
何処に行ったら手に入るでしょうか!?」
「コレですか? コレは私の上着と一体になっているのですが
残念ながら今ではもうこの服は売ってないんですよ。
以前はこの街の服屋で買うことが出来たのですが・・・」
「そ、そんな・・・・もう買えないんですかぁ?」


そう、この猫耳頭巾付きの上着だがもう服屋では売ってないのだ。

そもそもなぜ数年前に桂花に着せられ荀桂様に買ってもらった服を
まだ着ているのかというと・・・
アレは服を買ってもらってから1年くらいたった日だったのだが、
その頃には私の身体も少しは成長し、
服がきつくなってきていたし、
変えがあったとはいえ、毎日のように着ていれば
汚れもするしほつれたりもして、
そろそろ、この服を着るのをやめようかと思っていた時期である。

その話を桂花にした所、 「少し待ってなさい。」 と言い、
その翌日に私はこの上着を
買ってもらった服屋に連れて行かれて採寸され、
さらに数日後には新しい猫耳頭巾の上着を数着 桂花から送られたのだ。
桂花の方は定期的に新調していたようなのだが、
これ以降、桂花が頭巾と上着を新調する時期に
私の上着も一緒に作られ、以来ずっと着せられている。
費用の方は荀桂さんが出してくれているようで、
桂花を救ってくれてた時のお礼の続きと言う話だが・・・
おそらく桂花がゴネたのだろう。

古くなった上着は 時折桂花が回収し、
何処かに持っていくのだが それが何処に行ったのかは私は知らない。

しかし、その服自体は普通に店で売っていたので
たまに同じ服を着ている子を見ることもあったのだが
桂花が服屋に圧力を掛けて猫耳頭巾の販売を止めたらしい。
それ以降私と桂花以外 猫耳頭巾をしている子を
許昌で見ることはなくなった。

そんな経緯もあって、この猫耳頭巾はもう何処にも売ってない。
完全なオーダーメイドになっているのだ。


激しく落ち込む周泰さん。
そこまで落ち込むようなことか? と私は思うのだが
周泰さんはかなりの猫好きで猫のことをお猫様と呼ぶくらいだから
この猫耳頭巾が手に入らないのは相当ショックなのだろう・・・

余りにも酷い落ち込みように、
なにか私が悪いことをしたような気がしてきたので
まだ桂花に回収されてない服で
わりと綺麗なものが有ったのを思い出した私は
周泰さんに少し待ってもらい、服を取りにいった。


「おまたせしました。
実はこれ、私のお古なのですが、
良かったらちょっと袖を通して見ませんか?」
「えっ!? いいのですか!」


私は服を持って周泰さんの背後に周り
服を着せてあげたのだが、寸法は私とそれほど代わりはないようで
特に大きいとかキツいということはない。
私の身長が桂花よりも拳一つ分大きいので
周泰さんもそれくらいの身長なのだろう。

服を着た周泰さんは早速後ろ髪を分けて前に垂らし
猫耳頭巾をかぶり嬉しそうにしている。
私が鏡の前に連れて行くと
目を大きく見開いた後にだらしない笑顔に変わり
「お猫様だぁ~~♪」 と言いながら悦に入っている。


「あの・・・周幼平様?」
「・・・はっ! す、すみません!
あ、私のことは周泰で構いませんよ。」
「分かりました、では周泰さん、
よろしければその服、さし上げましょうか?
寸法は問題ないようですし、
もうその服は着ないので・・お古で悪いのですが。」
「本当ですか!?
あぁ・・・私がお猫様になれる日が来るなんて・・・
でも、私にはこの服に対して返せるものが!
ココは真名を預けることで感謝と誠意を・・・」
「・・・あの、お古の服をさし上げただけですので
それで、真名を預けられても困るのですが・・・」
「しかし今の私にはそうするしか!」
「いえ、本当に結構ですので。
・・・それで真名をお預かりしたら、
周泰さんの周りの方に怒られてしまいますよ。」
「うぅ、ではどうしたら・・・」
「・・・・あの、では周泰さんと私はお友達になったということで。
友人同士なら服をあげたりとかは普通に行われることなので。」
「わ、わかりました! この周幼平!
ただいまより喜媚殿の友人として
粉骨砕身の覚悟でご友人にならせて頂きます!」
「・・はぁ、えっと、これからよろしくお願いします周泰さん。」
「はい!」


こうして私と周泰さんは友人という関係になり、
この後も、蜂蜜を購入に来るのは周泰さんが担当することになった。

彼女は袁術ちゃんには自分が世話になっている
孫策(そんさく)さんが 諸事情で袁術ちゃんの配下扱いになったので
その流れで自分も袁術ちゃんの
配下あつかいになっていることを教えてくれた。

理由については大体知ってはいたが、
袁術ちゃんの話をする時になると
若干表情が曇るので良くは思ってないようだ。

私も桂花や郭嘉さん、母さんや荀桂さんと付き合ってなかったら
周泰さんの表情を読むなんて出来なかったろう。

周泰さんは寿春や呉に来ることがあったら
是非自分を訪ねて欲しいと言い残し 帰っていった。


さて、こうして恋姫の武将の人達と何人か交流を持ち、
桂花達は字を貰ったことで成人として扱われるようになり、
漢の国内も荒れ、何れ 近い内に天の御遣いが降臨する事となる。

その時、私はどんな立ち位置にいて、何をし、何をしないのか?
最近はそんな事ばかり考えている。

畑の方は順調に収穫を伸ばし、
最近では近隣の畑をそこで働く人ごと買取ったり、
蜂蜜は袁術ちゃんが高価で買取ってくれる。
料理やお菓子作りは舌の肥えた母さんの
合格点をもらえるようになったし
お酒作りも人を雇い順調にいっている。

・・・最もお酒は販売せずにほとんど
母さんや私、それと荀桂さんの家で消費しているのだが。

身を守るための武術も修め、それ以外の方法も用意した。
貯金も潤沢に溜まり、
今や金や銀で貯蓄している。
小さな店なら買い取ることも、容易にできるだろう。

心配事と言えば、
無事に桂花が曹操さんの所に仕官できるかということなのだが
そんな事を考えていたせいなのか、
噂をすれば影、では無いが 思考をすれば影。

荀桂さんが私と桂花を連れて陳留に行くと言い出した。

それは荀桂様が私に話があると
わざわざ、桂花が私塾に行っている時に
使用人の人を使って連絡をしてきた日のことである


「洛陽ならまだわかりますが なぜ今、陳留何ですか!」
「あら、喜媚ちゃんは陳留に行きたくないの?」
「私は基本的に何処にも行きたくありません。
そもそも、なんで陳留に行くんですか?
(外れてくれ、私の勘!!)」
「喜媚ちゃんは曹孟徳(そうもうとく)と言う名を聞いたことはない?」
「(ドンピシャだぁ~~っ!)
き、聞いたことはあります・・・
洛陽で北部尉に着任後、苛烈な取締をなさったとか・・・」
「そう、その曹孟徳さんがその功績を認められて、
今度 県令になるそうなのよ。
凄いわよね~ 桂花とそう歳が変わらないのに。」
「たしかに凄いですね・・・
(宦官にとっては厄介払いともとれるけど・・・)」
「それで、陳留の県令になるにあたって
事前に陳留の様子を知るために、
今は陳留で町の情報を集めているそうなのだけど
県令になられると忙しくなるから
今の内に会えないかということで
色々手を尽くした結果、会えるようになったのよ。」
「それはおめでとうございます、いってらっしゃいませ。」
「貴方も行くのよ。」
「・・・・もう桂花もいい年ですし、
荀桂様も行かれるなら 私は要らないじゃないですか!」
「その桂花が貴方も連れて行くというのだからしょうがないでしょう。」
「荀桂様が駄目だと一言言えばいいだけじゃないですか!」
「私は、言うつもりが無いもの。」
「・・・・・・くっ!
せっかくだから言わせてもらいますが、
桂花が人と会うためや国の実情を知るために色々と行くのは構わないですが、
なんで、私を連れて行くんですか?
しかも、私が一緒に行くといつも桂花と一緒の部屋に泊められて・・
万が一 何か間違いがあったらどうするんですか!?
私はコレでも男なんですよ!」
「あら、まだ桂花に手を出していなかったの?」
「荀桂さん!!」
「冗談よ・・・いい機会だから私も言っておくけど。
私は桂花と喜媚ちゃんが一緒になってくれるなら
コレほど良いことはないと思ってるわよ?
ウチの旦那はともかくとして
私個人はそう思ってる。」
「・・・冗談ですよね?」
「本気よ。」


荀桂さんの表情や目を見ても本気にしか見えない。


「私と桂花では立場も家柄も問題があると言うことが
わからない荀桂さんじゃないでしょう。」
「確かに家柄の事を考えたらそうね。
喜媚ちゃんと桂花が一緒になっても人脈が広がるわけでもない、
むしろ世間からは冷たい目で見られる可能性もあるわね。」
「そこまでわかっているなら・・・」
「でもね、私は桂花には喜媚ちゃんが必要だと思ってるわ。」
「・・・桂花はもう一人でも十分やって行けますよ。
それに私と桂花では生きる世界が違いすぎる。」
「どういうことかしら?」
「・・・桂花は王としての器は無いですが
それを補佐するものとしての器は私の知る中では
随一か郭嘉さんと同じくらいだと思います。
何れ何処かの諸侯についてその才を発揮するでしょう。
彼女はそれだけの才を持っているし
そういう星の下に生まれたと言っても 過言ではないでしょう。
・・・しかし彼女の見る世界は常に上から何ですよ。
彼女はそういう教育を受けてきたし 本人もそうあるべきだと思っているでしょう。
・・・ですが私はあくまで下から見上げる者なんですよ。
私は人の上に立って導くものじゃなく 地に足を付いて日々を生きる者なんですよ。
桂花には同じ目線に立って 彼女を支えることが出来る人の方が必要なんですよ。」
「・・・私はそうは思わないわね。」
「・・・・」
「私はそういう喜媚ちゃんだからこそ、
桂花に必要だと思ってるわ。
確かに家は 代々官職についたり 人を指揮したり導く者を多く輩出しているけど、
そういう環境で育った桂花だからこそ、
下の者の目線で見られる喜媚ちゃんのような子が ついていてあげて欲しいのよ。
下の者の事が理解できなくては、
上の者が幾ら命令を下しても、下の者はついてこないわ。
桂花も何れそれがわかるでしょうけど、
今の若い桂花は下手に才があるからこそ 自分の考えに自信があり、
それが正しいと思っている。
どんなに人が正しいとわかっていても 時に人は誤った道を歩くことが多々あるわ。
賊がいい例えよ、人から盗むことが悪いことなんて子供でも知っている、
でも生きるためにそうせざるをえない。
そして一度その味を知ってしまったらもう抜け出せない。
今の桂花には、賊に身を窶した者の気持ちなんて頭でしかわからないわ。
でも、喜媚ちゃんならわかるでしょう?
あの戦闘の後・・・戦場を眺めていた喜媚ちゃんなら。」
「・・・・見てたんですか?」
「そりゃ、喜媚ちゃんの服は目立つもの。」
「・・・・」
「そんな喜媚ちゃんだからこそ、桂花に必要なのよ。
桂花が持ってない部分を補ってくれる人が。
それに家柄のことを気にしているようだけど、
元々 桂花の命を救ったのは喜媚ちゃんよ?
命を救われた者に対して それ以上の形で返せる恩は やはり命しか無いわ。
ウチの一族の者は皆知っているから
祝福こそすれ非難するものなんて誰も居ないわよ?」
「・・・・・」
「それでも喜媚ちゃんが
どうしても桂花と一緒になるのが嫌なら無理には進めないけど、
私は桂花と喜媚ちゃんが一緒になることは賛成だし、
一族の者も反対する者は 誰も居ないとわかってくれるだけで今はいいわ。
今すぐ桂花をどうこうしろとは言わないけど、
喜媚ちゃんが桂花のことが好きなら 何も心配する必要がないとだけ言っておくわ。」
「・・・・」
「・・・あ、でもウチの旦那は
ちょっとくらい揉めるかもしれないけど
そこは娘可愛さだと思って我慢してね♪」
「・・・・はぁ。」


しばらくの沈黙の後、お互いお茶を飲んで気持ちを落ち着かせる。


「さて、話を戻すけど。
喜媚ちゃんには陳留に付いてきてもらうわよ。
嫌なら喜媚ちゃんが桂花を説得してちょうだいね。」
「・・・・・分かりました。」


「・・・お互い言いたいことを言い合ったし
いい機会だから喜媚ちゃんに聞きたいんだけど。
喜媚ちゃんはこの国が将来どうなると思う?」
「この国ですか?」
「一応言うけどこの話はここだけの話で、
別に天子様を批判しても、
そのことを密告したりはしないわよ。」
「・・・この国ですか・・・
しばらくは大変なことになるでしょうね。」
「・・具体的には?」


その後 私が話したことは歴史の事実を知っている上で、
私がこの世界で十年余り暮らして感じたことをまとめ、
自分の中で消化した内容を話した。

黄巾とは言わなかったが、民衆による大規模反乱、
それを抑えられない官軍は諸侯に対して命令を出し鎮圧。
この件で中央の力や権威が無くなった事を
確信した諸侯達は虎視眈々と伸し上がる機会を狙い、
体調の悪い霊帝の死か、
別の原因になるかわからないが、
どちらかが引き金になって戦乱が始まるだろう。
長く続く戦乱はやがて一つの諸侯の勝利で終わるか、
それとも何国かで分裂した形での 緊張状態になるかわからないが
疲弊した国内をまとめる為に一時的には収まるが、
その後、疲弊したこの国を狙って、
今まで弾圧され続けた異民族がこの国を狙うだろう。

司馬家がどう動くかわからないし
董卓ちゃんの事を話に入れる訳にはいかない、
そんな話を入れれば不審がられてしまう。

北郷一刀くんの件が無ければ
晋が出来るか三国の内 何処かが勝つのか、
はたまた緊張状態が長く続くのか わからないがこんな感じに進むだろう。
どちらにしてもこのままでは漢が滅ぶ。

私は桂花に間接的にこの話が伝わり、
彼女の将来のための指針の一つになってくれればと思い、
荀桂さんにこの話をした。


「そう・・・・」
「まぁ、私の素人考えですから当てにはなりませんけど
このままだと国はともかく民が耐えられない・・・
私の知ってる偉い人の言葉にこんなのがありますよ。
人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり。
今のこの国は人を・・・民を蔑ろにしすぎる・・・」
「仇は敵なり・・・ね。
ありがとう、参考になったわ。
この言葉、桂花にも教えてあげなきゃね。」
「そうですか。」
「わざわざ来てもらって悪かったわね。
今日は喜媚ちゃんといい話ができて嬉しかったわ。
あ~あ、私が今の旦那と結婚する前だったら
私が喜媚ちゃんと結婚したのに♪」
「・・・・荀緄さんが聞いたら私が殺されますから
言わないでくださいよ。」
「その時は私が守ってあげるわよ。」


こうして私と荀桂さんの話し合いは終わったが、
まさか荀桂さんがそこまで考えていたとは予想外だった・・・


(はぁ・・・だけど桂花とどうこうなるわけには行かないよな。
決して嫌いなわけじゃないけど・・す、好きだけど、
そこまで深い恋愛感情があるわけでもないし、
今はこのままの関係でいるか、
自然消滅するか、どちらにしても私からは動けないよね。)






喜媚が帰った後、荀家の応接間では荀桂が一人で居た。


「喜媚ちゃんにここまで先のことが見えていたなんてね・・・
こんな話、他の人に聞かせれば
狂人か反逆の徒と思われるでしょうけど・・・」


私は喜媚ちゃんが話してくれた内容を
今の国内の状況と照らし合わせて思考する。


「よくもまぁ、ここまで先を読む事ができて
自分はただの民草だなんて言えるものよね・・・あの子は。」


私自身でさえ、民草の反乱が起きて
この国が乱れる、
最悪漢と言う国が崩壊し戦乱の世が来るとは考えていたが、
その先までは考えていなかった。
おそらく桂花もそうだろう。
それに桂花はこの国を立て直せると考えているようだし・・・


「やっぱり、桂花には喜媚ちゃんが必要ね。
この際、桂花の方から無理やり襲うように仕向けてみる?
・・・無理か、あの子はアレで素直じゃない上に奥手だから。
喜媚ちゃんが少し強引に迫ったら、
今すぐにでも落ちそうなのに・・・まったく。」


何度か桂花から喜媚ちゃんに迫らせる方法を考えてみたが
どう考えても無理だった。


「なんとしても喜媚ちゃんには
桂花と一緒になってもらわないと!
いっそ荀衍と荀諶も一緒につけようかしら?
あの娘達も喜媚ちゃんの事は満更でもないようだし
喜媚ちゃんも男の子だから
あの子達三人で迫られればなんとかなるかしら・・・」


私はこの後も、しばらく桂花と喜媚ちゃんを
くっつける方法を思案し続けた。


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  1. 2012/09/17(月) 01:05:12|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

誤字の報告

人と合うためや
→人と会うためや

移民族
→異民族
  1. 2012/10/27(土) 13:18:54 |
  2. URL |
  3. へいほう #0DCaDBFQ
  4. [ 編集 ]

Re: 追加誤字の報告

追加の誤字の指摘ありがとうございました。
修正しておきました。
  1. 2012/10/27(土) 16:24:20 |
  2. URL |
  3. たいち #/InZ6.Jo
  4. [ 編集 ]

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