たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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雑記


こんにちは。


先ほど八十四話を投稿しました。
良かったら読んでやってください。

この雑記を書くまでにコメントなどで指摘を頂いた誤字は、
全て修正しました。
ご指摘ありがとうございました。


>>相沢祐一さん
グーパン一発で済むかどうかは、
それまでに桂花に届いた書簡の内容次第でしょう。
少しわかりにくいかもしれませんが、
曹操軍や桂花は転戦、移動を繰り返しているので、
今までどおりに桂花の下に書簡はすぐには届いていません。
少しずつ遅れて着ています。
その辺がどう影響するか、と言う当たりも気にしてみてください。
今後の話のちょっとした伏線(?)になってます。
音々に関しては、恋との散歩よりも、喜媚との碁の修行を選んだ当たり、
音々が喜媚にどこまで気を許しているか?
と言うのと、詠が一体音々にどんな勝ち方をしたのか?
というのが問題でしょう。
詠の事ですから、相当フルボッコにしたんでしょう。
喜媚から学んだ棋譜を駆使して、最初に少しいい気にさせておいて、
後半でボコボコにしたりした可能性が高いです。

>>只野逸般人さん
霞が結構本気で落としにかかってきてますが、
喜媚は、桂花との長年の調教生活(?)と中身の年齢の高さから、
かなり自分を押さえることに長けてますので、
霞のような、色気での攻撃は喜媚には効果が薄いです。
逆に明命みたいな純真な娘の直球が、喜媚には効果が抜群です。
霞がいつその事に気がつくか、
その辺が霞が喜媚と結ばれることが出来るかのポイントですね。

後日談で、ハーレム要員の両親に挨拶した時の話や、
その辺の話やってみると面白いかもしれませんね。
荀緄さんや馬騰さんは歓迎ムードで済みそうですが、
詠の両親や月の両親(生きてるんですかね?)などは激怒したとか、
それ以外に増えるハーレム要員では、これこれこういう話があった、
なんて思い出話みたいな感じで、東屋で語り合う、
みたいな後日談も面白いかもしれません。


たいち
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  1. 2012/10/30(火) 20:33:41|
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八十四話


洛陽




最近店で営業中に、お客さんが話している噂を耳にすることがある。

その話と詠ちゃんから聞く報告なども合わせて聞いて判断すると、
袁紹軍と曹操さんを主力部隊とした連合軍都の戦闘は、
曹操さんが袁紹さんの軍よりも兵数が少ないながらも、
策と、新型の石を飛ばす兵器、所謂投石機を駆使して曹操さんが優勢で進み、
近い内にも主力同士の戦闘は終結しそうだと言う話だ。
この洛陽に噂の段階で流れている話なので、
すでに戦闘は終了しているだろう、桂花からも変な書簡は届いてないので、
桂花も無事だろう。
曹操さんなら桂花に何かあれば、
私に気を利かせて書簡を送ってくれそうな気がするし。

だが問題はその後の事のようで・・・
元々袁紹さん本人は、陛下の指示通りに私財や領地を、
引き渡すつもりだったらしいのだが、
周りに祭り上げられて現状、袁紹軍の君主をさせられている。
皮肉にも、過去、劉花ちゃんが置かれていた現状と似た状況と言う事になっている。

そしてそんな噂が私の耳にまで聞こえてくるという事は、
おそらく文醜さんや顔良さん、
それに袁紹さんの意思を尊重しようという一派辺りが、
何とかしようと画策しているからだろう。

主戦場はやはり官渡の辺りになっているそうだが、
袁紹さんは、そこからうまく逃げ出せたとして、一体どこに向かうのだろうか?
名目上は袁紹さんが協ちゃん、
陛下の意思を無視して武装蜂起したという事になっているので、
洛陽に来て陛下に何かしらの恩赦を願い出ても、次は詠ちゃんは容赦しないだろう。
袁紹領内で、連合軍同士で消耗し合うという目的は果たされたのだから。
かと言って、三人で原作のように流浪の旅にでも出るのだろうか?
袁紹さんは、私の知る知識では運だけは異様に良かったはずだ。
原作で適当に買った馬券が万馬券で大当たりを出すというほどだ。
余計な事さえしなければ、袁紹さん、文醜さん、顔良さんの三人で、
逃げ切る事もできるだろう。

それに行方不明の公孫賛さんの事も心配だ。
一応まだ遺体は発見されてないし、詠ちゃんの細作の情報では、
公孫賛さんに似た女性が、
何騎かの騎馬隊を率いて南に向かっているという情報もある。
徐州の劉備さんがいない状況で、いったい彼女はどこに向かっているのだろうか?

それに、公孫賛さんがいない状況で、
北の烏桓の抑えがどうなっているのかも気になる。
一応、袁紹さんの分隊が幽州で北の抑えを最低限やっているそうだが、
公孫賛さんの代わりが務まるとは思えない。
詠ちゃんは、その烏桓の討伐も曹操さん達連合の諸侯達にやらせるそうだが、
長期化すればそれだけそこに住む民が苦しむことになるので、
できるだけ、早めに異民族対策だけでも何とかならないか? と訪ねてみたが、
帰ってきた返事はあまりいいものではなかった。


『ココで各諸侯の勢力を削いでおく事が、後の策で肝心な事なの。
ウチの軍でも異民族相手となったらすぐに出るつもりだけど、
曹操が自分達でやると言っている以上、あまり深い介入もできないわ。
できる事と言ったら避難民の受け入れと、ウチの領内で暴れる烏桓の討伐くらいよ。
烏桓とは、交渉を一から初めないといけないから、
私達が昔から対応してた羌や氐のように簡単には行かないのよ。
数年がかりでじっくり腰を据えて対応していくしかないわ。』


と、言うものだった。
やはり完全に民の被害を抑えて、
うまくこの国を内部から変えるという事は難しいようだ。


さて、袁紹さんの方は一応、
詠ちゃんや音々ちゃんの策通り連合同士で消耗しあっているからいいとして、
最近困った・・・と言う程の事でもないのだが、私が監視されているようなのだ。

いるようなのだ、と言ったのは、監視している人がおもいっきりバレていて、
馬超さんと後はおそらく馬岱ちゃんだろう。
馬岱ちゃんの方はうまく隠れているのだが、
馬超さんの方が、元々隠密行動が得意でないのと、
私と目があってすぐに隠れても、
長いポニーテールが見え見えなので馬超さんだとすぐにわかる。

仕事はちゃんとしているようだし、監視(?)しているのが私だけのようなので、
詠ちゃん達もほうって置いているのだが、私が落ち着かない。
なぜ彼女達がこんな事をしているのかは大体想像がつく。
私と馬超さんか馬岱ちゃん、
もしくはその両方を私と婚姻させようという馬騰さんの指示関係で、
私の為人や交友関係を調べているのだろうが、
馬岱ちゃんはともかく馬超さんは、はっきり言って人選が悪すぎる。
馬超さんはいっその事、
店に入ってきて私に聞きたい事を真正面から聞くタイプだと思うのだが、
大方馬岱ちゃんが面白がって煽っているのだろう。
その状況がありありと想像できてしまう。




--馬超--


今日も董卓軍から指示された仕事をこなし、
市中の地理を把握するという名目で、こうして喜媚の身辺調査をして・・・
たんぽぽにさせられているのだが、
正直こんなんでいいのだろうか? と最近になって考えるようになった。


「ほらほら、お姉様! そんなとこからじゃ喜媚ちゃんが見えないじゃない。
もう少し前の方に出ないと。」
「・・・なぁ、たんぽぽ。
こんな面倒なことせずに、
普通に客として店に入って喜媚と話をすればいいんじゃないか?」
「だ、駄目だよお姉様!
喜媚ちゃんとまともに話をしたってお姉様みたいな脳k コホン、
武官のお姉様じゃ、話をはぐらかされちゃうよ。
喜媚ちゃんは賈詡さんや陳宮ちゃんと国の施策を話し合うような子なんだよ。
お姉さまじゃ、話し合いにもならないよ。」
「・・・お前いま一瞬あたしのこと馬鹿にしなかったか?
っていうか馬鹿にしてるだろう!」


そう言って私はたんぽぽの両方のほっぺを抓って引っ張る。


「いふぁい! いふぁい!!
おふぇえふぁま、いふぁい!」
「ふん、大体こんなコソコソした方法はあたしには向いてないんだから、
普通に世間話をするなり、馬にでも一緒に乗って
そこから為人を見極めればいいんだ。」


そう言って私は店の方に向かって行こうとすると、
たんぽぽがあたしの腕を引っ張って止めようとする。


「だからダメだって! お姉様!
話をはぐらかされるのもあるけど、お姉様喜媚ちゃんと二人で話すと、
婚姻の事意識しちゃって、真っ赤になって何も話せなくなるでしょ?
実際、前話した時はそうだったじゃない。」
「う、そ、それはだな・・・その・・・
な、何回か話してれば慣れるよ! それに意識しなければいいんだよ!
元々、今は客将をやめているけど、反董卓連合の時では、
一緒の戦場に・・・立ったのは最後の一回だけだけど、
共に同じ戦場に立った仲なんだから何も遠慮する事なんかないんだよ!」
「あの時は本当に一緒に立っただけじゃない。
陛下の引き立て役だったんだから。
あ、ホラ! そんな事より、喜媚ちゃんが劉花様となんか話してるよ。」
「こ、こら、引っ張るな!」


たんぽぽが私を路地の方に引っ張っていく。


「私達の調査の結果だと、店の従業員とは皆仲はいいみたいだけど、
劉花様とは特に仲がいいみたいだよね。」
「そりゃそうだろ。
張遼に聞いた話だと、喜媚は劉べ、劉花様の命の恩人なんだし、
劉花様の身辺警護を陛下から直接任されるくらいなんだから、
相当仲はいいんじゃないか?」
「う~ん、わたしの見た感じだとちょっと違うような感じに見えるんだけどな~。
それと、董卓陣営の武将の中では、皆仲はいいけど、
賈詡さんと特に仲がいいみたいだね。
次に董卓様、張遼さん、陳宮ちゃんとよく会うみたいだね。」
「張遼は酒のつまみを喜媚にねだるのと、陳宮は仕事柄よく話すからじゃないか?
董卓様もその関係で内政関係の話をする機会が多いから、
必然的によく話す機会が多いんじゃないか?」
「・・・ハァ。 お姉さまは本当にこういう事はダメダメだね。」
「なっ!? 何がダメダメなんだよ!
大体合ってるだろう!?」
「そういう事じゃないんだよ。 張遼さんなんかわたしが調べたところだと、
反董卓連合での戦い以前は、喜媚ちゃんとはそこそこ仲がいい程度だったけど、
あの戦以降、暇さえあれば喜媚ちゃんのとこに行っては、ベッタリらしいんだよ?
それに賈詡さんもそうだけど、
反董卓連合の戦を契機に皆の態度が一変してるらしいんだよ。」
「そりゃ、同じ戦場に立って戦えば信頼関係も深まるだろう?」
「あ~もうっ! だからそういう事じゃないんだよ!!
私達が知ってる以前の賈詡さんは、董卓さんベッタリだったのに、
最近は喜媚ちゃんとこに泊まりに行ったり、
その董卓さんだって、喜媚ちゃんと碁を打ってる時とかお茶をしてる時は、
仕事してる時とは違って、本当に普通の女の子みたいに自然に笑ってるし、
華雄さんなんかあの戦以降、喜媚ちゃんの言う事ならなんでも聞く勢いらしいし、
呂布さんや陳宮ちゃんも戦以降、喜媚ちゃんと真名を交わして、
店に食事に行く回数も増えてるし、
張遼さんなんか、もう完全に喜媚ちゃん落とす気まんまんじゃない!!」
「・・・そ、そんなに変わってるのか?
私達はあの戦では途中参加だし、
洛陽防衛が任務だったからそれ以前の事はよく知らないんだけどな。」
「お姉様は武術や馬術の訓練ばっかりで、
そういう所が抜けてるから気が付かないんだよ!
あの劉花様の表情とか見てみなよ!」


そう言われてあたしは店の中の劉花様と喜媚の様子を見る。
あたしが見たところ、普通に仲良く話しているようにしか見えない・・・
よく見ると劉花様の顔が若干赤いように見えるが、
仕事が忙しいのか体調でも悪いのだろうか?


「む・・・劉花様体調でも悪いのか?
少し顔が赤いように見えるけど。」
「あ゛~~~! もう!!」


私の返答に納得がいかなかったのか、
たんぽぽが頭を抱えながら地団駄を踏んでいる。


「違うよ!! 喜媚ちゃんと一緒に話せて嬉しいけど恥ずかしがってるんだよ!!
お姉様が喜媚ちゃんと二人で話す時に、
婚姻の事意識して真っ赤になって何も話せなくなるのの少し軽いやつだよ!
喜媚ちゃんを男性として意識して少し恥ずかしがってるんだよ!」
「そりゃ喜媚は男だから男として意識するだろう?
劉花様は宮中で暮らしてて市井の暮らしや男と話すのいあまり慣れてないだろうし。」
「ち が う よ !! 劉花様は喜媚ちゃんが好きなの!
好きだから二人で話してると、嬉しいんだけど少し恥ずかしいんだよ!!
・・・お姉様はどれだけ恋愛方面の知識がかけてるのよ!
西涼で馬に乗って武術ばっかりやってたから一般常識がかけてるんじゃないの!?」
「えぇっ! 劉花様が喜媚を!?
そ、それまずくないか? 劉花様と言ったら前皇帝陛下で皇家の血筋だぞ?
劉花様と喜媚が結婚したら喜媚は皇室に入ることになって、
それであたしかたんぽぽが側室になったら、馬家も皇室の遠縁になるんじゃないか?」
「だから叔母様はそれも狙いなんでしょ!
喜媚ちゃんがもし劉花ちゃんと婚姻して、
たんぽぽかお姉様が喜媚ちゃんの側室に入ったら、
馬家は皇室の血筋の子を得られるの!
だから叔母様は喜媚ちゃんへのお礼として、
たんぽぽ達を嫁に差し出すなんて事したんでしょ!」
「あ、あたしはそんな話聞いてなかったぞ!?」
「それくらい自分で察しろってことでしょ!
お姉さまはもう少し政治関係の勉強もしてよね!
馬に乗って武術の訓練ばっかりしてないで。」
「わ、私だってそれなりに勉強はさせられているんだぞ・・・」
「その成果がまったく出てないじゃない、
とにかく今は喜媚ちゃん周りの女性関係を徹底的に洗うよ。
お姉様はその間に喜媚ちゃんと二人っきりでも意識しないで話せるようになるのと、
もう少しは恋愛や婚姻関係の事を勉強しておいてよね!」
「うっ・・・な、なんとか頑張って見る。」


そうして一旦話は終わり、もう一度喜媚の店の様子を見ようとしたら、
いきなり目の前に人影が現れた。


「あの・・・二人してさっきから何やってるんですか?
さっきから時々叫び声みたいなのが聞こえてきてますけど、
良かったらウチの個室使います?」


目の前に現れた人物は、さっきまでの話の中心人物である喜媚だった。


「なっ、ななな、なんでも無い! だ、大丈夫だから!?」
「でも、疑問形ですよ?
馬岱ちゃん、ほんとうに大丈夫なの? 喧嘩とかしてない?」
「ううん、大丈夫だよ喜媚ちゃん。
お姉様があまりにも一部の知識に欠けてるからちょっとお説教してただけだから。」
「そう? ココだと人目を引くから良かったらウチの店によってく?
丁度今から皆で交代で休憩取る所だから、お菓子とお茶くらい出すよ。」
「うん! 行くよ♪
さぁ、お姉様、せっかく喜媚ちゃんが誘ってくれたんだから行くよ。」
「あ、あ、あああぁ、よ、よろしくお願いします!」


なんかさっきから喜媚との婚姻や劉花様の話をしていたから、
意識しまくってしまって、顔がすごく熱い。
おそらく、今私の顔は真っ赤になっているだろう。

その後はたんぽぽに手を引かれて、喜媚の店の個室に案内されて、
西涼での生活の話をしたと思う・・・が、自分の部屋に帰って来た時、
自分が何を話していたのかまったく思い出すことができない。

変な事を話してなければいいのだけど・・・




--喜媚--


今日は午後に意外なお客が来たけど、
馬超さんや馬岱ちゃんの話によると、
西涼は同じ国内でも私が暮らしてた許昌と違って、かなり変わった生活様式のようで、
色々と面白い話が聞けた。

馬超さんは終始、挙動不審だったけど、
彼女は恋愛関係に純真な上に、私と婚姻を結べと馬騰さんに言われてきたのだから、
意識しすぎてしまっているのだろう。
その内慣れれば普通に話せるようになるだろう。


馬超さん達の事は時間が解決するとはいえ、
問題は袁紹さんと曹操さんを盟主とした連合軍の戦いの方だ。
皮肉にも官渡の戦いが再現されてしまったが、
袁紹軍はバラバラだし、
曹操さん側は連合に参加していた諸侯からの援軍や援護物資があるので、
よほど変な戦いをしない限り、桂花なら負けることはないだろう。

そういえば、原作通りなら時期的に稟ちゃんや程昱さんと合流していると思うのだが、
うまく合流できたのだろうか?
次に桂花に送る書簡で、さり気なく稟ちゃんの話を振ってみようか。
合流していたのなら、返事で何か書いてくるだろう。


(・・・まさか月ちゃんのところには・・・こない・・・よね。
反董卓連合から大きく歴史の流れが変わってしまっているので、
原作知識はもう殆ど当てに出来ないだろう。
うまく稟ちゃん達が戦に巻き込まれずに曹操さんの所の行くか、
どこか別の諸侯でもいいから無事に辿りつけたらいいのだけど。)


そんな事を考えながらこの日は、就寝した。


翌日、予想外の爆弾が私の店を訪れる事になるとは、
この時の私はまったく想像もしていなかった。


  1. 2012/10/30(火) 20:11:40|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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雑記


こんにちは。


先ほど八十三話を投稿しました。
良かったら読んでやってください。


それと、PS3のボーダーランズ2を買ってみました。
前作は360でやったのですが、オンライン人口がPS3の方が多そうだったので、
今回はPS3版で。
ダークソウルのDLCはしばらく様子見で。

ゲームとしてはFPSとRPGを融合して、ディアブロみたいな、
ハックアンドスラッシュ要素が強くて、
武器の銃に色々効果がついて良い組み合わせの銃を探したりする感じです。
4人までオンラインで遊べるみたいです。
私は前作をやっていたので、戸惑うこと無くプレイできました。
まず最初にクラップトラップに銃弾をぶち込む。
という基本を忠実に守りました。

まだ序盤(?)でレベルは10ですが、
相変わらず面白くて、日本でもこのゲームもう少し売れてもいいのに、
と、個人的には思います。
ただこのゲームに足りないのは、
クラップトラップを蹴り飛ばすコマンドがないことだけですね。


この雑記が書かれるまでの誤字は全て修正しました。
流石に今回は、指摘が多かったので、
ココで纏めて指摘のお礼を言わせて頂きます。
と言うか、途中で心が折れて、じゃなくて、
同文面だとコメントはじかれるので雑記で指摘のお礼を言わせて頂きます。
ありがとうございました。


>>きよさん
子育ては喜媚が乳母軍団を指揮してやることになりそうですね。
白い猫耳の乳母軍団を指揮して奮闘する喜媚。
まぁ、萌将伝以降くらいの話になりそうですが。

>>只野逸般人さん
やっぱ皆に挨拶回りするんですかね?
この時代で恋姫だからいいけど、
何か現代モノのSSで、
ハーレムSSで親に挨拶回りする主人公見てみたいですね。


たいち
  1. 2012/10/27(土) 17:12:08|
  2. 雑記
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八十三話


洛陽




宮殿の会議室で、月ちゃんの決意を聞いた私達は、
まず、曹操、孫策、劉焉の情報収集を今まで以上に細かく調べあげ、
更に詠ちゃんが音々ちゃんと共同で、
劉焉領内に董卓領内の噂を流すように細作に指示し、
情報戦を行いつつ、
劉焉、劉璋の配下で民のために蜂起しそうな人材の捜索を開始する。

私の方はといえば・・・特に今までと代わりはなく、
董卓領内の内政で使えそうな案を詠ちゃん達に献策し、
新式の算盤を量産して文官に配布して、皆に使い方を教えたり、
月ちゃんや協ちゃん、詠ちゃん音々ちゃんに、
議会制民主主義の政治体制の詳しい説明をして、
どうやったら今の漢の皇政から穏便に移行できるかを日々模索していた。


そんな中、とうとう曹操さんと袁紹さんの本隊が、
戦闘を開始したという情報が舞い込んできた。
兵数では袁紹側が有利だが、
様々な策や兵器を駆使して曹操さんが有利に戦闘を進めているようだ。

それ以外にも、董卓陣営から人員を出してはいたが、空白地である徐州で、
袁紹さんの本隊から別れて蜂起した部隊が暴れていると言う情報も入ってきている。
こちらの方は、孫策さんが揚州にまで広がらないように対応してはいたが、
曹操さんが袁紹さんの本隊と戦闘中であり、月ちゃんの領土や洛陽からも遠いため、
うかつに手を打てない状況が続いていた。

そんな中でも最低限、先行して送っていた董卓軍の人員が、
揚州へ避難を希望する人は孫策さんにまかせ、
董卓領や曹操領へと避難を希望する人員は元劉備陣営の義勇兵集めて護衛させ、
移動を行なっていた。
コレには曹操さんも協力的で、わざわざ兵を割いて護衛に当たらせてくれた。
もちろん董卓軍からも曹操さんに早馬を出して向かえの兵を出したのだが、
曹操軍の動きが早かったため、
あまり深く曹操さんの領内に入る事はできなかった。
コレは曹操が領内の地形を把握される事を恐れた結果だろうと、
詠ちゃんは話していた。
董卓軍からの避難民の受け入れの兵を拒否はできないが、
あまり深く領内に入られて、地形を把握されても困る、と言う事らしい。


こうして、私や月ちゃん達一部の人間で、この国の未来の絵図面を描き、
それに向かって動いている中でも、日々の日常生活は送られていく。

そんな中、最近どうも霞さんの様子がおかしい。
別に月ちゃんを裏切るとかそういう動きではないのだが、
詠ちゃんがウチに来る時に一緒についてきたり、夕食などの食事中では私の横に座り、
甘えるように胸を押し付けてきたりして来るのだ。

以前からそういう事はあったが、
その時は大抵お酒や酒の肴を強請る時だけだったのだが、
最近はそういう事関係無しに、くっついてきたり甘えてきたりしてくる。
それも詠ちゃんが居るところだと露骨になる。

霞さんとは、汜水関の戦い以降仲良くなったとは思うが、
こんなにくっついてきたり(お酒が絡まない限り)
甘えてくるような人ではなかったはずだ。
どちらかというとサッパリした性格だと思っていたのだが・・・
もしかして詠ちゃんとの事で何か感づかれたのだろうか?
霞さんは意外に聡いので、気がついたとしてもおかしくはない。
しかし、そうなると、からかってくるのではなく、
詠ちゃんを牽制するように私に甘えるような態度を取るのは・・・
そういう事なのだろうか?

私も馬鹿ではない、その意味は大体わかる。
そうなってくると大変困る、桂花、詠ちゃんに続き、
詠ちゃんは月ちゃんも巻き込むつもりで、
最近、劉花ちゃんからも日常の対応で皇族だからと、
変な線引をしないでほしいと怒られたばかりだし、
コレに霞さんも加わってきたら、
桂花か詠ちゃんにどんな目に合わされるか分かったものじゃない。
最悪心中・・・は桂花は無いが相当長期に渡って罰を受けるだろう。

そんなわけでヘタレな私は、隠し事もできず、
どうしたものかと詠ちゃんに相談したのだが・・・


「霞ね・・・明らかにあんた狙ってるわよ。
お酒とかそういう事関係なしに本気みたいね。
この間わざわざボクに・・・」

『詠が喜媚と仲良うするなら、ウチも喜媚と仲良うしてもええよな?』
『・・・どういう事よ?』
『ウチが言わへんでも詠はよう分かっとるやろ?』
『・・・・』
『言っとくけどウチも遊びや誂うために言っとるんちゃうで?
・・・本気で喜媚に惚れたんやから。』
『・・・汜水関で何かあったらしいって言うのは噂で聞いてるけど、
あんた本気なの? 喜媚には荀彧やボクがいるのよ?』
『もちろん本気やで、ウチら武官はいつ戦場で命を落とすか分からへん。
戦場で民や主君を守って命を落とすのは武官の仕事や、それに不満はない。
せやけどな、そういうウチらだからこそ、
惚れた男ができたら迷わず落としにかかるで。
躊躇して、手をこまねいて、戦場で命落としたら悔いが残って死にきれんで。
それに喜媚はウチにこの国の武官として、最高の栄誉をくれたんやで?
皇帝陛下と共に同じ敵に対して槍を並べて立つ。
コレがこの国の武官として働く者にとって、どれだけ名誉な事か詠かて想像着くやろ?
これだけの男やったら、たとえ他に女が居っても先にウチが落としたったらええねん。
まだ、荀彧も詠も婚姻したわけやないからな。
婚姻しとったら側室か妾で頼み込まなあかんとこやけど、
今やったら早いもん勝ちやで。』
『くっ・・・ 』
『そんなわけで、詠も荀彧がおらんからってうかうかしとったら、
ウチが喜媚取ってまうで♪』

「なんて事言ってたからね・・・
霞はあの性格だから裏から手を回すとか下手な小細工は一切無しで、
直接あんたを落としに来るわよ。」
「・・・ど、どうしよう?
私も霞さんは嫌いじゃないけどそういう意味では微妙なところだし。」
「微妙っ!? なんではっきり違うと言えないのよ!
・・・ハァ。 まぁ、下手に隠さずにボクの所に報告に来たのはいいとして・・・
霞が遊びや何か裏があるような悪い女だったら、
ボクが何か言うまでもなくあんたは断るでしょう?
その程度にはボクもあんたを信用してるわよ。」
「詠ちゃん・・・」
「後はあんたの好きにすれば、私も霞は信用してるし、
正直、霞の気持ちも少しはわかるのよ・・・武官である霞は、
好きな男ができたら戦場で命を落とす前に想いを遂げたいって思うのは・・・
だからって言って私も譲る気はないけどね!」
「・・・・私は。」
「あんたは好きにしなさい。
遊びで女に手を出したら、即その場で去勢してやるけど、
本気の霞みたいな娘にはあんたも本気で対応してあげなさい。
正妻の座は桂花にも霞にも譲る気はないけど、
側室だったら霞ならボク個人は認めてもいいと思ってる。
ボクも霞とは真名を交わしているから、為人は見極めてるつもりよ。
それにわざわざ、ボクに言ってきたという事も霞なりに筋を通した結果でしょう。
コソコソするんじゃなくて真正面から名乗りを上げて向かってくる辺り、
武官の霞らしいわ。」
「・・・・霞さんか。」


そうして考えていると詠ちゃんが私の額に向かって竹簡が投げつけてきた。



「痛った!」
「大体ね! あんた桂花とボクと月が居るのに他の女をどうしようか?
なんてボクに相談しにくること自体、ボクに喧嘩売ってるの?」
「いや、そんなつもりは無いよ!
ただ隠して何かあったら、その時のほうが後々恐ろしい事になると思って・・・」
「まぁ、その考えは当たってるけどね。
隠れて霞を抱こうものなら、ボクでも桂花でも・・・即もぐわ。」


そう言って詠ちゃんは私の下半身を見る。


「かと言って、力じゃ霞さんにかなわないし、
本気で来られたら、私も汜水関や虎牢関で霞さんとは命懸けで戦った仲だし・・・」
「そんな事言ったら、華雄や恋、音々だってそうじゃない。
・・・あんたまさか、ウチの主力の将官、
全員手篭めにしようなんて思ってないでしょうね?」
「そ、そんな事考えてもないよ!」
「本当でしょうね? 華雄はなんか汜水関以降、妙にあんたに従順だし、
恋や音々とも真名を交わすし・・・」
「その辺の事情は詠ちゃんも知ってるでしょう?」
「・・・まぁね。
とにかく、霞が本気ならどうしようもないわ。
・・・私も霞には幸せになってほしいもの。
ただし正妻の座は譲らないけどね!」


どうしてもこの国の価値観は私の現代の頃の価値観と違い、
正妻とは別に側室を認める、と言う価値観に違和感を感じる。
かと言って、すでに桂花と詠ちゃんに手を出してる私が言っても、
なんの説得力も無いのだが・・・

とにもかくにも、この話は詠ちゃんの機嫌が悪くなったので、ココで終わりとなり、
霞さんの件は私が本気で霞さんと向き合って結論を出すと言う事に決まってしまった。

・・・一応、桂花にも書簡で伺いを立てておこう、隠れて何かあった後じゃ遅いし。


後日、桂花からは 『こっちは袁紹軍との戦闘で忙しいのに、いいご身分ね!!』
と言うありがたい書簡を頂いた。
小さく隅っこの方に、 『詠が認めたなら私も特に何か言うつもりもないわ。
でも正妻は私よ!
あと、今度会った時一発ぶん殴らせなさい。』と書かれていた。


さて、董卓軍の文官は皆、大忙しで仕事に追われているが、
曹操軍と袁紹軍が戦闘を開始したということで武官も忙しい、と言うより、
いつでも出られるように訓練もほどほどにして待機している時間が多くなっている。

将官は宮殿内か、すぐに連絡の取れる自室、訓練場等で移動が制限され、
それぞれ様々な過ごし方をしているのだが、
その中でも今回、特異なのが華雄さんだ。

以前までの華雄さんなら、
訓練場に入り浸って恋さんか霞さんと訓練をしているのだろうが、
この日、私が詠ちゃんに呼ばれて宮殿に来て話し合いが終わった帰りに、
訓練場のそばを通ったら、
訓練場を見下ろせる城壁の上で部下の訓練を見守りながら、
華雄さんはなにか考え事でもしているようだ。


「・・・・ハァ。」
「どうしたんですか華雄さん?」
「うおっ!? だ、誰だ・・・って喜媚か。
脅かすな。」
「華雄さんにしては珍しく隙だらけでしたね。
何か悩みでもあるんですか?」
「私だって人間だ、悩みの一つや二つくらいあるさ・・・」


そう言って華雄さんは城壁に肘をついて頬杖をついて訓練場を眺めている。
汜水関以降で一番変わったのは華雄さんだろう。
以前だったら、 『悩み? そんなもの有るはずない!』
と強気に出ていただろうが、
今は悩みがある事を認めてこうして、隙だらけな姿を見せている。


「何か有ったんですか? 私で良かったら話くらいは聞けますよ?
話すだけでも案外気が紛れるものですよ?」
「・・・ハァ、お前に話せるわけないだろう・・・
い、いや、別に大したことではないが、
私はこのままでいいのかと思ってな。」
「随分と漠然とした悩みですね・・・察するに武官として、
董卓軍の将官としてこのままでいいのか? と言う感じですか?
今までのように戦場で指揮を取り武を奮うだけではなく、
平時でも何かやれることが有るのではないか?
と言う感じですか?」
「・・・なんでお前の方が私よりも詳しく理解できるんだ。」
「そこは汜水関以降、最近変わった華雄さんをよく見てるからですかね。」
「・・・な、何を馬鹿な!」


華雄さんはそう言って、顔を真赤にして慌てて後ずさる。


「ん? なにか変なことを言いましたか?」
「お前は・・・ハァ、もういい。
要はそういう事だ。
今まで、武を磨くことに集中してきたが、
董卓軍の将官としてもう少し私でもやれることがあるんじゃないか思ってな。
賈詡や陳宮程文官として働こうとは思わんが、張遼がほら、
アイツは意外に武だけでなく知の方も結構やるほうだろう?
部隊の書簡とか結構自分で纏めてたり、
意外に部隊指揮でも色んな策を弄する事が有るだろう。
私も、汜水関の一件でな・・・少し策を学んだほうがいいのかと思ってな。」
「それは良い事だと思いますよ。
以前までの華雄さんは言ってはなんですが、部隊や個人の武力はすごかったんですが、
猪突猛進なところがあったので、策を練る側としては与し易い相手だったんですよ。
でも、汜水関以降の華雄さんは、部隊訓練でもただ突っ込むのではなく、
少し落ち着いて機を伺ったり、どこを攻めればいいのかとか考えてましたよね?
今は、知識が足りないので、
まだどうしたら良いのか漠然としかわからないかもしれませんが、
少し兵法を学んだら今よりも素晴らしい部隊になると思いますよ。
元々華雄さんの部隊は結束力は強かったですから、
そこに華雄さんの作戦指揮能力が加われば、
敵にとってすごく手強い部隊になると思いますよ。」
「兵法か・・・今から私が学んでも間に合うだろうか?」
「全然間に合いますよ。
学問を収めるのに遅すぎるという事はないんですよ。
特に今の華雄さんは自分に何が足りてないのか自覚していますから、
吸収は早いと思います。
私や霞さん、詠ちゃんや音々ちゃんに色々話を聞いてみるといいですよ。」
「呂布はダメなのか?」
「恋さんは・・・・あの人はこう、野生の勘?
みたいな戦場の流れを読む事に特化してますから、
感覚的な事は流石に学ぼうとして学べる事ではないと思います。」
「なるほどな・・・確かに勘を、学べと言われても私も困る。」
「そういう訳ですから、華雄さんは武に関しては、
私は何段も格下なので何も言えませんが、
知や兵法に関しては華雄さんより少しだけ色々勉強させれられましたから、
私でも多少は教えられることもありますし、
詠ちゃんなんかに頼んだら、多分喜んで教えてくれますよ。
華雄さんが、武においても兵法においても隙がなくなれば、
即、董卓軍の戦力強化に繋がるんですから。」
「賈詡か・・・まぁ、もう少し考えてみるよ。」
「えぇ、私で良かったらいつでも店に来てください。
話くらいならいくらでも聞けますから。」
「うむ、その時はまた頼むとしよう。」
「じゃあ、私は行きますね。」
「ん、あぁ、悪かったな、変な話を聞いてもらって。」
「これくらいいいですよ。
華雄さんとは汜水関や虎牢関で一緒に槍を並べた仲じゃないですか。」
「そうだったな、同じ戦場で同じ敵を相手にして戦った仲だったな。」
「そういう事です、話を聞くくらいなんてことないですよ。
それじゃあ、お店でお待ちしてますね。」
「あぁ、今度また寄らせてもらおう。」


最後に私と華雄さんはお互い片手を上げて、挨拶をして別れた。


さて、翌日の昼の少し前。
七乃さんは塾に行った美羽ちゃんを迎えに行き、
恋さんは買ってきた肉まんとウチで改装工事が終わった後売り出す予定の、
持ち帰り用のマドレーヌを頬張り、劉花ちゃん達皆は普通に働く中、
何故か私は音々ちゃんに碁を打たされている。


「よし、コレで詰みですよ!」
「・・・だから置き石をもっと増やして欲しいって言ったじゃないですか・・・
大体、なんでわざわざ休みを取ってまで、私の所に碁を打ちに来たんですか?」
「・・・それには深い理由があるのです。」


そう言って、何も話そうとしない音々ちゃんの後ろから、
肉まんを食べ終わった恋さんが現れた。


「・・・モキュ・・・ゴクン、音々は詠にこの前、碁で負けてた。
その時に、詠の石の置き方が喜媚の置き方から見て習ったとか言ってたから、
喜媚を練習相手にして、詠に復讐するつもりだって。」
「そんな理由で・・・」
「大体! あれは途中で読み間違えなかったら音々の勝ちだったんです!」
「でも結局負けたんだよね?」
「うぅ・・・」
「だからって弱い私相手に置き石減らして勝ってもしょうがないんじゃない?」
「そんな事はないのです、喜媚の打ち方は変わってるので勉強になるのです。
読み方を間違えなかったら、何回か音々が危なかった時もあったんですから。」
「だからって、いきなり店にやって来て私を厨房から引っ張りだして、
何回も碁を打たされたら、殆ど営業妨害なんですけど。」
「大体、喜媚は恩賞金で生活できるんですから、多少サボったって問題ないんです。
さぁ、もう一局打つですよ! 詠に絶対ぎゃふんと言わせてやるんです!」


私は恋さんに助けを求めるように視線を送るが、
恋さんは口いっぱいにマドレーヌを詰め込んでいる最中だ・・・
今ココに私の味方はいない。

結局、美羽ちゃん達が帰ってきて、お昼ごはんを要求されるまで、
私は音々ちゃんの碁に付き合い続け、
その後も今日は休みだからと言って帰ろうとしない音々ちゃんは、
恋さん達と昼食を皆で食べた後、セキト達の散歩に行く恋さんに付いて行く事無く、
詠ちゃんになんとか碁で勝つ方法を、
私の棋譜の並べ方を聞きながら模索し続けていた。

・・・音々ちゃんがここまで悔しがって、必死になるまで追い込むなんて、
詠ちゃんは一体どんな勝ち方をしたんだろうか?
彼女の性格だ・・・
おそらく、一瞬の隙をついて優位に立った瞬間にボコボコにでもしたんだろう。
詠ちゃんは、やる時は容赦がないからなぁ・・・


  1. 2012/10/27(土) 16:53:01|
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雑記


こんにちは。


先ほど八十二話を投稿しておきました。
良かったら読んでやってください。


>>只野逸般人さん
喜媚は幼少期から色々フラグ立てしてるので、
今では全方位からねらわれちゃいましたね。
今回の話でも出て来ましたが、一刀君の話はこんな感じでちょいちょい出てきて、
キリのいいところで、一刀君なりのエンディングを迎えますので、
気長に見てやってください。

>>えんぴつさん
ありがとうございます。
完結目指して頑張ります。


二十五日はボーダーランズ2にダークソウルのDLCか・・・
執筆時間が削られていくぅ!
たいち
  1. 2012/10/24(水) 17:49:09|
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八十二話


洛陽




詠ちゃんや、音々ちゃんと話し合ってしばらくした頃、曹操さんがとうとう袁紹軍、
袁紹さんを無理やり御輿に担いで、
好き勝手している部隊の本隊と戦闘に入ったと言う情報が、
曹操さんから月ちゃんの所に早馬で報告が来た。

その情報によれば、曹操さんは援軍の必要は無し。
自分達と諸侯の援軍で排除可能との事で、董卓軍から援軍を出す事はしないが、
報告だけは密にするよう伝え、
民に被害が大きく出た時は、董卓軍の兵を出す事を伝え、伝令を返したそうだ。

その報告を受けた後、洛陽の宮殿内の朝議などをする場所とは違った、
作戦会議室で主な将官と、なぜか詠ちゃんの使いが来て、
無理やり店から連れだされた私も加わって、会議を開くことになった。


「予定通り、袁紹領内では、
今回の処罰に不満を持った袁紹の部下が反乱を起こしたり蜂起したりしてるわね。」
「・・・袁紹領内の避難民対策はどうなっているの?」
「受け入れは順次行なっているわ。
その変わりと言ってはなんだけど、均田制の導入のお陰で、
今まで無戸籍だった者達が戸籍を得たので、
来期以降の税収がかなり期待できるのと、
その手続でウチの文官は毎日夜遅くまで働き詰めで、
少しココら辺で休みをあげるか何かしないと、もたなさそうってくらいね。
まぁ、うれしい悲鳴ってやつよ。
幸いにも、ボク達が何進様の地盤を引き継ぐ時に宦官達から没収した私財で、
なるべく安いところから兵糧、麦や粟等を買っておいたから、
今のところは食料も、土地も大丈夫だけど、
これ以上増えるとなると少し考えないといけないわね。
最悪、避難民が多すぎてどうにもならなくなったら、
長安や他の邑や村の方へ移動して貰う事にもなるでしょうね。
それと、曹操の方でも同じように避難民を、
かなり積極的に受け入れているようだから、
コレは緊急に対応しなくきゃ行けないような事案じゃないわ。
ただ、長期的に見たら曹操は力を増すでしょうね・・・
軍部の方は何か問題はないの霞?」


状況を説明した後、詠ちゃんが霞さんに軍部の方で何か問題はないか確認する。


「軍部の方も特に治安上問題は無いで。
最近は馬超と馬岱も警備に参加してもらって、洛陽の地理を覚えてもろたし、
賊の討伐でも、馬超達の騎馬隊には活躍してもろうとる。
避難民を狙った小規模な賊や、
避難民に紛れて入り込む犯罪者の確認に手間取るくらいや。
北の方から洛陽ヘ攻めこんで来るような動きも今のところは無い。
袁紹軍は、懸念事項を一つずつ潰して行く方針のようやな。
公孫賛、曹操、徐州は空やし揚州は袁術が孫策にやられて、
孫策が地盤固めに大忙しや。
そんな中でも避難民は受け入れているみたいやな。
ようやっとると感心するわ。
そこから予想したら、公孫賛を潰した後は曹操を狙いつつ、
袁紹から離反して蜂起したアホどもが空の徐州で略奪を繰り返す。
その後に孫策始め、その他の諸侯を潰して回って最後にウチらやろうな。
前回の反董卓連合では実質汜水関や虎牢関は抜けれなかったんや、
今度来る時は、前以上に準備して連合では無く袁紹軍として単独で来る・・・
っていう筋書きやろうな、向こうさんの頭の中では・・・な。」


霞さんの説明が終わったところで、
恋さんの横で今まで座っていた音々ちゃんが、椅子の上に立って発言する。


「まぁ、単純に考えたらそうですね、前回の連合の時で抜けなかったのですから、
それ以上の準備をしてから攻めよう。
または迂回しよう、と考えるのが普通です。
それと袁紹領内の避難民の件で別の報告があるのですが、
先ほど霞からも報告があった通り、
孫策もどうやら少しずつですが受け入れているようです。
今は領内の豪族や賊を抑えるのに精一杯と思ったのですが、
孫策は長期的視野も持っているようですね。
今この時に無理をしてでも避難民を取り込んで、
将来の税収増と兵力の確保を狙っているようです。
なかなか油断なりませんね。
ですが、流石に曹操程大量に抱え込むのは無理なようですね。
地理的にも離れていますし、曹操領内を通るか、徐州を通るか・・・
どちらにしても揚州までの道程は流民にはかなり厳しいものになるはずです。
来た者は積極的に受け入れるが、無用に誘うことはしない、と言うところでしょうか。
逆に劉表や劉焉等は完全に領内篭るつもりのようですね。
曹操に金と兵糧を送り、輜重隊をそのまま曹操への援軍にするつもりのようです。」


そこで一旦沈黙が訪れ、その間に詠ちゃんや月ちゃんがお茶を飲んでいる。

状況をまとめると、
領地没収と私財・官職没収を嫌った袁紹内部の人間が結託、または蜂起し、
月ちゃんを倒し、協ちゃんを狙うべく動きだし、
公孫賛さん等の袁紹領北部の諸侯を倒し、
次は曹操さんと大規模な決戦を行おうとしている。
今回の袁紹領内での騒乱は、当初の詠ちゃんの計画通りだが、
曹操さんが董卓軍の援軍を拒否。
おそらく狙いは、今回の騒乱をほぼ自分一人で収めたと言う功績、名声、
そして、できるだけ董卓軍に自領の地形を把握されたくないなどの理由だろう。

元袁紹領内の民は、内乱に巻き込まれ耐える民か、
住んでいた場所を離れて避難する民か、このどちらかに分かれるが、
避難民の受け入れ先は、曹操さんを筆頭に月ちゃん、孫策さんが受け入れているので、
なんとかなっているという状況だ。


そうして、私が頭の中で状況をまとめていると、
月ちゃんから今回の会議のまとめが入った。


「では、私達はこれまで通り、避難民の受け入れを進めつつ、
領内の安定と発展、異民族の対策に努めます。
軍部の方は曹操さんから救援要請があった際、すぐに出れるように、
部隊編成と武器、兵糧などの準備だけはしっかりしておいてください。」
「はい、董卓様。 この華雄にお任せください!」
「ではボク達は引き続き、内政と避難民の受け入れを。
それから新規貨幣や塩引の手配も同時に進めて行かないといけないから・・・
音々、蝋燭や行灯の油を追加注文しておいて。 しばらくは忙しくなりそうよ。」
「ハァ・・・最近恋殿に会う機会が減っているというですのに。」
「これで今回の会議は解散しますが、
詠ちゃんと、音々ちゃん、それに喜媚さんは残ってください。」
「え? 私も?」
「はい。 それでは皆さんお疲れ様でした。
今回の会議はコレで解散します。」


月ちゃんの解散の宣言で残れと言われた者以外、皆部屋から出ていく。
残ったメンバーは軍師の二人と私、一体何の話があるのだろうか?




--北郷--


「くそっ! 包帯が足りない!
貂蝉! その辺の服でもなんでもいいから、
帯状に引き裂いて煮沸消毒して用意してくれ!」
「わかったわん。」
「一刀! こっちの処置は終わった、次の患者を!」
「あぁ、次は・・・この人が傷口の状態が酷くて危ない、
さっき華佗に言われた薬湯を飲ませたが効くのか?」
「アレは痛覚を麻痺させるものだ、この患者は腐った部分を切り取って、
傷口を縫わねばならん。
針ではダメだからさっきの薬湯で痛覚を麻痺させたんだ。」
「麻酔代わりって言うわけか・・・」


今、俺達は徐州に向かう途中の村で、
袁紹軍から武装蜂起した部隊が襲った村の住人の手当をしている。
この村には元々住んでいた人や、他所から避難してきた人達が集まっていた。

今まで、桃香と一緒に戦争の指揮をした事はあったし、
人の死は何度も見てきたが、
こんな医療の現場に出くわしたのは初めてで、最初は戸惑ったが、
俺が戸惑っている間にも、患者の症状は悪化していく。

俺にも桃香達の誘いに乗り、義勇軍を先導し、
黄巾の乱を鎮め、徐州を任されて、反董卓連合に参加した。
この人達は俺達が行なってきた、その行為が直接の原因ではないが、
僅かばかりだが、この現状を創りだした責任が俺にもある。

俺には何もできないが、止血等の応急処置くらいはできるので、
華佗の手伝いをして患者の治療をしている。


「一刀、卑弥呼、この患者の身体を押さえていろよ。
五斗米道秘伝に師匠の知識で改良したこの薬湯は、
効いてるはずだしなるべく早く済ませるが、
患者が暴れては手元が来るって時間がかかる。
身体と患部の腕をしっかり抑えておいてくれ。」
「分かった!」 「任せてダーリン!」


先ほどまで華佗や俺達が見ていた患者は、
避難生活で疲労から来る病気や怪我の治療をしていたが、
この村人は逃げる途中に腕に流れ矢が刺さり、
なんとか抜いたが、そのまま止血しかしてなかったので、
傷口が壊死しかかっている。
今回華佗はこの患者の治療をしようとしている。
華佗はその村人の腕の腐った部分の肉を削ぎとり別の薬湯を掛けてから、
針と糸で血管を縫いつけ、薬草を練った物を傷口にすり込んで、
煮沸消息した包帯を巻いていく。


「ふぅ・・・コレで大丈夫のはずだ。
他の医者に見せていたら腕ごと切られていたかもしれんが、
薬草をきちんと取り替えて薬草を煎じて飲んで、
半年も養生すれば、元通りとまではいかんが、
日常生活に問題が出ない程度には腕は使えるはずだ。」
「ハァ・・・終わったのか? ・・・ウッ。」
「一刀、吐くならこの桶に吐け。 ・・・しかし良くやってくれた。
お前や卑弥呼、貂蝉達がいなかったら、
もっと多くの者が怪我に苦しんだり、最悪死んでいたはずだ。」


俺はさっきまでの外科手術、人の肉を切り取ったり、
縫い合わせたりする所を間近で直視していたので、
抑えている必死な時は良かったが、
手術が終わって気が抜けてから嘔吐感が押し寄せてきたので、
華佗に借りた桶に軽く吐いた。


「・・・ハァハァ、も、もう大丈夫だ。」
「そうか、ホラコレで口をゆすげ。」


そう言って華佗から渡された水で口をゆすいで一旦落ち着く。


「・・・それにしても、俺は・・・俺は今までこんな状況を作り出す、
戦争を指揮していたんだな・・・
今までは指揮する側からしか見て来なかったが、
矢が腕や足に当たっただけでもこんな大変な事になるんだな。」
「戦争に勝っても負けてもこう言った怪我人や死者はかならず出るんだ。
今はこんな世の中だ・・・いくらでもこんな患者は出てくる。
・・・俺はそんな中でも一人でも多くの者の病を治療し救ってやりたい。」
「華佗・・・」
「一刀。 お前だって今日何人もの民を救ったんだ。
お前の応急処置や、治療がなければ、
避難の途中で力尽きていた者達も出てくるだろうが、
少なくとも、お前は今日多くの民を救った。
まぁ、慣れてないから最後は吐いちまったが、何も恥じることは無い。
お前は当初の望みとは違った形だし、わずかでしか無いが、
確実にここに居る人達を救ったんだ。」
「俺が・・・この手で 救った?」


自分の両手を見つめてみるが、袖口は血に染まり、
手は洗ったが、指のシワや爪の間にはまだ治療した人達の血が残っている。

だがそんな事は全然気にならなかった・・・
俺はこの時、この手で人を救うことができたと言う実感と、
華佗の言葉が頭の中でずっと繰り返されていた。




--喜媚--


月ちゃんの指示で、私、詠ちゃん、音々ちゃんが会議室に残され、
護衛や使用人も全て外に出され、私達四人が残った部屋で、
月ちゃんは瞑目して、何かを決断しようとしているのか、今でも迷っているのか、
そんな真剣な表情で静かに座っている。

私達はそんないつもとは様子の違う月ちゃんに困惑しながらも、
月ちゃんの次の言葉を待つ。


「・・・私、決めました。」
「月?」
「私達の陣営の行く末、この国の未来の絵姿を・・・」
「・・・月。」
「私は・・・第一に、喜媚さんの以前おっしゃっていた方策で、
この国の未来を描こうと思います。
それでどうしてもダメだったら、詠ちゃんの方策で行きます。」
「じゃあ、天下三分の計の後、
この国の政治体制を皇政から議会制に変えると言う喜媚の方策で行くのね?」
「うん、詠ちゃん。 皇政ではやはり・・・高祖劉邦様が漢をお作りになられてから、
その時々の皇帝陛下を巡って様々な陰謀が繰り返された。
その度に民は振り回され、
最終的に黄巾の乱なんていう大規模な反乱を起こす事になってしまった・・・
そして、その体質は何も変わらず、
張譲さん、橋瑁さん、袁紹さんによって、反董卓連合が結成され、
私達はなんとかコレを打ち倒す事ができたけど、今のままの体制では、
また、劉協様か、その次の世代の皇帝陛下を巡って、
宮中で陰謀が繰り返される事になる。」
「・・・・・・」
「今でもそう。
私に取り入ろうとする者が引っ切り無しに面会に来ては賄賂を渡してこようとしたり、
劉協様を甘言で弄しようとする者が後を絶たない。
袁紹さん、袁術さん達に悪徳宦官が排斥されても、
次から次へとそういった者が現れる・・・
この国は一度体制を見なおさなきゃいけない時期に来てるんだよ・・・
詠ちゃん、音々ちゃん。
そして、私達はその機会を『今』手にしているんだよ。
現皇帝陛下である、劉協様は権力に興味が無く・・・いや、嫌ってすらいる。
そして劉協様は、この方針に積極的だと言う後ろ盾もある。」
「月・・・・」
「私達は、私達の世代でこの政治体制を変革する地盤を作り、
この大きな国を一人の皇帝で支配するのではなく、
まずは三人の君主でお互いを監視する体制を作り出す、
喜媚さんが教えてくれた、じゃんけんのように三つ巴の状況を作る。
次にできたら州ごとに議員を選出して、国の方針は議会で会議をして決めて、
皇帝は国の祭事を行うだけの象徴として権力から切り離し、
天子としての責を全うしてもらい。
最終的には、国の行く末は選出された議員で方針を決め、選挙で決定する。
この国の未来の形に持っていく地盤を、私達の世代で作るよ!」
「月殿・・・本気ですか?
月殿がその気になれば、この国の王にすら成れるのですよ?」
「・・・本気だよ、音々ちゃん。
私達の代で天下を三つに分けて、
議会制の地盤を作り、民の識字率と教養を上げて、政治に関心を持ってもらう。
何よりも大事なのは、民に歴史を学んでもらい教育をして、
そして子の代、孫の代で完全な議会制に移行する。
民だって戦争なんて嫌なはず、誰も戦争なんて望んでない。
なぜ戦が起こるのか知ってもらい、どうしたら戦を起こさずに済むのか教育して、
最終的に、私達の先の世代で話し合いと選挙で政治が動くようにしていく。
私達は民に教育が行き渡る間、
天下を三つに分けて戦を起こさないようにお互いを牽制し、
その礎を私の代で作る!」
「月ちゃん・・・」
「そして・・・それでも私のその願いが通じなかった時は、詠ちゃんの方策で、
私が天下を取り、無理にでもその方向に持っていく。
この場合、戦で多くの命が失われるからできたらやりたくないけど、
そうしないと、これから先の未来でより多くの命が失われる。
・・・・この国はいつまでも不幸な歴史を繰り返すだけじゃなくて、
いい加減変わらなくちゃいけないよ。」


私達は、月ちゃんの決断を聞いていたが、間を見て詠ちゃんが、発言する。


「ならば、その決断の時は、曹操達連合の諸侯が袁紹の領内を安定させ、
曹操が他の諸侯を取り込み、孫策が地盤を固め切った時・・・
それまでに劉焉をなんとかする必要があるというわけね。
曹操は領内の安定した統治で定評がある。
信賞必罰を地で行き、まともな民は幸せに暮らしていける真っ当な領内よ。
孫策は未だ、監視する必要があるけど、
揚州での統治は今のところ問題なくいっている。
コレも民から執拗に搾取する事も無く、
前の主君である袁術よりは遙かに評判がいい。
そして問題は劉焉・・・ココは元々の民を蔑ろにする施策に加えて、
跡目争いで内乱状態、まともに月の話を聞くとは思えない。
今は劉璋以外の兄弟が病のため、
劉璋が優勢のようだけど、
劉璋も本質は劉焉と変わらないと言う情報が上がってきている。。」
「ならば、天下を三分にするなら、喜媚が以前言っていた通り、
月殿、曹操、孫策、後は劉備と言う話もあったのですが、
劉備は今は塾の講師ですから、すでに脱落ですね。」
「うん、だけど劉備さんの平和を願うあの心意気と教育方針はいいと思う。
あの娘はいい先生になるよ、
劉備さんの生徒からは平和を願う生徒がたくさん生まれると思う。」
「そうね、あの平和ボケした物の考えは主君としては失格だけど、
教え導く者としては申し分ない。
教養はそこそこあるし、諸葛亮と鳳統がうまく補佐している。
劉備の平和を願う教育と諸葛亮と鳳統の政治の対する考え方を、
うまく学んでくれたら、良い民が生まれると思うわ。」
「・・・と、そういう訳で、どうかな? 詠ちゃん、音々ちゃん、喜媚さん?」


そう言ってさっきの主君としての威厳に溢れた態度とは打って変わって、
月ちゃんは、不安そうに私達を見つめる。

そんな中私達は三人はお互いを見合って一度頷き、確認を取る。


「董仲穎様、賈文和 此度の方針確かに承りました。」
「陳公台 董仲穎様の方針確かに承ったです。」
「胡喜媚・・・ええっと微力ながら董仲穎様にお力をお貸ししたいと思います。
こ、コレでいいかな?」


詠ちゃんと音々ちゃんが私を睨みつけてくる。


「あんた・・・締まらないわね。」
「空気を読むですよ。」
「しょ、しょうがないじゃない!
いきなりだったし、こういう事に慣れてないんだから!」
「フフフ、だけど、この方が私達らしいですよ。」
「・・・そうね。」
「そうですね。」


こうして董卓軍の基本方針は決まった。
袁紹さんの領内の内乱が収まり、劉焉が治める荊州、益州を何とかし、
月ちゃん、曹操さん、孫策さんの三つに別れた時期にこの方針を打ち出し、
両者が受け入れなかった時は、月ちゃんが軍を率いてコレを討つ。

三者でお互い牽制するようになり、
国の発展のために知識や人材を交流してくようになれば、
桂花とも今以上に会いやすくなるだろう。
それに桂花と住む場所は離れてるけど、自身を持って同じ道を歩んでいける。
これらの策が軌道に乗ったら、
一度荀緄さんや荀桂さんに連絡を取らないといけないな。

や、やっぱり、『娘さんを私にください!』とかやらないとダメなのかな?
私は、そんな事を考えながら宮殿を後にし、帰路についた。


  1. 2012/10/24(水) 17:35:20|
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雑記


こんにちは。


最近は寒暖の差が激しいですが、
風邪とか下痢になってませんか?
そういう訳で、八十一話投稿です。(ぉ


>>只野逸般人さん
董卓陣営は比較的穏やかな中、曹操、孫策、その他陣営は大変な事になっていますね。
反董卓連合に参加したせいなんですが、
桂花が苦労している間、穏やかに過ごしてそうな喜媚も
裏で詠や音々や月達と裏でコソコソと色々やっています。
いずれ表に出てきますが、それを抜いても、
今の喜媚を桂花が見たら殴られるくらいはしょうが無いでしょう。

>>kanさん
人参のグラッセ、ぐぐってみたらこの時代でも作れそうですね。
蜂蜜を止めにぶち込んだら、流石に美羽ちゃんも飛びついて食べてくれそうです。

>>通りすがりさん
孫策陣営、曹操陣営、そして一刀君、
今回投稿した八十一話で、見事にごたごたに巻き込まれてましたね。
こういった民目線や華佗達との旅の経験で、
彼がどういう決断をしていくのか? 
何らかの彼なりの答えを出すのか?
その辺も忘れてあげないでください。
劉備陣営には諸葛亮、鳳統コンビ、更に関羽、張飛、趙雲と言う最高の人材を、
未だ使えず腐らせているわけですが、彼女達が今後どういった立場に立つのか?
解き放たれた美羽が、一体どんな才を伸ばしていくのか?
その辺も今後書いて行きたいと思います。
まぁ、ある程度、ストックで書いてあるのですが……


たいち
  1. 2012/10/21(日) 19:49:20|
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八十一話


洛陽




塾の見学を終えて、帰りに肉まんを従業員の皆の分も合わせて袋一杯買って、
私と美羽ちゃん、七乃さんの三人で一緒に店に帰る途中、
宮殿の方からやってくる明命ちゃんと合流した。


「あ、こんにちは喜媚さま! 皆さん。」
「こんにちは明命ちゃん。」
「ほふ、ふうふぁいふぁ。」
「美羽様、口に物を入れてしゃべるのはいけませんよ?
こんにちは周泰さん。」


見た感じ明命ちゃんの表情は明るいので、親書の返事の方はうまくいったのだろうか?


「親書の返事の方は良い返事をもらえた?」
「はい! あ、荷物私も少し持ちますね。」


そう言って周泰ちゃんは、私の持っていた肉まんの袋の内、一つを持ってくれた。


「あまり詳しくは話せませんが、返事の方は良い返事をもらえました。
それと、袁術さんと張勲さんの方も、前も話しましたが、
今日から正式に董卓軍預りとなりました。
いずれ董卓軍の誰かから通達があると思います。」
「そうですか、じゃあ、もう周泰さんに、
何時斬られるかと怯えなくてもいいんですね。」
「七乃さんもそんな事思ってもないくせに・・・」
「そうでもないですよ、コレでも結構怯えていたんですよ。
孫策さんなんか、私をかばう美羽様を斬る寸前までいったんですから。」
「その話は聞いたけど、今考えると孫策さんもアレで結構人のいい所があるから、
美羽ちゃんの覚悟を試したんじゃないのかな?」
「妾の覚悟を試すために、毎回斬り殺されかけてはたまらぬわ!
あの時は本当に死ぬかと思ったのじゃからな!」
「でも、あの時の美羽様はカッコ良かったですよ。」
「う、うむ? そ、そうか?」
「えぇ、袁逢様がご覧になったらきっと褒めて下さったでしょう。」
「そ、そうかのう・・・。」
「とりあえず話の続きはお店でしようよ、もうすぐそこなんだから。」
「そうですね、早く戻りませんと皆さんに迷惑をかけてしまいますし。」
「うむ、帰るのじゃ!」
「はい。」


こうして私達は店に帰ったのだが、少し違和感を感じる部分があった・・・
と言うか以前から有ったのだが、
七乃さんが妙に人当たりがいいというか、
従業員の皆や劉花ちゃん、私に人当たりがいい・・・
というのを通り越し卑屈なくらいの態度をとる時がある。

今だって、七乃さんは寿春でかなりの地位にあったはずなのに、
今は早く帰らないと従業員の皆に迷惑だからと気を使っている。
七乃さん本人の人柄、と言う部分も有るのかもしれないが、
私には少し違和感を感じさせるものがあった。


さて、店に帰って皆に肉まんを渡して、順番で休憩をとってもらい。
その間私達が仕事をしていたのだが、
美羽ちゃんが皿洗い中に鼻歌で塾で劉備さんが歌っていた歌を歌っていたのだが、
ソレがなかなか上手で、私もそうだがお店のお客さんも聞き入っている様子だった。
美羽ちゃんの意外な才能に気がついた瞬間だった。

後で七乃さんに聞いたら、美羽ちゃんは歌が結構上手いらしく、
寝る時に良く七乃さんと一緒に子守唄を歌ったりしていたそうだ。


皆交代で休憩を取り、本日の営業を終わらせ、
夕食時に明命ちゃんから聞かされたのだが、
やはり、孫尚香ちゃんと大喬ちゃん、小喬ちゃんの三人の受け入れは了承され、
詠ちゃんがギリギリまで自分達の方で屋敷を用意すると粘ったのだが、
明命ちゃん自身が真名を交わし、周喩さんの命の恩人でもあり、
孫策さんとも交友が有る私の屋敷が、
孫家に取って最も信用できると言う事で、
私の屋敷で従業員として雇う事になってしまった。
・・・実質は董卓軍へ叛意を持たないための人質なのだが
それは言わないほうがいいだろう、どうせなら三人には、
ちゃんと給金分は働いてもらうが、洛陽での生活を楽しんで欲しい。

名目上でも友好の使者が茶屋の従業員と言うのはどうなのか? と思うが、
孫策さんがこき使ってやってくれと言っているので、
月ちゃんと孫策さんの間で決まった以上、受け入れざるを得ない。
孫策さんが言うのなら本当に普通に従業員として使っても、問題ないのだろう。
そんな事で策を弄する孫策さんでは無いはずだ。

こうなってしまっては後日、詠ちゃんに呼び出されて、
きつく注意されるだろう・・・
孫尚香ちゃん達に手を出すな、と。


親書の受け渡しと、返事の受け取りができたので、
明命ちゃんは明日にでも洛陽を発つと言うので、
おもてなしもろくに出来なかったが、
翌朝、早朝に起きてとりあえず大急ぎで道中食べるお菓子と、
孫策さんに送って欲しいと言われていた、
お酒を数本用意して明命ちゃんに渡す事ができた。


「なんか悪かったね、せっかく来てもらったのに何のおもてなしもできないで。」
「いいえ、おみやげもいただきましたし、
何より喜媚さまと真名を交わすことができました。
それだけで、今回洛陽に来た甲斐がありました。」
「それじゃあ、孫策さんや皆によろしくね。」
「はい! 喜媚さまもお元気で。
今度来る時は小蓮さま達を連れてきますので、よろしくしてあげてください。
ちょっとお転婆ですが良い子ですので。」
「うん、明命ちゃんも皆さんも道中気をつけてね。」
「はい、それでは失礼致します。」


明命ちゃんは最後にそう言って、部下を連れて城門の方に向かって行った。




--北郷--


俺達は徐州に向かって移動していたんだが、途中で袁紹の軍から離反した独立部隊や、
袁紹の軍が白蓮の州を襲ったと言う事で徐州へ旅をするどころでは無くなってきた。

その為今は、途中の村で華佗が怪我人の診察をしながら路銀を稼いでいる。
俺は道中で華佗から応急処置の方法や薬草の見分け方を習いはしたが、
荷物持ちくらいしかできないので、今は何も手伝うことができないでいる。


「くそ、どうなってるんだ?
袁紹の軍は解体され領地は没収されたんじゃないのか?」
「ご主人様、袁紹ちゃん自身がソレを認めても、
下の者がソレを認めるとは限らないのよん。」
「どういう事だ貂蝉?」
「袁紹に付いていた将官は大まかに三通りくらいに分けられるの。
一つは袁家の知名度や賃金が良い事が目当ての者。
一つは親の代からの世襲で袁家に仕える者。
最後は、袁家の名を笠に来て好き放題する者。
そして袁家の将官では、最後の者が圧倒的に多いのよ。
だから袁家が滅んでもらっては困るし、自分の私財が没収されるなんてもっての外。
そんな者達が共謀して、
袁紹ちゃんをむりやり御輿に担いで、公孫賛ちゃんの所を襲って、
その他の離反した部隊などは、他の集落や村、
そして今は政治的空白地・・・徐州を襲ってるの。」
「そんな・・・じゃあ徐州の人達は・・・」
「ご主人様達が洛陽にいる間に、
先行して董卓軍の者が行っているはずだから避難誘導しているでしょうね。」
「そうか・・・一応避難はできているのか。
でも、こんな時に何もできないなんて・・・」
「ご主人様が焦ってもしょうがないわ。
とにかく、今徐州に行くのはとてもまずいことになるわ。
これからあそこは戦場になるかもしれない、私達では賊から御主人様を守れても、
流石に軍隊から守るのは難しいわ。
ソレに徐州の人達は残るにしても避難するにしても、
ご主人様の事を覚えている民がどれほど残るかわからない。
それでも徐州に行くの?」
「あぁ、行く。 俺にはその責任がある・・・行って何ができるわけでもないけど、
避難の手伝いや、怪我人の応急処置位なら華佗から習ったし、
天の世界・・・俺が居た世界の保健体育や、理科で習った知識も役に立つはずだ。」
「そう、なら少しこの村で情報を集めてから、徐州に向かうか皆で検討しましょう。
流石に戦の最中の村や邑に行くなんて言い出さないわよねん?」
「あぁ、流石にそれは言わないよ・・・俺に愛紗達のような武力は無いからな。
・・・迷惑かけるな。」
「いいのよん、私はご主人様の愛の ど れ い だから。」
「・・・それはマジで勘弁してくれ。」




--喜媚--


明命ちゃんが帰ったその日の夜、詠ちゃんと音々ちゃんが来て、
ウチで夕食を食べた後、個室に移動し、
美羽ちゃん達の扱いと、袁紹領内の現状報告をしてくれた。


「公孫賛がやられた事は前に話したわね?
今日はその続報、曹操は元袁紹軍の主力と戦闘のために兵を編成して出立したわ。
おそらく戦場は官渡のあたりになるはずよ。」
「そう・・・(こんな形で官渡の戦いが再現されるなんて。)」
「それ以外にも、袁紹の主力から外れて、独立した部隊。
コレはもう殆ど賊と変わりないのですが、
この部隊が各地で暴れまわっているそうです。
一応、ウチの領内から近いところには討伐部隊を編成し、
避難民の受け入れをする予定ですが、
あまり深いところまでは出ていけません。
コレは詠の策の為と言う事と、
長距離の移動に民が耐えられないだろうと言う理由からです。」
「この袁紹領内の内紛はあくまで連合に参加した諸侯に鎮圧させないとダメだからね。
喜媚同様ボク達もコレでいいとは思ってないけど、
長期的に見た時には必要な策だから我慢してちょうだい。」
「うん・・・それはわかってるよ。
私も博愛主義者じゃないし全てが救えるとも思ってない。
私にできるのは、私の手が届く人達に、
ほんの少し手を差し伸べる事くらいしかできないから。」
「分かってもらえるならボク達からなにか言う事はないわ。
でも、これだけは気をつけてちょうだい。
喜媚、貴方の発言力は今やボク以上の効力を発揮する場合があるの。
特に劉協様の耳に入った時は月ですら逆らえるかどうかわからない。
貴方はこの国で唯一、皇帝陛下を動かせる人物なの。
軽率な行動は控えてね。」
「・・・分かってる、私も、あの日、月ちゃんが決意したあの日に、
覚悟は決めてるから・・・全ては救えない。
でも手の届く人達にはできるだけ、手を差し伸べたい。
そして将来、この国の人達が、人らしく生きられる国の地盤を私達の世代で築く。」
「えぇ、そしてそれは月もボクも音々も同じよ。
今の私達にできる事は各諸侯の勢力が衰えるのを待つ事と、
私達に救いを求めてきた民を受け入れる事だけよ。」
「そうです、この国の未来の為にも、
今切るべき者を選定し潰し合ってもらわないといけ無いのです。
そして音々達の代で必ずこの国の未来の地盤を作るのです。
この計画は数世代掛けて今までのこの国のあり方を変える、
長期的な計画なのですから・・・
今の音々達には、たとえ今犠牲になる者達がいても、
それ以外の者達に明るい未来を民に示す事だけしか出来ないのです。」
「・・・そうだね、今の私達には今はそれだけしかできないから。
だけどせめて少しでも犠牲者は減るように・・・
二人ならちゃんとやってくれているか。」
「ふん、当然よ。」 「当然です。」


こうして袁紹領内での出来事の話は終わり、次の話へと移行する。
次の話は孫策さん達の事だ。

孫策さんは月ちゃんと敵対しない事、それと友好を結びたがっている。
表向きはそのために、孫尚香ちゃん達を洛陽に送ってくるそうだが、
本意はそれだけでは無い事はここにいる皆把握している。


「次に孫策達の話だけど、表向きの目的は、私達に逆らわない証明、
私達との友好、そして情報交換要員。
裏は、董卓軍の情報、洛陽での統治方法の研究、そして喜媚あんたよ。」
「・・・またココでも私なの?」
「喜媚も気づいているはずですよ?
今や喜媚の持つ発言力、人脈、個人的な資産、
そして五体満足で武も嗜んでいて、知識の豊富さ。
これだけ揃ってたら、喜媚を篭絡しようとするのは当然です。」
「私を篭絡ねぇ・・・それもあるけど孫策さんの場合、
それよりも私の血筋狙いってところじゃない?
万が一私が協ちゃんや劉花ちゃんと婚姻でもしようものなら、
その時点で孫尚香ちゃんだっけ?
その娘が私と関係を持っていたり、
子供が居るなんてことになったら皇家と血縁関係になれる。
博打を打つには十分すぎる価値はあると思うよ。」
「そうね、だから自分の妹以外にも江東の二喬をわざわざ一緒に付けてきてる。
連絡要員という理由だけなら普通は考えられないわ。
自分の妹、江東の二喬、誰か一人でも孕めばそれで良しと言うところなんでしょう。
ついでに喜媚と縁ができてれば言う事無し。
この馬鹿は、友人や知人を放っておけないお人好しだから、
孫尚香や大喬、小喬、が困ってるって言ったら手を貸すでしょうし。」
「私もそこまで見境ないわけじゃないよ。
今回の場合、孫策さんの目的がわかってるから、
そんなにホイホイ力を貸したりしないよ。」
「どうだか? 『揚州の民が困ってるの・・・何か良い知恵はないかしら?』
とか言われて、ホイホイと知恵貸すんじゃないわよ?
最終的には私達の持つ知識や、そこから先の知識や、
統治方法の情報はこの国の民全てに行き渡るようにするつもりだけど、
今の段階でそれをやったら、敵が厄介になるだけなんだからね。
それにあんた、孫策の所の周瑜の治療で華佗を紹介したでしょう。
まだ私達と知り合う前の昔の事だからとやかく言わないけど、今後は控えてよね。」
「わかってるって、よっぽど緊急の事態じゃない限り、
なるべく手を貸さないようにするよ。
私も、月ちゃんの描くこの国の未来は気に入ってるし、一緒に描いてるんだから。」
「まぁ、一応その辺は喜媚を信用しつつ、音々達みんなで監視することにするですよ。
喜媚が馬鹿やらかして、孫策の所の娘に手を出すようなら・・・もげばいいです。」
「・・・そ、それはボクは少しやり過ぎかと思うわよ?
まぁ、私達でしっかり監視しておきましょ。」
「・・・? いつもの詠なら賛成すると思ったんですけど。」
「ほ、ほら! 喜媚もこの間の戦でボク達と一緒に戦った仲間でしょ!
子孫くらい残してあげたいじゃない!」
「・・・まぁ、確かにそう言われればそうですけど、
詠・・・喜媚と詠は何か有ったんですか?」


私と関係を持った事で、詠ちゃんは以前のように、
「もぐわよ。」と脅しをかけて来なくなった。
だが、今回はそれが逆に音々ちゃんの不信感を煽ってしまったようだ。


「な、なにもないわよ! ね? 喜媚!」
「・・・詠ちゃん、そんなに慌ててたら何か有ったとしか見えないじゃない。
まぁ、詠ちゃんとは真名を交わした時に少しあったけど、
それで勘弁してもらいえないかな音々ちゃん?」
「むっ・・・・まぁ、音々は二人の私生活に口出しする気はないですけど、
仲間はずれにされるのは不愉快です。」
「仲間はずれとかそういうのじゃないのよ、本当にちょっとあっただけだから。」
「そういうならそれでいいです。
音々だけ除け者にして二人で悦に入ってればいいです。」
「音々ちゃん機嫌直してよ、
話せるようになったら音々ちゃんにもちゃんと話すから。」
「約束ですよ?」
「わ、分かったわよ。 約束よ。」


こうして私と詠ちゃんは音々ちゃんに変な約束をさせられてしまった。
・・・これってアレか?

その内私は、桂花と詠ちゃんと関係を持って、
月ちゃんとも関係を持つことになるかもしれないって、
音々ちゃんに言わなきゃけいないってことだよね・・・最悪だ。


この後、美羽ちゃん達の事も話したが、美羽ちゃん達は以前、詠ちゃんが話した通り、
ウチの店で監視しつつ塾と従業員としての労働で罰を与えつつ、
しばらく様子を見るという事で結論が出て、
その後は、袁紹領内での動きを予想して対策を練りつつ、
今後、董卓領内で執行される新しい施策の検討を就寝間際まで続けた。


  1. 2012/10/21(日) 18:27:01|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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雑記


こんにちは。


先ほど恋姫SSの八十話を投稿しておきました。


>>聖悠紀さん
本に人にとって良いことなのか悪いことなのか……
兎にも角にも、二人ほど関係が進展しました。
劉花ちゃんの場合は元に戻ったというとこでしょうか。
喜媚の死因は痴情のもつれによる刺殺かはたまた腹上死か・・・

>>只野逸般人さん
喜媚は非力というか、一般の兵よりも強い程度なので、
恋姫の武官レベルでは全く相手にもなりませんね。
喜媚に夜這いをかける猛者が現れるのかどうか……

>>オさん
明命ちゃんと劉花ちゃんの場合は思いがまっすぐですから、
喜媚は直球に弱いので押し切られたらまずいですね。
今はワンストライクと言うところでしょうか。
逆に色気で迫ったりしても効果が薄いので、
霞さんがやきもきしてます。
想いは真っ直ぐなんですけど手法を間違っている典型例ですね。
霞さんはいつこのことに気がつくのか!?

>>しのっぺさん
逆に考えて見ると、この名前が真名だと説明しないと、
原作で一刀君がやらかしたように、
いきなり人の真名を呼んで斬り殺される寸前になる。
という事件が多発することになるので、
紹介の時に、姓+字と親しくなりそうな人には、
真名を教えておくが、本人から許可されるまで呼ぶなよ。
というのがこの世界の常識的な人の紹介方法ではないかとも思います。
で、なかったらいきなり『小蓮さま』と言われても、誰?
という事になるので。
あくまで真名は本人から許可された時のみ呼ぶ事を許されるモノ。
という原則はありつつも、親しい人や、会話で真名をよく耳にしそうな人には、
事前に紹介したと思います。
それに、私はこのSSでの真名の扱いは他のSSよりは重く扱ってるつもりなんですが、
中々伝わりませんね……私の文章力不足何でしょうね~。


たいち
  1. 2012/10/18(木) 21:40:24|
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八十話


洛陽




明命ちゃんと、孫尚香ちゃんの受け入れのことについて話、
その後、故郷の話や、美羽ちゃん達との旅の話をして夜を過ごした翌朝、

旅の疲れが抜けないのか、私が起きて下に降りた時には、
美羽ちゃんと七乃さんはまだ寝ていたようだが、
・・・もうしばらくはいいだろう。
本格的に仕事をしてもらうようになったら、起きてもらはないとダメだが、
今日はこのまま、朝食の間際まで寝かせておこうと思い、
私は庭に出て、井戸で顔を洗おうと思ったらどうやら先客がいたようだ。


「おはようございます喜媚さま!」
「おはよう明命ちゃん、早いね。」
「はい! 稽古をしていましたので。」
「そっか、私も鈍らない程度には稽古してる(主に華雄さんにさせられてる)けど、、
皆が厳しくて・・・
何度言っても何日かに一回は私を無理やり連れて行くんだよね。」
「あはは・・・しかし武術は一日休みを開ければ、
取り戻すのに三日かかるといいますし、喜媚さまも頑張ってください。」
「まぁ、死なない程度に頑張るよ。」


大体あの人達はおかしいのだ、
斧や偃月刀や方天画戟で、
普通に生えている木や岩を両断する、あの人達がおかしいのだ!
それを私にやれ、と言うのがおかしいんだ!

華雄さんは、本気で教えてくれているのは分かるが手加減は死なない程度だし、
霞さんは私が回避できるギリギリを完全に見極めて攻撃してくるし、
恋さんはもう・・・教えるというか、習うより慣れろを地で行く。
お陰で、確かに回避能力は上がったのだが、
攻撃は・・・お察しくださいという状況だ。
・・・しかしどんな戦場でも、生きて帰ってこれる自信はついた。
その事には感謝するが・・・それにしてももう少し加減して欲しい・・・


朝食後、明命ちゃんは孫策さんにお土産を頼まれているので、
洛陽を見て回ると言って朝から出ていった。

私は劉花ちゃんと一緒に、美羽ちゃんと七乃さんに仕事を教えていたのだが、
美羽ちゃんに厨房は諦めたほうがいいかもしれない・・・
まず背が低いので届かない、髪が長いので下手したら火に燃え移る、
そして料理経験が寿春でパンを焼いたきりで全くない。
なので、美羽ちゃんには接客をメインにしてもらうことにしてもらい、
ウチの新しい看板娘にでもなってもらおう。
黙っていれば、まさか袁家の娘が、茶店で店員をしているとは誰も思うまい。

逆に七乃さんは料理はひと通りできるので、
調味料の量の指示や、ある程度の指導さえすれば、そこそこの味を出してくる。
暗算も得意なようで、経理も任せられるだろう、
家で使ってる算盤の使い方を教えれば、
調理、経理部門でかなりの戦力になってくれるはずだ。

店の増築工事の方も順調に進み、今はお風呂の浴槽を新しいものに変更している。
コレには李典さんから送られてきた配管が使われていて、
井戸から水を汲むのに楽にできるように、井戸から浴槽までに配管も組んだので、
大分お風呂の準備が楽になっている。
メイド・バイ・呂布の薪も大量に有ることだし、新しい浴槽が取り付けられたら、
早速皆にお風呂を楽しんでもらおう。

お風呂で思い出したが、そういえば今日は詠ちゃんが泊まりに来る日だ。
早速新しいお風呂を試してもらうのも悪くないだろう。


午前の仕事を終え、昼食を取った後、
店は皆に任せて、私は美羽ちゃんと七乃さんを誘って、
私塾の方を見に行く事にした。
今はまだ月ちゃんと詠ちゃんが美羽ちゃんの取り調べと言うか、
くわしい話を全て聞いていないので、
まだ塾に通う事はないが、これから通う事は決定しているので、
気分転換に一度見に行くのもいいと思い、二人を誘って見に行く事にした。


「おぉ~ウマそうな匂いがするのう、喜媚アレは何の店じゃ?」
「あそこは昔私も働いていた肉まん屋だよ。
帰りに買っていこうか?」
「うむ! 皆で食べるのじゃ!」
「美羽様、でも一個だけですよ?
食べ過ぎると夕食が食べられ無くなってしまいますから。」
「分かっておる、喜媚の食事を残すことなど有るはずがなかろう!」
「だったら人参も食べてください。
昨晩は最後まで残そうとしてたじゃないですか?」
「あ、アレは・・・のう、ほらアレじゃ!」
「理由がわかりません、ちゃんと食べてください。」
「うむぅ・・・」


そんな話をしながら移動していると目的地である塾が見えてきた。
大きめの二階建ての建物に、子供達が遊べるだけの運動場というには烏滸がましいが、
庭があり、引退した兵士の人が教師役で、
簡単な体育と護身術程度の武術も教えている。

私達が敷地に入ると、丁度庭で劉備さんが、
子供達相手に歌を歌ってきかせて居るところだった。


「へぇ、塾といってもココは少し変わった感じなんですね。
もっと堅苦しい感じを想像していたんですが。
あそこに居るのは劉備さんですね。」


劉備さんがこちらに気がついたようで、手を降ってきたので、
こちらも手を振り返す。


「美羽ちゃんも一緒に歌を聞いてみますか?」
「良いのか?」
「いいですよ、でも劉備さんの言う事はちゃんと聞いてくださいね。」
「うむ! 喜媚は来ぬのか?」
「私はココで見てますよ。」
「そうか、勝手にどこかに行ってはイカンぞ?」
「分かってますよ、七乃さんとココで見てますよ。」
「うむ! では行ってくるぞよ。」


そう言って美羽ちゃんは劉備さんと子供たちの所に駆けていった。


「ココに来る子供達は幼い子が多く、まず文字を覚える事が大事なので、
なんて言うか、少し遊びの感覚で教えているんです。
あの劉備さんの歌もその一環です
劉備さんは結構そういうのに向いているらしくて、子供達の人気者ですよ。
校舎、二階建ての建物の方では、もう少し本格的な事も教えています。
一階は小さな子供達が文字と簡単な計算を覚える場所で、
二階は一般の私塾のように、更に色々学びたい人達が学ぶ場所になっています。
美羽ちゃんにはまず子供達の方に入ってもらい、塾の雰囲気に慣れてもらって、
その後二階の方に移ってもらい、
少し一般常識と政治の事を学んでもらうつもりです。」
「その間私はどうなるんでしょうか?
美羽様についていられるんでしょうか?」
「七乃さんには悪いですけど、塾に通う間は七乃さんはお店でお仕事です。
と言っても塾に通うのは午前中だけですので、送迎はしてもらって構いませんので、
美羽ちゃんを塾に送った後、仕事に入ってもらって、
昼前に向かえに来てもらって、午後から昼食後、美羽ちゃんと一緒にお仕事、
という事になると思います。」
「・・・そうですか。」
「申し訳ないですけど、美羽ちゃんや七乃さんのウチの店での労働は、
揚州を乱した件での刑罰の意味も含まれています。」
「・・・それはわかっているつもりです。
むしろこの程度で済んでよかったです、
美羽様の命が助かってあんな笑顔を見られるんですから・・・
それにもしかしたら、
杖叩きとかだったら私はいいですが美羽様は耐えられませんから。」
「そうですね・・美羽ちゃんに杖叩きはちょっと無理そうですね・・・
でも七乃さんも女性なんですから、出来れば杖叩きなんて受けないほうがいいですよ。
そのためにも、洛陽ではおとなしくしていてくださいね。」
「わかっています・・・きっと美羽様に取って今が一番幸せな時でしょうから・・・
喜媚さんが居て、私が居て、皆で楽しく暮らして、
美羽様を利用しようとするものは誰もいない。」
「・・・・そうですね。 こう言ってはなんですが、
きっと美羽ちゃんにはコレが良かったと思います。
あのまま寿春で揚州の統治をしていたら、
将来性格が悪い方に歪んでしまったとおもいますから。」
「・・・そうですね。」


私は七乃さんと美羽ちゃんが劉備さんの歌を聞いて、
覚えようとして、口ずさんでいる様子をしばらく眺めていた。




--荀彧--


私は、華琳様の命を受け、元袁紹軍との戦闘に備え、
華琳様に紹介した後お互い真名を交わしあった稟や風と共に軍の編成や陣形、
各諸侯から送られてくる、兵や資金、兵糧の計算、地形の把握、
それらを全て含めた上での策を練っている。


「袁紹軍の兵の練度はどの程度なのですか?」
「賊よりまし、最低限指示は聞く程度よ。
元々袁紹が戦の度に 『美しく華麗に前進!』 しか指示を出さなかったものだから、
後は配下の裁量次第。
でも流石に袁家の二枚看板と呼ばれる、文醜と顔良の部隊はそこそこやるわね。
この二枚には春蘭で文醜を、凪、真桜、沙和の三人で顔良と当てて、
それ以外は秋蘭を主とした他の部隊で対応・・・が良かったんだけど、
真桜と開発した新兵器の投石機があるから、
顔良に当たるのは凪と沙和だけになるわね。
少しきついようだったら、抑えだけにしておいて、
春蘭が文醜を討った後で春蘭に応援に活かせるという手もあるけど・・・」


そこで私はまったく話に乗ってこない風の方を見ると、
・・・案の定、寝ていた。


「風! 今は華琳様から任された大事な仕事、策を練っている最中なのですよ!」
「はっ・・・良い陽気だったのでつい・・・
今まで袁紹軍は数に物を言わせた戦闘が主になっており、
細かい陣形の変更や臨機応変な対応は苦手だと思うのですよ。
そこで、凪ちゃんと沙和ちゃんには逆に、
猪突猛進と有名な文醜さんに当てて、撹乱するように動いてもらったほうが、
兵の損耗を抑えられると思うのです。
その間に顔良さんを春蘭さまと真桜ちゃんの新兵器で一気に叩き、
敵の士気を下げつつ、一気に文醜さんまで討つ事が出来れば、
後の敵は烏合の衆になるのではないでしょうか?」
「そうね・・・確かにそれもいいわね。」
「それと桂花、華琳様の軍には許昌で使用していたような、
長槍と盾はあるのですか?」
「もちろんあるわよ。 盾は許昌のよりも一回り小さくて、
一人で盾と戈を持てるように軽量化して機動力もあるから、
今回、秋蘭の弓隊、本隊の正面に浅い塹壕と馬防柵を組んで騎馬の突進を抑えて、
その背後には盾隊を配置し歩兵の突進に備えるつもりよ。
敵も馬鹿じゃないから馬防柵がある場所に騎馬を突進させてこないでしょう。
その脇をわざと少し空けて盾隊、長槍隊を配置し騎馬の突進を誘って、
長槍で打撃を与えた後、秋蘭の弓隊で矢の雨を降らして、
真桜の投石機の内数機で騎馬隊を叩くわ。」
「細作の情報だと袁紹の騎馬隊は練度は低く、
公孫賛の騎馬隊とやりあった時に、かなりの痛手を受けたようで、
数はかなり減ってるそうですね。
歩兵の数の多さは相変わらずだけど、文醜、顔良、を討った後に、
華琳様に、敵の部隊は朝敵である! と言う口上を発してもらえば、
二枚看板が討たれ、士気も落ちたところで更に追い打ちになり、
逃げ出す兵も出てくるでしょう。」
「・・・・すぅ~ 「風!」 はっ、そうですね。
ただそれだけだと今回の戦に勝てても、
逃げられた将官に、後でまた兵を徴兵されて、
散発的な戦闘や賊の行うような行為をされてはかないません。
伏兵に騎馬隊を一隊あたりは少数でいいので用意しておいて、
できるだけ敵の将官は捉えるなり討ってしまったほうが良いでしょう。」
「そうね・・・その場合、逃げた兵よりも、
確実に将官を狙うように指示を徹底させておかないとね。」
「そうですね。 この戦の後も、まだ散発的な戦は続くと思うので、
そのための布石を討っておくべきでしょう。」
「諸侯が応援に兵を出して来た場合はどうしましょうか?」
「そうね、こちらの兵器等はあまり見られたくないし、
かと言って役に立ちそうもないから、文醜、顔良、を抑えている間に、
他の敵の歩兵隊を抑えておいてもらいましょうか。
攻めなくていいから、防衛に徹しろと言えば少しは持つでしょうし。
無いとは思うけど裏切って袁紹に着くようなら、
下手にこちらの重要な策に組み込むような事はしたくない。
適当に袁紹の歩兵と潰し合ってくれれば、それがちょうどいいわ。
どうせ、ウチの兵と連携なんて取れないでしょうし。
(・・・喜媚だったらこんな策考えないでしょうね。
あの子は兵や農民に優しいから)」
「そうですね・・・いっそ最初はそのように指示を出しておいて、
華琳様の口上の後は突撃させますか、そのほうが損耗が激しいですし、
功を焦って無茶をしてくれると思います。」
「・・・そうね。 (・・・将来の敵兵になる可能性が高いとはいえ、
確かに効率的ではあるけど・・)」
「桂花ちゃん? どうかしましたか?」
「ん? いいえ、策に手抜かりがないか、ちょっと考え事をしていただけよ。」
「そうですか。」
「とりあえず、今回の会議はここまでにして、
明日は抜けがないか、もう一度最初から再検討してみましょう。」
「はい。」 「そうですね~。」


二人は私の執務室を出ていき、今この部屋には私一人になる。


(華琳様の勝利と目的のために、
一時的とは言え 味方の兵の損耗をわざと激しくさせる策を取る、か・・・
華琳様の軍師としては正しいけど・・・喜媚だったら怒りそうね。
・・・喜媚どうしてるかな? ・・・・会いたいな。)




--張遼--


朝、ウチは部隊の連中に稽古をつけている時に、
丁度廊下を詠が歩いているのを見つけたが、
その様子がなにか、妙にウチの勘に引っかかった。


「・・・怪しい。」
「お前は訓練中に何を言い出しているんだ?
・・・まさか、間諜でもいたのかっ!?」
「・・・ちゃうねん、詠が怪しいねん。」
「は? 賈詡か?」
「ほら、あそこ歩いてるやろ。」


ウチがそう言って詠が歩いている所を指さし、華雄に詠の居場所を教える。


「あぁ、賈詡が居るな。
で? 何が怪しいんだ?
いつも通り・・・少し歩みが気だるそうだが風邪でも引いたのか?」
「ちゃうねん! 最近詠が喜媚の家に泊まるといっつもあんな感じやねん!」
「ふむ、以前、喜媚がボヤいていたが、賈詡は喜媚の家に泊まると、
喜媚を質問攻めにしたり、仕事の愚痴を度々漏らしていくらしい。
まぁ、賈詡は董卓様に心酔しているし、
同僚の陳宮では少し精神的に幼すぎて愚痴をこぼす訳にもいくまい。
かと言って我らに文官の愚痴をこぼされても、聞くことしかできんから、
必然的に、話が理解できて、精神的にある程度成熟して、
愚痴を聞き流してくれる喜媚に向かうのはおかしくはあるまい?」
「・・・オマエ誰や、ホンマに華雄か?」
「お前達、最近失礼ではないか?
確かに以前の私は 多少 猪突猛進なところがあって、
人の話を聞かない悪癖があったかもしれんが、
私とて日々成長しているのだ。
喜媚も言っていただろう・・・・何だったか、そう!
士別れて三日、即ち更に刮目して相待すべし・・だったか?」
「知らんがな。 そんな事はどうでもええねん!」
「どうでもいいとは何だ! 必死に覚えたんだぞ!!」
「どうでもええねん!! 今は詠がおかしいっちゅう事が一番大事やねん!」
「おかしいも何も、少しだるそうだが、
それ以外特にどうということはないではないか?」
「華雄、お前の目は節穴か!
見てみぃ! 前までの詠やったら飲み過ぎたりして、
頭痛で頭抱えてることはあったけど、
あんなふうに気だるそうに歩いとることはなかった、コレは最近になってからや。」
「それがどうしたというのだ。」
「あ~なんでわからんかなぁ! 女があんな気だるそうにしつつも、表情見てみい!
極上の酒でほんのり酔ったような幸せそうな表情!
アレは確実に喜媚となんか有ったに違いない!」
「喜媚と? だが喜媚はアレだろう・・・じゅ、荀彧が居るのではないか?」
「喜媚かて男や、今ここにおらん女より今居る女のほうがええやろ。」
「ソレは少し言いすぎではないか? 喜媚はどちらかと言うと操を立てるほうだぞ?
荀彧ときっちりカタを付けたならともかく、
中途半端な関係のまま他の女に手を出す男とは思えんぞ。」
「そこや! 荀彧は曹操の軍師なんやで?
連合の時は殺し合いもした仲や、破局したっておかしないで?」
「むぅ、た、たしかにそうだが、
しかし、曹操が洛陽に滞在した時は喜媚の屋敷に泊まっていたんだろう?
だったらきっちり話し合いをしたんじゃないか?」
「そこでウチの情報網や。
どうやら詠はその時に喜媚の店に行って荀彧と何やら話し合いをしたそうなんや。
個室に篭って怒鳴り声まで聞こえてきたらしいで?」
「ソレが何なんだ・・・まさか?」


ココに来てようやく華雄も話しの内容がわかってきたようやった。


「そや、詠が荀彧に話し合いで妥協案を出していたら?
今や喜媚はただの農家の息子や無い。
洛陽でも屈指の豪族や上位の官位を持つのと同等の権力を持っとる。
陛下への発言力なら月以上や。
正妻一人だけじゃなく側室何人持ったって、誰も文句言う奴はおらへん。」
「まさか・・・賈詡が・・・側室に?」
「ソレはないやろ、アレはそんなんで我慢できるタマやない。
怒鳴り声が聞こえて来たっちゅう事は、話はかなりこじれたっちゅう事や。
おそらく詠の性格上、真正面から宣戦布告でもしたんやろ。
そうした結果、荀彧と詠の間で喜媚に関して何らかの密約がされたとしたら・・・」
「密約がされたとしたら?」
「詠はすでに喜媚に抱かれとるかもしれんちゅう事や!」
「なん・・・だと・・・?」
「ソレがアレや! 気だるそうにしながらも幸せそうな表情に上気した肌!
これはヤバイで・・・ウチは詠に一歩も二歩も遅れとる。」
「・・・・むぅ。」
「コレはウチもうかうかしとれんで・・・」


月や劉協様、劉花様は前から怪しいと思うとったけど、
まさかココで予想外の詠が抜きん出るとは・・・


(ウチかて喜媚の事は気に入っとんのや、そう簡単にやらせはへんで!)
「ふむ、喜媚と賈詡が・・・まさか・・・いやしかし・・・」
「華雄うるさいで! ウチはこれから詠を問いただしに行くから後は任せたで!」
「・・・・あっ、おい張遼!」


ウチは華雄に後を任せて、急いで詠の執務室へと向かって駆けていったが、
口では詠に勝てず、のらりくらりと躱されて終わってしまった。


  1. 2012/10/18(木) 21:06:57|
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雑記


こんにちは。


七十九話、先ほど投稿しておきました。
今回は目次の方も大丈夫のはず。


>>聖悠紀さん
風は私も好きなキャラで、実は幼少時の許昌で、
一時期桂花や稟と一緒に過ごした時期があるという設定にしようか?
という初期案もありました。
没になりましたが、ようやくの登場です。

>>ヘスティアさん
ご指摘ありがとうございました。
すぐに目次を直しておきました。

>>相沢祐一さん
誤字の指摘ありがとうございました。
修正しておきました。
稟の口調ですが、稟は冷静沈着妄想キャラですが、
せっかく久しぶりに桂花と会えて、
旅仲間の風を紹介しようと意気込んでいた時に、
宝譿に茶々入れられたら稟も多少切れて、
口調が乱暴になってもいいんじゃないでしょうか?

>>静さん
これからも完結目指して頑張りたいと思います。


たいち
  1. 2012/10/15(月) 21:00:11|
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七十九話


洛陽




宮殿の文官さんから連絡があり、周泰ちゃんに月ちゃんと翌日謁見できる時間を教え、
翌日まで待ってもらう事となり、
美羽ちゃんや七乃さんに仕事を教えつつ過ごしていたら、
周泰ちゃんも手持ち無沙汰だったらしく、なにか手伝うと言う事で、
一緒に薪割りをし、今夜はお風呂に入って疲れを癒してもらうことにした。

それに彼女が親書を渡しに行く時は、
身を綺麗にしておいたほうがいいだろうという事で、
一緒に薪割りをし、お風呂を沸かしたのだが、
流石に美羽ちゃんに薪割りをやらせるわけには行かないので、
そこは七乃さんと火の付け方や、お風呂の沸かし方を勉強してもらう事にした。
彼女達にはこれから必要な知識だ。

まぁ、水汲みの段階で、美羽ちゃんは速攻ギブアップしたのだが。
美羽ちゃんは同年代の娘にしては少し体力が無いので、
体力作りをしたほうがいいかもしれない、と七乃さんと二人で話した。


その日の夜、夕食時に周泰ちゃんが、この後少し二人っきりで話ができないか?
と言われたので、了承し、
丁度夜風が気持ちよかったので、庭で話をすることになった。


「で、わざわざ、私と二人っきりで話なんてどうしたの?
何か有ったの?」
「あ、別に何か問題があったとかじゃありません。
個人的な理由なのですが・・・・その、き、喜媚さま!」
「は、はい!?」
「す・・・好きです!」
「え? あ、あの私も周泰ちゃんは好きだけど、
・・・様子からして・・・そういう好きじゃないんだよね?」
「は、はい。 私は口下手なものですから、
雪蓮様や冥琳様達、色々な方に相談したのですが、
素直に伝えるのが一番いいと言われまして。」
「あ、うん・・・ありがとう。
だけど、周泰ちゃんには悪いけど、私には桂花も居るし・・・
「もちろん知っています。」 ・・・うん。」
「察しのいい喜媚さまならすでにご存知だと思いますが、
私は雪蓮様の元で細作の指揮官のような仕事をしています。
ですので情報にはそれなりに詳しいつもりです。
べ、別に今は荀彧さんから奪おうとか、
い、今すぐ抱いてもらおうとかそういうのじゃないんです・・・
ただ、私の気持ちを知って欲しくて・・・
それにいつまでも周泰ちゃんでは少し・・・さびしいです。
良かったら真名を交わしていただけないでしょうか?
喜媚さまには・・・その、真名で・・・真名で私を呼んで欲しいんです。」
「・・・いいの?」
「はい! 喜媚さまとは長い付き合いですし、為人は私なりに見定めたつもりです。
別に今すぐ喜媚様の妻になれるとは思ってません。
でも、気持ちだけは知って欲しかったんです・・・」
「うん、ありがとう・・・私も周泰・・・明命ちゃんは好きだよ。
申し訳ないけど順番は着いちゃうかもしれないけど、
それでも人としても・・・今までうまく隠してたつもりだけど、
女の子としても好きだよ。」
「はい! ありがとうございます。
でも、私も周家の女です。 気持ちを伝えた以上、
このままで終わるつもりはありません。
いつか必ず、荀彧さまより好きだと言わせて見せますよ!」
「あはは・・・お、お手柔らかにお願いします。」
「いいえ、手加減は一切しません! お覚悟を♪」
「・・・・あはは。
(どうしよう、桂花と詠ちゃんに凄い怒られるかも・・・)」


そう言って私と明命ちゃんは月明かりの中、握手をして、この日は終わり。
明命ちゃんは翌日から言葉通り攻勢に出てきた。

食事の時には私の横に座り、大皿から料理を取ろうとしたら、
素早い動きで取ってくれたり、美羽ちゃんを牽制するように、
「好き嫌いはいけませんよ。」 と言って美羽ちゃんの嫌いな野菜を、
美羽ちゃんの小皿に乗せたりしていた。
私と目が合うと頬を染めてニッコリと笑い、
私もそれにつられておもわず頬が緩んでしまう。

そしてその様子を見た劉花ちゃんの機嫌が悪くなると言う、悪循環を生んでいた。


午後になり、明命ちゃんが月ちゃんに親書を渡しに行く時間が近づいたので、
宮殿に向かい、私は、美羽ちゃん達に仕事を教えるのを再開したのだが、
休憩時間に劉花ちゃんに個室に呼び出された。


「あの、劉花ちゃんわざわざこんな所に呼び出して 何のよう・・かな?」
「・・・・」


はっきり言って怒った時の劉花ちゃんは怖い、
桂花や詠ちゃんのように物理攻撃には出てこないが、精神的な圧力が凄いのだ。
・・・流石皇帝の血筋というところだろうか?
ただ、無言でニコニコと笑ってそこに立っているだけなのに、
精神がガリガリと削られていく。


「あの、私何かしたでしょうか?」


つい敬語になってしまった私は悪くないはずだ。


「・・・随分周泰様と喜媚様は仲良くなられたようですね?
実によろしい事で。」
「あ・・・え~っと、明命ちゃんとは付き合いも長いし、
昨晩真名を交換しまして・・・はい。」
「そうですか、それは良かったです。
仲の良い事は良い事ですから。」


そういながら劉花ちゃんはニコニコと笑っているが、
本心からそう思っているかどうか・・・


「喜媚様、喜媚様は少し女性と仲良くし過ぎます!」
「・・・そう言われても。」
「言い訳は結構です! 喜媚様も殿方なので、
女性に目が行くのはしょうがありませんが、
あまりいろんな方に色目を使うのは良くないと思います!」
「別に色目は・・・」
「何ですか?」
「いいえなんでもありません!」


なぜ、私は劉花ちゃんに女性問題でお説教されているのだろうか?
・・・理由は簡単だ、劉花ちゃんが面白くないからだ。

私だって朴念仁では無い、女性の心の機微が完全に分かるとは言わないが、
劉花ちゃんが色んな件があり、若干私に依存しているのは承知している。
でも劉花ちゃんは皇族だ。
手を出すつもりはないが、本来なら触れる事さえ憚られる存在だ。
そんな娘なのでこちらも対応に困るのだが、
桂花の件、詠ちゃんの件、そして昨晩の明命ちゃんの件でお冠なのだろう。
気持ちは理解できるが、じゃあはいそうですかと言って、
劉花ちゃんに手を出すなんてとんでもない。
桂花と詠ちゃんに殺されるか明命ちゃんに暗殺される。

私がそんな事を考えながら劉花ちゃんのお説教を聞いていると、
ふとお説教が止まり、劉花ちゃんが、私の目の前までやってきて、
両手で私の頬を挟み正面から劉花ちゃんの顔とむかい合う。


「喜媚様。」
「・・・え? 劉花ちゃん?」
「私は喜媚様が好きです。」
「・・・・・」
「自分の身分の事も承知しています。
それが原因で、喜媚様が私と距離を開けているのも知っています。」
「・・・・劉花ちゃん。」
「それでも私は喜媚様が好きなんです、今は叶わない想いですが、
喜媚様や董卓様達、劉協、皆が頑張ってくれれば、
将来私と喜媚様が結ばれる可能性も零じゃないんです。」
「・・・うん。」
「だからお願いですから、今すぐ私を受け入れて欲しいなんて言いません。
ですが、変に距離を置いて他の娘と違う対応を取るのは止めてください。
今の私は、前皇帝、少帝弁、劉弁ではなく、黒猫茶館の劉花なんですから。
昔のように・・・子供の頃のように普通に私に接してください。」
「・・・ごめん。」
「謝らないでください。 コレは私の我儘なんです。
ようやく・・・ようやくあの悪夢のような宮殿の生活から開放されて、
普通の市井の民のように、自由を手にすることができて、
ほんの少し・・・少しだけ我儘を言ってみただけなんですから。
悪いのは私なんです、喜媚様に他の娘と違って変に距離を空けられたくない、
そう願った私の我儘なんですから。」


そう言って劉花ちゃんは私から離れ、いつも通りの笑顔でニコリと笑った。
私は劉花ちゃんが前皇帝だと分かった時から、
知らず知らずの内に、変な心の壁のようなものを作ってしまっていたのか・・・
そして、桂花達の件もあるけど、もっと大事な事は私が知らない内に、
劉花ちゃんを特別扱いしていた事・・・
そちらのほうが劉花ちゃんを傷つけていたのか。

私は劉花ちゃんの手を取って両手で握手をしてこう言った。


「・・・これからもよろしくね 『劉花ちゃん』 」
「はい!」


そして私と劉花ちゃんは個室から出て、いつも通り仕事に戻ったが、
今は少しすっきりしたような感じだ。
ピリピリして劉花ちゃんの事を監視するように見るのは止め、
劉花ちゃんの仕事は劉花ちゃんに任せて、偶に視線があったらにこやかに微笑んで、
そしてお互いの仕事にもどる。

たったそれだけの事だが、今までと何か違うような気がした。
ちょっとだけ店内の空気がやわらかなものに変わったような気がした。




--周泰--


喜媚さまの店を出て、宮殿に向かい謁見の時間まで客まで待つように言われたので、
しばらく待っていると、呼び出されたので謁見の間に向かう。


「本来ならば我が主である孫伯符が直接出向いて、
陛下の着任のお祝いを述べるべきでしょうが、
此度は火急の用件にて、
陛下の着任のお祝いはまた後日させていただきたいと思います。
まずは、話が主孫伯符より預かったこの親書と報告書をお読みください。」
「わかりました。」


董仲穎さまは護衛の者に指示を出し私の渡した親書に細工がないか確認したのち、
箱の蓋をを空け、董仲穎さまに書簡を渡す。

董仲穎さまは親書と報告書を読んだ後、横に控えていた賈詡さまに書簡を渡し読ませる


「読ませていただきましたが、
袁公路の陣営を襲撃したのは揚州の民のためにとありますが、
詠ちゃん、揚州の状況はどうなの?」
「そうね、一言で言えば・・・
私達が着任する前の洛陽と似たり寄ったりと言うところかしら。
一部の権力者が好き勝手やって民を苦しめていた。
孫策が義によって袁術を討ったとしても納得、
と言うところだけど、二つ疑問が有るわ。
なぜ、袁術は討たれずに 今 洛陽に居るのか?
それと、なぜ私達や陛下に報告する前に事を起こしたか? この二点よ。」
「はっ、それは袁術は幼くして領地を継いだゆえに、
統治能力は低く、周りの文官などに好き放題させていたという罪はありますが、
同情できる点も有ると言う事で、
張勲と共に一時揚州追放と言う処罰にいたした次第であります。
それに先の連合では、張譲を捉えた功績もあるため、
下手に討っては董仲穎さまのご意向に沿わない可能性も有るため、
出来ましたら、董仲穎さまのご意向も伺えたらと思いまして連れて参りました。
陛下への報告をせずに軍事行動に移った理由は、
このまま下手に寿春の城に入り、時を起き、
我らが行動に移した際に袁術に籠城されては民に被害が出ます。
ただでさえ困窮している民に、これ以上被害を出さないためという事と、
連合での戦で疲労していたため、速やかに事を終え、
悪行を行なっている将官を捉え、兵に無用な損害を出さないためであります。
袁術の兵とはいえ、同時に寿春、揚州の民でもあります。
必要以上に討つのは避けたいというのが孫伯符の意向であります。」
「なるほど、情けを掛けたのと、月の意向ね・・・」
「分かりました、揚州の統治に関しては親書と報告書にある通りの内容か確認した後、
統治を孫策さんに任せるかどうか判断します。
それと袁術の身柄についてはこちらで引き取ります。
取り調べた後、相応しい処遇にします。
親書の返事を用意するので、明日もう一度宮殿まで来てください。
詠ちゃんその通りに。」
「はい。」
「それと親書にもう一件書かれていた私の軍と孫伯符さんとの軍との友好のため、
孫家の血筋の者を一人洛陽で滞在させ、孫家に叛意はない証明としたいとありますが、
この孫尚香と言う者、孫伯符さんの妹さんだとか?」
「はい、孫尚香は孫伯符の末の妹で、
現在は我軍に所属しているわけでは無い一般の者ですが、
孫伯符の直系血縁なので、叛意の証明としては申し分ないかと。
孫伯符は董仲穎さまと事を構える気は全く無く、
今回袁術から独立したという事もあり、
董仲穎さまと友誼を結びたいと考えています。
そのため、孫尚香を董仲穎様に預けることで、
双方の連絡要員として、軍に所属していなく、
孫家の血縁である、孫尚香と従者の者数名を派遣し、私が連絡要員となる事で、
董仲穎さまと孫家の友好を深めたいと考えております。」
「そうですか、私としても無用な争いは回避したいですし、
揚州の民の現状を知るために、数名派遣し現地調査をしなくては行けません。
そのための人員と言うのなら受け入れることにはやぶさかでもありません。」
「はっ、孫尚香の住まいは孫伯符や私の知人が洛陽にいますので、
その方に頼むつもりです。」
「そうですか。 ではその件も含めて後日、返事を用意します。
明日の午後、この時間にまた来てください。 今日はお疲れ様でした。」
「はっ! それでは失礼します。」


こうして私は謁見の間を出て、客室に戻り、簡単な歓迎を受けてから宮殿を後にした。

なんとか冥琳様に言われた通りの内容を間違えずに話せたようです。
董卓は慈悲深いから民の事を持ち出せば、
いきなり雪蓮様を討つと言う行動には出ないと言われていましたが、
出来ればこういう任務は、もう二度と御免被りたいものです。
後は明日の返事を持ち帰り、雪蓮様に渡せば任務完了ですね。




--喜媚--


夕方頃になり、明命ちゃんが帰ってきたがその表情は明るいものだったので、
親書の受け渡しはうまく言ったようだ。

その日の夕食時、皆で食事を摂っている時に明命ちゃんから、
私にお願いがあると言う事で、
何か話があるそうだ。


「実は喜媚さまにお願いがあるのです。」
「私に? 明命ちゃんのお願いだったら出来る範囲でならいいけど。」
「そんなに難しいことではないのですけど、
少し政治的な問題が絡むので・・・実は雪蓮様には妹が二人いまして、
一人は孫権さま真名を蓮華さまといいますが、
もう一人のほうが孫尚香さま、真名を小蓮さまと言います。
この小蓮さまとお付きの従者を喜媚さまのお店で預かって欲しいのです。
雪蓮様は店の従業員として、こき使ってやって良いと言ってますので、
住み込みの従業員が増えると思ってくださって結構ですので。」
「孫策さんの妹?」
「はい、今回董仲穎さまにお渡しした親書にはその事も書かれていて、
我が孫家は今は董仲穎さまに敵対するつもりはありません。
そのため、友好の証と、お互いの連絡を取り合う為の要員として、
小蓮さまを洛陽に滞在させ、
ついでにこの国の中央である洛陽で、勉強させる事が目的なんです。
洛陽での滞在先をいくつか考えたのですが、
我ら孫家が洛陽で一番信用できるのが喜媚さまのところと言う事で、
小蓮さまとお付きの従者として、大喬、小喬姉妹をお預かりして欲しいのです。
先ほど言った通り特別扱いは必要ありません、
従業員としてこき使ってやって欲しいというのが雪蓮さまの意向です。」
「袁術ちゃんに続いて、孫尚香ちゃんにそのお付きの娘達か・・・」


私は、一旦箸を置き、お茶飲んで一呼吸入れて落ち着いて考える。
孫策さんが、月ちゃんと事を構えたくないのは本心だろう。
地盤も固まってないこの時期に、よその勢力に喧嘩売る暇など無いはずだ。
だけどそのために孫尚香ちゃんをわざわざ洛陽によこすだろうか?
おそらくは人質・・・か。
あまり考えたくは無いが、孫家が月ちゃんに逆らわない証明に、
血族からそれ相応の者を出すと言うところだろうが、
それが私の店というのが気になるが・・・詠ちゃんならともかく、
孫策さんと私の仲を知れば、月ちゃんなら良いと言いそうだ。

しかし大喬、小喬と言えば、洛陽でも噂に聞く江東の二喬だ。
孫尚香ちゃんの侍女にしては豪華すぎる。
孫尚香ちゃんは私よりよっぽど強いだろうけど隠密に向くとも思えないし、
大喬ちゃん、小喬ちゃんもそうだろう。
・・・・・・考えたくはないが、一つだけ思い当たる理由が思い浮かんだ。


(狙いは私か・・・具体的に言えば私の血か。
孫策さん達は劉花ちゃんの事に気がついていた節があるし、
それがなくても私は客観的に見れば、
董卓軍の重鎮と繋がりあり、
皇帝である協ちゃんとの信頼関係の深さは連合集結の謁見の間で露呈している。
単純に現状でも私の子を宿せば、董卓、皇帝への人脈になるし、
下手に私が劉花ちゃんや協ちゃんに手を出したら皇帝の縁者になる。
孫策さんなら十分やりかねないか・・・疑いたくはないが、
明命ちゃんが急に積極的になったのも、
それが理由か・・・と言うより明命ちゃんは保険で本命は孫尚香ちゃんか。
血筋で言えば孫尚香ちゃんのほうが望ましいだろうし。)


そう考えると受け入れるのに慎重にならざるを得ないが、
天下三分の計のためには、受け入れておいたほうが後々良い。
特に董卓さんと孫策さんで、この時点から連携が取れるのはかなり大きい。
揚州は肥沃な土地ながら、特に開発が遅れているから、
孫策さん達だけでは、月ちゃんや、曹操さんのところと並ぶのは難しいだろう。
今の内から董卓軍から援助しておけば将来的に穏便に済ませやすいし、
曹操さんに勢力差で置いて行かれる事も抑えられるだろう。


(受け入れるという選択肢しかないか・・・後は私がしっかりすればいいことだし。)
「そうだね、少し月ちゃんと相談しないといけないと思うけど、良いと思うよ。」
「そうですか! ありがとうございます!」
「だけど、ウチの従業員として働く以上、しっかり働いてもらうし、
美羽ちゃん達と喧嘩とかは無しだよ?」
「はい! 確かに伝えておきます!
ですが小蓮さまは袁術とは私怨はありませんし、
今回の件で一応の決着はついているので、
その事を持ちだしてどうこう言う方ではありません。
さっぱりした性格の方ですから。」


こうしてなんだか妙な話になってきたが、大筋ではいい方向に向かっている。
特に董卓さんと孫策さんの友好の話は大きい。

今後この国を安定させ、桂花と詠ちゃんと月ちゃん・・・はまだわからないけど、
皆で平穏な暮らしを送れるようにがんばろうと今一度心に誓った。




・・・・だけど孫尚香ちゃん達の件はどうしよう・・・夜這いとかは流石に無いよね?
力ずくで来られたら私じゃどうしようも無いんだけどな。
・・・警備、増やしてもらおうかな?


  1. 2012/10/15(月) 20:42:25|
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雑記


こんにちは。


最近寒くなって来ましたが、風邪などはひいてないでしょうか?
先ほど七十八話を投稿して、誤字の指摘部分を修正しておきました。


>>アレクサエルさん
劉備さん達の使い方は、色々考えてありますが、
月ちゃんと同じ立場に立つことは無いでしょう。

>>lonelyhunterさん
ようやく連載を再開できました。
まだこれから一つか二つほど波乱がありますが、
もうしばらく続きますので、よかったらおつきあいください。

>>オさん
主人公の知恵は、読んでいただけると分かると思いますが、
外史の管理人達、主に妲己ですが、彼女から与えられた、
彼が外史に渡る直前に居た世界で、PC等で検策出来る範囲の知識+
彼が十数年に渡って生活してきた経験を元にしています。
桂花や稟、荀桂さん等の英傑たちとの交流で、
喜媚の知力や経験はかなり上がっています。
並の文官よりはるかに優秀だけど、桂花、朱里クラスには手も足も出ない、
そんなレベルです。
ただ、知識だけはチートです。


たいち
  1. 2012/10/12(金) 21:32:11|
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七十八話


洛陽




詠ちゃんの所で美羽ちゃんの処遇についての話をし、条件付きで許可を得た後、
月ちゃんの執務室で、ちょっとしたお茶会を開き、
協ちゃんの所に顔だけだした後店に戻り、
美羽ちゃんと七乃さんにとりあえずの現状と、洛陽に入るための条件を伝える。


「む~・・・塾はどうしても行かねばならぬのか?」
「ダメです。」
「ダメだよ。」
「七乃ぉ~、喜媚ぃ~。」
「美羽様もいい機会ですから、勉強してきてください。
今までサボりがちだったんですから。」
「む~・・・・・・しょうがないのかのぅ。」
「ソレ以外の条件はいいですか?
このお店で従業員として働く事。
豪族などに接触して旗揚げなど不穏な動きをしない事。
董卓軍の情報を他所の勢力に流すような真似はしない事。
後、何か常識的な問題行動を起こさない事、
それとしばらくは二人には監視が付きますので、
その辺は我慢してください・・・こんな感じになりますけど。」
「そうですね・・・しょうがないと思います。」
「それと美羽ちゃんがいい子にしてたら、
おやつの時間に蜂蜜のお菓子とか飲み物も出るよ。」
「やるのじゃ!」
「・・・・喜媚さんは本当に美羽様をのせるのが美味いですね。」
「そうでも無いと思いますよ。
七乃さんの方が美羽ちゃんの事はしっかり見てますよ・・・
ただ少し甘やかしすぎだとは思いますけど。」
「耳の痛い話です。」


美羽ちゃんは洛陽、ウチの店に住む事ができそうだという事でご機嫌の様子。
七乃さんもその様子を見て、ホッとしている。


「あと周泰ちゃんの月ちゃんに親書を渡したいって話は、
明日、時間をとるそうだからその時でいい?」
「はい! 構いません。」
「じゃあ、詳しい時間が分かったらまた教えるから少し待ってて。
詠ちゃんが調整してるはずだから、早ければ午後にでも連絡があると思うから。」
「はい。」


この日の午前は宮殿に行くのと、詠ちゃん達の話で殆ど終わり、
午後からは仕事をしつつ、美羽ちゃん達に早速仕事を覚えてもらうために、
厨房や店内で仕事の様子を観察してもらったり、
簡単な洗い物の仕方等を教えて過ごした。

そうして過ごしていると 陽が沈む少し前、宮殿から文官の人がやってきて、
明日の午後に周泰ちゃんが、
月ちゃんに面会する時間を取れるという連絡を伝えに来てくれた。




--荀彧--


この日は朝議の後、通常の業務と並行して袁紹領への対策を練っていた時、
緊急の動議を開くと言う事で召集がかかったので、私は早速謁見の間へと集合した。

私が謁見の間に到着した後、
最後に市中警備に出ていた凪達が息を切らせて謁見の間に入ってきて、
全員集合した所で、華琳様より今回の緊急の動議の内容が語られた。


「皆緊急の呼び出しで悪かったわね、今回皆に集まってもらったのは、
細作からの緊急の連絡で、麗羽が部下の抑制をできなくなって暴走、
公孫賛の所に攻め込んだと言う報告があったからよ。」
「袁紹のところなら、おとなしく領地を引き渡すとは思っていませんでしたが、
軍事行動にまで出ましたか・・・」
「コレで麗羽、この場合その部下達の連合と言う事になるのかしら?
一応御輿で、麗羽が担ぎあげられているらしいけど、
おそらく最悪の時に責任を押し付けるためでしょうね。
勝てば皇帝を好きなように操り十常侍の真似事でもして、
負けたら麗羽に全責任を押し付ける。 まぁ、こんな所でしょう。」
「そんな卑怯な!」
「そういう奴らなのよ。
また、そういう部下の躾が成っていないのは主君として麗羽の責任でも有る。
どちらにしても麗羽は責任を逃れることは出来ない。」
「・・・クッ!」
「さて、公孫賛を倒した事で、後顧の憂いはなくなり、
徐州は統治者の劉備が不在、好きなように蹂躙できる。
そして奴らが次に攻めてくるのは私達の領土よ。
洛陽までの経路は、私の領土を通る必要がある。
すでに国境警備の部隊に監視の追加要員を出したけど、
戦が起こるまでそう長くないわ。
春蘭と秋蘭達は兵の編成を、桂花は諸侯への兵の要請の早馬を出して。
まぁ、おそらく金と兵糧と幾ばくかの兵を出して終わりでしょうけど、盾にはなるわ。
思いっきり盾として使い潰してあげなさい。
それと最短経路上にある城の警備部隊は何人ほどの部隊編成なの?」
「はい・・・・七百ほどの歩兵と弓兵の混成部隊です。」
「そう、早馬を出してすぐに撤退の指示を。
旗だけ立てて、汜水関で喜媚がやった空城の計を真似て一日でも時間をかせぐわ。
馬鹿の麗羽なら無視して真っ直ぐこちらに突っ込んで来るでしょうけど、
指揮官が並の頭を持っているなら怪しんで、調査位するはずよ。
そのついでに数日休息でも取ってくれたら万歳ね。
袁紹軍は汜水関で痛い目にあっているから特に念入りに調べるでしょうよ。
それに公孫賛を倒した後なら兵の再編成に時間がかかるはず、
こちらのほうが先に有利な土地に陣取って迎え撃つわよ。
そのためにも細作を飛ばして、敵の兵の動向は細かく調査するように。」
「はっ!」
「諸侯からの応援の兵は盾として使いつぶし、
送られてきた資金と兵糧は有り難く使わせてもらいましょう。
その後に 『応援の兵はまったく役に立たなかった。』
と董卓にでも報告してやればいいわ。」
「よろしいのですか? 敵愾心を煽ることになりますが。」
「ココにいたってはすでに敵と同じよ。
せいぜい兵力を減らして資金と兵糧を失わせて、後に与し易くするだけよ。
少なくとも向こうは袁紹の残党の件が片がつくまで私達に手を出すことは出来ないわ。
そうしたら陛下の勅を無視したことになる。
私達は元袁紹の主力を打ち倒した後に、ゆっくり袁紹の残党刈りをしながら、
内政を行い兵力を蓄えればいいわ。
董卓も馬鹿じゃないからこちらの監視はしてるでしょうけど、
私が、陛下に完了を報告するか、
向こうが完了を認めるまでは、時間はあるわ。
この間に連合軍内で不和を起こす事は、陛下に逆らう事になる。
他の諸侯も余程の馬鹿か相当のやり手でもない限り、迂闊に動かないでしょう。
あと、孫策が寿春に戻る時に袁術軍を討ったけど、
アレも馬鹿じゃないから、言い訳の一つや二つは考えて手を打っているでしょうね。
今頃、董卓と陛下に友好の使者でも出して言い訳の一つもしてるでしょう、
元々揚州での袁術の統治はかなり悪い状況だった。
ソレを言い訳にして、何がしか詰めの一手があれば民思いで人の良い董卓の事だもの、
多少の罰なり何なりで許すでしょう。」
「では、そのように致します。」
「今後我らは 元 袁紹軍との総力戦に備え、厳戒態勢に入る。
各部署にはそのように伝えるように、解散!」

「「「「「「はっ!」」」」」」


こうして曹操軍は元袁紹軍との戦に向かえ厳戒態勢に入る。

私も各諸侯宛に書簡を書き、早馬を送り、
情報を収集し戦に備えていた時に、意外な人物の名を目にした。

華琳様が撤退させた七百ほどの兵を指揮する指揮官の名に稟の名を見つけたのだ。


(あの娘、私の知らない間に華琳様の配下になっていたのね。)


私は早速この事を華琳様にお伝えするために、
華琳様の執務室へと移動する。
稟が私と一緒に軍師として華琳様に仕えれば、
コレほど心強い者は無い・・・事もないか。


(そう言えば、あの馬鹿は今頃・・・どうしてるのかな・・・)


数日後、撤退してきた兵が城で再編成されている中、私は稟を執務室に呼び出した。


「失礼します。」
「稟! 久しぶりだったわね!」
「えぇ、桂花もご壮健でなによりです。」
「相変わらず変わらないわね。」
「そうですか? コレでも諸国を旅して少し身体が締まったと思うのですが?
桂花は・・・少し丸くなられましたか?」
「・・・・なんですって?」
「あぁ、太ったとかそういう意味ではなく、
雰囲気というか、女らしくなったというか。」
「そ、そう? そんな事はないと思うんだけど。」
「ソレで、桂花がここに居ると言う事は喜媚殿も?」
「あの馬鹿は、今洛陽よ・・・よりにもよって董卓の手伝いをしてるわ・・・・
今度あったらどうしてやろうかしら。」
「・・・ふむ、どういう事か分かりません。 なぜそのような事に?」
「実はね・・・」


私は稟に華琳様に仕官して今までの話の流れを大まかに話す。
もちろん、私と喜媚の関係が変わった事はぼかして話した。


「そんな事があったのですか・・・
だったらもう少し早く曹操様に士官するべきだったかもしれませんね。
そうしたら、桂花と喜媚殿と一緒に曹操様にお仕えできたかも・・・」
「あの時はあの馬鹿は華琳様に仕官する気は全くなかったからどうかしらね。
まぁ、その話はいいわ。
今日呼んだのはほかでもないわ。
貴女を華琳様に推挙しようと思って、もちろん軍師として。」
「おぉ、それはありがたいことなのですが、それだったらもう一人、
私と旅を共にしていた者がおりまして、程立と申すのですが、この者の知、
決して我らにも引けを取らぬと自信を持って言えます。
ですからよろしかったら一緒に曹操様に会わせていただけないでしょうか?」
「そうなの? 稟がそこまで言うのだったらいいけど、今ココに来てるの?」
「はい、私と一緒に城を守っておりましたので。
・・・今頃はどこか日当たりの良い場所で昼寝でもしているでしょう。」
「・・・・大丈夫なの?」
「少々変わり者ですが、その才は自信を持っておすすめできます。
私も真名を交わしておりますので、信用もできます。」
「分かったわ、じゃあ、連れてきてちょうだい。」
「はい。 それでは。」


そうして稟は部屋から出ていき、しばらく後、
稟は私より背が低い、薄い水色の服を来た、
華琳様より薄い長く波打った金髪の少女を連れてきたのだが・・・
この娘が頭に載せているのはなんだろうか?
随分個性的な造形の・・・・人形? なぜ頭に人形など乗せているのかしら?


『おうおう、この女おれっちのあまりのかっこ良さに目が釘付けになってるぜ。』
「これ、宝譿失礼ですよ。 この方はこの陳留では有名な猫耳軍師様なのですから。
失礼の無いようにしなさい。」
「風、宝譿・・・・少し黙っていてくれ。
コホン、失礼しました、桂花。
この者が先ほど話した程立、程仲徳です。」
「初にお目にかかります、荀文若殿、程仲徳と申します。
頭の上のこの子は宝譿と言いまして、
多少口が悪いですが良い子なのでよろしくしてやっていただけると幸いです。」
「あぁ・・・うん。 よろしく。」
『よろしくな嬢ちゃん!』
「コレ宝譿、言葉使いを正しなさい。」
「・・・稟、本当に大丈夫なの?」
「その、才は確かですので・・・・人格面は温厚な方ですし、
時に情を挟むこと無く冷徹な策を練る事もできますので・・・
ただ、あれだけは私もどうにかしようとしたのですが・・・」
「そう・・・ならこれから、華琳様の所に行くけど、
あまり失礼な事の無いようにね。」
「はい。」 「はい。」 『おう。』
「宝譿・・・・お前は黙っていろ。」


こうして、私達四人(?)は華琳様の執務室へと向かう。
願わくば宝譿(程立)が余計な事を言いませんように・・・


「華琳様、桂花です。 良いお話が有るのですが。」
「入りなさい。」


私が華琳様の執務室に入ると、
華琳様は机の横に綺麗に積まれた竹簡を次々と処理していた手を休め、
お茶を一口飲んだ後、私達の方を見る。
・・・若干私の後ろで鼻息の洗い稟が気になったが・・・
昔は喜媚を見て偶にこうなっていたけど、
何か有ったのかしら?


「それで桂花、良い話というのはどういう話なのかしら?」
「はい、この者達、郭奉孝と程仲徳と申す二人ですが、
件の元袁紹軍の通過地点に有った城の責任者をしていた者なのですが、
郭奉孝、郭嘉の方は私と旧知の仲でして、真名も交わしており、
同じ私塾で学んでおりましたが、
その知、私に勝るとも劣らず、
更に程仲徳、程立の方も郭奉孝の推挙で私の所に来たもので、
多少個性的ではありますが、
その才は私と郭奉孝で認める者です。
文官、私の副官として登用されれば必ずやお役に立つものと思います。」
「そう・・・・今この状況では確かに良い報告ね。
竹簡が溜まってしょうが無いから、言い文官は喉から手が出るほど欲しいもの。
郭奉孝、貴女桂花と同じ私塾だったのですって?
ならば胡喜媚を知ってるかしら?」
「は、はい! 曹孟徳様。
胡喜媚殿とは真名を交わした中であり、数年来の付き合いがあります。」
「そう。 では程仲徳、貴女はどうかしら?」
「・・・・・~す。」
「コラ風!!」
「はっ、すいません、緊張のあまり意識を失ってしまいました。
それで先程の質問ですが、曹孟徳様、私は直接会った事はありませんが、
その方の話は稟ちゃんからよく聞いております。
実に独特な内政方法を考えつく方のようで、
是非一度お会いし議論したいと思っています。
それに稟ちゃんから聞いた政策の中で、
この陳留において役に立つものも多数あると思いますし。
すでに荀文若殿が実行されている案もあるようですね。
おそらく収穫も二割ほど上がって治安も良くなっているのでは無いでしょうか。」
「そう、ここまで来る間に見ただけでそこまでわかるなら、
喜媚の農法や内政方法は把握しているようね、それに見立ても悪くない。
貴女の言う通り、収穫率の増加率や治安に関しては、
桂花のお陰で効果を上げてきているわ。」
「お褒めいただき恐悦至極にございます。」
「良いわ、桂花。 貴女の軍師補佐として二人を使うことを許可するわ。
喜媚の知識を知っているなら、説明する手間も省けるでしょう。
筆頭軍師は今までどおり桂花で、郭奉孝と程仲徳には私の真名を預けるわ。
これからの働きに期待してるわよ。」
「は、はい! 私の真名は稟と申します!」
「風の真名は風です。 よろしくお願いいたします。」
「えぇ、これから各々最善をつくすように。」
「それで、実は華琳様に聞いていただきたい話があるのですが、
少しお時間を頂いてよろしいでしょうか?」
「へぇ・・・いいわよ、それはどんな話かしら?」
「じつは風は昔からよく見る夢があります。
その夢は天で輝いていた太陽が陰り、やがて神の雷で割れてしまって、
その破片を皆で集めて元に戻そうとするのですが、
なんとか三つまでは破片は固まったのですがそれ以上元に戻りません。
皆はなんとかそれぞれが集めて固めた太陽の破片を、
元に戻して天に返そうとするのですがうまくいきません。
ですが、そこに二匹猫が現れて、何と言ったかはわかりませんが、ニャァと鳴くと、、
集めていた三つの太陽がそれぞれ輝き、
それぞれが天に上り大地を照らすという夢をよく見たのです。
私はその内の一つの太陽を直して天に返そうと持ち上げている、そういう夢です。」
「へぇ、変わった夢ね。
でも私だったらその太陽の破片を全て私が集め修復して、天に返してみせる。
その猫はその後私の飼い猫としてかわいがってあげるわ。
・・・・そうね、面白い話をきかせてもらった代わりと言っては何だけど、
程立 貴女程昱と改名しなさい、貴女は私が天に太陽を返す補佐をするのよ。」
「承知いたしました、風は本日より、程昱と名を改めることに致します。」
「必ず私が、太陽を全て集めて天に返してみせる・・・
そしてその猫も手に入れてあげるわ。
せいぜいかわいがってあげるわよ・・・フフフ。」
「それでは華琳様、失礼します。」
「えぇ、皆期待してるわよ。」
「はい。」 「はい。」
「それでは。」


私達が華琳様の執務室を出た途端、稟がいきなり真っ赤になって、
尋常ではない量の鼻血を吹き出した。


「・・・・くっ・・もうダメ・・・・ブッーー!!」
「キャァァーーー!!
あんたまだその癖直ってなかったの!?
っていうか何妄想したのよ!?」
「はいはい、稟ちゃんトントンしましょうね。」
「フガフガ・・・ふみまふぇん。」
「・・・貴女達うるさいわ・・・・! 何があったの!?」


この後、華琳様を見た稟がまた鼻血を吹き出し、
その掃除を私達でするはめになった。
私達の最初の共同の仕事が、稟の鼻血の処理だなんて・・・・・


(はぁ~、大丈夫かしら・・・・)
「すみません、なんとか我慢しようとしたのですが・・・」
「稟ちゃんは本当にしょうがない子ですねぇ。」
『オメェは男も女も両方有りかよ。』
「そんな事ありまふぇん!」
「ほら、鼻血がまた垂れてきてるわよ。」
「ふみまふぇん。」


こうして、私達は新たな体制となり、元袁紹軍との戦闘に備える。


  1. 2012/10/12(金) 21:08:59|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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雑記


こんにちは。


先ほど七十七話を投稿しました。


>>相沢祐一さん
原作では、月ちゃん達のメイド服は一刀君が服やと結託して作りましたが、
とりあえず、行商人経由で一刀君が警ら中に服屋に教えたネタが、
回りまわって洛陽まで来た、という事にしておきました。
厳密に言えばおかしいとこもあると思いますが、
一刀くんの置き土産と言う事で。
同僚はとりあえず後で連れて行って上げたでしょうね。
まずは知人だけで会ってこいと、隊長気を効かせてくれたのでしょう。
董卓軍の兵は生活が穏やかなので良い人が多いと言う感じで?

>> 只野逸般人さん
喜媚は長年の度重なる桂花の調教と、桂花に手を出したくても出せない葛藤、
溜まる欲望……そしてついに史上最強の性物屁と進化したのです!(嘘
今後はブログで更新していくのでよろしくお願いします。


たいち
  1. 2012/10/09(火) 21:59:34|
  2. 雑記
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七十七話


洛陽




その日はいつもと代わりはなく、いつも通り店を開いて営業していたのだが、
昼食を交代で食べ、しばらく経った時である。
店の入り口から、どこかで見たことのある黒髪の少女が、
金髪の少女と青髪の女性を引き連れる・・・と言うか、
金髪の少女の腰に縄を括りつけ引っ張りながら店に入ってきた。


「おじゃまします。 喜媚さまは・・・あ、喜媚さま!
お久しぶりです、周泰です!」
「周泰ちゃんお久しぶりって・・・後ろにいるのは美羽ちゃんと七乃さん?」


縄に括られていたのは少しやつれてはいるが、確かに美羽ちゃんで、
その横で疲れた顔で、私の顔を見た途端その場に座り込んだのは、
確かに七乃さんだった。


「つ、つかれたのじゃ~。」 「ようやく・・・着きました。」
「情けないですね、別に普通に旅をしただけなのに。」
「き、喜媚ぃ~、あの蜂蜜の入った水が欲しいのじゃ~。」
「わ、私もお願いします。」
「あ、はい。とりあえず、個室の方に。
飲み物を用意してきますから。」


私は、蜂果水を人数分・・・・だと足りなさそうだったので、
倍の人数分用意して、個室の方にお菓子と一緒に運んでいった。
私が個室員入った時には、すでに美羽ちゃんも七乃さんも机に突っ伏して、
へたり込んでいたが、周泰ちゃんだけはニコニコと私の方を見ていた。


「はい、飲み物です、あんまり急いで飲まないでくださいね。
ゆっくり飲んでください。」
「おぉ~、ようやくまともな物を飲めるのじゃ!」
「あ~この味、身体に染み渡りますぅ。」
「ありがとうございます喜媚さま。」


とりあえず、美羽ちゃんと七乃さんが人心地つくまで様子を見つつ、
私は周泰ちゃんにどうしてココに美羽ちゃん達が来たのか聞くことにした。


「改めて、お久しぶり元気だった?」
「はい、私は元気です! ・・・もっとも、
あの二人は、そうでもないみたいですけど。」
「あぅ~・・・・喜媚~お腹が減ったのじゃ~。」
「つ、疲れました~。」
「・・・それで、どうして美羽ちゃん達がここにいるの?
それも周泰ちゃんが連れてきたように見えるけど。」
「はい、それなのですが・・・喜媚さまは雪蓮様が連合を解散して寿春に帰る時に、
我々が袁術を襲撃したのは知ってらっしゃるでしょうか?」
「あぁ・・・噂では聞いてるけど、どうしてそんな事に・・・って、
やっぱり揚州の民のためとか?」
「・・・はい、あのまま袁術や、その配下の者に統治させておいたら、
揚州の民はまともな暮らしを送る事が出来ないでしょう。
雪蓮様も袁術に借りがあるとはいえ、もう十分それを返すだけの働きはしました。
そこで我らは、様々な不正の証拠や、
袁術の統治ではもはや揚州の民は限界だと言う事を証明する書簡を揃えた上で、
蜂起して袁術を打倒し揚州の民を我らで救うことになったのですが、
袁術の処遇で揉めまして・・・処断すべきとの声もあったのですが、
雪蓮様は揚州から追放し、二度と旗揚げをしたり、
揚州の地に、二度と足を踏み入れない事を条件に追放処分にしたのですが、
袁術の名が問題でして・・・このまま放置しておくと、
どこぞの諸侯や豪族に取り入れられて厄介なことになる事は目に見えていたので、
どうしようか悩んだのですが、
袁術本人が、喜媚さまの所で蜂蜜を作って生活すると言い出して・・・」
「それで、ココに連れてきた、と・・・はぁ。
まぁ、美羽ちゃんや七乃さんが無事だったのは正直嬉しいけどね。
寿春の話を聞いた時は本当に心配したから。
だけど、洛陽に連れてこられても蜂蜜は作ってないんだけどね・・・
蜂蜜作ってるのは許昌だから。」
「それも説明したのですが、どうしても喜媚殿のとこに行くと聞かなくて・・・
それに喜媚殿のところなら、袁術もおとなしくしているでしょうし、
誰かに袁術を利用される事もありませんし、
董卓さまへ、今回の件を報告するにしても、
袁術には洛陽に来てもらわねばならないので我らとしても好都合だったんです。
いくら揚州の民のためとはいえ、今この時に袁術・・・
ひいては皇室に叛意は無い事を証明するために、
色々証拠や袁術自身の証言も必要でしたので・・・」


私は周泰ちゃんの近くに行って耳元に顔を寄せる。


(言いたく無いけど完全に厄介払いだよね?)
(・・・・はい。 しかし、だからといって討つと言うのも・・・
雪蓮さまは喜媚さまから袁術の話を聞いていたので、
討つのは忍びないとおっしゃって。)
(私個人の意見はともかくとして、月ちゃんの許可がいるけどどうするの?)
(それは、後日董卓さまにお渡しする親書や書簡に書かれていますし、
私も一緒に説明する予定です。
もちろん董卓さまが了承される事が条件になるというのは重々承知していますが、
袁術は・・・喜媚さまの所に行く一心で、殆ど他の話を聞きませんので・・・)
(はぁ・・・周泰ちゃんも苦労してるね。)
(お察しいただけて幸いです。)


一旦私は周泰ちゃんから離れて、美羽ちゃんの方を向く。


「美羽ちゃん七乃さん、月ちゃんの許可がまず前提条件だけど、
ウチでは蜂蜜は作ってないから、ここに住むなら、
店の従業員として働いてもらう事になるけどいいの?」
「私は美羽様がいいなら構いません。」
「妾も喜媚と居られるなら構わぬのじゃ!」
「・・・ハァ、丁度店の拡張工事も、もう少しで終わって、
従業員を募集しようと思ってたから私はいいんだけど、
詠ちゃん達がなんて言うか・・・」
「ご迷惑をお掛けしてすみません。」
「いや、私はいいんだよ。
揚州の事はそれなりに知ってるし、美羽ちゃんや周りの事も知ってるし、
孫策さんの事も知ってるから、複雑な気分だけど・・・
美羽ちゃんには悪いけど、しょうがないかな、とも思うし。」


何はさておき、孫策さんに美羽ちゃんの話をしておいたのは正解だったのだろう。
今回は歴史が私の知る原作とはすでに乖離しているので、
もう殆ど宛てにはならないが、
こうして美羽ちゃんと七乃さんと無事に生きて再び会えたのは素直に嬉しい。
揚州の人達も、孫策さんの治世で生活が豊かになるだろう。
後は詠ちゃん達がなんて言うか何だけど・・・


「とりあえず、私は詠ちゃんに美羽ちゃん達の事で、
話をしてこない事には決められないけど、
周泰ちゃんは今日泊まる宿はもう見つけてあるの?」
「はい、部下の者に宿を取るよう手配していますので。」
「それだったらいいか。
下手したら何日かかかるかもしれないけど良い?」
「それは構いません。 私達としても袁術の処遇は重要な要件なので。」
「嫌じゃ! 妾は喜媚と一緒にココで暮らすのじゃ!」
「美羽様、今その話を喜媚さんが話をしてくれますから、
もう少し我慢してください。」
「嫌じゃ嫌じゃ! 喜媚と暮らすのじゃ~!!」
「・・・いつに無く美羽ちゃんが頑ななんだけど何があったんですか?」
「実は、道中で一切蜂蜜を口にすることが出来ずに、
今までした事のないような厳しい旅だったので、
ようやく喜媚さんに敢えて、離れたくないのでは・・・と思うのですが。」


美羽ちゃんも相当きつかったのか、幼児退行してるのか話を聞いてくれそうにない。
考えてみたが、美羽ちゃんなら、警備の人達で見張っててもらえば何とかなるし、
問題は周泰ちゃんだが、彼女月ちゃんに面会に来たのに、
迂闊なことはしないだろう。


「あ~・・・だったら美羽ちゃんと七乃さんと周泰ちゃんだけでも家に泊まっていく?
一部、拡張工事済んだ所で部屋数はたくさんあるから、
周泰ちゃんの部下の人達も泊まってくれても問題ないけど。」
「あ、構いませんよ。
私は袁術を喜媚さまに引き渡すまでの監視が仕事なので、
一緒に喜媚さまのお家にご厄介になれるのなら。
喜媚さまにご迷惑でないなら、私も嬉しいですし、
それに私も喜媚さまと色々お話したいですし。」
「じゃあ決まりだね、人数だけ教えてくれる?
部屋数と寝台の準備しないとダメだから。」
「あ、はい、私と袁術、張勲、と部下が四人です。」
「了解、じゃあ部屋の準備しておくよ。」
「ありがとうございます。」


こうして周泰ちゃん一行はこの日、私の家に泊まることになった。
一応従業員(警備隊)の人に詠ちゃんに簡単な状況だけ連絡しに行ってもらい、
問題がないか指示をもらってきてもらう。

私は、周泰ちゃんを受け入れる準備をしつつ、夕食の準備をする。

詠ちゃんから向かいの屯所見張りを増やして対応すると連絡があり、
とにかく美羽ちゃんと周泰ちゃんの話を聞かない事には判断しようがないので、
それまでは事を荒立てないようにするよう注意された。

その日の夜は美羽ちゃんが道中どんな酷い目にあったかと言う話と、
周泰さんの普通の道中だった、
むしろゆっくり移動したと言う話などで盛り上がり(?)
翌日、朝食を取ってから詠ちゃんに相談するために、宮殿に向かう事にした。


朝議中と言う事で、宮殿内の詠ちゃんの執務室に案内されて、少し待っていると、
詠ちゃんがやってきた。


「おはよう喜媚、待たせたみたいね。」
「おはよう詠ちゃん、それは別にいいよ、それで今日朝から来たのは・・・」
「袁術の件でしょ? あんたには悪い言い方になるかもしれないけど、
生きてた事にびっくりだわ。
それにわざわざ孫策の所の周泰が連れてきた事もね。」
「・・・うん。」
「それで受け入れの事だけど、音々や月とも話したんだけど、
条件付きでなら良いという事になったわ。」
「本当!?」
「えぇ、まずはこちらで取り調べる事、
それと昨日簡単に聞いた、孫策側の言い分通りなら官職と領地の剥奪して、
あんたの店で従業員として働く事、コレは劉備達と同じ強制労働みたいなものね。
揚州でかなりやらかしてるそうだから、ある程度の罰は与えないといけないし。
劉花様の件でどうしようか揉めたんだけど、店の新装で警備も増強されるし、
正直、袁術に好き勝手動き回られたら、
どこの馬鹿が目をつけるかわかったものじゃないわ。
下手に豪族などに接触して旗揚げなど不穏な動きをされても困るから、
目の届く所に置いておこうというのが理由よ。
後は董卓軍の情報を流すような真似はしない事くらいね。
こんなところね、後は状況を見てあまり酷いようなら条件を追加するか、
最悪、討つか追い出すかね。」
「分かったよ、それともう一つ条件と言うか、私の希望なんだけど・・・」
「何よ?」
「美羽ちゃんを董卓さんとこでやってる塾に通わせてあげて欲しいんだよ。」
「・・・なんでまた?」
「美羽ちゃん、家庭の事情で色々あったから、
同年代の子供や民と触れ合う機会が極端に制限されてたんだよ。
だから私塾で勉強しながら、子供達やその親達と触れ合って、
一般常識を学んで欲しいんだ。
市井の民としてこれから生活するわけだから。
まぁ、劉備さんと諸葛亮さん鳳統さんに押し付ける形になっちゃうけど、
私も店では美羽ちゃんの事はちゃんと見てるつもりだし。
根はいい子だから、しばらくしたら子供達とも仲良くなると思うんだよ。
それにあの子、意外に聡いよ? 特に人の悪意は敏感に見抜いてる節があるね。
教え方次第では将来の計画に使える人材に育つだけの器が有るよ。」
「・・・あんたがそこまで言うのなら、しばらく様子を見てもいいけど。
じゃあ、条件の中に、
市井の生活を学ぶために私塾に一定期間通う事を追加しておくわ。」
「ありがとう!」
「別にいいわよこれくらい、下手に袁術を野放しにすることに比べたら、
監視下における今の状態のほうが好ましいわ。
それよりも不気味なのは、孫策よ。
孫策がなんでわざわざ敵である袁術と張勲を洛陽まで保護して連れてきたかよ。」
「その件と関係有るかわからないけど、
どうやら美羽ちゃんに揚州の現状に付いて証言させるみたい。
本人の証言以上に説得力のある証言はないからね・・・
その上で、周泰ちゃんが親書を持ってきているらしいから、
月ちゃんに面会願いたいそうだよ。」
「親書? なにか申し開きを言ってくるだろうとは思っていたけど、
・・・まさか袁術本人に証言させるとはね。
それを条件に命を助けて喜媚に会わせるよう説得したか・・・
孫策が袁術と喜媚の関係を知っていたから出来た説得方法ね。
後は、大方同盟か、一定期間の不可侵条約か・・・
袁術を襲った事と、生かしておいた言い訳と言うところか。
今向こうは地盤固めで、他と争ってる暇なんかないだろうからね。」
「そうだろうね、特に揚州は豪族や江賊が幅を利かせているから。
それに・・・美羽ちゃんの治世で、民も安定してない。
何時、賊や流民になるかわからない。」
「そうね。 まぁいいわ、明日時間をとっておくわ。」
「ありがとう。」
「それと話は変わるけど・・・公孫賛が袁紹
・・・この場合、元袁紹軍かしらね、その軍にやられたわ。」
「え!?」


いきなりの詠ちゃんからの意外な話に、私は驚いて思考が一時止まってしまった。
袁紹さんの部下に反乱をさせようとはしていたが、
まさか、公孫賛さんのところが落ちるとは・・・


「今日の朝議が長引いたのはそれが原因なのよ。
袁紹の配下が暴走してるのは知ってるわね?
その一部が徒党を組んで袁紹を御輿にして、
新しく国を興して私達に対抗しようと言う動きがあるの、
まぁ、コレは当初の計画通り何だけど。
それで、最終的に洛陽を攻める時に背後から攻撃されたのではたまらない、
と言う事で、まずは先制攻撃で公孫賛を先に攻めたと言う話しよ。
公孫賛の生死は不明、戦場で民をうまく誘導して逃がしたという情報もあるから、
本人もうまく逃げたかもしれないけど、
どちらにしても、次に元袁紹軍が攻めるのは・・・」
「空白地の徐州か陳留、曹操さんのところか、
徐州はすでに劉備さんの手にはないから向こうにとって脅威ではない。
曹操さんが今抑えているのは兗州に豫州、領土は袁紹さんと比べて狭いけど、
陳留と許昌の生産力は高く、連合の戦の時にも最も兵を消耗していないのは曹操さん。
それに比べて最も被害が大きかったのが袁紹さん。」
「そうね、この戦いは更に連合に与した諸侯は、
何らかの形で参加しなければ朝敵とされるから、
嫌でも出てくるでしょう、それか金子か兵糧を曹操に援助するでしょうね。
それに袁紹は完全に御輿状態で指揮能力は無いらしい、
完全に部下が勝手に暴走している状態だから、
黄巾より厄介だけど、反董卓連合よりは与し易いはず。
曹操なら何とかするでしょうけど、
その場合、鎮圧したのが曹操となると何か報奨を考えなくてはいけない。
冀州・青州・幽州・徐州、このウチの幾つかを曹操に渡すのが一番手っ取り早く、
計画を進めるのに最も効率がいい。」


董卓さんによる天下統一なら、曹操さんに領地を渡すのは愚策なんだけど、
渡しても良いという事は・・・


「詠ちゃん・・・じゃあ、あの計画を実行するつもりなの?」
「・・・ボクもあれから考えたわ、音々とも話したし月とも話した。
長期的視野で見ると、喜媚の言っていた天下三分の計が、
もっともこの国を安定化させられ、民のためにもなる・・・そう月が言っていたわ。
幸いにも曹操は厳しいけど平等で、善政を敷いている、
特に最近の陳留の発展は目覚しい。
孫策は見極める必要があるけど、
細作の情報だと民を大切にする主君だという情報もある。
拠点での統治はまずまずと言ったところのようだし。
問題は劉焉・・・あそこの跡目争いでの内紛は目に余る。
あそこはどうしても討たねばならない・・・が今は名目が無い。
陛下には何度か早く世継ぎを決めて安定させるように勅を出してもらってるけど、
今もまだ闘ってる所を見ると、あそこは誰が継いでもダメね。
最終的にはウチ、曹操、孫策で国を分けて三竦みでお互い監視しあうのが、
最もこの国にとっていいけど、劉焉をどうするか・・・」


そう言って詠ちゃんは壁に張ってある地図に向かって二本針を投擲する。
その針は荊州と益州の位置に刺さる。


「交州は南蛮の異民族が収めているから羌族や氐族と同じ方法で、
公益を持つ事を第一に考えて、穏便に進めればいいとしても、
まずは劉焉を何とかしないと・・・何か動きがあればいいけど・・・」
「そこは反董卓連合の手で、まずは民の意識から変えて行ったらどう?」
「・・・細作を使っての情報操作、か・・・」
「そう、劉焉さんの領土の民は苦しんでるはず。
そこに月ちゃんの領土では食うことに困らず、職にあぶれることもなく、
みな平和に穏やかに暮らしている。 と言う情報を流す。
劉焉さんの部下も一枚岩じゃないのは世継ぎ争いをしている事で明白。
中には義侠心に溢れた人達もいるはず、
その人達に内部から蜂起させ、董卓軍が援助する。
これで劉焉さん、もしくは世継ぎの子には統治能力は無い物と判断し、
協ちゃんの勅を出す口実にする。
そうすれば月ちゃんは荊州と益州の民を救う形で挙兵したと言う風評ができ、
蜂起した人達には援助の条件として、董卓軍に入ってもらい、
統治は任せつつも、こちらの要望や統治方法を教えていけば、
荊州、益州までは安定する。」
「・・・喜媚、あんた反董卓連合の時も思ったけど、
情報の使い方がえげつないわね。」
「詠ちゃんどんなに国が大きくても、結局はそこに住む人なんだよ。
私の知ってる偉い人の言葉に、
『人は城 人は石垣 人は堀。情けは味方 仇は敵なり。』 っていう言葉がある。
民を思い、信じれば民は答えてくれる、
民を蔑ろにすれば、それはいずれ仇となって帰ってくる。
月ちゃんはそれを良く知っている。 それは詠ちゃんもよくわかってるでしょ?」
「えぇ。」
「その事を荊州と益州の人達に知ってもらえれば、必ず蜂起は起こる。
民を思う将官は劉焉さんの配下の中にもかならずいるはず。
(民を思う、黄忠さんと厳顔さんがコレを知って動かないはずがない。
必ず月ちゃんに接触して来るはず。)」


詠ちゃんは、筆の柄の部分を咥えながら目を瞑って思案している。


「少し、考えさせて。 音々や月とも話してみたいわ。」
「うん、あまり急いで結論を出さずにゆっくり考えてみて。
それと・・・できたら、諸葛亮さんと鳳統さんにも、
今後この話に参加してもらうように出来ないかな?」
「あの二人に? 正直今は無理よ。」
「それはわかってる、だからしばらくあの娘達の為人を見て欲しい。
あの二人の才を塾の講師で終わらせるのは国の損失になるし、
あの劉備さんに着いてた軍師だよ?
必ず民の犠牲がもっとも少ない策を望むはず。」
「そうね・・・正直劉備の主君としての器はともかく、
あの、バカが付くくらいの、お人好し具合と、
人を惹きつける能力は月以上の物があるわ。
きちんと主君としての教育を受ければ、名君に成れたでしょうに。」
「劉備さんや一刀君もそうだけど、あそこは時期があまりにも悪すぎた・・・
主君は善政を望み、武官は一流どころが揃ってて、軍師も最高。
だけど、時は彼女達の味方をしなかった。」
「・・・諸葛亮と鳳統が最高かどうかは置いておくとして、その才は認めるわ。
ボクもあの娘達と少し話したけど、劉備の配下じゃなかったらウチに誘ってたもの。」
「だからあの二人を、それ以外にも愛紗ちゃん達もそうだけど、
このまま埋もれさせておくのはもったいないんだよね。
劉備さんは月ちゃんに考えが近いから、一度月ちゃんとゆっくり話してもらったり、
この洛陽や月ちゃんの統治する領土を見てもらえれば、
その下に付いていた、諸葛亮ちゃん達も協力的になるとは思うんだよね。」
「・・・その辺も含めて少し検討させてもらうわ。
少なくとも今すぐ返事を出すならダメよ。」
「分かってる。」


詠ちゃんは一度深呼吸をし、椅子に深くもたれかかるように座る。


「これだけ大きい国だと、次から次へと問題は起こるものね・・・
昔の月の領土だけの頃だったらこんなに忙しくなかったし、
問題も少なかったのに・・・」
「だから一人の皇帝でこの国を収めるには・・・この国は大きすぎるんだよ。
だから漢王朝はこうして衰退している。
私達は歴史から学ぶべきだよ。」
「天下三分の計、政治体制の移行、議会制度、皇帝の象徴化・・・
あんたの言う話は突拍子なさすぎるのよね。
まぁ、頭への刺激は凄いから、ボクは話してて楽しいんだけど。
そうだ・・・今度あんたのとこへ行く日何時だっけ?」
「明日だよ。」
「そっか・・・お風呂、用意しといてね。」
「うん。」
「あと、もう少し月と話をしてあげて。」
「うん、これから月ちゃんとこにも行くつもり、お土産を持ってね。」
「そうしてあげて、あの子も色々と大変だから気分転換させてあげないと。
喜媚と話をするだけでも、十分気分転換になるみたいだから。
ボクだとどうしても仕事の話が多くなっちゃって・・・」
「詠ちゃんも、それに皆も頑張ってるよ、
特に最近は音々ちゃんの伸びが凄いからね。」
「あの子はこれからが成長期なのよ、
下手に恋が強すぎて、それに音々がくっついてたから、
策に頼る必要がなかったけど、これからはそうも言ってられないからね。
これから嫌でも伸びるわよ。」
「そうだね。」


この日はこの後、月ちゃんの所に顔を出して、少し談笑し、
協ちゃんのところにも顔を出したあと後、店に帰った。


  1. 2012/10/09(火) 21:30:43|
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雑記


こんにちは。


先ほど何話か修正後、七十六話を投稿しました。


>>るーふぁさん
そうですね。
ようやく以前までの投稿分を載せ終わり、
新規分を載せられました。
これからがようやく本番ですね。

>>秋さん
はじめまして、よおんでいただき有り難うございます。
ご指摘の部分は、文頭を「どちらにせよ」だと違和感があったので、
『詠ちゃんが感じ易いのか、私が入念にやりすぎたのか? 
どちらにせよ、いざ、繋がる時には詠ちゃんは前後不覚の状態になっていて~』
という風に修正しておきました。
ご指摘ありがとうございます。
また桂花の魅力に気がついてくれた人が新たに増えたようで、
私としても嬉しい限りです。
完結目指してがんばりますので、良かったらお付き合いください。

>>ふじちゃんさん
はじめまして。
にじファンからお付き合いいただきありがとうございます。
完結目指してがんばりますので、良かったらお付き合いください

>>和尚さん
長らくおまたせいたしました。
まだ、洛陽でも漢国内でも色々とありますが、
なんとか完結目指して頑張りたいと思います。

>>秘密♪さん
月ちゃんは可愛いですよね、私も恋姫ではかなり上位に好きなキャラです。
今作では立場上なかなか出番がありませんが、要所要所で締めていきたいと思います。
一刀君に関しては、色々とありましたが、
これからももう少し色々あります。
あのままフェードアウトだと余りにも彼に救いがないので、
彼なりの道を見つけられるようにはしてあります。
鷲宮神社……某アニメの聖地か……
コレは完結させないと神罰が痛そうですね。

>>古代魔導師銀河さん
来たよーー!!

>>むさん
なるべく合間合間を見て、無理の無いように更新したいと思います。

>>相沢祐一さん
喜媚は閨では狼ですね……さんざん桂花に焦らされて、
逆調教されてきましたから。
ご指摘の箇所ですが、確かにおかしかったので、
『この時の私はまだ知らなかったのだが~』
という文を入れて修正しておきました。
ご指摘ありがとうございました。

>>ちるのくさん
ようやく最新話を載せられました。
北郷軍の将達にもこの先重要な役目がありますので、
このまま、出番が無いということはありませんのでご安心を。
むしろここからが本番です。
これからも、完結目指して頑張りたいと思います。


たいち
  1. 2012/10/06(土) 20:35:19|
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七十六話


洛陽




愛紗ちゃんと会ってから数日ほど経つが、訪ねてくる様子はない。
警備隊の休日もあるしその辺は気にしてはいないのだが、問題は劉花ちゃんだ。

あれから帰ってきた劉花ちゃんは、少しは機嫌が良くなっていたのだが、
妙に積極的と言うか、 『服を買いに行きたいので一緒に行きませんか?』
と誘われたので着いて行ってみると、
寝間着や下着を売る店に連れて行かれたり、
『店の制服は少しかわいくないので改築する機会に変えませんか?』 と言われ、
服屋に行くとなぜかあるメイド服・・・一刀君、何やってんだよ!
しかもそれが気に入ったらしく、それを制服にしようと言い出す劉花ちゃんを、
なんとか宥めようとしたっが、結局失敗し、
ウチの改装後の店の制服はメイド服になってしまった・・・
しかも隊長格にはカチューシャじゃなくて猫耳付き。

ウチの従業員の中には汜水関での戦闘時の私の部隊員が多数含まれているのだが、
そんなに猫耳が気に入ったか!?
少し誇らしげなのが微笑ましい。


そうして劉花ちゃんの機嫌を取ることに何とか成功し、
改装工事はまだ続いているが、ある日、愛紗ちゃんが劉備さん達を連れてやってきた。


「あ、あの、来てしまいましたが、ご迷惑ではないでしょうか?」


何があった愛紗ちゃん。
少し気弱な愛紗ちゃんは可愛かったが、
後ろで趙雲さんがお腹を抱えて笑っているので、台無しである。


「どうぞどうぞ、奥に個室があるからそこでゆっくり話そうか?
えっと・・・(劉備さん、諸葛亮ちゃん、鳳統ちゃん、
張飛ちゃん、趙雲さん、愛紗ちゃんの六人か)六人だね。
どうぞこちらへ。」
「「「「「「お邪魔します。」」」」」」


愛紗ちゃん達を個室に案内し、
私を含めた七人分のお茶とお菓子を厨房の娘に頼んで、私も個室に入る。


「まずは自己紹介から始めようか、
私は胡喜媚です、喜媚と呼んでくれれば結構です。」
「あ、私は劉玄徳です、劉備で結構です!」
「わ、私は諸葛孔明ともうしましゅ、あぅ 諸葛亮で結構です!」
「私は鳳士元でしゅ、鳳統と呼んでくだされば!」
「鈴々は張益徳 張飛でいいのだ。」
「私は趙子龍、趙雲で結構、喜媚殿の事は稟から聞いているが、
本当に見た目では性別が区別がつかぬのだな・・・」
「あ、稟ちゃんとお知り合いなんですか?」
「うむ、稟とは旅を共にした仲でな、その時に少し喜媚殿の事を聞かせてもらった。」
「そうですか・・・元気そうでしたか?」
「私と最後に別れた時は元気だったぞ、
あの後、曹操殿のところに行くと言っていたから、
もしかしたら、曹操殿のところにいるのかもしれん。」
「そうですか、ありがとうございます。」
「わ、私は関雲長です。 関羽で結構・・・です?」
「・・・愛紗ちゃんは愛紗ちゃんでいいじゃない。」
「あ、そ、そうですね!」
「なんで、この間から、そんなに緊張してるの?
・・・もしかして連合の戦のこと気にしてるの?」
「ギクッ・・・・いや、あの・・・・喜媚殿は怒ってらっしゃらないんですか?」
「・・・劉備さん達の所の事情は私も知ってるよ。
あの状況では参加するしかなかったでしょ?
じゃなきゃ、袁紹さんに攻められて、徐州の民が大変な事になってたし、
それにそれを言うんだったらほとんどの諸侯がそうでしょ?
曹操さんだって当時、袁紹さんを敵に回せなかったって言ってたじゃない。
アレはしょうがないよ・・・私達もこうならないように色々手は打ったんだけど。」
「もしかしてあれですか?
洛陽で善政が敷かれているという噂を流したのはそのため何ですか!?」
「そうだよ、董卓さんが何進さんの地盤を継いだ時点で、
諸侯の恨みを買うのはわかっていたからね。
詠さんや音々ちゃんと話して、
月ちゃんを攻める口実を潰そうとしたんだけど・・・結果はね。」
「そんな・・・では、喜媚さん達は何進さんの地盤を継いだ時点で、
この連合が結成される事を予期してたんですか!?」
「え・・ま、まぁね。
(なんで諸葛亮ちゃんに鳳統ちゃんはこんなに食いついてくるんだ?)」
「す、凄いでしゅ! あぅ 噛んじゃった・・・」
「え、でもこの場合、詠さんや音々ちゃんが凄いんじゃないかな~・・・
私は少し知恵を貸しただけだし。
(このままだとまずそうだ・・ここは詠ちゃん達に後は任せちゃおう。)」
「でも喜媚さんも知恵を出されたんですよね?
それに愛紗さんから許昌での事も聞いています!
この農法や統治方法は凄いですし、それをこの洛陽で実現した、
董卓さん達もすごいでしゅ!」
「そ、そうだね、詠ちゃんや音々ちゃん、月ちゃんは凄いよね~・・・」


結局その後もしばらく、
諸葛亮さんと鳳統さんは、洛陽の町を回って見た事や統治方法、
許昌での農法や汜水関での戦いの事等で、私は質問攻めにされ、
劉備さん達も少し引き気味だった。


「あ、あの朱里、雛里、そろそろその辺にしないか?
我らもまだ自己紹介しかできてないわけだし・・・」
「あ・・・す、すみません! でも、この洛陽での警備体制や、
区画整理、農法、どれをとっても凄いことなんですよ!」
「そうなんでしゅ、あぅ噛んじゃった・・・
董卓さん達はこんな短期間で凄い成果を上げることができたのは、
奇跡に近いんですよ!」
「そ、それはあれじゃないかな、
宦官達から没収した資産がかなりの額だって聞いたし、
それを一気に投入して洛陽の改革をしたからで・・・」
「その英断をできる董卓さんが凄いんです!」
「そ、そうだね、月ちゃんはすごいね・・・」


このままだとキリが無さそうなので、話題を無理矢理にでも変えることにした。


「そ、そうだ! 劉備さんは塾の方はどう?
子供達相手にちゃんと授業できてる?」
「あ、はい、なんとか・・・でも子供達が元気すぎるので、
少し困っちゃう時もありますけど。」
「そういう時は時には叱りつけないと駄目だよ、
せっかく親御さんや、税金で勉強できる機会を与えられてるんだから、
授業中は真面目にやらないと、授業が終わったら思いっきり遊べばいいんだから。」
「そ、そうですね。 頑張ってみます!」
「そういえば私がこの間見に行ったら、朱里や雛里は、
子供達にもみくちゃにされていたな? 大方・・・ククク。」


趙雲さんが口を抑えて笑っているが、諸葛亮ちゃんと鳳統ちゃんか・・・
同年代か、少し上くらいのお姉さんだと思われて、遊ばれたんだろうな。


「はわわ、ア、アレは違うんです! ちょっと生徒達と行き違いがあって・・・」
「あわわ、そ、そうなんです!
決して私達が子供に見られて、からかわれたわけじゃないんでしゅ!」
「そうだな・・ククク、二人は先生だもんな。」
「そういえば趙雲さん達はどうなんですか?
警備の方は慣れましたか?」
「そうだな、大体だがこの洛陽の地理は覚えたぞ、
まだ細い路地などは正確には無理だが、近い内に覚えられそうだ。
まぁ、そういうところは鈴々のほうが詳しいのだがな。
休みの日も良く走り回ってるから。」
「路地裏なんかに安くて美味しいお店がたくさんあるのだ!
お小遣いが少ないからやりくりしないとダメだって愛紗がうるさいから、
少しでも安くて美味しいお店を探さなきゃ、おなかがすくのだ。」
「こ、コラ鈴々! す、すみません喜媚殿。」
「いいですよ、今は状況が状況なので、
お給金も少ないでしょうが、その内上がりますから。
今はまだ町の地理を覚えてる試験期間なのでお給料もそれなりですが、
能力に合わせて各部署に配置されて、
本格的な警備に入ったら少しはお給金も上がりますから。」
「しかし、強制労働の刑罰を受けているのに、給金まで貰えるとは思わなかったな。」
「そこは下手に出さずに反感を持たれるよりも、
少しでも出して労働意欲を持ってもらおうと言う施策なんですよ。
元々は賊を捕えた時に、まともに働く意欲を持ってもらう事が目的なので。」
「なるほど、そういう事ですか。」
「人間、まともに働いて、お給金もらって、
家族と一緒に生活できたら、まともな人は普通犯罪なんて犯しませんから。」
「そうですね・・・・確かに。」
「どうしても政治をする側はそういう視点に付きにくいんですよね・・・
兵士だって家族は居るし、戦争なんてやら無いほうがいいですよ。
孫氏でもそんなような事書いてありますよね。」
「・・・・そうですね。」


少し話がしんみりしてしまったので、
気分転換にウチで今度出す予定の持ち帰りができる新作お菓子、
所謂マドレーヌだが、それを試食してもらうことにした。


「コレ今度店の改装が終わったら、出す予定のお菓子なんですよ。
試作品なので良かったら感想きかせてください。
値段も控えめで、一般の農家の人でも買える程度に抑えようと思ってるんですけど。」
「よろしいんですか?」
「いいですよ、試作品なんでお代も結構ですよ、
って言いますか今日はお金取るつもりありませんし。」
「しかし店に来て、これだけご馳走されて・・・よろしいんですか?」
「いいですよ、今日は友達が訪ねてきただけじゃないですか。
気に入っていただけたら次はお客としておねがいしますね。
ウチは壁見てもらえれば分かると思いますけど、
明朗会計でやってますから、変なとこみたいに人によって値段変えたりしませんし。」
「そうですか、では、有り難く頂きます。」
「「「「「頂きます(のだ!)」」」」」
「む、甘くて美味しいですね。」
「そうですな、コレでいくら位の予定なんですか?」
「一個十銭位なら大丈夫じゃないかと思うんですけどね。」
「そんな金額で大丈夫なんですか? 結構砂糖使ってますよね?」
「あまり大丈夫じゃないですね、コレだけの売上だと、
よっぽど個数売らないとダメですけど、
コレと一緒にお茶を飲んでいってくれたり、
他の商品を買ってもらえればウチの従業員養っていけるくらいにはなりますよ。
もともとウチは、ちょっと敷居が高かったみたいなんで、
もう少し普通の人にも来て欲しいんですよね。
ですので、このお菓子ともう少し安めのお茶や飲み物で、
少し敷居を下げようと思ってね。」
「でも、コレだったら私達のお小遣いでも食べにこれます!」
「お待ちしてますよ劉備さん。」
「はい!」


そうして、皆試作品のお菓子を食べてくれたが、概ね好評のようで、
張飛ちゃん等はもっと食べたい! と言いだしたので、
とりあえずある分食べてもらった。
まぁ、私達のおやつように作った試作品なので、あとでまた作ればいいだろう。


この後も、お菓子やお茶を楽しみながら、愛紗ちゃん達と昔の話をしたり、
例の桃園の誓いの話を聞いたりしながら、過ごし。
日が暮れる前に愛紗ちゃん達は帰っていった。




--北郷--


俺達は徐州への旅をしながら今は野営をし、
焚き火にあたりながら貂蝉からこの世界の秘密・・・と言うか、
どうして俺がこの世界に来てしまったか、
貂蝉達は何者なのか?
この世界・・・外史と呼ばれるモノの存在について説明を受けてた。


「・・・華佗はその事を知ってるのか?」
「いいえ、それに華佗君には今、
私とご主人様の会話は愛の語らいにしか聞こえてないわん♪」
「今すぐ話の内容を変えてくれ!!」
「冗談よん、それにしても、つれない ご 主 人 様 ♪
とにかく華佗君にはこの会話は聞こえていないわ。」
「それで・・・俺はこれからどうなるんだ?」
「それはご主人様次第よ、徐州に行って謝罪して、
この世界で骨を埋めるつもりなら、それもよし。
帰りたいなら、私達が元の世界に返してあげるわ。」
「・・・・俺が帰ったらこの世界はどうなるんだ?」
「本来なら違うんだけど・・・この外史ではどうもならないわよ。
このまま歴史は進み、魏呉蜀に別れて五胡十六国時代に移行するか、
喜媚ちゃんが何とかするか・・・それは私にも分からないわ。」
「その喜媚ちゃんってあの子だろ、
董卓軍の客将してて、皇帝陛下の友人とか言う女の子だろ?」
「そういえばご主人様は会ったこと有るのよね。」
「遠目だけどな・・・あの子何者なんだ?
俺の知る歴史には、胡喜媚なんて人物はいないし、
名前からして封神演義だろ? 全然時代が違う。」
「あの子はご主人様とは状況が違うけど、今から十数年前に、
ご主人様と同じように現代からこの世界に来た子よ、
その時にちょっと事情があって若返っちゃったけど。
ただ、あの子は御主人様と違って私達が事故で巻き込んでしまったから、
そのお詫びに色々手助けしてるけどね。
私がこうしてご主人様のサポートをしてるように、
あの子には左慈って子がサポートしてるわ・・・と言っても、
殆どお使いくらいしかしてないんだけど。」
「その胡喜媚って子は何が目的なんだ?
なぜ皇帝と繋がりがあって、董卓軍についているんだ?」
「その辺の話をすると長くなるんだけど、
元々あの子はこの世界で何かをするつもりはなかったのよ。
普通に農民の息子として暮らして、
普通に結婚して、普通に暮らしたかったらしいのだけど・・・」


その先の話を聞いた俺はあの子がどんな人生を送ってきたのか聞いた。
その話は実に共感できるもので、
普通に自分の友人や家族が大事で、普通に暮らしていただけだが、
俺と同じように周りの不幸を見過ごせなくて、俺とは違った方法で皆を助けていた。

その途中でいろんな人と出会い、偶然、皇帝になる前の劉弁様、劉協様に出会い、
何進暗殺事件の時に、たまたま洛陽にいて、
当時の皇帝で有る劉弁様、劉協様が誘拐された時に、
董卓さん達と協力して救出、
そして友人の死か、自分の望みかと言う究極の選択を迫られて、
普通に生活する望みを捨てて、この国の変革に着手する。

反董卓連合を起こさないように尽力し、それでも起きてしまった連合との戦で、
最小限の被害に抑えるために、爆弾の使用を最小限に抑え、連合の士気を下げ、
最終的には皇帝まで戦場に引っ張り出して戦を収める。
彼女でなければ出来なかっただろう。
あのまま戦っていたら、どれだけ多数の死傷者が出たことだろうか・・・


それに比べて俺がした事は天の御遣いを名乗り兵を集めて、
桃香達に協力して武力で鎮圧する事だった。
劉備、関羽、張飛、趙雲、諸葛亮、鳳統・・・
これだけの有名武将が黄巾の乱の前に揃っていたら、
なんとかできるのではないか? と思っていたのも確かだが、
俺が選んだ方法は、武力で抑える方法だった。

胡喜媚さんが選んだ方法は、内部からの改革。
農民としてこの世界で十数年暮らした事で、兵や民の目線で物を見る事が出来、
なるべく戦の被害を抑える・・・いや戦を起こさないようにする方策を取っていた、
そして戦が起きても最小限の被害で抑える。
民の被害を何よりも抑える事を考えた人だった。

単純に彼女、いや、彼ならこの乱世を俺よりもうまく治めてくれると思った。
少なくともこの世界で十数年暮らし、この世界の事を俺よりも知っていて、
皇帝陛下や善良な董卓さんを味方につけているのなら、うまく治めてくれるだろう。


「・・・・」
「喜媚ちゃんは優しい子よ、ご主人様がいなくても、
この国のために頑張ってくれるわ。
・・・ご主人様はどうしたい?」
「・・・まずは徐州に行くよ、そこで皆に説明しなきゃいけない事がたくさんある。
その後は・・・・分からない、正直元の世界に帰りたい気持ちもあるけど、
この国や迷惑をかけた皆の為に何かしたい気持ちもあるし、
この国の乱世を放っておけないという気持ちもある。
だけど元の世界の家族も心配だし・・・」
「ご主人様を戻す時は、
いなくなった時と同じ時間と場所に戻してあげられると思うわ。
だから失踪したとかそういう事にはならないはずよ。」
「・・・そうか。」
「まだ、はっきりとは決まらないようね。
徐州まではまだまだ時間はたっぷりがあるわ。
それにご主人様を元の世界に戻すにしても、、
ココでは無理、いくつかある場所に行かないと行けない。」
「そうなのか?」
「えぇ、そういうモノなのよ。
外史にいくつも穴を開けるわけにもいかないからね。
それまでは旅をしながら、ゆっくり考えるといいわ。
ご主人様が何をしたいのか。」
「・・・・そう・・だな。」


こうして夜は更けていったが、俺はこの夜は眠ることが出来なかった。


  1. 2012/10/06(土) 19:47:31|
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雑記


こんにちは。


色々遅れてしまいましたが、
ここからがこの避難所での恋姫SSの本編の始まりとなります。

更新は多少不定期になりますが、完結まで何とか頑張りたいと思います。


たいち
  1. 2012/10/03(水) 22:13:14|
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七十五話


洛陽




「・・・なるほど 『よく』 分かったわ、桂花が言っていた意味が。」
「・・・・」
「ボクはね、初めてだから優しくしろと言ったの。
えぇ、たしかに優しかったわよ、これ以上無いくらいね!
でもね・・・誰が気持よすぎてわけがわからなくなって、
意識を飛ばすまでやれって言ったのよ!」
「申し訳ありませんでした。」


私はひたすら寝台の上で詠ちゃんに土下座をし、頭を下げ続ける。


「本当! 可愛い顔してやることがえげつないわね!
いくら私のためだって言ってもね、気持よすぎるっていうのも問題なのよ!」
「申し訳ありませんでした。」
「あんた、もし月を抱く時にここまでやったら、
華雄と一週間、全力で武術の訓練させるからね!!」
「分かりました。」」


そうなのだ、また、やってしまったのだ。

今回は桂花との初めての時の二の轍を踏まないように、
詠ちゃんに気持ちよくなってもらう事だけを考えたのだが、
それが逆に、その方向ばかりに気がいって、
気がついたら詠ちゃんは気持よすぎて意識を飛ばすと言う事になってしまったのだ。

詠ちゃんが感じ易いのか、私が入念にやりすぎたのか? 
どちらにせよ、いざ、繋がる時には詠ちゃんは前後不覚の状態になっていて、
その後は、普段から兵に声で指示を出しているせいなのか、
元からなのか分からないが、
下手に声が大きいものだから、終わった後に私が水を取りに下に降りた時に、
従業員の娘から 「何かあったんですか?」 と声をかけられてしまう位だった。
丁度、店の拡張工事をしているのだから、
ついでに私の部屋の壁も厚くして防音対策を取ってもらおうと思った。


「初めては痛いって聞いてたけど、痛いどころじゃないわよ!
気持よすぎて何が何だか分からなかったじゃないの!
ボ、ボクだって、色々してあげたかったのに・・・
次は気をつけなさいよ!」
「はい。わかりました・・・・え? 次?」
「桂花から毎日は駄目だけど、十日に一度くらいっていう約束なのよ。
そのかわり桂花が洛陽に来た時は桂花を優先させるっていう条件でね。」
「・・はぁ。」
「桂花は今度、袁紹の領地の状況報告に来るって言ってたから、その時に会えるわよ。
・・・そうね、その時は昨晩ボクにしたようにしてやりなさい。
いい、コレは命令よ!」
「なんでまた・・・」
「私のささやかな贈り物よ、桂花にも是非 『気持ちよく』 なってもらいたいわ。」
「・・・・・ハァ。」


私と詠ちゃんの初めての夜はこうして過ぎ去ったのだった。


そうして、私は朝食の用意があるので着替えて部屋を出て行こうとすると、
詠ちゃんが私の服の裾を掴んで、こっちを見上げるので、
何事かと思ったら不意に私の頬を両手で挟んで私に口付けして・・・


「まだ言ってなかったわね、お、おはよう。」


そう言って布団をかぶってしまった。


「おはよ、詠ちゃん。 じゃあ、行ってくるね。」
「ん。」


そして私は部屋の扉を空けて下に降りて顔を洗い、
厨房で朝食の用意をしようとしたら、
急に背中にちくりとした痛みが走り、何事かと思って後ろを振り返ったら、
頬をふくらませて不機嫌顔の劉花ちゃんが私の背中を抓っていた。


「な、なに? 何か有ったの?」
「知りません! 今日私、午後に劉協の所に行きますので、
少しおやすみを貰います!」
「え、うん それはいいけど、私も付いて行こうか?」
「今日は喜媚様は来ないでください!
私と護衛の者だけで行きますから!!」


そう言って、劉花ちゃんは仕事に戻っていった。


(・・・もしかして詠ちゃんの声聞こえてたのかな?
下の階まで聞こえてたみたいだし。
コレは本当に私の部屋の壁を厚くしてもらうか、
部屋を変えてもらわないとまずいな。
詠ちゃんに後で相談してみるか。)


しばらくすると、気だるそうな詠ちゃんがやってきたので、皆で朝食にして、
詠ちゃんは宮殿に向かい、私達はその日の営業を開始する事にした。




--劉花--


私は、午後に喜媚様におやすみを貰い、今護衛達には外で待ってもらい、
劉協と二人で向かい合って座っている。


「まったく・・・喜媚様ったら酷いのよ!」
「姉様・・もう五回は聞いたのじゃ・・・」
「でも酷いでしょ!」
「確かにそうじゃが、喜媚にも立場というものがあるからのう。
流石に姉様相手だとそう簡単に手を出すわけにはいかんじゃろて。
それに妾達の事も知られてしもうた・・・
なかなか今までどおりとはイカンじゃろう。」
「それはそうなんだけど・・・だけど賈詡さんに手をだすのは違うと思うの!」
「じゃが、賈詡は以前荀彧と何やらやらかしておったのじゃろう?
その後も何回か話し合っていたというし、
大方、喜媚の事で何か密約でも結んだのじゃろ。
でなければ、喜媚が荀彧がおるのに賈詡に手を出す理由がつかぬ。」
「・・・私も荀彧さんとお話しないと駄目かしら?」
「姉様の場合立場がのう・・・妾もそれで苦心しておるが、
流石に皇家の娘と肌を重ねるとなると、
遊びではすまぬからそれ相応の責任を取らねばならぬ。
姉様は喜媚を皇帝にでもするつもりか?」
「そんなつもりはないけど・・・」
「ならば今少しの我慢じゃ、喜媚や賈詡、董卓達が言っていた策が成れば、
妾達も少しは自由に動けよう、喜媚と肌を重ねるのはソレまで我慢じゃ。」
「・・・・そんなに待ってたら私おばちゃんになってしまうわ。」
「ふむ、困ったものよのう・・・・」
「やっぱり、皆に分からなければいいのではないかしら?」


幸い、喜媚様と私の部屋には隠し通路が有る、アレを使えば・・・


「それは無理じゃろ・・・妾も姉様も常に護衛がついておるのじゃぞ?
万が一喜媚の部屋に潜り込めたとしても、喜媚が受け入れんじゃろ。
流石に皇家の血筋の娘ともなるとな・・・」
「それに喜媚様は最近冷たい・・と言うかヨソヨソしいんです。」
「それは仕方あるまい、妾達の事が知られてしまったのだから、
皇族相手では多少ヨソヨソしくもなろうものじゃ。
そこは根気よくいくしかあるまい。」
「他の殿方なら喜んで受け入れてくれると思うのに・・・」
「喜媚は権力には興味がないからのう・・・またそういう喜媚だからこそ、
妾も姉様も友人になれたし、心惹かれたのであろう?
逆に権力目当てで妾たちの事を一切見ない様な男なら、こっちから願い下げじゃ。」
「・・・えぇ。」
「ならば今は我慢じゃ。
じゃがそれだけでは駄目じゃぞ、喜媚に姉様と妾の気持ちを知ってもらわんとな。」
「そうですね。」
「妾も頑張るから、姉様も頑張るのじゃぞ。」
「はい。」


この後も劉協と私で、どうやって喜媚様の気持ちをこちらに向けるか相談を続ける。




--喜媚--


劉花ちゃんが協ちゃんの所に会いに行っている間、
私はいつも通り、お茶屋の仕事をしていたのだが、
その時音々ちゃんが慌てて私ん店に飛び込んできた。


「喜媚大変ですぞ!」
「どうしたの音々ちゃん?」
「え、袁術の軍が壊滅したのですぞ!」
「え?」
「細作の報告によれば、連合解散後寿春に帰る時に孫策に背後から強襲を受け、
寿春の城が目前ということもあり、気が抜けていたせいで、
ろくに抵抗もできずに壊滅したと言う事らしいのです。」
「それで美羽ちゃんは?」
「そこまでの情報はまだ上がってきてないのです。
ただ、兵の多くは戦闘でやられる事よりも、
すぐに孫策に恭順の意思を示したと言う事らいいのです。」
「まともな戦闘にならなかったと言う事か・・・
それで美羽ちゃんが処刑されていないなら、
まだ生きてる可能性が・・・」
「そうですぞ、孫策が袁術を討つつもりなら、公開処刑をするなり、
勝ち名乗りの時に袁術を討ったと名乗るはず、
それもないとしたら生きてる可能性が有るのです。」
「ありがとう音々ちゃん、教えてくれて。」
「なに、これくらいは構わないのです。
真名を交わした相手の生死は誰でも気になるものですから。」
「うん・・・ありがとう。」


私の知る通りなら、美羽ちゃんも七乃さんも生きてる可能性が高い。
それに孫策さんには美羽ちゃんの立場や、
美羽ちゃんの本当の姿を見せる機会を作ってみたけど、
孫策さんは情に流されない王としての非情さも持ち合わせいるから、
どうなるかわからない・・・

とりあえず私にできることは、寿春の周泰ちゃんに聞くことくらいだけど、
教えてくれるだろうか?
とにかく私はすぐに筆を取って、書簡を書き、寿春に行く行商人を探して、
書簡を届けてもらうよう手配するのだった。




--関羽--


私達は今洛陽の宮殿のある一室に集まっている。
とうとうご主人様、北郷一刀殿とのお別れの時が来たからだ。


「ご主人様・・・道中大変だと思うけど、体に気をつけてくださいね。」
「御主人しゃま・・・あぅ。」
「朱里ちゃん・・・うぅ。」
「お兄ちゃん・・気をつけるんだぞ。
何か困ったら鈴々にすぐに言うんだぞ。」
「ご主人様・・・短い間でしたが、貴方の元で仕えることができてよかったです。」
「別れは辛いですが、今生の別れれというわけではない。
いつかまた会える日が来る事を楽しいみにしてますぞ?」
「皆・・・今までありがとう、
この世界にきて右も左も分からない俺を助けてくれてありがとう。
俺も出来る限りやってみたけど、皆の力になれなくてすまない。
これから俺は徐州に行って、義勇軍として戦ってくれた皆や、
俺達を信じてくれた皆に会って詫びてこようと思う。
天の御使いとして名乗りはしたが、本当にそうなのか俺自身今でもわからない・・・
けど俺達を信じてくれたけど、ここまでしかできなくてすまないと・・・」
「ご主人様・・・」
「賈詡さんが徐州までの同行してくれる旅人を用意してくれたそうだから、
そこまでは大丈夫だよ。
その後は・・・またゆっくり考えるよ。
俺に何かできることがあるのかどうか。」
「ご主人様・・・お元気で、またいつか必ず会いましょう!」
「あぁ、桃香も元気で、皆も今度会う時はご主人様じゃなくて、北郷か一刀で頼むよ。
やっぱりそう呼ばれるのは少し気恥ずかしいからな。」
「ごしゅ・・・一刀殿、道中の無事を祈っております。」
「愛紗も元気でな、皆も元気で! そしてまたいつか必ず会おう!!」
「「「「「「御主人様!!」」」」」」


最後にご主人様・・・北郷一刀殿はそう言って、
兵士に連れられ洛陽を去っていった。




--北郷--


兵士に連れられ洛陽の門まで行くと、そこには・・・・バケモノ達が居た!!


「ヒッ!?」
「あ~らご主人様ぁ、お久しぶり、やっと会えたわね。」
「うむ、この男子(おのこ)が貂蝉のダーリンか、なかなかの美男子よのう。」
「ふむ、コイツが旅の同行者になるのか?」
「そうよん、まずは徐州まで行くのよん。」
「マジか・・・このバk・・この人達と道中一緒に旅をするのか?」
「あら、あまりの私の美しさに見惚れちゃったのかしら?」
「そんなわけない! ちょっと兵士さん、本当にこの人達と一緒なんですか?」
「あぁ、そうだ。 徐州まで行く行商人はなかなか捕まらんのでな、
途中の陳留や、鄴、許昌までなら居るのだが、この者達で我慢してくれ。」
「じゃあ、その行商人と一緒にそこまで行きます!
そっからは他の行商人や旅人を当たって徐州まで行きます。」
「あら? 本当にいいのかしら?
・・・聖フランチェスカ学園の2年生北郷一刀君。」


今、このばk・・・この人はなんて言った?
この世界に来る前の俺の事を知っているのか?


「・・・あ、あんたら何で知ってるんだ!」
「その辺は道中ゆっくり話しましょう、愛を語る時間はたっぷり有るんですし。」
「・・・分かった。 あんたらと一緒に行くよ。」
「決まりじゃの。」 「あんたそんな身体で大丈夫か? 旅はキツイぞ?
もう少し体力をつけた方がいいが・・・まぁ、旅の間につくだろう。」
「大丈夫よん、なにかあったらあたしが愛のマッサージで癒してあげるからん♪」
「だ、大丈夫です! 結構です! いりません!」


こうして俺はバケモノ、じゃなくて貂蝉、卑弥呼、
そしてこの中での唯一まともな華佗と一緒に、
徐州まで旅をする事になった・・・・・しかし、本当に大丈夫なんだろうか?




--関羽--


御主人様と別れてから数日、
私達は洛陽の各所に点在する屯所と呼ばれる場所に星や鈴々と一緒に配置され、
洛陽の地理を把握するために警ら隊の後を着いて行き、地理を覚えている。
因みに桃香様達は賈詡殿が言った通り私塾で子供相手に文字と計算を教えている。


「しかし、こうして見ると本当にこの洛陽は変わったな・・・
私が以前来た時とは大違いだ。」
「おや? 愛紗は以前洛陽に来たことがあるのか?」
「あぁ、喜媚殿や桂花殿に 「この国の現状を知るならば、
この国の首都を見ておいた方が良い。」と言われてな。
「また喜媚殿か? その御仁、アレか? 愛紗の想い人か?」
「ばっ、馬鹿な事を言うな!?」
「あ~、愛紗顔が真っ赤っかなのだ~♪」
「鈴々!!」
「こらこら、お前達、話すのは構わないが、俺達は警備をしているんだから、
もう少し気を引きしめてくれよ?
あんたらの強さは訓練で身に沁みているから細かい事は言いたくないが、
俺達がこうして警備していると言うだけで、
民は安心し、賊は犯罪を犯しにくくなるんだからな。
その俺達が気の抜けた姿を見せていたら、賊を調子付かせる事になるのだからな。」
「申し訳ない。」
「いや、分かってくれればいいんだ。
お、宮殿が見えてきたな。
宮殿の守りをお前達がする事は無いが、その前のあの店を見てみろ。」


そう警備隊の隊長に言われたので見てみると、
その店は周りの店に比べて閑散としていて、
それほど繁盛しているようには見えない。


「黒猫茶館、あの店はな、董卓軍の重鎮や豪族がよく使う店で、
一般の民がおいそれと入れるような店ではない。
最も料金が他と比べて高いとか、
店主が威張り散らしているとかそういう訳ではないがな。
だが、お茶と菓子を楽しめるのは、普通の民では月に数度だ。
俺達の給料でも通いつめてたら、すぐに小遣いがなくなっちまう。
だが、あそこは綺麗どころが揃っていて、
看板娘も洛陽でも指折りの人気で、是非嫁にしたいともっぱらの噂の美人なんだ。」
「はぁ、そうなんですか。」


この時は私はただの世間話のたぐいだと思っていたが、
その次の言葉で私の頭は一気に冷水を浴びせられた。


「俺も詳しい話までは知らんのだが、
あの店の店主は、前回の戦で客将として汜水関、虎牢関で数々の武功を上げ、
あの戦で被害者が最も少ない形で勝敗を決する事ができる策を練り、
それを実行できた唯一のお方が経営している店なんだ。
胡喜媚様、俺達洛陽の民、と言うか兵にとっては董卓様の次に大事な恩人だ。
あの方が虎牢関まで皇帝陛下の禁軍を出すよう陛下に上申してくれなかったら、
汜水関や虎牢関で泥沼の戦を続けていただろうよ。
陛下の禁軍を見た連合の兵は完全に戦意を無くし、それ以降、戦死者は出ずに済んだ。
董卓軍、連合軍、共に被害を最小限に抑えてくれた恩人さ。
・・・あの方は誰よりも民の目線で見てくれる。
言いたか無いが兵を指揮する将軍にとっちゃ最終的には俺達兵は消耗品だ。
だが喜媚様はそんな俺達が一人でも助かるように皇帝陛下に直接上申までしてくれた。
本当は、あの方がこのまま董卓軍に留まってくれれば最高なんだが、
あの方は市井での暮らしが自分には向いていると言って、
官職や将軍職の誘いを全て断って、
ああして今でも店を開いているんだ。」
「・・・喜媚殿のお店、ですか?」
「あぁ? あの方をそう呼ぶって事は関羽? あんた喜媚様の知り合いか?」
「あ、知り合いというか、以前真名を交わしたのですが・・・」
「おいおい、そういう事は早く言えよ!
よし、ちょっと寄って行こうぜ。
警備隊の任務の一つに、あの店を必ず防衛する事と言う事も重要な任務でな、
ほら、店の向かいに屯所が有るだろう?
あそこには、警備隊でも最精鋭が揃ってるんだ。
喜媚様と真名を交わした友人を連れてきたと言えば、店に入れるはずだ。
警備隊の鎧を着た俺達まで入ると迷惑だからな。
関羽、お前だけでも会ってこいよ。
少し位なら待っててやるぜ?」
「あ、いや、でも・・・私は。」


今更どんな顔をして喜媚殿に会えばいいんだ・・・
仕方がなかったとはいえ、真名を交わした相手に弓を向けたのだ、
どんな顔をして会えばいいんだ・・・




--喜媚--


何やら外が騒がしいので、見てみたら、警備隊の人達が集まってなにか話していた、
様子からして荒事ではないようだが・・・と思ってよく見てみたら、
どこかで見た事のある、立派なサイドテールの黒髪を見つけたので、
私は店を少し皆に任せて、店の外に出ていった。


「もしかして・・・愛紗ちゃん?」
「え? ・・・・喜、媚殿?」
「やっぱり愛紗ちゃんじゃない、何? 仕事中だった?」
「あ、いや、その、私は今警ら中なのです!
ええそうです、私は今大事な仕事中なのです!」
「そうだったんだ。 じゃあ邪魔しちゃ悪いから今日はもう行くけど、
今度おやすみの時にでも、家に来てよ。
そこの店、黒猫茶館がウチのお店だから。
今はちょっと工事中でうるさいかもしれないけど、
愛紗ちゃんならいつでも歓迎するよ、友達も連れて一緒に遊びに来てよ。」
「え、あ・・・・はい。」
「それじゃあね、皆さんもお仕事がんばってくださいね。
良かったら今度お店にも来てくださいね。」
「「「はっ!」」」


愛紗ちゃんの仕事の邪魔をしちゃ悪いと思い、私はそのまま店に戻っていった。




--関羽--


「おいおいおい、本当に喜媚殿知り合いだったのかよ!
今度友達連れて一緒に遊びに来ていいってよ!」
「黒猫茶館に行けるのか!? やったな!」
「仕事がんばってくださいだってよ!
こりゃ気合入れて警らしね~とな!」
「おい関羽、今度休みの日に皆で一緒に行こうぜ!」
「あ・・・はい。」
「お~やったぜ、俺今まで行きたかったけど、
どうにも入りにくくてどうしようか迷ってたんだよ。」
「俺も俺も! 俺達みたいな一般の兵が行ったら場違いな気がしてな。」
「でも噂通り喜媚様は気さくな人だったな。
っていうか喜媚様は本当に男か? あんな可愛いらしいのに。」
「俺・・・喜媚様だったら男でもいいわ・・」
「おい! 帰って来い! それはさすがにまずい!!」


警備隊の人達は皆はしゃいでいるが、私は正直困惑していた。
喜媚殿なら私が喜媚殿や陛下に弓を引いたことくらい知っているはず。
なのになんで、あぁも昔どおりに接してくれるのだろうか?

兵達の前だから演技でもしたのだろうか?
いや、そんな方ではない、アレが素だったのだろう。
ではなぜ、あんなにも普通に私に接してくれるのだろうか?
本当に遊びに行く感覚で、お邪魔しても良いのだろうか?
私はそんな事ばかり考えていた。


「ふむ、愛紗よ?」
「ビクッ・・・な、なんだ星か、なんだ?」
「何をそんなに怯えて居るのか知らぬが、胡喜媚殿はあぁ言ってくださるんだ、
今度の休みにでも桃香様達を誘って一緒に行ってみるというのはどうだ?」
「・・・だが。」
「お主が何を怯えておるのか察しはつくが、
見たところ怒っているようには見えなかったぞ?
当たって砕けろとも言うではないか、ココは思い切って訪ねてみたらどうだ?」
「しかし・・・」
「愛紗はなにがそんなに怖いのだ?」
「わ、私は恐れてなど!」
「どう見ても恐れているではないか、恐れていないというのならば、
今度の休みに桃香様や朱里達を連れて皆で行こうではないか?
私達も紹介してもらいたいしな。
私もちょっとあって是非とも胡喜媚殿とは一度話してみたいしな。」
「・・・・わ、分かった。
じゃ、じゃあ今度・・・では急だからその次の次くらいに・・・」
「あぁ、まどろっこしい! 次の休みだ! 良いな!」
「む、むぅ・・・・・分かった。」


こうして次の休みの日に私達は喜媚殿の店に行く事になってしまった・・・
果たして私は一体どんな顔をして会えばいいんだろうか?


  1. 2012/10/03(水) 22:09:11|
  2. 真・恋姫†無双 変革する外史。
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