たいちの仮設避難所

某小説投稿サイトの規約改定による 仮設の避難所です。

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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  078

新オスティアから旧オスティアへの移動中、

飛行船内設置の魔法球内部




side 千雨


現在、旧オスティアへ向けて移動中。

話し会いの末 交代交代で魔法球で休憩することになり

まず ネギ先生と私達が先に休憩を取ると言う名目で先に魔法球に入り

問題の神楽坂の偽物の件を確認することにしたが・・・


「――― どう思われましたか?」

「驚きの真実でござるな・・・」

「確かに・・・現状の私達には荷が重すぎる問題ですね、手に余ります。

それに・・・本物のアスナさんがすでに敵の手の中とは・・・・くっ!」

「・・・・・・」


魔法球内の砂浜で、ネギ先生、桜咲、長瀬、カモ、私で

先程のルーナの件で話し合いをしているが、

魔法世界崩壊の事もあるが

本物の神楽坂が敵に奪われてしまったことが大きいようで

桜咲は神楽坂とは仲も良かったこともあり かなり悔しそうだ。


「他の奴らにどう伝えるかは検討中だ、しばらくは黙っていてくれ。」

「しかし魔法世界の崩壊・・・それに完全なる世界・・・

アイツが・・・フェイトがやっていることは それじゃあ・・・・」

「先生・・・そのことはひとまず置いておくんだ。

今はアンタの身体をどうにかするのが先だろう。

それにそのことに関しては 私も少し気になることがあるから、

先生は体のことと神楽坂とアーニャの奪還、

それと元の世界に帰ることだけ考えておいてくれ。」

「・・・・ハイ。

・・・ですが千雨さんの気になることとはどういう事ですか?」


(やはり その話はスルーしてもらえないか。

しかし直接本人から聞きました、とも言えないし・・・ここは・・・)


「・・・私も確証はないんだが、

総督府の特別室で先生が最後にクルトさんに聞いたことを覚えているか?」

「ハイ・・・魔法世界崩壊の件ですね。」

「あぁ、あの時クルトさんは この世界が作られたことも

崩壊の事も知っていたようだった。

最後の質問の時もあの人はこう言っていた。

【・・・どこでそんな話を?

いや、誤魔化すのは止めましょうか・・・

確かにこの魔法世界は過去に何者かによって

火星に作られた世界ですがすでに・・・っなに!?】

ここで気になるのは、クルトさんの落ち着いた態度と

最後の すでに っていう部分だ。

文脈から考えると、すでに問題は解決した。 や

すでに対処した。 と言う感じに聞こえないか?」

「確かにそう取ることはできますが・・・」

「そうですね、私も・・・その・・・国語の成績があまり良くないので

大きなことは言えませんが、すでに と言う言葉から

崩壊の事実は知っていて何らかの対処済みと考えられると思います。

・・・先生、その時のクルトさんの態度はどうだったんですか?」

「その時のクルトさんの態度はかなり落ち着いていたと思います。」

「そうだな、あの人は政治家ということもあるから

見たまま受け取ることはできないが、

態度や口調からもすでに対処済みと取って問題ないと思う。

・・・・それに先生には言えないが、私の独自の情報ルートでも

クルトさんの周辺の人物や 動きから考えて対処済みとしか思えないんだ・・・」

「千雨殿の独自の情報ルートとは如何様のものでござるのか?

信用できるのでござるか?」

「この件は私も今すぐに話すことはできない、

でも信用性で言えばかなり高いと思う。」

「その情報ルートの事はどうしても話せないんですか?」

「・・・少し時間をくれ。

綾瀬や茶々丸と話してみないとなんとも言えないんだ。」

「彼女達も関係していることなんですか?」

「あぁ、その辺はここから出たらすぐに話しをしてみる。

とにかく今はネギ先生の身体の事を先に済ませよう。

「・・・そうですね。」 「そうでござるな。」 「ハイ。」


桜咲は懐から闇の魔法の巻物を出す。


「これが闇の魔法の巻物です。」

「悪いな、桜咲。」

「確かに現状 闇の魔法を作ったエヴァンジェリンさんならば

ネギ先生の闇の魔法による副作用を何とかする方法を

知っているかも知れませんから・・・」

「では・・・・開けますよ。」

「ハイ。」


闇の魔法の巻物を桜咲が開けると巻物から煙が吹き出す。

そうしてしばらく煙が出て、その煙が晴れた頃に

本来 砂浜にあるはずのないTVやソファー、ゲーム機等が置いてあり

エヴァが寝間着でソファーに寝転がってゲームをやっている最中だった。


「「「「「!?」」」」」


「ふむふむ・・・んんん? ・・・ん!

・・・・ふむ?」


「「「「「・・・・・・」」」」」 lll


エヴァが私達に気がついたようで、

顔だけこちらに向け私達と目が合い 数秒お互い固まったままになる。


「おわぁっ!? な、何だ貴様ら!!」 lll

「アンタこそ何やってんだ!

巻物が開いた時に魔法で作られる幻像じゃなくて

実際に住んでんのかよ!」

「住んでいたら悪いのか!!」

「擬似人格が巻物の中で生活していたら駄目だろう! 色々と!!」


しばらく私とエヴァの疑似人格で言い合いをしていたが

話が進まないせいで 桜咲達に止められ、

お互いさっきの事はなかったことにして、話を元に戻すことにした。


「それで? 何の用だ、闇の魔法は習得したんだから

もうこの巻物には用が無いはずだろう?」

「それが師匠・・・・」


どうもネギ先生は闇の魔法習得の時にエヴァのこと

を師匠(マスター)と呼ぶように命じられていたようだ。


私も呼ばされたが、その辺エヴァには何か括りでもあるんだろうか?


私がそんな事を考えている間に、

ネギ先生達は現状をエヴァの擬似人格に報告し

闇の魔法の後遺症についての話を聞いていた。


「ふむ、闇の魔法は元々 私固有の魔法技術だ。

ねe・・・ゴホン 頼まれたからこの巻物を作ったが

本来闇の魔法というものは、ただの人間が使うことを想定していない。」

「では千雨さんの場合はどうなんですか?

彼女にはそう言った後遺症は無いんですよね?」

「千雨の場合は元々闇の魔法を覚えることはできるが

相性はそれほど良くないのと器が小さい事で

使っても後遺症が出るほど影響はない。

そうだな・・・多少出てもせいぜい少し性格が嫉妬深くなる程度だ。」

「・・・・何だそりゃ。」

「私に言わせたいのか?」

「い、いやいいっ!!」 lll


私の闇の魔法を習得できたのが先輩への嫉妬から着た心の闇だなんて

こんなところで暴露されてたまるか。


「話を戻すが、闇の眷属でもないぼーやが使い続ければ

闇と魔に侵食されることは予想できていた。

ただ、ここまで相性がいいとは思わなかったがな・・・

このまま暴走を繰り返せば貴様は・・・」

「・・・・どうなるんですか?」

「フ・・・・おそらく精神も肉体も完全に魔に支配されて

人外の化け物となる、二度と人間には戻れないだろう。」

「「「・・・・・!」」」

「つまり、人間をやめるってことか?」

「まぁ、その過程で耐え切れねば死ぬかもしれんがな。

しかしこれは言ってみれば生物種としてより上位への転生だ・・・

悪いことでもないかも知れぬぞ?」


私自身は先生が魔物になってもたしいて付き合いが変わるようなことはない。

元々エヴァや先輩と一緒に暮らしたり、

先輩との契約で自身の寿命がほぼ無い物になったと言う話なので

私も一般的に化物といえ無くもないからな。


しかし桜咲は自身がハーフということもあり複雑な表情、

長瀬は表情こそ崩れてないが頬を汗がつたっている。


「ま、そうなった直後はケモノ同然・・・ハッキリ言っていいカモだ。

デメリットは今の内に処置しておくのが得策だろうな。」

「・・・師匠ッ! お願いします!」

「フ・・・よかろう。

だが私にとってもこれは初めての事例だ、

事前に想定していた事案とは言え実験例は無く机上の計算のみ、

極めて危険、成功するかどうかも分からぬ・・・それでもか?」

「ハ・・・ハイ!」

「そうか・・・ならば巻物の再生はこれは最後となる。

これが私の最後の授業というわけだ、わかったか?」

「ハイ!!」

「フ・・・いい返事だ、貴様を一から私が鍛えていたらどうなったかな・・・」

「え・・・?」


エヴァは最後に変な台詞を呟き、

それを聞いたネギ先生が疑問に思ったところで不意を突き

ネギ先生の頭を掴み地面に描かれた魔方陣に叩きつける。


「エ、エヴァンジェリンさん何を!」

「わざと闇の暴走を引き起こさせるのだ、貴様らも手伝え。」

「グ・・・・・マ、マス・・・・・た・・・!」

「闇の力とは畢竟、己自身の負の側面、切り離せぬ半身だ。

ぼーやの問題は そちら側に力の源泉、自我の根源があること。

受け入れるだけでは足りぬ、飼いならす方法を見つけろ。」

「ぐぅっ!」

「ぼーやのそれが何になるかは誰も知らぬ、誰も助けられぬ。

貴様自身が見つけるのだ!

力に呑まれるも支配するも全ては貴様次第!

それが出来なければ・・・闇の魔法は諦めろ。」


エヴァがネギ先生の頭から手を離すと同時に

ネギ先生は以前見た闇の魔法の暴走状態となり

悪魔のような姿に変化し、

エヴァが全力で闇の魔法を使った時と似たような光る紋様が

手の甲から少し離れた空間に浮き上がる。


先生の場合は見た感じ、炎を形どっているようだ。

確か一度だけしか見たことがないのでうろ覚えだが

エヴァの場合は氷の結晶のような形だったと記憶している。


「拙者達は何を?」

「ぼーやが力の制御方法を見つけるまで時間稼ぎ・・・

つまりその間、死なない程度のぼーやをボコボコにすればいい。」

「ボコボコって・・・・」 lll

「刹那、魔物の扱いは本業だろう?

貴様の神鳴流 弐の太刀でぼーやの負の心でも切ってみるか?

良い訓練になるぞ?」

「そ、そんな事をして大丈夫なんですか?」

「大丈夫だろう、ぼーやの闇がその程度でどうにかなるなら

これほど闇の魔法と相性がいいはずがないからな。

逆にぼーやの助けになるやもな・・・それに貴様も良い訓練になるだろう。」

「は・・・はぁ・・・」 lll

「何を不抜けている?

コイツはそこらの中ボスクラスの魔物より 余程厄介だぞ?

気を引き締めねば逆に殺られるぞ。」

「っ・・・は、はい!!」 「了解でござる!」

「じゃあ私は外で待ってるから。」


私は桜咲達に巻き込まれる前にこの場から逃げようとした・・・・が


「待て。」


エヴァに背後から襟を捕まれ止められる。


「丁度いいからお前も訓練していけ。

鈍ってないか見てやろう。」

「・・・・・・結局こうなるのかよ。」 lll


こうしてネギ先生の暴走を抑える要因に私も巻き込めれることになってしまった。







side 夕映


コレットや委員長達は のどかにこの世界事や、

魔法世界の住人の話をされ、

一時は混乱したり、落ち込んだりもしたようだが

私や他のクラスの皆に励まされる形で落ち着きを取り戻すことができたようだ。


しかし、まだ思うところがあるのか

しばらく自分達だけにして欲しいと頼まれ、

茶々丸さんや千雨さんの姿も見えないので

私は船の甲板で少し風に当たりながら、今後の事を考えることにした。




船の甲板に上がると先客が居たようで

制服を着ていなかったので最初は分からなかったが

よく見ると所々破れてはいるが、パーティドレスを着たのどかだった。


「・・・・? ・・・ゆえ。」

「・・・のどか。」

「身体は大丈夫?

色々・・・話したかったよー・・ゆえ・・・。」

「身体はなんともありませんです。

私ものどかと会って話したかったですよ・・・

ゲートポートで飛ばされてから 結構たちましたから・・・。」

「そうだね・・・でも、無事でよかったよ。」

「そうですね。」


一度オスティアで会いましたが、

あの時はとは違い、今日はゆっくり落ち着いてのどかの無事を確認したが・・・


久しぶりに見たのどかは以前とは違い

おどおどした感じはなく しっかりとした表情で

体つきも以前と比べて少し痩せたというか・・・それよりも

引き締まった体つきで こっちの世界に来てから色々大変だったようだ。


時折ソプラノから話しは聞いていたので

無事だとは分かってはいたが、

こうして直接会ってみると 無事を確認できた嬉しさもあるが、

私の知らない所で色々と成長した彼女を

見ることができなくて、友達として少し寂しさもある。


「えへへ・・・二人ともボロボロだね。」

「え・・・そ、そうですね。」


のどかに指摘されて自分の服の様子を見てみるが、

戦闘で直接攻撃を受けた事はないが

炎の魔法を全力で使ったことで

服の裾やスカートやマントが焦げだりしてみっともないことになっていた。


「ゆ、ゆえ・・・それで、その・・・

アリアドネーの娘達は大丈夫・・・かな?

あの時は私も戦闘から逃げてきたり

魔法世界の秘密を知った直後で、無神経な言い方しちゃったけど・・・」

「あ、はい。

コレット達は大丈夫ですよ。

魔法世界やこの世界の住人の事はショックみたいでしたが

大分落ち着いたみたいです。

まだ少し色々考えることはあるようでしたが

それでもさっきの会議のような事はもうないと思うですよ。」

「そっか、良かった・・・後で時間があったら一度会わせてくれないかな?

やっぱり一度直接謝りたいと思うし・・・」

「わかったです。

今度部屋に戻った時にコレット達に話をしてみるです。

魔法球で休憩する時に 一緒に入ってゆっくり話すのもいいかも知れないですね。」

「そうだね・・・彼女たちも私に聞きたい事があるだろうし

一度ゆっくり話をした方がいいかも知れないね。」

「はい、そうしてあげてください。」

「・・・フフ、私もこっちに来て大変だったけど、

ゆえも色々あったみたいだね。」

「・・・・そうですね、

なんだかんだ言ってもアリアドネーの彼女達には

色々助けられたのかも知れないですね・・・

あの街で魔法学校に入った私に色々良くしてくれましたから。」

「そうだね・・・私も・・・・・今はあの魔法使い・・・デュナミスに

完全なる世界に連れていかれちゃったみたいだけど、

こっちの世界に来てたくさんお世話になった人達がいるから・・・

みんな なんとか助けてあげたい。」

「私も手伝うですよ・・・」

「うん・・・ありがとう、ゆえ。」


こっちの世界に来て色々大変な事があったけど、

のどかがこんなにしっかりとした娘になれた事は

不謹慎かもしれないけど 良かったのかも知れないですね。


「あ・・・そ、そうだ!

勉強ギライだったゆえが 警備隊の試験の合格して入隊したんだよね?

アリアドネーの鎧見せてよ ゆえ!

麻帆良の頃はあんまりゆえの魔法使うところ見たことないけど

アリアドネーの魔法騎士団の候補生って 凄い難関なんでしょ?

スゴイよー!」

「え・・・いや、あれはたまたまコレットに無理やり誘われて・・・

まぁ、鎧を見せるのはかまいませんけど・・・」


あの鎧は一応私にぴったりのサイズになるようになっていますが

私には似合ってないし、動きにくいのであまり好きではないのですが・・・


とにかく、暗い話になって雰囲気を変えようとのどかが

気を効かせてくれてみたいなので、

ここで嫌がるのも悪いですね・・・

そんな理由で、私はアリアドネーの警備隊の鎧を装備する。


「すごい、すごーい、カッコイイよ ゆえー!」

「いえ、それほどでは・・・それよりも のどかはどうしていたのですか?」

「私は残念だけど魔法の才能はあまりないんだってー

あ・・・でも見て見てー     来れ!」


のどかがネギ先生との仮契約カードを出して

アーティファクトと装備を召喚する。


そう言えば、仮契約カードには、幾つか装備品を収納する効果もあったんですね。


「じゃーん♪」

「おお!

冒険者ですね、それっぽいです。」


のどかの服装は華やかさは押さえられているが、

魔法防御効果の掛かったフード付きのローブに

上から動きのじゃまにならないような小さめの胸当てを装備し

ズボンも足元も裾がじゃまにならないように膝下で裾を止めて縛ってあって

動きやすそうな感じですね。

背負っているバックがうさぎの形なのがのどからしいです。


「で、これが迷宮でGETした鬼神の童謡って言ってねー・・・・」




その後、私とのどかは久しぶりにゆっくりと話しをし、

お互いこれまでどんな生活を送ったか、

どんな事件があり、どんな人達にお世話になったのかを話していた。


途中でハルナ達図書館探検部のメンバーや、

コレット達アリアドネー警備隊の皆も参加して

それぞれお互いの話しで盛り上がり、

のどかとコレット達のわだかまりも少しは改善することができるといいですね。






side ソプラノ


現在、私達はオスティアやアリアドネー、ヘラスの混成艦隊の中の

オスティア旗艦内部で特別に私達に用意された一室で

エヴァ達とお茶を楽しんでいる。


この船に乗り込む時にクルトに会ったが

ネギ先生に手ひどくやられたようで

少し負傷していたが治療の甲斐もあり 残っている怪我は軽微なもので

艦隊の指揮には問題ないようでなによりだ。


しかし表情に影があり、どうやら高畑先生と何かあったようだ。

彼も紅き翼に所属していた事自体は誇りにはしているが

大戦後のアリカ姫や政治の世界との関係で

ナギ達や他のメンバーが動けなかったことに苛立ちを感じているようで

なかなか、昔の知り合いに会って素直に喜ぶこともできないようだ。




そうして過ごしていると、世界樹と私とのリンクで

少し痛みを伴う反応があり、つい口に出てしまった。


「んぅ・・・っ!」

「・・・・どうした姉様? 変な声を出して。」

「発情したカ?」

「・・・・え!?」 //

「そんな訳無いじゃない・・・ちょっと世界樹とのリンクでね、

蟠桃に少し無理させちゃってるみたいでね。」

「大丈夫なのカ?」

「その辺は大丈夫だよ、想定内だから。

20年前と同じように 完全なる世界が魔法世界の魔力を集めてるみたいでね。

大戦時はゲートが各地に分散されてたから影響が薄かったみたいだけど

今回は邪魔が入らないように奴らが各地のゲートを破壊したからね。

でも世界樹の近くには私達のゲートポートがあるから

そこから魔力が溢れちゃってるから魔力の暴発を回避するために

蟠桃に蓋の役目みたいなことをしてもらってるんだ。」

「そう言えばそんな事もあったか・・・?

ククッ・・・・今頃じじぃ達が大慌てしてる頃だろうな。」

「そうだろうね。

エヴァや私達を大慌てて探しているだろうね。」

「そう言えば、向こうはんには なんも連絡せずに来たんでしたっけ?」

「どうだっけ?

誰か連絡した?」

「さぁ、私はしてないぞ。」

「私モ。」

「私もです。」

「「私達はその件に関しては 何も指示を受けませんでした。」」

「・・・・ヒマダ。」

「まぁ、向こうには学園長や、アルビオレ・イマがいるから何とかするでしょう・・・

って言うか、世界樹の発光以外影響は出ないはずだし蟠桃は強い子だから。」

「まぁ当初の計画通りだな。

「しかし、ほんまに大丈夫なんやろか?

こっちの方には結構な量の魔力が集中してしまうんやろ?」

「逆にその方が私には好都合なんだよね。」

「そうなんですか?」

「エヴァとも何回か実験して確認済みだからね。」

「ウチに内緒で そんな事してはったんですか・・・」


千草が自分に内緒にされたことが気に入らないようで

表情は変わらないが、

私の肩に手を置き、その手込められている力がどんどん強くなっていく。

このままだとマズイので、千草になんとか言い訳をする。


「じ、実験て言っても、もう何百年も前の話だから!

千草はまだ生まれてもない頃の話だよ。」

「そうなんですか・・・」


千草は残念そうにしているが

流石に何百年も前の話しなので、素直に諦めたようだ。


「その実験ってどういう事か聞いてもいいカ?」

「実験っていっても、当時の私達には日常的だったからな~。」

「・・・そうだな。」

「で、どういう内容ネ?」

「私の能力を使う時にその反作用をコントロールする方法だよ。」

「ソプラノの能力? あの光の楯カ?」

「違うよ、もうひとつの方。」

「アレですか・・・」

「あの能力使った時の影響をコントロールするには

必要な素材や魔力を事前に用意しておけば、

ある程度は指向性を持たせられるんだよね。

つまり、今墓守り人の宮殿に集められている魔力があれは

あそこで私が多少無茶して能力を使っても

周辺に集められている魔力で相殺できるんだよね。」

「なるほど、以前エヴァンジェリンの魔法球の中で見せてもらった

アレがかなり自由に使えるという事カ・・・」

「まぁ、予定では最後の詰めに何回か使うかも?

ってくらいだから、余った魔力は造物主の掟か私の能力で

魔法世界維持のほうに回せばいいと思うよ。」

「計算では魔法世界維持に方に回せれば

それだけで何年分か十何年分位にはなるはずだ。

その分しばらく魔法世界の大気中に含まれる魔力が減少するが

そこは世界樹の植林で十分カバーできる。」

「そんな訳で、世界樹や墓守り人周辺の魔力はあまり気なしないでいいよ。

逆にこっちにとって好都合なくらいなんだから。」

「了解ネ。」

「分かりました・・・・

せやけど、これが終わったら一度旦さんとエヴァはんには

ゆっくりこれまでどんな生活を送っていたか、

詳しく話してもらわなあきまへんな。」

「そうだネ、私もその辺は少し気になるネ。」

「あの・・・・私も聞きたいです。」

「「私達も一度ゆっくり聞かせていただき、

今後のお世話に役立てたいと思います。」」

「・・・・・・エヴァ・・・」 lll


皆に今までの私とエヴァの生活を話したら・・・

なにかとんでもないことになりそうな気がする。


私はエヴァに助けを求めるように視線を向けるが・・・


「・・・・姉様、私の分も頼んだぞ。」

「妹に見捨てられた!!」 lll


私とエヴァとの暮らしを、私一人で話せというのか・・・この妹は・・・・

なんて・・・恐ろしい娘・・・




どうやら今回の戦いよりも、

むしろ これが終わった後の戦い (お話し) が

私の人生においての最大の戦いになりそうだ。


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  1. 2012/03/29(木) 15:02:46|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  077



新オスティアから旧オスティアへの移動中での飛行船内




side 千雨


先程の飛行船内の食堂での現状報告と、

宮崎が敵から掴んだ情報確認が終わり、

一旦 皆はそれぞれ休憩に入り、

ネギ先生は闇の魔法の後遺症の件があるので先に魔法球で休憩に入る。


その際に神楽坂を連れて行ったが、

おそらく、ラカンさんが消える間際に残した言葉の件で

確認するためだろう。


綾瀬は先程の魔法世界の住人の秘密の話で

落ち込んでいるアリアドネーのクラスメイトと話をしているようだ。

さっきの宮崎の情報で、私と綾瀬がお互いの情報を確認する必要もなくなったので

しばらくアイツらだけで話をさせたほうがいいだろう。




さて、ネギ先生の幼なじみの件が良いが、問題は神楽坂だ。


旧オスティアの廃墟付近で発信機の反応がふたり分あったというので

茶々丸に発信機の件で話を聞こうと思ったが、

肝心の茶々丸の姿がどこにも見えない。


そうして私が茶々丸を探していると

龍宮が気になったのか、話しかけてきた。


「おい、長谷川 何を探しているんだ?」

「ん? あぁ、龍宮か。

茶々丸の奴を見なかったか?

ちょっと確認したいことがあるから探しているんだが・・・」

「いや、知らないが・・・

そう言えばさっきから姿が見えないな。」

「そうか・・・ふむ、お前はラカンさんから神楽坂の護衛を頼まれていたんだよな?

なら お前も知っといたほうがいいか・・・ちょっといいか?」

「神楽坂の件でなにかあるのか?」

「あぁ・・・丁度ネギ先生の闇の魔法の後遺症の件もあるから魔法球に入ろうか。」

「わかった。」


私と龍宮は魔法球に向かう途中、

休憩の順番で次に魔法球に入るはずだった

桜咲と長瀬に5分ほど待ってもらうように頼み

私達は先に魔法球に入った。




「・・・・それで、私に話とは何だ?」

「あぁ、これはラカンさんが消える前に聞いた話なんだが、

今の神楽坂はどうやら偽物・・・敵が魔法で化けているみたいなんだ。」

「なんだと・・・?

私も 目 で確認したがそんな様子はなかったぞ?」

「私も本当かどうか分からないんだが、

ラカンさんがわざわざ私やネギ先生に言うくらいだから本当だと思う。

その件で茶々丸に私達がそれぞれ持っている発信機の反応を

確認してもらおうと思ったんだが、どこにもいなくてな。

まぁ、それはいいが、ネギ先生が

神楽坂を連れて先に魔法球に入ったのもその関連だと思う。」

「それが本当なら、私の仕事においても重大な問題になる。

ラカン氏からの依頼は神楽坂の護衛だ・・・

それを みすみす偽物とすり替えられたとなると笑い話にもならん。」

「すり替えられたとするなら

おそらく お前がオスティアに来る前だからそれほど気にすることもないだろう。

一度どオスティアで私達がフェイト達に襲われたことがあったが

考えられるとしたらその時だ。

それまでは発信機の反応は確かだったみたいだし

その後、茶々丸が桜咲達とゲートを探索しに行った時、

廃都周辺で発信機の反応が2つ有り、

魔力の濃度や磁場の関係で識別が困難だったと聞いているからな。」

「・・・・ふむ、ならば私の仕事は まず神楽坂奪還しないといけないと言うことか。」

「そうなるか、今ネギ先生が今の神楽坂が本物かどうか確認しようとしているが

少し先生には荷が重いだろうからな・・・

先生が神楽坂の姿をした奴を拷問にかけるなんて

無理だろうし、できるとしたら詰問か・・・

アーティファクトを使って呼び出せるかどうか確認するくらいだろう。」

「アーティファクトで偽物だと分かっても、

その後 情報を聞き出すのは宮崎でも連れてこないと無理か・・・

わかった、一旦外に出て向こうの船から宮崎を連れてこよう。」

「あぁ、私はここでなにか動きがないか見張ってる。」

「了解だ、ついでに敵が暴れても困るから、楓達も連れてこよう。」


そうして龍宮は一旦魔法球から出て行った。


私は、ネギ先生と神楽坂に気付かれないように

少し遠目から観察しているが・・・神楽坂の様子を見てもとても偽物には見えない。


まぁ、フェイトやその仲間が作った魔法で化けているなら

私が見て 見ぬくことはできなくてもおかしくはないだろ。




そうしてしばらく観察していると龍宮が宮崎を連れてやってきた。


「様子はどうだ?」

「今のところは問題ない、まだネギ先生も偽物かどうか確認しようとはしてないしな。」

「ふむ・・・私が護衛についた時にはすでに偽物だったということか?

とても信じられん・・・・いま見ても全く違和感がない、

どれほど高度な術を用いたのか・・・」

「本人確認は最悪、アーティファクトの呼び出しに応じられるかで分かると思うが

問題はその後、神楽坂の格好のままで居られて、

先生が情報を引き出せるかどうかだな。」

「あぁ、その時はすまないが宮崎、お前に任せたぞ。」

「ひゃ、ハイ!」


ネギ先生と神楽坂は、温泉で下着姿の神楽坂に

先生が背中を流してもらっているようだ。

しばらく様子を伺っていると ネギ先生の表情がこわばってきたので、

そろそろ動きがあるようだ。


「龍宮・・・・」

「あぁ、分かっている。」


ネギ先生が振り向いて、神楽坂の肩を掴み話を聞こうとしているようだが

その時、ネギ先生の背中に闇の魔法でできた紋様が浮かび上がり

ネギ先生が神楽坂の方に倒れこむ。


「クソ、何もこんな時に・・・」

「話は後だ長谷川、宮崎も行くぞ!」

「は、ハイ!」


私達は先生と神楽坂の元に駆け寄る。


「おおーっと そこまでだ 神楽坂!!」

「離れろ神楽坂! 10歳そこそこの相手はさすがにマズイ!」

「あ、あの アスナさん! え、エッチなのはいけにゃい・・・」

「キャアアアッ、何々ーっ!?

って・・・いや 違うのよ! これは誤解でっ・・・」


私達が着いたときには、

気を失ったネギ先生が神楽坂の下着を脱がし

正面から抱きついている体制になっていた。


ネギ先生の方は下半身に巻いていたタオルがほとんど取れた状態で

神楽坂に抱きついているので

遠目で見たらかなりやばい状態だった。




とりあえず、気を失ったネギ先生に (真っ赤になった) 宮崎を服を着せ、

龍宮が神楽坂の腕を拘束して木に縛り付け話を聞き出そうとする。


「私がスパイな訳ないでしょ!?

正真正銘、私が神楽坂明日菜よっ!!」

「ふむ、やはり埒があかんな・・・宮崎、早速だが頼めるか?

まずは神楽坂明日菜で反応があるかだ。」

「は・・・はい!」


宮崎がアーティファクトを召喚し、神楽坂の前に出る。」


「スミマセン、アスナさん。

本物だったらとても失礼な質問ですがー・・・」

「本屋ちゃん・・・?」

「明日菜さん 貴女は本物ですか?

あなたは一体どこの誰ですか?」


宮崎の質問の直後、宮崎が手に持っていたには

何の反応もないようだ。


「だ、ダメですね・・・私のいどのえにっきが反応しません。

ですが魔法世界に来て手に入れた魔法具の方だと

彼女はルーナという名前だそうです。」

「その魔法具は信用できるのか?」

「はい、この魔法具でフェイトさんのほんとうの名前も確認できましたし。」

「ならばこの神楽坂は確実に敵が化けている偽物というわけか・・・」

「とりあえず偽物だということだけでも確認できたからよしとするか。」

「そうだな・・・ならば宮崎、

次はそのルーナと言う名前で調べてもらえるか?」

「龍宮さん!! 何をしているんですか!」


私達が宮崎に次の質問をしてもらおうとしていると

背後からネギ先生の声が聞こえてきた。


「ネ、ネギ・・・・」

「鎖で繋ぐなんて!

ホンモノのアスナさんかも知れないんですよ!?」

「いや、既に宮崎の魔法具でこの女が神楽坂明日菜でないことは確認済みだ。

ルーナという敵の諜報員だということが発覚している。」

「え・・・本当ですか?」

「あぁ、今宮崎にルーナという名前で確認してもらうところだ。

宮崎、頼めるか?」

「は、はい!

え、えっとルーナさん貴女は何のためにネギ明日菜さんと入れ替わったんですか?」

「え? 何よ本屋ちゃん・・・私は明日菜だって・・・」

「どうだ、宮崎?」


宮崎がいどのえにっきを見ているが表情からすると

あまりいい結果を得られなかったようだ。


「・・・だめです、彼女は本当に自分を神楽坂明日菜だと思っています。

私のアーティファクトでは思考は読めますが

彼女自身が自身を神楽坂明日菜だと思っているなら

その思考を読んでしまうんです。」

「・・・ま、まさか明日菜さんは確か記憶喪失で

小学校以前の記憶を失っているはずです・・・

アスナさんの本当の名前がルーナという名前だということはないですか?」

「それは無いだろう、というかネギ先生自身がアーティファクトの

マスターカードで確認してみればいい。

ほんとうの名前がルーナだったとしたら

アーティファクトのカードにその名前が出るだろう。」


そしてネギ先生がアーティファクトのカードを確認するが

カードの名前の方も明日菜と書かれていたようだ。


「ふむ、困ったな・・・神楽坂が記憶喪失だったというのは

聞いてはいたがアーティファクトのカードの方は

神楽坂明日菜の名前なんだな?」

「はい、この通り CAGURAZACA ASUNA となっています。

「と言うことは本当の名前が神楽坂明日菜というのは間違いないのか。」

「待ってくだせぇ、姉御!

アーティファクトのカードでは本当の名前、

という判定がそこまで厳密にされてるわけではねぇんでさぁ。」

「どういうことだいカモ君。」

「仮契約時のカードの名前はその時のお互い

自分が認識している名前で出るんでさぁ。

だから契約時に姉さんが自分で自分のことを神楽坂明日菜と認識していたら

その名前で登録されはずですぜ。

だから姉さんの本当の名前については姉さんが

自身で認識していないと駄目なんでさぁ。」

「ならば確認のしようがないな・・・

ならばココはもっとわかりやすくこの魔法弾を打ち込んでみて

魔法無効化されたら本物、普通に当たったら偽物ということでいいな。」


そう言うと龍宮はそのまま神楽坂(?)にむかって銃を構える。


「この銃弾は殺傷能力は薄いが、痛覚神経を刺激する拷問用の呪法弾だ。

これを使って尋問する。」

「なっ!? 待ってください!」 lll

「神楽坂の姿をした何者かが苦しむ姿を見たくないのならどこかに出ていてくれ。

悪いが宮崎はそういうわけにはいかんがな。」

「・・・・っ!?」 lll

「龍宮さん! それはいけません!!」

「偽物だとしても情報を聞き出す前に殺すつもりはない、

彼女が本物なら何も問題ない、

敵もまさかわざわざ希少な魔法無効化の人間を用意して

神楽坂と入れ替えるなんて手間のかかることないだろう。

他に魔法無効化能力者がいたらその人物を使えばいいんだからな。

偽物だとしても尋問の後で多少身体に傷を負っても

近衛にでも直してもらえばいい。」

「でも、龍宮さん!!」

「悪いがダメだ、君ではこの 神楽坂 から情報を引き出せないだろう?

君ができないことを私が請け負ってやろう。」


そういうと龍宮は躊躇なく神楽坂の姿をした何者かに銃を向け引き金を引く。


ガンッ!!


「っ~・・・!?」 lll

「クッ!」


龍宮が銃を撃ったそこには、ネギ先生が不完全な障壁を張り

神楽坂をかばうように立っていた。


「ネ・・・」

「・・・・どういうつもりだ? 先生。」

「ダメです・・・龍宮さん。」

「バカな・・・どくんだネギ先生!」


龍宮がネギ先生をどかせるためにネギ先生の肩をつかもうとするが

ネギ先生がその手を払いのける。


「なぜだ ネギ先生!」

「何故でもです!」


龍宮が払いのけられた手で更にネギ先生を掴もうとするが

ネギ先生は更にその手を払い、更に龍宮が・・・

ちょっとした近接戦の様相を呈してきた。


「皆の安全確保は最優先課題だ!!

ここまでの逸脱はいくら君でも環化できんぞ!」

「それでもこのアスナさんは撃たせません!」

「まるで子供の駄々だ!」


龍宮が銃を持っていた方の手でマガジンをネギ先生の顔に向けて排莢し

それをなんとか先生は手で払ったがその隙をつかれて龍宮に

平手打ちを食らい、隙ができる。


「龍宮さんっ! ・・・ネギっ!」


その隙に龍宮が虚空から魔方陣で出されたマガジンを銃に装填し

神楽坂に向けて狙いを付けて引き金を引こうとするが

銃口の正面にネギ先生が顔を出したため、

なんとか龍宮が反応し、開いていた片腕で銃口を逸らし、

空に向かって銃を撃つ。


「たとえこの人がアスナさんじゃなかったとしても

僕にとって大切な人には違い有りません!!」

「馬鹿な! コイツは本物の神楽坂を攫った敵だぞネギ先生!!」

「ネ・・・ギ・・・・」

「こうすれば誰も傷つかずに 真実を明らかにできます。」

「・・・・」

「カモ君!」

「あいさ!」

「へ?」

「失礼します、アスナさん。」


ネギ先生の呼び出しでカモが神楽坂の足元に魔方陣を書き

先生が神楽坂の拘束を解き、腰を抱き、

神楽坂を自分に抱き寄せて神楽坂にキスをする。


キスと同時に足元の魔方陣が光りだし、

二人の頭上に仮契約のカードが出現、

神楽坂の方も光りだし、変身魔法が解け始める。

変身魔法の解けた神楽坂だった人は女性のようで

ウェーブのかかった肩までの髪とエルフのような尖った耳。

容姿から察するに魔法世界の住人のようだ。


二人の頭上に出たカードを龍宮が取り、カードを確認する。


「・・・・やはりか。」

「あ・・・・貴女は・・・・?」

「・・・・・・ネギ・・・さん。」


ネギ先生を見つめる神楽坂に化けていた女性に銃を突きつけ、

龍宮が問い詰める。


「完全なる世界の構成員だな?

本物の神楽坂はどこに居る?

吐け 女。」

「・・・・・・!」 #


龍宮の問に怒りの表情で睨みつけ、

その後顔を逸らし、その女は無視を決め込む。


「・・・・貴様。」

「待ってください龍宮さん。

・・・・・ルーナさん・・・ですね。」

「・・・っ!?」 //

「・・・・危害を加えるつもりはありません。

何かを強制するつもりもありません。

ただ・・・本物のアスナさんの居場所を・・・教えていただけませんか?」

「あm 『龍宮・・・ここは先生にしばらく任せよう。』 ・・・・長谷川。』


私は龍宮を手で制し、念話で話しかけた。


『アンタは少し嫌われてるみたいだからな、

あの女の様子を見るとネギ先生にそれなりに好意的のようだ。

ここは任せてダメだったらアンタが痛めつける役で尋問した方がいい。

よくある、飴と鞭の尋問版だ。』

『ふむ・・・お前どこでそんな尋問方法を・・・』

『私はエヴァに仕込まれたんだぜ?』

『・・・なるほど。』


これは実際にエヴァに習ったわけじゃないが、

エヴァにボコボコにされて先輩に優しくされるという

私の実体験から着想を得た方法だ。


実際にどこかの尋問でもこんな内容の事が行なわれえいると

ゲームか小説で読んだ気もするが、それなりに効果は期待できるだろう。


「・・・・あ・・・・・う・・・・・・・・・・ア、アスナ姫は・・・

姫は私達が捕らえ、あなたの仲間の一人と共に、

おそらく今は墓守り人の宮殿にいますわ。」

「マ、マジかよ・・・・」

「墓守り人の宮殿か・・・」

「アスナ・・・・姫?」

「・・・・・」

「そもそも、20年前といい何故あそこなんだ。

完全なる世界に取ってなにか重要な秘密が墓守り人の宮殿になにかあるのか?」

「・・・・・・ふん!」 #

「ふむ・・・・貴様は少し痛い目を見てみる必要があるようだな。」


ルーナと言う女に無視された龍宮が銃のスライドを引き

銃口を向けようとする。


「た、龍宮さん!

ルーナさんも もう少し落ち着くというか・・・協力してください。」

「・・・・・はい。」 //


あ~これは・・・・

まぁ、今のこの状況ならこの女がネギ先生に惚れているのはいいことなのか・・・

本物の神楽坂と合流できたら、また面倒なことになりそうだ。


「少し・・・場所を移しませんか?

ここでは・・・」

「ふむ、そうだな・・・長谷川、ついでに刹那と楓を呼んできてくれないか?」

「あぁ、わかった。」




そうして、魔法球に建てられた家の室内に移り、

桜咲や長瀬を交えてルーナの話を聞くことにした。


ルーナから20年前の戦争の秘密・・・

神楽坂が昔、黄昏の姫御子と呼ばれ その能力を戦争に利用されていたこと、

それに この魔法世界が魔力枯渇により今現在滅びの危機にあること、

そしてMMの国民以外の魔法世界の住人が過去に作られた人達である事が語られる。


「そして、我々の計画はアスナ姫の能力を使い

この魔法世界の住人全てを、完全なる世界と言う

別の世界に強制的に移住させ、

この世界の人達を魔法世界の崩壊から、

そして戦争や理不尽な不幸から救うというのが目的です。」

「「「「な・・・・っ!?」」」」 lll

「・・・その完全なる世界についての情報は?」

「・・・私も、フェイト様よく分かりませんが、

そこは永遠の楽園、あらゆる理不尽、差別、不幸の無い楽園だと聞いています。」

「くだらんな、有史以来人類が夢見た楽園がそんな簡単に存在してたまるか。」

「・・・たしか、私が襲われたとき、

敵の魔術師デュナミスもそんなようなことを言っていました。

私を殺すのではなく、先に消された人達と同じ

永遠の園へと移り住む・・・・と。」

「・・・ほんとうにそんな世界があると?」

「分かりません、ただ・・・人間である私は肉体も残し逝く、と言ってました。」

「・・・おいおい、それってまさかアレじゃねぇか?

精神、思考データ、脳内の電気信号、

なんでもいいけどそういう意思だけの世界、

それぞれ個人に取って尤も幸せな夢を見続ける世界・・・

なんか昔そんな映画があったよな?

人間が生体電池代わりで脳波を使ったデータ上の世界で生きるって言う。」

「冗談じゃない! そんな世界認められん!」

「だが、それならどんな不幸も差別も無い楽園を作ることが出きるだろうな・・・

魔法世界の住人を作ったり、この世界を作る事ができるくらい

創造主の魔法はすごいんだろ?

意識だけだったらどんな世界でも思いのまま作れるんじゃないか?」

「魔力枯渇による魔法世界の崩壊・・・

それを完全なる世界の奴らは精神だけの箱庭世界に

いま魔法世界に居る人 全てを放りこむことで住人を救おう・・・・か。」

「しかしその方法が・・・」


私が推測混じりに言った内容・・・

ルーナという女も、完全なる世界の事を詳しく知らないため

否定も肯定もできない状況なので沈黙する。


そのせいで推測混じりで話した話が妙な現実味を帯び

その世界を想像した皆が同じように沈黙する。


「ま、まぁ その世界の事はまだ情報が足りないから置いておくとして、

アンタ そんなペラペラ喋っていいのかよ?」

「私は・・・時間を稼ぐのが役目でしたから もう・・・」

「使い捨て・・・というわけか。

よくある話だな。」

「フェイト様はそんな人じゃありません!!

貴女に何が分かると言うんですか!」 #

「要は 魔法世界を救う手段がなくて面倒だから、

魔法世界が消えるのに乗じて

体の良い幻想世界に住民を放りこんでしまおうということだろう?

私には とても崇高に思えないが?」

「違います! これが力無き者、祝福されぬ物の魂保救う唯一の方法なのです!」

「ふん、反吐が出る。

お前のような綺麗事を言う奴こそ 最も多くの人間を不幸にするものさ。」


ルーナと龍宮が言い合いを始めるが、

私も完全なる世界の連中に物言いは納得できない・・・


私がまだガキの頃、麻帆良でさんざん現実に違和感を持つ生活を送り

先輩に麻帆良の真実を教えてもらい、

結局自身も魔法を習った私だ。


たとえ全て自分の理想通りになる世界だとしても

幻想だけのそんな世界になんか行きたくない。


私は苦しくても この不自由な世界で先輩達と一緒に生きていたい。


「龍宮さん、ルーナさんを責めてもどうにもなりません。

その話は また別の機会に。」


お互いの話が平行線で埒があかない状況になった所で、

龍宮とルーナの言い合いをネギ先生が収める。


「む・・・・・・・わかった。」

「ネギ・・・さん。」

「龍宮さん、彼女の見張りをお願いできますか?

僕は少し皆と話がありますので。」

「わかった、先生。」

「喧嘩しちゃだめですよ。

・・・千雨さん、カモ君、楓さん、刹那さん、のどかさん、ちょっといいですか?」

「あ・・・待・・・・」


ルーナがネギ先生の服の裾を掴んで先生を引き止めるが

あの彼女の様子から、先生に惚れてるのは丸分かりなので

私は先に外に出て、皆を待つことにした。




それにしても、ネギ先生の闇の魔法の副作用に魔法世界の危機、

完全なる世界、ゲートでの旧世界への帰還、神楽坂がお姫様か・・・


厄介な話になってきた。


しかし、クルトさんは魔法世界の崩壊の危機はすでに回避した、と言っていたし、

宮崎のアーティファクトでも真実だと判定が出ていた。

先輩はクルトさんとグルだから おそらくそれは本当なんだろうが・・・


どうなってるんだか・・・ここから出たら先輩に連絡を取ってみてもいいが、

ここまで隠されていたんだから、はぐらかされる可能性もあるか?


・・・いや、私が聞いたことには答えてくれていたはずだし

以前クルトさんとの念話で、隠しておく時期はすでに過ぎたと言っていた・・・

時間があれば一度 綾瀬や茶々丸と一緒に洗いざらい聞いたほうが良さそうだ。




なにはともあれ、結果的に敵の本拠地へ向かっている今

魔法世界に来て以来、私の心労は限界に向けて一直線だった。

  1. 2012/03/25(日) 00:57:51|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  076



新オスティアから旧オスティアへの移動中での飛行船内




side 千雨


先程の新オスティア総督府でのフェイトとの一件で

ネギ先生は闇の魔法の後遺症で一時的に意識を失い

今は、早乙女の飛行船の寝室で眠っている。


私達はアレから綾瀬達と合流し早乙女の船で回収、

宮崎や犬上達は明石がオスティアまでの道中で世話になった

運送関係の仕事をしている一般人の飛行船に搭乗し

2隻の船で廃都オスティアに向けて移動中。


「そもそも私達は何で廃都の方のオスティアに向って私たちは移動してるんだ?

オスティアは戦場になってるとは言え、

警備隊が優勢だったから戻ったほうがいいと思うんだが?」

「さっきも言ったが、宮崎がアーティファクトで得た情報だと

消されてしまった魔法世界の住人を復活させるのに

必要なアイテムを入手する事と、

ネギ先生の幼なじみと本物の神楽坂を救出すること、

それに旧世界への脱出するためのゲートポートが

廃都オスティアの近くに存在するからだ。」

「いや、だから一度新オスティアに戻ってクルトさんやヘラスのお姫様達の

援護を受けたほうがいいんじゃないかと・・・・」

「MM兵やオスティアの警備隊はともかく、

ヘラスはすでに当てにならんだろう。

龍樹はあっさりやられてしまったし、飛行戦艦の主砲もろくに効いてなかったしな。

・・・・何故MM兵やオスティア警備隊の攻撃は効いて

ヘラスやアリアドネーの警備隊の攻撃は効かないのかは謎だがな・・・」


『・・・・・どうしますか千雨さん?

いっそ、私達の知ってる情報も言っちゃうですか?』

『もう少し考えさせてくれ・・・コレは先生達はともかく

お前の同僚や、この世界の人達には酷な話だからな・・・』

『・・・確かにこの世界の人達の魔法は完全に無効化されるというのは問題ですが、

情報として教えておいたほうがいいんじゃないでしょうか?』

『は? 何言ってるんだ?

綾瀬、お前知り合いのコレットやセブンシープに

お前達は作られた世界の人間だって言えるのか?』

『確かにこの魔法世界は人工的に作られた世界だと聞いてますが

コレット達は関係ないでしょう?』

『おいおい、ちょっと待て。

お前この世界が作られた世界だという話を誰に聞いた?』

『このペンダントのアーティファクトを預かったときに

ソプラノ達から聞きましたが?』

『・・・・・先輩め・・・私には直接何も教えなかったくせに・・・

じゃあ、この世界の人達のことも聞いてないか?』

『この世界の人達の事って何ですか?』

『・・・・どうやら私達は お互い情報の交換が必要なようだな。

でないと話が噛み合わない。』

『そうみたいですね。』


「おい、長谷川に綾瀬、念話でこそこそと何を話している。」

「い、いいえ、別にたいしたことでは・・・・」

「そうだぞ、龍宮。

別にたいした話はしてないぞ。」

「だったら念話など使わず言葉で喋ればいいだろう・・・・

お前達・・・・・・何か情報を隠しているな?」


龍宮の目が怪しく光り、私と綾瀬を睨みつける。


魔眼は関係ないと思うが、私達の態度がおかしいのは

完全に見抜かれているようだ。


そうして私達が龍宮に睨まれていると、

不意に龍宮の背後のドアが開き、多少顔色の悪いネギ先生が現れた。


「千雨さんに・・・龍宮さん!?」

「あぁ、先生、目が覚めたか。」

「何故 龍宮さんがここに?

ここって・・・・ハルナさん船の中ですよね?」

「私はラカン氏からの依頼でな、

オスティアに来てから神楽坂の護衛を影からしていたんだが

総督府での戦闘があってから一緒についてきたんだ。

綾瀬達や神楽坂は無事にこっちに船に乗っているし、

宮崎達や他のメンバーも多少問題があったが別の船を確保して一緒に移動中だ。」

「そうですか・・・」

「少し失礼するぞ。」

「へ?」


龍宮がネギ先生の前に膝立ちになり、

先生の手を取って何か調べているようだが・・・


「ふむ・・・重度の急性魔素中毒の症状に似た症状が出ているな・・・

なるほど、コレが闇の魔法の影響か・・・」

「・・・・・・」

「早急に手を施さなければ、命に関わるぞ、ネギ先生。」

「・・・・分かっています、龍宮さん・・・・でも・・・」

「龍宮、その事だが皇女から貰った魔法球が丁度この船に積んである。

後で闇の魔法の巻物に居るエヴァの仮想人格に対処方法を聞いて

処置するというのはどうだ?

できたらお前にも力を貸して欲しい。

その魔眼なら私達に分からないことも分かるかも知れない。」

「なるほど、ダイオラマ球か・・・

それならばこの状況でも ある程度時間をかけて治療ができるな。」

「そ、それよりも状況はどうなっています?」

「今は多少計画が早まっているが、廃都オスティアに向けて移動中で

これから宮崎達の方でなにか重要な情報をつかんだということなので

その情報を確認し、作戦を練り直すところだ。」

「分かりました・・・・僕もその作戦会議に参加した後に

魔法球で治療に入ります。」

「ならば食堂に行こう、そこに全員集まって情報交換をしよう。」

「はい。」

「じゃあ、私達は・・・」

「お前達も来い。

お前達はどうも重要な情報を持っているような気がするからな。」

「「・・・・分かりました。」」


私達は龍宮に連れられる形で食堂まで移動する。


宮崎がどんな情報を掴んだか知らないが、

その内容次第では私達の情報も公開せざるをえないだろう・・・

魔法世界の住人の秘密を・・・





ネギ先生が食堂に入ると、皆心配していたらしく、

先生の安否を確認できてホッとしたようで食堂内が明るい雰囲気に変わる。


「皆さん!」

「ネギ! 大丈夫?」 「もう立って平気アルか?」

「ネギ先生・・・」                     「お邪魔してま~す。」

「ネギせn 「ネギくぅん!」 ・・・」 「ネギ君大丈夫!?」

「みんな・・・・良かった・・・・無事で・・・・」

「でっ・・・でもネギ君! 奴隷長やトサカさんや他の皆が・・・!」

「すまん・・・・ネギ、俺達が逃げる途中で

フェイト達の仲間の長身のローブの男に襲われてしもうてな・・・

なんとか俺達は無事やったんやけど、奴隷長や他の人達がやられてもうて。」

「・・・・・うん小太郎君、こっちもラカンがフェイトにやられてしまって・・・」

「あぁ・・・・聞いたで。」

「・・・・・」


お互いの状況を確認しあい、学校のメンバーは無事だったものの

魔法世界で知り合った人達が、何人かやられてしまった話しが出たことで

皆一様に暗い表情になる・・・そんな時だ、

宮崎が普段出さない大きな声でしゃべりだした。


「み、みなさん!

・・・・あ、あの、先ほど皆さんに念話で話した通り、

消されてしまった皆さんを救う方法があるんです!」

「・・・何・・・やて?」

「・・本当ですか!」

「本当! 本屋ちゃん!」

「あ・・・あゎ・・・は、はい!

・・・・その前にまずはこの世界の事や、

敵の使ったアイテムのことなどを説明しないといけません。」


宮崎達はフェイトの仲間の黒いローブの男と対峙したということは・・・

この世界の真実をあのアーティファクトで知った可能性も有るのか・・・?


「こ、コホン、それでは私が知り得た情報をお伝えします。」

「・・・・はい!」

「完全なる世界の魔術師、真名デュミナスの心を読み

彼等がこの世界の秘密を知り、それに至るチカラを手に入れたことが判明しました。

まず、この世界の秘密ですが・・・・」

「・・・・・・」

「この魔法世界は、以前ネギ先生達が推察したとおり、

数千年前に ある魔法使いによって火星に作られた人工の世界です。」

「・・・・やはり、そうでしたか。」

「ですが、問題はこれだけじゃないんです・・・・・」

「まだ、なにかあるんですか?」


宮崎はこちらの船にのっている綾瀬の知り合い、コレットやセブンシープ達、

それに向こうの船では村上達の顔色を伺いながら言葉に詰まった様子を見せる・・・


その様子をみた綾瀬は不思議そうな顔をしている。


(・・・・・やっぱりそこまで知ったのか。)


「え・・・? どうしたの本屋ちゃん?

その続きは?」

「あ・・・・はい・・・この世界・・・この魔法世界に住んでいる、

MM国民等の一部の人を除いて・・・・他の魔法世界の住人は

その時に・・・・その魔法使いによって人工的に作られた・・・

作られた人達の子孫なん・・・です。」

「・・・・・え?」 lll

「・・・な、なにを言ってるの?」 lll

「「「「・・・・・」」」」 lll


宮崎によって告げられた真実は、

ここに居る人の中で おそらく私以外は誰も想像もしてなかった内容だろう。


セブンシープ達は真っ青になってお互いを見つめ

綾瀬や他の人達も一部、龍宮や茶々丸を除いて全員 青くなっている・・・・


「・・・・か、彼等が持っているアーティファクト・・・

名を 造物主の掟 と言う鍵というか杖状のアーティファクt 「ちょっと待ってよ!!」 ・・・」


宮崎が重い空気の中、説明を続けようとするが、

それに綾瀬の知り合い・・・・コレットやセブンシープ達が待ったをかける。


「じ・・・じゃあ、なに?

私達は・・・・私は・・・・・・作られた人間だって言うの!?」 lll

「・・・・・・・・・・・・」

「・・・なんとか言いなさい・・・なんとか言いなさいよ!!」 #

「コレット!!」


映像越しの宮崎に向って怒りの表情で叫ぶコレットを

背後から綾瀬が抱きついて止める。


「コレット待つです!

落着くですよ!」

「これが落ち着いてられるわけ無いよ!」 lll

「そ、そうですわっ!

自分が過去に作られた人間の・・・人間と言えるか分からない者の子孫だと言われて

落ち着けるわけ有りませんわ!!」

「委員長・・・」

「そ・・・・そうだよ! そんなの嘘・・・きっとあの子が偽の情報を掴まされて・・・」

「そうですわ!」 「その通りです! お嬢様が・・・そんな事はありません!」

「だ、だけど本屋ちゃんのアーティファクトは、心を読むから・・・・あぅ・・・・」


早乙女の船の食堂内は騒然とし、

宮崎達の居る船の方でも、村上達がどうしていいか分からないような表情をしている。


コレット達は映像越しの宮崎にすごい剣幕で文句を言い、

その様子を観ている宮崎も涙目になって、どうしていいか分からない様子だ。

・・・・・イキナリこんな話を聞かされたコレット達の気持ちも頭では分かるが

宮崎も もう少し言葉を選ぶか、話す人や内容は選ぶべきだったろうな・・・


しかし このままでは話が進まない。

宮崎の話の様子だと鍵の事や敵の目的も分かっていると思われるが

このままだとその話を聞くこともできない・・・・

しかし、私には彼女達を止めるいい言葉が浮かばない・・・・





そうしてどれくらいの時間が立ったのか分からないが、

しばらくコレット達が宮崎に文句を言い、

それを変に神楽坂が弁護したりと、泥沼の様子になった時だ・・・

コレット達の前に茶々丸が歩いていき、コレット達に話しかける。


「すいません、少しよろしいでしょうか?」

「なんですかっ! 今大事な話しをしていr・・・・・・な!?」


茶々丸がセブンシープの前に行くと、

おもむろに上半身の服を脱ぎ、

腹部の辺りで手をゴソゴソと動かしたかと思おうと腹部が急に開く。

中には筋肉繊維のような物が見えたり機械のような、複雑な部品の集合が見える。


「な・・・・貴女・・・・・!?」 lll

「「・・・!?」」 lll

「はい、ご覧のとおり、私は人工的に ある科学者達によって作られた存在です。」

「・・・・貴女。」


セブンシープ達は茶々丸の身体を見て、その生誕の話を聞き驚いたことで

頭に上った血が少し降りてきて、多少落ち着きを取り戻したようだ。


その様子を確認した茶々丸は腹部のパーツを直し 服を着直す。


「私はこのように 先程の宮崎さんの話が真実なら

ある意味 貴女達の遠いご先祖と同じのように作られた存在です。」

「・・・・」

「ですが、私には今現在 私を家族同然に扱ってくれる人達がいますし

私を機械や道具のように扱う人達も 幸いいません。」

「「「・・・・」」」

「私はまだ生まれて数年しか経っていませんが、

貴女方はちゃんと御両親から生まれて 幼少時代を過ごし、

ご友人や ご家族と暮らし、ちゃんとその思い出も有るのでしょう。

先ほど宮崎さんは魔法世界の住人は、過去に作られた存在だと言いましたが

貴女方が 直接作られた存在で有るわけでもありませんし、

もっと言えば ある宗教では人は神が土から創り上げた存在だとか

科学的には人間の先祖は猿であるとか魚、微生物や単細胞生物とも言えます。

そういう意味では魔法世界の住人も、旧世界の住人もそう変わりません。

魔族や精霊は自然発生しますし、今の魔法科学なら人工的に作ることもできます。

過去の先祖の生誕にあまり心を囚われずに、

今の貴女達のご家族や周りにいる人、友人、その人達との思い出や

貴女達の記憶、感情、立場等、

貴女達を人たらしめる記憶や意思、環境を大事にしてください。

少なくともここには私や貴方達の出生がどうだろうと問題にする人はいませんし。

・・・・そうですよね? 綾瀬さん。」

「・・・・はっ!  そ、そうですよ!

私はコレットや委員長、ベアトリクスさんの

遥か遠いご先祖のことなんか知らないですよ。

それに人間じゃないって言えば、二人とも獣人じゃないですか。」

「ユエ・・・」 「「ユエさん。」」

「今大切なのは、敵の情報と目的です。

貴女方や私、旧世界の人間が昔はどんな動物だったかなど

後でいくらでも研究するなり調査すればいいかと思います。」


コレット達や私、それにこっちの船に居る人や

映像の向こうで茶々丸の話しを聞いていた人達も

茶々丸の話で少し落ち着いたようだ。


「す、すいませんでした・・・・私も少し言い方が悪かったというか・・・

配慮が足りませんでした。」

「・・・いいえ、私達も少し頭に血が上って言いすぎてしまいましたわ。

確かに今は私達の遠い先祖の出生や

元がなんだったのかは 今重要なことではありませんでしたわ。

報告を続けてくださいな・・・・そのかわり、

この件が終わったらゆっくりと貴女の話しを効かせてもらいますから!」 #


セブンシープも警備隊ということで、現状 何が重要かの認識はちゃんとできるようだ。

ただ、やはり頭には来てるようだが・・・


宮崎の方も、今の話で落ち着いたようで、報告を続ける。


「で、では報告を続けます!

先程の話した通りこの世界は作られた世界で

その際、この世界を作った魔法使い、創造主の力を使うことができる魔法具、

彼等がここ数日で使用可能になった魔法具 その名を 造物主の掟 といいます。」

「造物主の掟・・・・か。」

「造物主の掟には大きく分けて3種類あり、

まず、オスティアを襲った悪魔達が装備していたものが

戦闘用の簡易タイプ、マスターキーです。

簡易用と言っても これを持つ者に魔法世界の住人はまずかないません。

魔法世界の住人が使う全ての魔法が無効化されてしまいます。」

「・・・・・・それで、私やコレット、

アリアドネー警備隊やヘラスの艦隊の魔法が全く効かなかったんですのね。」

「「・・・・・」」

「次により高度に創造主の力を模した7本のグランドマスターキー、

今は1本失われたようですが 

今回、魔術師デュミナスやフェイトが持っていた物です。」

「・・・・だからラカンさん程の力を持っていてもフェイトに勝てなかったのか。」

「そして最後に 一つの グレートグランドマスターキー。

そこから引き出せる力や権限は この世界を作った創造主と同等とされ

まさに 世界 の最後の鍵と言えます。

そしてこの鍵の力を使えば消えてしまった人達を

もとに戻すことが出きるはずなんです。」

「待ってくれ、そのグレートグランドマスターキーを使えば

死んだ人間も生き返すすことが出きるのか!?」 lll


龍宮がいつもの落ち着いた様子とは打って変わって

なにか縋るような表情で宮崎に質問する。


いつもの龍宮らしくない態度だが・・・何かあったのか?


「いいえ、死んだ人間は生き返すことはできませんが、

今回、敵組織 完全なる世界はどういう理由からかは知りませんが

この魔法世界の住人を殺害することをしていないようなんです。」

「・・・どういう事だ?

だが、あの悪魔の攻撃でやられたものは砂のように消えてしまったぞ?」


私もラカンのおっさんが消えたときの様子を思い出してみるが

おっさんは砂のように消えていったはずだ。



「どうやら彼等は マスターキーを使っての攻撃を受けたものを

ある限定空間に送って 監禁しているようなんです。

何故そのようなことをするのか、

それと敵の目的までは読む時間がなかったので・・・すみません。」

「いいえ、これだけの情報を得られただけでもすごいですよ!」

「あぁ、いくら いどのえにっき の力があったとは言え

ここまでの情報を引き出すとは・・・」


確かに・・・こっちの世界に来て宮崎もかなり成長した。

もともと図書館探検部ということで見た目に反して

それなりに運動神経や危機回避能力は高かったと聞いているが

ここまでとは・・・


しかし、私が知ってる情報もほとんど再確認と言える内容だったし

特に私が追加することはないが・・・・・先輩から預かったこの鍵、

どうしたものか・・・・先輩は私達に自由に判断して行動しろと言っているし。


この場で鍵を持っていることを明かして

然るべき人に持たせたほうがいいんじゃないだろうか?


すでに向こうが鍵を持ち出した時点で

私が持っているアベレージは無くなったし

私はコレがなくても普通に攻撃が通るしな・・・


綾瀬の様子を見るとやはり同じように悩んでいるようで

ペンダントを握りしめて考え込んでいる。


「と、とにかく そのグレート・・・なんとかキーを手にいれれば

みんな復活 ハッピーエンドってコトだよね?

いいじゃん! 簡単じゃん! 速攻行こうよ!!」

「うんうんっ!

アーニャちゃんの救出もあるし行こうよ!」

「アスナさん・・・ し・・・しかし相手は・・・」

「ネギ君 ネギ君、あの魔術師さんなー

ウチらには手ぇ出さん言うてたえ?

のどかの話しでも魔法世界の人らは一応無事なんやろ?」

「ふむ・・・しかし その前提は変わり得る。

総督府では巻き込まれた形になったが、

自ら闘争の場に赴いた者まで見逃すほど

奴らもお人好しとは思えないな・・・」


「「「「「「「「・・・・・・・・」」」」」」」」


龍宮の指摘はもっともで、皆もそれが分かってしまったのか

不意に 一時の沈黙が訪れる。


「・・・・先生・・・・それでも私は 私の仲間のために、

私を逃がすために命をかけてくれた仲間のために 力を尽くしたいです。」

「のどかさん・・・・」

「ネギ君・・・私も・・・この世界でお世話になった人達のために

何かできることをやりたいんだよ。」

「ゆーなさん・・・」

「ネギさん・・・・」 「「ネギ君!」」 「先生。」 「ネギ先生。」 「ネギ!」


ネギ先生はこの船の食堂に集まっている皆や、

向こうの船の映像の人達を眺め、その決意を確かめる。


私もここまで来てこの世界の人達や、ラカンのおっさんを放っておいて

自分だけ逃げるのは目覚めが悪い。

綾瀬の方を確認するとやはり同じ気持のようで、

私の目を見つめ頷く。


・・・・茶々丸の方を見ると、諦めたような・・・・悲し様な苦しいような、

複雑な表情で私と綾瀬を見ている・・・


(アイツも複雑な表情が出きるようになったものだが・・・

何で 今この場であの表情が出るんだ?)


「・・・・・・・・フゥ・・・仕方ないですね。

みんなで行きましょう!

ただし無理はせずに、先生の言うことは聞いてもらいますよ。」

「ぃやっほ~~~っ!!」

「そう来なくっちゃ!」

「さっすがリーダー!!」

「で、行くの? 行っちゃうのっ!?」

「いえいえいえ、まだです、早いです。

僕はこれから 治療と救出作戦検討のためにダイオラマ魔法球に入ります。

皆さんもできたら順番いダイオラマ魔法球で休みをとってください。」

「治療?」

「あ いえ その・・・まぁ・・・・」


治療という単語に神楽坂 (?) が反応してネギ先生を心配し

体の様子を確認するようにベタベタと触っている。


先生もくすぐったいのか、神楽坂から逃げて

早乙女に航行の時間や航路について質問し、

皆も歓談をしている・・・・が、

この時 食堂内に茶々丸の姿がどこにもなかった。






side 茶々丸


「はい、やはり千雨さんや綾瀬さんもネギ先生に同行して

廃都オスティアに行くようです。」

『・・・やっぱそうなっちゃうよね~。』

『それはそうだヨ。

私だってその場にいたラ、着いて行かないなんて言えないヨ。』

『私も着いて行っちゃうでしょうね~。』

『ウチはちゃんと旦さんの言うことは聞きますえ。』

『『私達も同じです、千草様。』』

『ほら見ろ私の勝ちだ、チャチャゼロ、そのケーキをよこせ。』

『ッチ チサメノヤローハ ヘタレダカラ

ツイテイカナイッテ イウトオモッタンダガ・・・』

『バカめ、私の弟子がそんなヘタレなわけがないだろう。』

『何やってんのさ・・・・エヴァ達は・・・・

まぁ、とにかく、廃都の方には私達も行くし、

クルトがオスティアの敵を排除したら艦隊を率いて行くって言ってるから

こっちでもできるだけサポートするけど

最悪の時は・・・・お願いね。』

「かしこまりました。」

『茶々丸もネギ先生達に協力したい気持ちなんだろうから

嫌なことを頼むけど、お願いね。』

「はい、それでは千雨さんや他の方が来るといけないので

これで通信を切ります。」

『うん、じゃあね~。』

『茶々丸も頑張るんだヨ。』

「はい、それでは。」






side ソプラノ




私はオスティアのクルトの家で

皆と一緒に茶々丸の報告を聞いていたが・・・

茶々丸の声に不満が含まれているような気がした。


「・・・・・ふ~、やっぱ ダメかなぁ。」

「ダメだと思うヨ。」

「だよね~。」

「むしろ私や超さんには好ましい結果ですけどね~。」

「・・・何がダメなんだ、姉様?」

「ん~、茶々丸もきっと いざっ! て時になったら私の指示を無視して

千雨や夕映、ネギ先生に協力するんだろうな~って思って。」

「ふん・・・だが姉様だってそっちの方がいいと思っているんだろう?」

「まぁ ね・・・それでこその茶々丸だから。

あの優しい娘が目の前で困ってる人を見捨てるなんてできないだろうからね。」

「茶々丸の親としては、娘がいい子に育ってくれて

嬉しい限りダヨ。」

「そうですよね~♪」

「こっちは心配事が増える一方だよ。」

「旦さん、はい。

お茶でも飲んで気を落ち着けておくれやす。」

「ありがと~ 千草。」


千草から受け取ったお茶を飲み、一心地つく。

いつもながら千草のいれてくれる日本茶は丁度いい温度と

私好みの濃さで美味しい。


千草は私がお茶に満足している様子を見ると

ニコニコと機嫌よさそうに私の横で微笑んでいる。


私がお茶を楽しんでいると何か気に入らないことでもあったのか、

エヴァが多少いらつきながら今後の話をする。


「で? 私達はこれからどうするんだ?

いっそぼーや達が乗り込む前に私達で乗り込んで制圧してやるか?」

「それは どう考えてもマズくない?

まぁ、ネギ先生達が突入するタイミングに合わせて

こっそり侵入して、裏方らしく仕事を済ませて、

できたら先生達に見つからないようにこっそり帰ろうよ。」

「まぁ、見つからないようにというのは絶対無理だと思うヨ。」

「そこはなんとか言いくるめて、納得してもらう方向で。」

「今後のためとは言え、ソプラノもめんどくさい事をするものだネ。」

「超だって同じ立場だったら似たようなことをするんじゃない?

学園祭の時だって 成功してたら

こっそり裏から世界を監視するつもりだったんでしょう?」

「それはそうだヨ。

私のような知識や力を持った未来人が表で派手に動いてたら

すぐに目の敵にされて消されてしまうヨ。」

「そういうわけだから 向こうではコソコソとネズミのように行こう。」

「全く・・・私の主義に合わんな。」

「キニイラアナイヤツハ ミナゴロシニスレバ イインダヨ。」

「・・・・こうやって見ると、エヴァンジェリンさんとチャチャゼロさんって

本当によく似てるんですね。

製作者の心が現れてるというか・・・」

「・・・なっ!?」 lll


葉加瀬の指摘がなにかエヴァの急所に決まったようで

エヴァは顔面蒼白でチャチャゼロを見つめ固まってしまった。


「ン? ドウシタゴシュジン?」

「放っておいてあげな チャチャゼロ。」

「??」


私達は 一人状況がわからず不思議そうな顔をするチャチャゼロと

固まってしまったエヴァを お茶請けにしながら

皆でお茶を楽しむことにした。

  1. 2012/03/24(土) 02:55:28|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  075



綾瀬夕映達が神楽坂明日菜達と合流し脱出を開始する少し前・・・




新オスティア 総督府 広場




side 千雨



「ネギ坊主・・・大丈夫アルか?」

「ハ、ハイ 古菲さん、もう何とか一人で大丈夫です。

この広場を抜ければ 地下通路のシャフトに着くはずです。

急ぎましょう。」

「行きましょう千雨さん。」

「・・・あぁ。」


今は先生達と無事に脱出することがまずは大事だが、

クルトさんはあの後、古菲達が乱入してこなかったら

何を言おうとしたんだろうか?


(この魔法世界は過去に何者かによって火星に作られた世界ですが・・・)


作られた世界ですが・・・か。

あと1分・・・いや、数十秒でも時間があればよかったんだが・・・

とにかく今は脱出することが先決か。


私達が広場の脇を駆け抜けていると

どこかでかなり大規模な戦闘でもしているんだろうか?

爆発音や銃声、魔法を使用した戦闘の音が聞こえてくる。


「舞踏会会場の方で戦闘が行なわれているみたいですね・・・」

「・・・・そうだな、今回の舞踏会には

今回の祭りに参加した各国の要人がほとんど参加しているからな。

敵が狙うなら最高の機会だろうな。」

「デモ、高畑センセが言うには

来賓客の被害はかなり少なく済んだらしいアルよ。」

「クルトさんもその辺は分かっていたんでしょうね。

かなり厳重な警備状況のようでしたから。」

「そうだな・・・・・っ!?

先生ッ!?」

「「!?」」


広場の方から急に激しく金属同士がぶつかったような音が聞こえたかと思ったら

今度はガラスが割れるような音が鳴り響き、

広場の何も無い空間から重装備のラカンのおっさんが降ってきた。


「ラカンさん!?」

「・・・・ハァ、ハァ・・・・よぉ・・・ボーズじゃねぇか。

最後に会えて・・・良かったぜ・・・」

「!?」


最後? どういう意味だ?

ラカンのおっさんは疲労はしているようだが

外傷はそれほど無いが・・・


私達がラカンさんを確認したその直後、

またガラスが割れたような音が聞こえたかと思ったら、

空間から白髪のガキ・・・? が成長したような感じの男が現れた。


「・・・・ッ!?  フェイト!!!」

「・・・・ネギ・スプリングフィールド・・・

ここに空間を開いたのは・・・あなたの意志か?

ジャック・ラカン。」

「ぬんっ!」


ラカンのおっさんはすぐに立ち上がり戦闘態勢に入ったかと思ったら

自分の周りに大量の剣を主体とした武器を召喚し

フェイトに向って投擲するが、フェイトの張っていると思われる障壁に

触れると液体のように崩れ落ち消滅していく。


直ぐ様おっさんは巨大な剣を召喚し

フェイトに向って投擲するが、やはり同じように障壁に当たると消滅する。


「何度やっても無駄だよ、無意味だよJ・ラカン。

全てを分かっていて何故向かってくる?」


フェイトが一度目を閉じ、魔力を集中しその後目を開くと同時に

何か攻撃したようだが、おっさんはその場から半身身体を動かし

回避したが、右腕をやられたようだが・・・・なぜか出血は殆ど無い、

どうやら何かの魔法かアーティファクトで創りだした義手のようだ。


「・・・・!?

やれやれ・・・頭を狙ったんだけどね。

ここまで持つだなんて・・・貴方には本当に感服するよ。」


何かがおかしい・・・いくらフェイトが強いと言っても

あのラカンのおっさんの障壁をものともせずアレだけの攻撃が出きるだろうか?


ネギ先生との拳闘大会の試合でおっさんの実力はある程度分かっているが

私が、フェイトと何回かやりあった経験から考えても

この状況は考えられない・・・私はフェイトの様子を観察してみるが

フェイトの魔力の充実具合は確かにかなりのものだが

おっさん相手にアレほど圧倒できるほどではない・・・

それでは二人に何があったのだろうか?


観察していると、フェイトが自分の身の回りに展開している、

武器の中に、見覚えのあるものが一つ浮かんでいる。


「・・・・・っ!?」 lll


見覚えがあるも何も、私が先輩から預かってる鍵 そのものだ。


「今の貴方と僕には圧倒的な力の差がある・・・象と蟻・・・

いやそれこそ字義通りに 神と人ほどの力の差が・・・

それを十分に理解している・・・何故だ?」

「ラカンさんっ!!」

「来るな!

へっ 若造・・・フラフラじゃねぇか・・・

そこでおとなしく最後まで見とけ。」


そうネギ先生に言うと、おっさんはやられた右腕の部分に

アーティファクトを使ったのか?

巨大な、おっさんの身長ほどもある巨大な腕のような

武器を召喚しフェイトに向って構える。


「・・・貴方には似合わぬ無様な武器だ、何故だ・・・?

何故貴方はそんな顔で戦える?

すべてが無意味だと知らされながら・・・

いや、貴方はすでに知っていた・・・10年前、いや、20年前のあの日から・・・

MM上層部がひた隠しにするこの世界の秘密に・・・」


この世界の秘密?

この魔法世界が火星に作られた人造世界だということか?

・・・いや、それにしては話が繋がらない。

魔法世界が人工的に作られたものだとして

それがラカンのおっさんに何の関係がある?


あのフェイトの言い方からすると、

それを知ったらラカンのおっさんの戦意が削がれるような内容らしいが

この魔法世界が人工的に作られたものだとして

それがおっさんの戦意に繋がるだろうか・・・・


魔法世界、人工的に作られた世界・・・MM、元老院・・・MMの国民?

鍵、魔法世界の住人にはこれに抗うすべはない・・・MMと魔法世界の住人の違い?


「この世界の無慈悲な真実に。

絶望に沈み神を呪ってもおかしくは無い真実だ。

事実、これまでに僕が見てきたものは皆そうだった・・・

何故だ? 真実を知り 尚 20年・・・

何故貴方はこの意味なき世界をそんな顔で飄々と歩み続けられる?」

「ほ?

・・・何だ てめぇ、んなこともわかってなかったのか。

真実? 意味? そんな言葉 俺の生にゃあ何の関係もねぇのさ。」

「・・・ッ、ならば・・・

その真実に焼かれて消え去るがいい・・・ 幻よ !!」

「・・・っ、皆下がってください!」 lll


ネギ先生が私達の一歩前に出て魔法障壁を全力で展開する。

本来なら私も協力して障壁を張るべきなのだが

私はフェイトの最後に発した単語と今までの思考が噛み合い

一時 思考停止状態になっていた。


そんな状況でも時間は流れていく。

フェイトが大量に召喚した釘の様な形状の石柱が

ラカンのおっさんに向って大量に降り注ぐ。


「ラカンさん!!」


おっさんはフェイトの攻撃で発生した粉塵にまぎれて

フェイトの背後に回りこみ殴りつけるが、

それに反応したフェイトに防御され、近接戦闘に持ち込まれるが

フェイトの鍵を使った 魔法世界の住人 に対しては必殺の攻撃を回避し

背後に周り、フェイトを左腕で殴りつけ、フェイトの動きが止まった隙に

ついに右手の巨大な拳を叩き込む事に成功した。


「ぐ・・・・こ、これも無意味だよ、J・ラカン。

結果はもう決まっている。」

「・・・フン。

けど、楽しかったろ?」

「・・・・!」

「もちっと楽しめや、フェイト。」


おっさんがフェイトの名を呼んだ時、

巨大な右手から爆発音が聞こえ、

肘の部分に突き出していた鉄柱が拳に方に向かって縮んでいき、

爆発音と衝撃波と共にラカンのおっさんの右拳がフェイトに叩き込まれた。


「ス、スゴイ!!

あのフェイトを倒してしまったアルか!?」

「ラカンさんっ!!」


おっさんの攻撃で辺りに舞い上がった粉塵が収まり始め、

二人の様子を確認しようとすると・・・


おっさんとフェイトが居たその場には、おっさん一人だけが立ち

自分の左腕を眺めていた。


「・・・・なるほど、限界ってわけか・・・

確かにもう結果は決まってやがったな。」

「ラ・・・ラカンさん・・・」

「・・・ぼーず。」


ラカンのおっさんの身体はまるで人体を構成する物質ではないかのように

サラサラと・・・まるで砂か灰のようにゆっくりと風に舞って削れていく。


「まぁ・・・なんだ。

おっさん世代の矜持として拭き残しはサッパリ拭ってやりたかったが、

どうも、全部押し付けることになっちまいそうだ。」

「ラ・・・カン・・・さん・・・?」

「悪ぃ。

まぁ、てめぇにならやれるさ・・・」

「・・・・・・・J・ラカン・・・」

「ラ・・・ラカンさんッ!!!」 lll


おっさんは不意に吹いた強い風にそのまま身体を削られて

まるで砂の山が海の波に呑まれるかのように消え去っていった。


(幻か・・・・・・・やっぱり・・・そういう事だったんだな・・・

この世界の秘密というのは。)




「・・・・・J・ラカン。

最後まで・・・わからない男だった・・・・」

「な・・・無傷アルか?」 lll

「・・・フェイト・・・・・・・・」 #

「!?

ダメだ! 先生!!」

「フェイト・・・アーウェルンクスッ!!」 #


ネギ先生は、目の間でラカンのおっさんがやられたことで

理性を失い、闇の魔法を全力で発動し闇の魔法に呑み込まれ始める。


「グゥ・・・・ガッ・・!?」


ネギ先生のその様子は、一度だけエヴァに見せてもらった

彼女が全力で闇の魔法を発動した時のように・・・

いや、それよりももっと悪魔に近い姿に魔力を見に纏い、変化していく。


「フ・・・」

「ア゛ァアッ!!」


ネギ先生はそのまま怒りに身を任せてフェイトに突っ込んでいく。

フェイトのもとに辿り着く、ほんの数瞬に、

雷の投擲を無詠唱で発動し、フェイトに叩きつけていく。


「ちっ・・・あんな状態なのに あの魔法を無詠唱で発動するのか・・・

こんなの私じゃ止められねぇぞ。」 lll



「やるのかい? ネギ・スプリングフィールド。」

「クッ!!」

「いいだろう、やろう。   ネギ君。」

「オォオオッ!!」 #


ネギ先生が理性を無くし、闇の衝動に呑まれ、

フェイトとの戦闘を開始しようとしたその瞬間・・・


「まぁ、落ち着け。」


不意に何かがネギ先生の頭を殴りつけたように

ネギ先生は前のめりに倒れかける。


「えっ・・・今のは・・・ラ・・・」

「・・・・・・フフッ、心底呆れた男だ・・・愉快だよ。

・・・今日はやめとこう ネギ君。」

「な!?」


フェイトはそう告げると水の転移魔法でその場から姿を消し、

どこかへ消え去っていく。


「ま、待てっ! フェイト!!」

『やめとけ やめとけ 今のお前じゃ勝てねぇよ。』

「・・・!!

ラカンさんッ!?  ラカンさんなんですか!?」


ネギ先生がさっきから聞こえるラカンのおっさんの声の発生源、

ラカンのおっさんを探してあたりを見回す。


するとネギ先生の背後にうっすらと魔力で構成された精霊のような・・・

透けて見える身体のラカンのおっさんが現れ始める。


「おっさん・・・」

「ラ・・・ラカンさん・・・・・」

『よぅ♪』


ネギ先生もラカンのおっさんの姿を見て落ち着いたようで、

魔力で構成さた悪魔の様な爪や翼が崩れていき

元の姿に戻って行く。


「ラ・・・ラカン・・・さ・・・ん?」

『ん? この姿か? 気合いだ。

全ては気合でなんとかなる。』

「・・・おっさん・・・おっさんと私達じゃ やっぱり・・・そうなんだな?」


私はなんとかネギ先生と古菲に悟られないように言葉を選ぼうとするが

うまく表現できずにいた・・・・が


『ふむ・・・どう言うわけかしらねぇが、千雨は世界の真相は掴めたようだな。

なら、話は早ぇぜ。

見ての通り 奴らは世界の秘密に繋がる力を得たみてぇだ。

時間がねーから 詳しくは千雨の嬢ちゃんにでも聞けばいいが・・・

俺じゃ 今の奴らにはてんで敵わねぇって訳だ。

奴らを止められるのは、お前達だけだ。』

「・・・・・!」

『まぁ、ガキのてめぇに世界を背負え、とまでは言わねぇ。

・・・アスナを頼む。』

「え・・・?

アスナさん・・・・アスナさんがどうかしたんですか!?」

『奴らが 造物主の力を得ている以上、

ホンモノのアスナは向こうの手にあると考えるべきだ。』

「え・・・? ホンモノ?

ラカンさん、今なんて!?」

『おーう、千雨!』

「な、なんだよ・・・・」

『余計な事押し付けちまって悪ぃ~な。

あの二人やクルトが 後はうまくやってくれるとは思うが、

今の暴走を見て分かるとおり、コイツはまだまだだ。

バカやらねぇように見ててやってくれねぇか?

今はぼーずの周りにいる奴で嬢ちゃんだけが

闇の魔法を・・・・己の闇を克服しているみてぇだから頼むぜ。

その辺を見てやってくれ。』

「なっ・・・・バ、バカ言ってんじゃねえよ!

何で私が! 先生の世話は神楽坂の仕事だろう!?」

『今 お前達の傍らにいるアスナはおそらく偽物・・・・替え玉の幻だ・・・』

「なっ・・・?」

「「・・・・!!」」

『いや・・・偽物とはいえねぇか・・・俺や・・・この世界のように・・・』

「あ・・・ラ・・・カンさ・・・ん・・・」


徐々にラカンのおっさんの身体が崩れていく・・・


『へっ・・・じゃあな、ぼーず。

闇に食われるなよ?

・・・・後ろじゃねぇ、前を向いて歩け!』

「ラカンさんっ!!」


おっさんの身体は・・・ネギ先生の方に置いた右手と口元が残るだけ。


『前を見て歩き続ける奴に、世界は微笑む!』

「ラカ・・・ン・・・さ・・・ン・・・」

「・・・・・」


おっさんは最後の言葉をネギ先生に告げると

風に乗って消えて行った。


「ラカン・・・・・・ラカンさんっ!!」

「・・・・・・・」

「・・・・バッカ・・・が・・・・・・

最後に面倒事だけ押し付けて消えてんじゃねぇよ・・・ったく・・・・」




ラカンのおっさんが消えていった夜空を眺めてみるが・・・

星がぼやけて見えるだけで、そこにおっさんの姿はなかった。






side 茶々丸


「キタキタキターーーッ!!

コレだよコレ!!

B級ハリウッド展開!!

私が求めていたのはコレだーーッ!!」

「巨大召喚魔の触手、未だ増殖中。

周辺空域の飛行魚を片っ端から襲っているようです。」


ネギ先生達と別れた後、私は早乙女さんの船のオペレーターとして

巨大召喚魔からの逃亡中。


相坂さんが現在銃座に座って召喚魔の触手や飛行する悪魔達を迎撃してますが

なかなか敵の数が多くて苦戦しているようです。


「巨大召喚魔本体にはヘラス帝国守護聖獣、古龍龍樹が投入された模様です。」

「えええっ マジで!?

・・・・って 怪獣大決戦じゃん! 案の定!!」

「オイッ ヤベェぞ!

触手に行く手を防がれちまった!!」

「なにぃいいいい!?」


前方を確認すると召喚魔の触手が前方で円を描く様に展開し

私達の船の進行方向を防いでいる。


「やるじゃないっ!!

光子魚雷 一番二番発射!!」

「一番二番発射・・・しかしハルナさん、退魔魚雷じゃないんですか?」

「ノリよ! ノリ!!

続いて主砲スタンバイ!!」

「主砲、スタンバイ。」

「魚雷の爆破のタイミングに合わせて主砲を発射して

相乗効果で一気に抜くよ!」

「了解。」


先ほど発射した魚雷が前方の触手に迫って行く。


「今だ! 『主砲ッ・・・発射ぁ!!』」

「主砲、発射。」


ハルナさんの主砲発射のタイミングが完全に決まったようで

魚雷の爆発と主砲の相乗効果で、

進行方向の召喚魔の触手を破壊。


そのまま私達の船は触手の戦闘範囲から無事抜け出せたようで

ひらけた空域に出る・・・が


「接近警報、右後方から何か巨大な物体が着ます。」

「げげっ!?

全力回避 取舵一杯!!」


ハルナさんの指示で舵を取り回避行動に移る。


船が回避行動を取った直後、

もともと船が居た空域を何か巨大な手のような物体が通り過ぎていく。


「巨大な物体の正体が分かりました。

触手を操っていた召喚魔の本体の一部です。」

「そんなの見りゃ分かるわよっ!!

怪獣大決戦の現場に出ちゃったじゃない!?」 lll

「ーーって、オイオイオイ龍樹あっさりやられちまってんじゃねぇか!?」

「先ほど私達の船に接近した物体は巨大召喚魔の左腕部分を使用しての

龍樹に対する攻撃だったようですね。」

「何冷静に分析しちゃってるのよ、茶々丸!」

「しかしハルナさんが、船のオペレータたる者は

何時いかなる時も報告は冷静にするようにと・・・」

「今はそれどころじゃないわよっ!」

「オイオイ冗談やってる場合じゃねぇぜ、二人共。

龍樹は一発でやられちまうし、ヘラスの艦隊の攻撃も全く効いてないみたいだぜ。

パル姉! ずらかった方がいい!

・・・・おいっ どうした?

早く逃げねぇと!」

「いや、まぁ そうなんだけど、いずれ世界を制覇するものとして

ここで逃げる選択はどうかと一考・・・」

「命あっての物種だろぉぅっ!!

おい、茶々丸の姉さんもなにか言ってやってくれ!」

「カモさん、少々お待ち下さい。

はい、それで使用してもよろしいということでしょうか?』


召喚魔の触手から抜け、巨大召喚魔を確認した後、

この船があの召喚魔から逃げられる可能性を計算したところ

3.25%の可能性しかなかったので、私は超鈴音に連絡を取り

アレに対処できる武装の使用許可を取っている。


『いいヨ、こっちでも龍樹がやられた時点で

どうにかしなくちゃいけなかったからネ。

茶々丸の方で処理してくれるならアル・イスカンダリアを使ってもいいヨ。』

『了解しました。

・・・上の方から武器使用許可が出ましたので

あの巨大召喚魔をこちらで排除することにします。」

「上の方ってどこからさ!」

「おい、茶々丸の姉さん、いくらなんでもそれは無理だろ!」

「大丈夫です、私は甲板に出ますので

操縦の方はハルナさんお願いします。」

「茶々丸ちん、本当に大丈夫なの?」

「スペック上、問題は有りません。」

「だけど、アレをなんとか出来る武装って・・・何も持ってるように見えないけど?」

「話は後で伺います、今は時間がありませんので。」

「あ、おぃ 姉さん!」


カモさんが何か言いかけてましたが、

時間がないので私は二人を操縦席に置いて、

甲板に向って駆け出す。




甲板に着くと・・・

さよさんが巨大召喚魔を見て腰を抜かしたの甲板に座り込んでいた。


「さよさん大丈夫ですか?」

「へ? ・・・・あ、茶々丸さぁん・・・あ、アレ・・・

あんなおっきいのどうしたらいいんですかぁ?」 lll

「私が対処しますので、少し下がっていてもらっていいでしょうか?」

「あ・・・はい。 どうぞ どうぞ。」

「ヘラスのテオドラ皇女やMM議員、来賓の方々を

ここでやられるわけにはいきません。

二一三〇式 超包子衛生支援システム 空とび猫(改) 起動します。」


猫耳形の衛生との通信装置と飛行ユニット、

ネコ型 (?) 照準器を召喚し、私は巨大召喚魔に向かい

照準器で射撃座標を指定し通信機で衛生に送る。


『何それ!? レーザー照準装置・・・・・ってことは、

まさか、夢と浪漫の詰まった衛星兵器ッ!?』



「威力が大きすぎて個人戦闘ではとても使用できませんが、

アレほどの巨大な質量の相手や、

対軍用ではかなりの効果が期待できる武装です。

・・・・艇長、標的との距離を維持してください。」

『りょ、了解!』

「・・・衛星とのリンク 良好、エネルギー充填完了、

・・・発射します。」


私が照準器のトリガーを引くと衛星へ発射命令が通信され

衛星から巨大召喚魔へと強力なレーザーが射出される。


レーザーの直撃を受けた巨大召喚魔は一撃で本体部分が消滅し

本体消滅と同時に触手も消滅していく。


「敵の消滅を確認しました。」

「すごいです! 茶々丸さん!

あんなおっきい魔物やっつけちゃうなんて!」

「ありがとうございます、さよさん。」

『す・・・・すごーいっ!

茶々丸ちんすげぇー、衛星兵器も搭載してるロボメイドなんて最強じゃない!』

「何が最強か分かりませんが、

この攻撃に耐えられる魔獣や魔物は 私のデータ上には存在しません。

それよりもハルナさん、この空域の魔物は後は小型の飛行タイプのみですので

このままネギ先生達との合流地点まで移動しましょう。」

『お、OK~。

茶々丸ちんも操縦席に戻ってオペレーターの続きを頼むよ~。』

「了解しました。」



ハルナさん達とネギ先生達との合流地点に向かう為、

私は甲板から操縦室へ戻った。






side 千雨




フェイトとの戦いで、ラカンのおっさんが居なくなってしまい

落ち込むネギ先生と私達のところに急に宮崎から念話が届いた。


『先生! 先生っ!

時間がないので要点だけ言います!

誰か大事な人が消されてしまっても 復活の方法はあります!

誰かが消されてもあきらめないでください!』

「え・・・・? の・・・どかさん?」

「?・・・・どういうことだ? おい・・・宮崎! 本屋っ!!

っち、もう念話切ってやがる。

と、とにかく先生、私達も早く合流地点に向かおう、

そこで宮崎から詳しく今の話を聞こう。」

「そ、そうですね・・・今はとにかく・・・・・クッ・・・・・」 lll

「ネギ坊主!?」


古菲が様子のおかしいネギ先生に駆け寄ると

そのタイミングに合わせたように私達の周りが光で照らされる。


「ネギ先生ぃ~~っ!!

皇女様が 軍を出して悪魔を押さえてくれてますーーっ!

今のウチに逃げましょう!

はやく はやく!」


声のする方向を見ると早乙女の船に乗った相坂がこっちに向かって手を振っている。


「さよっち!

合流地点の皆はどうしたアルか!」

「なんだか連絡が来て、別の船で先に逃げるそうですーっ!」

「ぐ・・・・っ」

「!?」


ネギ先生の様子がおかしい・・・

胸を押さえて苦しそうにうずくまっている。


「グッ・・・・・うぅ・・・・くっ!」

「ネギ坊主!」 「「先生っ!!」」

「あ・・・がっ・・・・あぁああぁっ!!」

「先生!」 「ネギ坊主!!」

「クソッ、マズイ 闇の魔法の後遺症が出始めたんだ!

古菲! 先生を担いで急いで船に乗せて寝かせるんだ!」

「お、おぉぅ、わかったアル!」



こうしてネギ先生は古菲に背負われて早乙女の船の寝室に担ぎ込まれていき

私達はなんとか無事 (?) に早乙女達と合流できた。

  1. 2012/03/24(土) 02:55:01|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  074



新オスティア 総督府



side 千雨




闇の魔法の後遺症で苦しむネギ先生を古菲が抱え

私達が特別室から舞踏会会場まで戻ってきた時には

既に来賓客はほぼ避難が完了し、MMの警備兵や

クルトさんの私兵だろうか?

MMの兵と連携して見たことの無い鎧を着た兵士が

先ほど特別室で見たような悪魔の軍団と戦っていた。


上空にはMMの軍艦が何隻も並び、一斉射撃で戦線を維持している。


「ネギ君! 皆こっちこっち!!」


声の聞こえる方を見ると、早乙女が手を振っている姿が見えた。


周辺では、桜咲や長瀬が悪魔相手に戦闘中で

犬上や神楽坂が村上達、非戦闘員を早乙女の船に避難させているところだ。

早乙女の船の上では相坂と茶々丸が船に備え付けられた銃座に座り

悪魔の軍団に向けて攻撃をしている。


「皆ぁ~ 早く私の船に乗り込んで!

この場所じゃ、避難したとは言え、総督府が近いから

MMの軍艦も私の船も満足な武装が使えないんだよ!」

「の、乗り込めって言ったって、

そっちの船をもっと近づけてくれないと魔法が使えない私達じゃ

どうしようもないよ~!」 lll

「くっ・・・・分かったわ、楓ちん!

例のアーティファクトで皆くるんで乗せちゃって!

小太郎君はその間戦闘を楓ちんと交代して!」

「承知。」

「任せとき!」

「!?・・・・あ、アレは何でござるか!?」

「あ、今度は何・・・・・は?」 lll


長瀬が指を差した方向を見ると、

雲海の中から何本物触手のような物が現れて

MMの軍艦を拘束しようと動いている。


軍艦の方も回避行動や攻撃でなんとか回避しているが

このままだと時間の問題だろう・・・そう思っていると

雲海から更に触手の本体だろうか?

大型の悪魔が現れて、総督府の舞踏会会場に手をつき

オスティアの浮遊大陸に乗ろうとしている。


大型の悪魔が舞踏会会場に手をついた時の衝撃や、

会場の破壊で、早乙女の船に乗り遅れた佐々木達が

空中に投げ出されたが、長瀬がなんとか間に合い、

アーティファクトのマントで受け止め、落下死だけは避けられることができた。


「おぃーい、楓姉ちゃん皆は無事かー?」

「大丈夫でござる。

しかしマズイでござる、バラバラになってしまった・・・・しかしこれは一体・・・む?」


長瀬も気がついたようだが

協力な魔力反応があった方向を見ると

総督府の外壁に作られている塔の上で

ゲートポートを襲った白髪のガキの仲間の黒いローブを着た長身の魔法使いが

魔方陣のを展開し悪魔の軍団を召喚してた。


「マズイでござるな・・・敵がうじゃうじゃ出てきたようでござる。」

「ちょっと ちょっと!

コレは一体 何なのよーーっ!?

ちょっとパル どうなってるの? どーゆーことよ!?」

「そんなの私にも分からないわよアスナ!

イレギュラーよ、完全に想定外っ!!

とにかく逃げて!!

みんなバラバラに逃げてーっ!!

プランBよ!

第2集合地点に向って! そこで拾うわ!!」

「「「「了解 (承知) 」」」」



私は特別室に行ったメンバー+古菲と、桜咲は近衛と、犬上は村上と、

長瀬は佐々木、明石、和泉、大河内と、一人はぐれてしまった神楽坂は単独で

計画にあった第2集合地点に向って移動を開始した。






side 夕映


私達、アリアドネーから派遣された警備隊は

オスティア総督府の警備隊と連携して、

来賓客の避難誘導をしながら会場で悪魔 (?) 相手に戦闘中。


オスティア警備隊の連携がいいおかげで

来賓客の避難は大体終わっt・・・・・「皆さん、あそこに逃げ遅れた女の子が!」


委員長の指示した方向を見ると悪魔に今にも襲われそうな女の子がいます。


「アネット・ティ・ネット・・・」 「タロット・キャロット・シャ・・・・・・」


女の子に一番近い位置にいたコレットと委員長が

魔法の射手を詠唱し悪魔に攻撃を仕掛けますが・・・


「「なっ!?」」

「・・・魔法が効かない・・・いえ、掻き消された!?」 lll


委員長とコレットの魔法を無効化した悪魔が

攻撃してきた委員長に襲いかかろうとする。


「委員長! 紅き焔!!」


委員長の魔法が効かなかったが、私が放つ魔法は何故か効いたようで、

悪魔は私の魔法の直撃を食らい、消滅して行く。


「!?

・・・っ装剣!!」


背後から別の悪魔が襲いかかってきたようで

直ぐ様、警備隊の剣を呼び出し、カウンター気味に突き刺す。


「ベアトリクスさん!」

「ハイ!」

「「アリアドネー九七式 分隊対魔結界!」」


「コレでひとまず持ちます!

応援を待ちましょう。」

「す、すごーい ユエ!!」

「ユエさんっ、こいつらは一体なんなのですっ!?

こんな大量の悪魔が一度に発生するなんてあり得ませんっ!」

「悪魔? 魔族なの?」



「アレはね・・・召喚された魔族じゃなくて、

闇の魔素を編んで作った魔物の影・・・影使いと人形遣い両方の技術を使って

創り上げる人造の魔族みたいなものかな?

20年前の大戦で完全なる世界が使っていた魔法だよ。

・・・・・そうだよね? エヴァ?」

「自分の知識に自身がないなら

偉そうにひけらかすような事はしないほうがいいぞ?

姉様。」



「・・・・・・・・は?

ソプラノに・・・・エヴァンジェリンさん、それに千草さんも・・・・?」 lll

「はろ~、夕映、頑張っているみたいだね。」

「・・・な、なんでソプラノ達がこんな所にいるんですか!?」




side ソプラノ


「・・・な、なんでソプラノ達がこんな所にいるんですか!?」

「なんでって・・・

夕映におみやげを持ってきてあげたんじゃない。

はい、コレ。」


私は夕映の手に持ってきた Grand Master Key を収納したペンダント持たせ、

一緒にエヴァの作った説明書 (?) の巻物を渡す。


私が夕映と話をしている間に、

千草が式神を呼びだし、周辺の悪魔掃討にかかる。


「貴女達! こんな所で呑気に会話しないでくださいます!?」

「・・・なんですか? コレ?」

「ちょっと! ユエさん無視しないでくれます!!」 #

「その巻物は私が作ったその鍵の説明書だ、今すぐ読め。」

「旦さん、エヴァはん、早うせんと他の方が来てしまいますえ?」

「そうだったね、じゃあ、夕映また後でね~。」

「・・・・・は、はぁ・・・」


どさくさにまぎれて渡すものを渡し、伝えることを伝えた私達は

エヴァの影を使った転移魔法で、外に展開しているMM戦艦部隊の旗艦、

クルトが居る場所に転移する。




side 夕映


なんだったんでしょうか・・・今のは?


と、とにかく、ソプラノ達が着た時に千草さんの式神が

周辺の悪魔を一層していってくれたおかげで

少し時間が稼げそうです、その間にソプラノがくれた巻物の方を読んでおく。


周辺ではMM警備隊が部隊の再編成をして、

会場の外から攻めてくる悪魔に対して防衛の陣形を再構築している。


「こ、コレは・・・・・」 lll


エヴァンジェリンさんが作ったと言う説明書を読んでいくと、

このアイテム・・・鍵の非常識な能力に驚く。

それに敵の一部が鍵と同形状の物を持っているのを見るところ、

先程のコレットや委員長の攻撃が無効化されてしまった理由がわかった。


(・・・・そう言えばベアトリクスさんの攻撃は効いてましたね。

彼女も旧世界かMMの国民なんでしょうか?

なにはともあれ、今この場においては心強いです。)


「分かりました! 委員長とコレットは、女の子を守ってあげてください。

敵には二人の攻撃も防御魔法も効きませんので

回避に徹してください!」

「な、なんで私とコレットだけなんですの!」

「そうだよユエ~!」


「お二人はこの魔法世界の住人です。

魔法世界の住人の魔法は敵が持っている特別なアーティファクトのおかげで

無効化されてしまうんです。

ベアトリクスさんは恐らく本人か、先祖に旧世界出身者居るんでしょう。

旧世界出身者以外の魔法は無効化されてしまうので、気をつけてください。」

「そんな非常識な!」 lll


私が巻物を読んで、委員長達を説得している間に

敵が再度侵攻をかけてきたようで

MMの警備隊が戦闘状態に入っている。


「ユエさん、MMの警備隊も 今はなんとか防衛できているようですが、

少々分が悪いですね・・・・数が多すぎます。」

「そうですね、向こうもそれが分かっているようで、

徐々に引いてますね・・・それにしてはMM警備隊は落ち着いていますね。」


MMの警備隊はこの攻撃を事前に予期していたかのようで、

敵襲で一時混乱したもののすぐに立て直し、

落ち着いた行動で来賓客の避難や防衛戦に徹している。


「私達には何も連絡が有りませんでしたが、

事前にこのテロが予期されていたのでしょうか?」

「委員長・・・そうですね、練度が高いのもあるでしょうが

作戦行動が計画的なのか、落ち着いてますね。」


委員長とコレットが助けた女の子を落ち着かせていると、

MM警備隊と敵との交戦地帯、その横から影が伸びてきて

敵の悪魔を10体ほど倒していく。


「やれやれ、数が多いとは言え この程度の敵に防衛戦ですか?」

「何者だ! 所属と名を名乗れ!」

「旧世界、麻帆良学園 魔法生徒、

高音・D・グッドマン!

「あ、あの同じく さ、佐倉愛衣です!」

「あ~・・・・その他2名です・・・・」 lll


「あ~~! 美空ちゃーん!!」

「げっ!?」 lll


麻帆良の魔法生徒が現れたかと思ったら更に別の場所から

聞き覚えのある声が聞こえてくる。


「夕映ちゃん! 高音さんに愛衣ちゃんも一緒に逃げるわよ!

早くっ! 私達と来ないと現実世界に戻れなくなっちゃうわよ!!」

「神楽坂さん!」 「アスナさん。」 「え~と、どちら様?」

「置いて行くわよ、美空ちゃん!!」 #

「お待ちなさい! 神楽坂さん!

ここの招待客の避難が先ほど終わったばかりで

今私達が引いたのでは、避難船の乗り場まで敵に押し込まれてしまいます!

ここで時間を稼いでおかないと!」

「そーゆー事なら、私に任せて!

この手の化け物相手になら 私・・・

めっぽー強いんだからっ!!」


アスナさんが大剣を構え敵の悪魔に向かって斬り込んでいくが・・・


ガキッ!!


「あ、あれ? 何で・・・?」

「!?」

「ア、アス・・・・」


アスナさんの魔法無効化が効かない!?

本人にも予想外の出来事のようで

攻撃した悪魔からのカウンターの攻撃をモロに受けてしまい

吹き飛んで壁にたたきつけられ、

その後の悪魔の追撃で、剣で刺されそうになったその時・・・


悪魔の剣が何者かの攻撃で折られ、

アスナさんに攻撃した悪魔の頭にドレスをきた女性が銃を突きつける。


「私のクラスメイトの汚い手で触れるな、

木偶人形。」


ドレスの女性は悪魔の頭を銃で撃ち抜き、

自分の頭に手をやったかと思うと、変装していたのか、カツラを脱ぎ去る。


「あ・・・・、あんたは・・・?」

「全く・・・世話のやけるお姫様だな。 神楽坂。」

「あ・・・・た、龍宮さん!

何でここに龍宮さんが・・・?」

「メガロメセンブリアでテロ事件の調査を進めていたのだが、

祭りの初日にここ オスティアに呼びつけられてな。

J・ラカン氏の依頼で お前を陰ながら護衛していた。」

「あの、ラカンさんが?」

「よし、話は後だ神楽坂。

この面倒な場所から離脱するぞ。」

「え、離脱って・・・逃げるってこと!?

こいつらはどうするのよ!?」

「コイツらか・・・これを全部相手にするのは骨が折れるし、

依頼内容にも含まれていない。」

「そんな!」

「あんな小さな女の子だっているのよ?

助けなきゃ!」

「私の仕事はお前の護衛だ。

それ以外のことは指示されてない。

それにMMの警備兵はかなり練度が高いようだ、

押し込まれてはいるが、あの子が逃げる時間くらい稼いでくれる。

・・・綾瀬も付いているようだしな。」

「むっ・・・・私をあまりあてにしないで欲しいです。」

「フフ・・・私にとっては この中ではお前が一番信用できる。

条件付きの状況とはいえ 私と引き分けた相手だからな。」


全く、余計な人に目をつけられたものです。


しかし、まずはこの場をどうにかしないと・・・

この鍵が説明書通りの能力を持っているなら

コレを使えばなんとでもできそうですが

注意書きに、可能なかぎり誰にも見られるな。

と、言う注意がされているだけに、この場で使うにはまだ早いようです。


「むぅ・・・・・むむむ・・・・・わかった!!

じゃ、私が龍宮さんを雇う!!

それでどう!?」

「は・・・?」


アスナさんが龍宮さんを雇用する案を出したときに

一瞬 龍宮さんの気が緩み、その隙を着いて悪魔の一体が

アスナさんに向って剣で攻撃を仕掛けるが、

龍宮さんが余裕で反応し、その攻撃を銃で撃ち落とす。


「わ!?」

「しかし、新聞配達のバイトに身には、

私の弾代はバカ高いぞ、お姫様?」

「しゅ、出世払いで!!」

「ふむ・・・・まぁ、いいか。」


先ほどアスナさんに攻撃を仕掛けた、

悪魔を皮切りに、次々と悪魔がアスナさんや龍宮さんに向って攻撃を仕掛けるが

龍宮さんは余裕でそれをさばいていく。


(・・・私 本当にあんな人を相手に引き分けに持ち込んだんですかね?)


「ふむ、お前はなんか出世しそうだ。」


龍宮さんは次々と悪魔を銃で撃ち落としていく、

しかし敵の悪魔も遠距離攻撃が出きるタイプが前に出てきて

龍宮さんを撃ち落とそうとするが、

それに反応した龍宮さんは敵のど真ん中に突っ込んでいき

一気に近距離から二丁拳銃で敵を次々と撃ち落としていく。


(・・・・が、学園祭の時は、龍宮さんはきっと手を抜いていたんですかね?) lll


「ひゃー・・・・さっすが。」

「何だ あの人間台風・・・」 lll

「・・・龍宮さん一人に任せておけば・・・だ、大丈夫ですね。」

「聞こえているぞ、綾瀬。

お前も警備隊なら少しは手伝え。」

「あぅ・・・」

「ふむ・・・・意外ともろいな、代金は割引でいいぞ?

神楽坂。」


この機会に、この場の敵を一気に殲滅し撤収したほうが賢そうですね。


「分かりました、私も手伝うので 少しの間、

私に敵を近づけさせないでください。」


私はアーティファクトとスライム娘達を召喚してアーティファクトでの結界を張る。

そして呪紋を起動し、この場の悪魔を一掃する準備をする。


「ほう・・・お前にこの場で何か出来るのか?

あの時はそれほど大規模な魔法は使えないようだったが・・・ん?

・・・その呪紋・・・超の奴か。」


私の呪紋は服を着ていたら見えない位置にあるんですが、

龍宮さんには見抜かれているみたいですね。


「そう言えば龍宮さんはあの時は超さんの陣営にいたんでしたっけ、

ならばコレを知っていてもおかしくはないですか。」

「面白い、どこまで出きるのか見せてもらおうか?」

「見世物じゃないです、まったく・・・

委員長、コレットは 女の子を守って結界内に入っていてください。

すらむぃ、あめ子、ぷりんはベアトリクスさんと一緒に3人を

守っていてください。」

「おう!」 「はい。」 「・・・だる。」


私はMM警備隊の後方、部隊の指揮をしている人の所に移動し

指揮官にこれから魔法で攻撃する事を伝える。


「アリアドネー騎士団、オスティア警備部隊の、ユエ・ファランドールです。

これから私が燃える天空で敵に攻撃しますので

合図があったらMM警備部隊は防御障壁を全力展開しつつ下がってください。」

「ふむ・・・君が総督より連絡があった娘か・・・わかった。」


総督から? クルトさんから私達の事がちゃんと連絡されているんですか・・・

まぁ、この場に置いては辺に国籍や部隊で対立するよりもずっといいですし

味方識別がちゃんとされているなら特に触れないようにしておきますか・・・


「では龍宮さんもアスナさん、それに麻帆良の皆さんも

私の攻撃範囲に入ってこないようにお願いします。」

「ああ、了解した。」 「OK~夕映ちゃん!」

「私達は後ろに下がってますので・・・」

「美空さん!

よく分かりませんが、私達は後方で援護いたしますわよ!」

「は、はい、お姉さま!」


MM警備部隊を楯役に、龍宮さんが敵の前線に突っ込み引っ掻き回し

アスナさんや高音さん、佐倉さんが龍宮さんが撃ち漏らした敵を

処理していく。


スライム娘や委員長達の所まで敵が押し寄せてこないようなので

私は安心して 魔法の詠唱をしていく。


「・・・・ほとばしれよ ソドムを焼きし 火と硫黄。

罪ありし者を 死の塵に。

・・・・MM警備隊、龍宮さん!

引いてください!」

「おぅ! 全体、防御障壁を展開しつつ後退!!」

「了解・・・っと。」


MM警備隊 指揮官の号令でMMの部隊は魔法障壁を展開しつつ後退、

龍宮さんも、私の合図で交代しつつ、

前に出ようとする敵を撃ち落としていく。


それぞれが交代したことを確認した私は、

MM警備部隊の上に飛び、その位置から敵の悪魔の群れに向かって

魔法を撃ち出す。


「行くです! 燃える天空!!」


全身の呪紋を全力て起動し、

私のアーティファクトの糸巻きから出た高温の炎が敵の悪魔の群れを飲み込み

一気に敵を焼き尽くしていく。


「うわ~・・・・・す、すごい。」

「ほぅ・・・大したものだな。

まさか綾瀬がこんな魔法を単独で使えるなんてな。」

「くっ・・・・愛衣! 貴女も炎の魔法を使うなら

綾瀬さんに負けていられませんわよ!」

「む、無理ですよ!

私には中級魔法が精一杯です!」 lll


私が打ち出した 燃える天空が収まると、

その炎に飲み込まれた悪魔は、ほぼ 消滅し、

残った悪魔も、龍宮さんがライフルで次々と撃ち落としていく。


「ふぅ~・・・・これで、この場はなんとか大丈夫みたいですね。」

「君、助かったよ!

あのままだと ウチの部隊でも押し込まれていたからね。」

「いえいえ、我々もオスティアの警備を任せれている身ですので、

コレくらいのお手伝いは当然です。

それに皆さんが戦線を維持してくれたおかげで

来賓客の避難も無事できましたし、皆さんがいなければ

私も魔法の詠唱時間を稼げなかったですし。」

「とにかく今回は助かった。

我々は次の作戦行動があるので、これで失礼するが、

また今度 何か手伝える時はいつでも我々の部隊を頼ってくれ。」

「はい、それでは私達も失礼します。」


MM警備部隊の人達と分かれ、私は委員長達や、

アスナさん達が待っているところに向かう。




「ふぇ~、相変わらずユエのあの魔法はすごい威力だね・・・」

「・・・私達・・・前にアレに焼かれそうになったんですわよね?」 lll

「そうですね・・・お嬢様。」

「そ、そのことはもう何回も謝ったじゃないですか!

それに今は緊急事態なんですよ!

ここはなんとかできたとは言え、他の場所では敵はまだ居るんですから!」 lll


コレット達にあの魔法を見せたせいで

昔のことを掘り返されそうになるが、

とにかく今は 緊急事態なので昔のことは忘れてもらって

次の行動に移ることにする。


「アスナさん、先ほど逃げると言いましたが

何か当てがあるんですか?」

「あ・・・そうだ!

パルの船やネギ達と合流する場所があるから皆そこについてきて!」

「しかし、逃げると言ってもどこに逃げるんですの?

それに ここオスティアを放って逃げるなんて、

警備隊の我々は到底できませんわ!」

「委員長、とにかく今は一度引いてください!

警備隊の任務があるとは言え、攻撃の効かない委員長やコレットでは

どうしようもありませんし、私とベアトリクスさんだけでも同じです。

ここは一旦引いて、本体と合流して部隊編成をしなおさないと。」

「・・・・むぅ、確かにそうですけど。」

「委員長、私も一旦引いてセラス総長に連絡を取ったほうがいいと思うよ。」

「くっ・・・私が引くことしかできないなんて・・・」 #


委員長も状況を考えたら引くしか無い事は分かってくれたようで

私達も一旦アスナさん達と一緒に避難し、

セラス総長や、ソプラノ達からの次の指示に備えることにする。


「ふむ・・・現状、必要ないことだとは思うが、

一応、宮崎から先ほど念話妨害が晴れた所で連絡があったので伝えるぞ。

『復活の方法はある。 誰かが消されてもあきらめないで。』

・・・だそうだ。

綾瀬、何のことか解るか?」

「はい・・・・多分鍵の事ですね・・・」

「鍵・・・?」


どういう経緯かは分かりませんが、のどかも鍵の事を

知ったようですね・・・

復活の方法というのはよくわかりませんが、

エヴァンジェリンさんの説明書によると

敵は魔法世界の住人を鍵の魔法で強制的に

別の世界、異空間に移動させることができるようです。


どういう経緯か分かりませんが魔法世界の住人は

この魔法に抗う方法は無いようですが、

私や旧世界の住人、それにここに配属されているMMの兵士ならば

強力な魔法障壁を張ったり等で、なんとか対抗する手段はあるようです。


「この世界に こんな魔法具があったなんて・・・」


ソプラノやエヴァンジェリンさんはこの事を知っていて

こんな鍵まで用意していたんでしょうね・・・


それにクルトさんやMM警備部隊の落ち着いた行動も、

すべて織り込み済みということですか・・・


「どうした、綾瀬?」

「いえ、何でもありません。」

「そうか。 とにかく時間がない。

神楽坂、離脱するぞ!

春日達も来たほうがいい!

現実世界へ戻れなくなるかも知れないぞ!

「ほぇ?」

「う、うん!」

「分かりましたわ。」

「皆、どこから敵が攻めてくるかわからんから

周囲の警戒は怠るなよ・・・行くぞ!」


「「「「「「「「「ハイ!」」」」」」」」」




こうして私達は龍宮さんとアスナさん先導の下、

オスティア総督府からの撤退を開始した。

  1. 2012/03/24(土) 02:54:35|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  073



新オスティア 総督府 特別室前




side 千雨




ネギ先生に頼まれて

何故か私もクルトさんとの謁見に同行することになってしまった。


案内の子供に連れられ、総督府内を移動し

特別室の前に案内される。


「こちらが総督がお待ちになっている特別室です。

・・・・・しかし、楽しいお仲間ですね。」

「え・・・?」

「いえ・・・あの村の悲劇から 出発した貴方が

あのような友人達を手にしていることを

少し、羨ましく思いまして・・・」

「・・・・・・」

「今も世界に悲劇は満ち溢れていますからね。

旧世界、新世界を問わず。」


この案内役の子もネギ先生の村のことや

それ以外にも色々知っているようだ・・・


彼が扉の前に立った時 特別室の扉が開き、

部屋の中に入るように案内された私達は

ネギ先生を先頭に 部屋の中に入っていく・・・




「ようこそ、私の特別室へ・・・ネギ・スプリングフィールド君。」

「!!?」 lll

「ここは!?」

「っ!? ネギ先生の・・・・故郷の村・・・・それも6年前の!?」

「・・・・・?」


あたり一面火で焼けた建物、それに石化した人達、

しかし熱は感じないし、焦げた匂いもしない・・・映像か?


それにしても宮崎が言った通りなら、コレがネギ先生の故郷の村か?

話には聞いてたが ずいぶんとひどい状況だ。


「慌てることはありませんよ お嬢様方、

これはすべて映像です。」

「アンタが総督ね・・・ずいぶんと趣味のいいおもてなしじゃない。」

「どうやって・・・・?

どこからこんな映像を?」

「どこからだと思います?」


ネギ先生の問にクルトさんがいやらしい笑みを浮かべながら問いかける・・・


クルトさんとはそれなりに付き合いがあったが

こんな笑い方ができるとは・・・エヴァや先輩と付き合いがあるってだけはあるな・・・

朝倉も宮崎も、明らかにクルトさんに敵意を持っている様子だが、

しかし これで本当にネギ先生達を保護するつもりなのか?


「いやなに、主題をはっきりさせておこうと思いましてね。

君は答えを知りにここへ来た。

しかし・・・本当に知りたいのは何の答えです?

A、魔法世界の秘密?

それとも B、悪の秘密組織の目的?

それとも C母の生き様? いやいや、それとも D父の行方?」

「そっ・・・・」 lll


ネギ先生は完全にクルトさんのペースに乗せられてる。

ここらで一度冷静にさせたほうがいいだろうか・・・


「いいえ、違いますね!?

君が本当に知りたい答えとはこんなモノではない!?

君が知らねばならないのは、君にとっての 真の敵 !!

6年前!! 雪の日!! この日、この時!!

君の人生を根本から変えてしまったこの出来事!!

君の村を焼き払ったのは一体 誰なのか!!

それだけが君が唯一求める答えのハズだ!!」

「・・・・・」 lll

「確かに君の父を求める気持ち・・・

未来を目指す目的意識は本物でしょう。

しかし、闇の魔法を会得した君は 既に知っているハズですね?

君の本質は・・・・そう、

真の敵への復讐だ!!」

「っ・・・・・!?」 lll


エヴァの闇の魔法は闇の属性がある程度有ることが

習得の必須条件だ・・・私の場合だと嫉妬心か・・・

そしてネギ先生の場合は・・・・復讐か。


「先生っ!」 「聞いちゃダメだよ先生!」


宮崎や朝倉の気持ちはわかるが無駄だろうな・・・・

私自身習得の時に嫌って言うほどエヴァに思い知らされた。

その事実から目をそらせるようだったら闇の魔法なんか習得していない。


「君は この飢えが満たされぬ限り

友人達との休日すら満足に楽しめない 雅覧堂の人間です!!」

「知って・・・・いるんですね?」

「君は誰が犯人だと思いますか?」


ここに来てクルトさんの目的が、

少なくともネギ先生達を保護することじゃない事は はっきりしてきた。


前にも皆に話は聞いていたが 明らかに挑発的で

敵愾心を煽り、保護するどころか 自分から敵対するように差し向けている。


するとクルトさんの目的は・・・?


「君のことです、様々な可能性を考えたコトでしょう・・・

この夜から来る日も来る日も、一人孤独に復讐の刃を研ぎながら・・・」

「そんなっ ネギ先生はそんなコト・・・

ち、千雨さんもなんとか言ってあげてください!!」 lll

「・・・・宮崎、お前も私が闇の魔法を使えることは知ってるだろう?

アレを習得するには自身の闇と向かい合う必要があるんだ・・・

私もネギ先生も自分の抱える闇はイヤって言うほど理解させられたんだよ・・・」

「そんな・・・」 lll


あの修行で私が先輩に対してどんな気持ちを持っていて

その為ならどこまでやるか、嫌って言うほどわかってるからな・・・


逆にアレのおかげで今、先輩達と暮らしていけるということもある。

闇の魔法の修行で自分の嫉妬心を受け入れ

扱う術を学んだから先輩がエヴァや千草さんや他の人と何かしても

暴走せずに済んでるんだからな。


「ネギ君・・・君の復讐の相手・・・・

A フェイト・アーウェルンクス

B 魔族 C 始まりの魔法使い・・・

なるほど、どれも君の真の敵に相応しい、

彼等が仇なら 君の物語も随分シンプルなモノになった事でしょうが・・・ 

しかし・・・現実というのは往々にして もう少し複雑で・・・

些かみすぼらしモノです。」

「・・・・・・っく!」 lll

「真実を話しましょう。

幼い君を こんな目に合わせた、真犯人は・・・・


我々です。

  我々 すなわち・・・MM元老院。」


「「!!?」」

「そんな・・・!?

だって・・・メガロメセンブリアって・・・」 lll

「我々が、すべての黒幕です。」


いや、待て!

おかしい!

クルトさんがネギ先生の村を襲うならその理由は何だ?

アリカ姫の息子だという件か?

この魔法世界を救おうという人がアリカ姫の息子がじゃまだという理由で

ネギ先生の村を襲うだろうか?

いや、全く話が繋がらない。


それに6年前のネギ先生はほんの子供だ、

ネギ先生の父親が乱入してその時は失敗したとしても、

その後 いくらでも殺す機会はある・・・そして現にネギ先生は今も生きているし

先輩達も明らかに守ろうとしているし、クルトさんが協力しないと

手配があんな変な形で掛かるわけがない。


じゃあ、クルトさんがここでこんな事を言う理由は何だ?

・・・・MM元老院?


「尤も・・・頭のいい君のコトです。

当然 この程度の可能性は考慮に・・・・・っ!」


ゴッ!!


「「「!!」」」


まずい!

ネギ先生が切れた! lll


ネギ先生がクルトさんを殴りつけ、

その衝撃で飛んでいったクルトさんを瞬動で追い、

クルトさんの足を掴み更に殴りつけ地面に叩きつける。


「先生っ!!」

「ちっ、ここでクルトさんを殺しでもしたら・・・・・・・・ん?」

「無理もないよっ、

6年前の事件はネギ君の心的外傷何だよ!

その犯人を告げられて冷静でいられるはずがない、

でもっ・・・・!」

「!?」


ネギ先生が切れてクルトさんを殴り続けている状況に合わせたかのように

私達の周りに大量の魔族が現れる。


「何これ・・・・!?」

「ネギ君の村の光景だよ! 多分映像!!」


周りに見える魔族はお構いなしにネギ先生はクルトさんの首を掴み

腹部を殴りつける・・・・が、クルトさんはまるで無抵抗だ。


なぜ、クルトさんは無抵抗なんだ?

殺されるつもりか?


そうしている間も映像は話しに聞いた6年前の事件通りに展開していき

映像のネギ先生は逃げ回る。


本物のネギ先生は今だ無抵抗のクルトさんに攻撃を続けている。


「ね、ネギ先生をモニターしているアーティファクトが・・・

憎しみの文字で埋められて真っ黒に・・・!

こんな・・・!? そんな・・・っ!」

「くそ、まずい闇の魔法の侵食か・・・!?」


本物のネギ先生は身体を黒い霧が包み

羽や尻尾が形成され本物の魔族のような形態に変わりつつ有る。


映像の方は子供のネギ先生が悪魔に襲われる瞬間、

聞いた話し通りなら、ここで先生の父親が助けに来るはず・・・・そうか!


「ぐっ・・・・ネギ君・・・流石に闇の魔法に侵食され・・・魔族になってしまっては・・・

・・・くっ! まず い!? 身体に力が・・・・」


クルトさんも流石にネギ先生が闇の魔法の侵食で

魔族になるのはまずいらしく、なんとか身体を動かそうとしているが

ダメージが大きくて満足に動けないようだ。


私は無詠唱で出した麻痺の射手を5本ネギ先生に打ち付ける。

完全にクルトさんにだけ集中しているネギ先生は直撃を受け

一時的に動きが止まる。

その間に私は 2本を闇の魔法で取り込み、

ネギ先生に瞬動で接近し顔面を殴りつけ

映像の父親の姿を視界に収めるようにする。


父親の姿を見たネギ先生から黒い霧が少しずつ晴れていき

ネギ先生事態の動きも止まり、棒立ち状態になる。

そこへ宮崎と朝倉がネギ先生の腕にしがみつき

ネギ先生の目を覚まさせるように声をかけている。


「ネギ先生っ!!」 「ネギ君!!」

「騙されちゃダメ、これは罠だよっ!!」

「ネギ先生負けないでくださいっ!」

「ぐうっ・・・!?」

「先生はこんなコトの為に 此処に来たんですか?

こんなの違うっ! こんなの皆や わ、私が大好きな先生じゃないですっ!

だから・・・先生・・・っ!!」

「う・・・ぐ・・・・の・・ど、か さん?」

「・・・目を覚ませ、このバカがっ!!」


宮崎の言葉で意識がもどりつつあったネギ先生にダメ押しで

私が闇の魔法で強化したビンタを打ち付け先生の目を覚まさせる。


「っ・・・千雨さん・・・」

「そりゃ私達には この日アンアが味わった辛さは分かんねぇさ!

アンタがこの日から どんだけの孤独と懊悩の夜を送ったかも知らねぇ!

けどよっ こうじゃねえだろ!?

この日アンタに芽生えたのは復讐とかそんなモノだけだったのか?

だったら どうして闇の魔法を習得できた!

あの修行でエヴァから学んだのは闇の力に呑まれて魔族になって

勝手気ままに力を振るって敵を皆殺しにする事だったのか!?」

「・・・・・・ち、違います!」

「そうだろ! その闇の力を自分で抑えこんで

闇を克服して、次の一歩を踏み出すためだろう!

その力でクラスの生徒を守るためだろう!!」


ネギ先生の目を覚まさせるかのように

映像のネギ先生の父親はケタ違いの威力の雷の暴風で悪魔の群れを薙ぎ払う。


その後、映像では子供のネギ先生と父親の対面、

形見の杖を受け取るシーン、そして別れのシーンが流れ

本物のネギ先生はその映像をじっと見つめている。


「・・・・・父さん。

・・・・・う・・・ぐっ!」 lll

「ネギ君!」 「先生!」

「・・・おい、大丈夫か?」

「ハ、ハイ・・・スミ・・・マセン、皆さん。」


ネギ先生は闇の魔法の侵食をなんとか押さえ込んだようで

少し苦しんではいるが、身体に変化は現れない。


「・・・・どうやら、皆さんには助けられたようですね。

さすがはネギ君のパートナー達ですね。」

「・・・・ちょっと総督さん。

アンタ言ってることやってること回りくどくてよくわかんないやね。

結局、何が目的なの? アンタ?」 #

「フフ・・・目的ですか・・・それは当然、

ネギ君を我々の仲間に引き入れることですよ。」


嘘だ・・・・ここまでやって、それが理由とはとても思えない。




「・・・宮崎、そのアーティファクトで総督に聞いてくれ。

6年前の事件、総督は関与したのか?」

「っ・・・!?」

「千雨さん・・・・?」

「は、はい!

クルト・ゲーデルさん、6年前のネギ先生の村を襲った事件に

貴方は関与しているんですか?」

「・・・・・・。」

「・・・・そんな・・・・。」 lll

「どうなんだ?」

「6年前の事件にこの人は・・・関与していません。」

「・・・そんな、あれだけやっておいて!?

本屋ちゃん本当に?」

「・・・本当です、あの事件に関与したのは、

元老院内でも一部の過激派と言われる人達だけだそうです。」

「ネギ先生を狙った理由は解るか?」

「もはや態々アーティファクトを使って頂かなくても結構ですよ・・・

過激派連中にはネギ君がアリカ姫の息子だということが許せないからです。」

「・・・総督さんは本当のことを言ってます。」

「・・・・・クルトさん・・・・だったら何故こんなことを?」

「フフ・・・私が関与していないとしても

当時 元老院に所属していた私にも一部とは言え責任がありますからね。

そこから逃げるつもりはありません。」

「・・・・そういうことか、総督はMMの元老院過激派にネギ先生が

引き込まれ無いように守るために態々こんなことを・・・」

「千雨さん・・・・どういう事ですか?」

「MM元老院内で6年前の当時は過激派がかなりの力を持っていたんだろうが、

恐らくそれ以降、6年前のネギ先生の村の事件で

かなり力を落としたんだろう・・・

これはネギ先生達へのゲートポート破壊の犯人としての手配が

MM国内やオスティア、アリアドネーで参考人として手配されていることでや

ここオスティアで総督が権力を持ち、

私達のことが分かっていながら放置していること等で察せられる。

過激派の勢力が強くてアリカ姫の件でネギ先生を抹殺したいのなら

生死問わずの賞金首にするはずだ。

そこで此処へ来ての白髪のガキ達のテロ事件の真相、

拳闘大会準優勝の功績、そして恐らくこれから起こるであろう

白髪のガキの組織のテロに対応するために

MMの元老院の過激派がネギ先生に接触して先生が取り込まれないように

態々こんな芝居を打って敵愾心を煽ったんだ。」

「・・・・・・。」

「そんな・・・だったら・・・・?」

「総督さん個人に限って言えば・・・仇というよりも むしろ味方・・・?」

「だったら何でそんなコトをして・・・・MMの元老院は危険だ、

と、言ってくれれば・・・・」

「そこは初対面の人間が・・・総督とは言えそんな事を言ったって信じるか?

むしろMMの元老院過激派が接触してきて

6年前の事件の犯人は白髪のガキの組織だといったら?

宮崎のアーティファクトは心を読めるが

何も知らない第三者を介して接触してきたら?

洗脳してそう思い込まされた人物だったら?」

「・・・・恐らく言われるままに・・・信じてしまうでしょう。」

「思考は読めるが真実は分からない。

それがそのアーティファクトの弱点だろうな。」

「だけど、何でアリカ姫の息子だからって、

村ごと焼き払うおうとするほど過激派はネギ君を嫌ったの?」

「・・・その辺の事は総督が良く知ってるんじゃないか?」

「クルトさん・・・聞かせてもらえませんか?」

「・・・・・・まったく、そこの 眼鏡のお嬢さん はやりにくいですね。

まぁ、いいでしょう、しかし口で説明するより実際に見てもらったほうが早いでしょう。」


クルトさんが指を鳴らすと、周りの映像がネギ先生の村から変わり

どこかの空中に切り替わった。


その後、映像はある場所に移動、

その場所ではネギ先生の父親の若い時だろうか?

魔法で変装している、青年のネギ先生によく似た男の人が

黒いローブを来た男と戦っていた。


「父さんっ!? これは・・・?」

「これは私が知りうる、君の・・・父と母の物語です。」


ネギ先生の父親はローブの男とかなり激しい戦いを繰り広げる。

拳闘大会でのラカンさんが二人で全力で戦っているような

激しい戦いで、私もここまで激しい戦いは見るのは初めてだ。


しばらく戦っているとローブの男のほうが徐々に弱っていき

最後に止めとばかりにネギ先生の父親が

魔法の槍をローブの男に撃ち込み、大規模な爆発がおきて

目の前が真白になる。




その後 また場面は変わり、

次はさっきまでナギさんとローブの男が戦っていた場所を

ある戦艦内部から遠目に見た映像に変わる。


先ほど戦っていた場所が光に包まれているが、

映像の音声によると、広域の魔力減衰現象が起こっているようで

それが拡散し、魔法世界を包もうかと言う瞬間のようだ。


そこに戦艦の指揮をしてるであろう身なりの良い女性が

艦隊に指示を出し、光球を囲み魔力減衰現象を抑えこもうとしている。




そしてまた場面は変わり、どこかの城の前で行なわれている式典だろうか?

スゴイ数の観衆の間を悠々と歩く3人の男性が見える。


ナギさんを先頭に、ラカンさんと眼鏡をかけた男性が一緒に

城の方へ歩いていき、先ほど戦艦を指揮していた女性や

褐色の肌で角の生えた女性と共に観衆に向けて手を振っている様子が流れる。


その後 また場面が変わり、

どこかの酒場でナギさんやラカンさん、先ほど一緒に居た眼鏡の男性、

それと酒場に押しかけている客と一緒に大騒ぎする映像が流れる。




その後、また映像は代わり、今度は

新オスティアのような浮遊している島が次々と崩落していき

先程の女性の指揮の元、避難を進めている映像が流れる


ナギさんもなんとか助けに行こうと

通信で女性と言い合っている姿が見えるが

次の映像に切り替わったときには、

ほとんどの島が落ちてしまった映像が流れた。




その後、指揮をしていた女性の裁判の映像に切り替わり

弁明をしているようだが、それも虚しく投獄されてしまう。




「20年前のあの戦争では 完全なる世界が裏で暗躍し、

各国の重鎮を操り戦争を長期化させ魔法世界を荒廃させ、

最後には墓守の宮殿で大規模な魔力減衰現象を起こさせ

この魔法世界を滅ぼそうとしていました。

それを救ったのが かつての英雄、ナギ・スプリングフィールドを長とした紅き翼。

しかし、ナギは完全なる世界の長、造物主を倒すことはできても

世界を救うことは出来なかった。

ナギが造物主を倒した後、本来魔力減衰現象は起きない計算だったのですが

各国の陰謀で 本来起きることがなかった魔力減衰現象を抑えるため、

アリカ姫は自国を犠牲にして魔力減衰現象を押さえ世界を救った・・・が

完全なる世界に操られてたたとは言え、

父王を殺し自らの国を滅ぼし、

各国へ難民の受け入れを承諾させ社会不安を増大させ、

死の首輪法の俗称で悪名高い、

国際的な奴隷公認法を通したことなどでも

彼女は既に多くの非難を浴びていたのです。


いつしか彼女は災厄の女王とよばれ、

彼女の味方を名乗り出る者は次々と去って行きました。

本当に世界を救ったのは、彼女だというのに・・・」

「・・・・・」


その後は、クルトさんの語りと共に映像は流れていく。


「その2年後、とうとうアリカ女王の死刑執行が決まってしまいます。

当時の私は当然そんな事は看過できず、

ナギ達に連絡しましたが彼等は当時、

世界各地の紛争地域を周り、小規模な救済活動をしていました。

そしてとうとう、運命のアリカ女王死刑執行の日。

それまで私はなんとか女王を救おうと各地で証拠を集めたり

嘆願を出したりしましたがそれも虚しく彼女には

魔法が一切使えず、魔物がうごめくケルベラス渓谷へ突き落とすという

処刑が執行されましたが、ナギ達紅き翼がぎりぎりで助け出し、

その後ナギとアリカ女王は結婚、ネギ君が生まれることになります。」

「・・・・父さん、母さん。」

「しかし、私はこのやり方に全く納得がいっていません、

これは今も変わりません。」

「クルトさん・・・?」

「これではアリカ女王の汚名も払拭できず、

MM元老院 過激派の不正も告発できない!

ナギ達がもっと早く、政治的に活動し、不正の証拠を集めれば

あんな処刑など起こらず、アリカ女王は世界を救った英雄として

何不自由なく生きることができはず!!

こうしている今現在も、当時の元老院の者共はのうのうと暮らしている。」 #

「・・・・・」

「その後、私はある人物に会い、その人の協力を得ることで

MMの不正を暴き、アリカ女王の汚名を晴らす事ができる

あと一歩の所まで着ました。」

「・・・・コレが僕の父と母の真相ですか?」

「当時の証言を元に私が作った映像ですが、

コレが私が知りうる全てです。」

「・・・・のどかさん。」

「・・・・本当の事を言っています。」

「・・・・・」

「こんな事があったから あんな芝居を打ってでも

MMにネギ先生が協力しないようにしたんだね?」

「フフ・・・それだけではありませんがね・・・

私はこれでもオスティア総督でMMの元老議員です。

政治的にもネギ君は大変利用価値のある立場ですからね。

私に手を出したことをネタに 後で 協力を得ようと思いましたが・・・

今なら普通に頼んでも協力してくれそうですかね?」

「良かったら後いくつか聞かせてくれませんか?」

「まだ何かあるんですか?

ネギ君の村を襲った犯人、両親の真実、

他に何が知りたいんでしょう、

私には特に思いつきませんが?」

「・・・この魔法世界、火星に築かれた人造異界、

この世界は崩壊するんですか?」

「・・・どこでそんな話を?

いや、誤魔化すのは止めましょうか・・・

確かにこの魔法世界は過去に何者かによって

火星に作られた世界ですがすでに・・・っなに!?」

「「「「!?」」」」


クルトさんとネギ先生の話の途中で 急に室内の映像が消え

壁にひびが入り、扉が破壊され外から古と高畑先生が飛び込んでくる。


「ネギ坊主、大変アル!

外に巨大な悪魔みたいなのが現れて暴れてるアル!」

「タカ・・・ミチ?

くっ・・・古さん、い・・・今すぐ行きます!」

「古菲君ネギ君を連れて早く行くんだ!

クルト! 情報より早いが奴らが来た!」

「・・・・・・わかった。

『司令部!予定通り兵を配置し迎撃準備!!

敵は恐らく鍵を使ってくる、予定通りの編成で防衛に徹しろ。』

タカミチ、貴様はさっさと外に行って国民の安全確保だ!」




私達は古がネギ先生の肩を抱き、

皆で特別室を後にして、他のメンバーのもとに向かって移動する。


・・・しかし、クルトさんが高畑先生を見た瞬間の表情は

尋常なモノじゃなかったのが少し気になった。





side クルト




敵がこのタイミングで攻めてきたのは想定外でしたが

なんとか彼女に貰ったネクタイと思考誘導で

下手に深い思考まで読まれずに済みましたが

ここでタカミチが姿を表すとは・・・


「それはいいが・・・本当に大丈夫なのか?

防衛だけで・・・」

「貴様にちょろちょろと動かれては作戦の邪魔になる。

引っ込んでいろ。

貴様達のやり方では またアリカ女王の二の舞になる。」

「・・・クルト。

まだ あの時の事を・・・アリk 「貴様が女王の名を口にするな!」 ・・・・」

「あれだけアリカ女王を苦しめ、汚名を被せ、最後に命だけ救ったから良しとしろだと?

ふざけるなっ!!

アリカ女王は本来ならもっと幸せな人生を送れたはずの人なんだ!

幸せになるべき・・・ならなくちゃいけない人なんだ!

それをナギや貴様らが・・・・紅き翼がもっと早く動きさえすれば・・・」 #

「クルト・・・・」

「貴様は黙って奴らの残党狩りでもしていろ!

その為の情報でも支援物資でもいくらでもくれてやる!

ただし、この世界を救うのもアリカ女王の汚名晴らすのも

貴様等にできないというのなら 私がやって見せる!」

「・・・・それでもナギもアリカ女王もネギ君を授かって、幸せだったと僕は思うよ。」

「アリカ女王やナギが今現在どうなっているかも知らない貴様が・・・っ!!」 #


(っち・・・さっきの映像や過去の話、その上タカミチと会ったことで

少し頭に血が上りすぎたようですね・・・)


私は一度 深く深呼吸をして気を落ち着かせる。

ネギ君にやられた腹部などが痛むが、これくらいならなんとか動けそうだ。


「・・・!?

知って・・・・いるのか、クルト?」 lll

「貴様に語ることなど何も無い・・・

さっさと外の奴らを片付けてこい。

一人でも多くのいわれなき不幸に苦しむ 無辜の民を救うのが

貴様達の役目なんだろう。

私はたった一人の女性も、男も、この世界も救ってみせる。」

「答えろクルトッ!!

ナギとアリカ女王は今も生きているのか!?」

「こんな所で問答している暇があったら

一人でも多くのオスティアの民を救ってこい!

あの二人になら嫌でも近い内に会える・・・・・必ず会わせてやるさ。」

「くっ・・・後で必ず話を聞かせてもらうぞ、クルト!」

「・・・さっさと行け。」




タカミチは最後に私を睨みつけ部屋を出て行った。


「ふん・・・・会わせてやるさ、必ずな。

・・・・・・・・・・・・アリカ女王、ついでにナギも救って見せますよ。」

  1. 2012/03/24(土) 02:54:09|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  072



新オスティア 総督府 舞踏会会場




side 千雨


今日の午前中、ネギ先生達が買い物に出かけた時に

夕映と鉢合わせ、その後クルトさんにも会ったという話をネギ先生達から聞き、

それを踏まえた上で茶々丸と二人でクルトさんが

これからどう動くつもりなのか考えてみたが・・・


それよりも厄介な問題がネギ先生や村上より上がってきた。


この魔法世界の秘密・・・この世界が

もしかしたら火星に作られたんじゃないかという仮説。


クルトさんからの今夜の総督府での舞踏会の招待状の映像で語られた

ネギ先生の両親の事や世界の謎、

クルトさんはこれらのほぼ全てを知ると自身で語っていたが、

以前から先輩やエヴァ達と何かこそこそと企んでんいた事に関係あるのだろうか?




思えば、今回の旅行の始まり・・・

学園長は魔法世界に来る事をかなり強く反対し、

ソプラノ達からは、通常ありえないほどの装備を渡され、

MMの武器所持許可証やネギ先生の闇の魔法等の準備をしていた。


こっちに来てからはテロ事件に巻き込まれたが

その時、私達に掛かった手配が国によってまちまちで

私や茶々丸、夕映に至っては参考人として手配すらかかっていない。

今回、私達がこちらに来る以前から

先輩達は魔法世界に来ていたフシがあるし

村上達の奴隷契約に関与した疑いもある。


いくらエヴァや先輩がこっちに顔が利いて

異常な力を持っているとしても

事前にこうなることを予見して準備しておかなければ無理なことが多い。




そこへ来て先ほどネギ先生と村上の話で出てきた

この魔法世界が火星に作られたのかも? という話だ。


茶々丸のデータでは火星の地形や名称に酷似している部分が多く

それに超鈴音は度々自分は未来の火星から来たと言っていた・・・


私も本人から詳しく話を聞いたわけではないので

皆で茶々丸を問い詰め、なんとか得られた情報では

超は魔法世界でこれから起こるであろう何らかの災害か事件を

回避するためにこっちの世界に来て、

学園祭で事件を起こしたという話だ。




しかし先輩達に敗れ、説得を受けて今でもこっちに残り

先輩達とこそこそと何かをやっている。




それらの情報から考えると・・・

超が回避したい何らかの災害か事件は

今まさに現在進行形で進んでいて

先輩達やクルトさん達がそれを防ぐために動いていて

超もそれに協力している。


そんな中に今回 ネギ先生達や私達がテロ事件に巻き込まれ、

その火消しを同時に行っている。

私達3人はネギ先生達の警護役なんだろう。


これが超の防ぎたい事件に関係あるのかどうかは分からないが

状況から考えて無関係とは思えない・・・と、なると午前中に

クルトさんがネギ先生に接触してきたのは

これからの事に備えてネギ先生達を保護するのが目的か?


・・・しかしそれにしてはネギ先生に接触したときの態度を聞く限り

挑発的で敵意すら感じさせるものだったと言うし・・・




「だめだ~、まだ情報が足りないな・・・」

「どうしたんですか? 千雨さん。」

「ん~・・・クルトさんや先輩達が何考えてるかいまいち分からなくてな。」

「いっそのことご本人達に聞いてみてはどうでしょうか?

丁度舞踏会でクルトさんに会う機会を作れるのですから。」

「・・・そうだな・・・状況が複雑すぎて、

もう私達の手に負えないからな・・・。

この状況でいくら考えても情報が足りなさすぎるし、

そんな中で下手に動いて状況を更に悪化でもさせたら目も当てられないからな。」



私と茶々丸は会場の壁際で舞踏会の様子を見ているが、

流石にネギ先生と犬上は人気者のようで

行く先々で御婦人方を引き連れている。


他のメンバーも初めて参加する舞踏会をそれぞれ皆純粋に楽しんでいる。




私と茶々丸はエヴァの認識阻害で子供に変装しているため

流石に誰も声をかけてこない。

安心して壁の花の役目をしていた所に、

クルトさんから念話で連絡が来た。


『こんばんわ、千雨さんに茶々丸さん。

今夜の舞踏会は楽しんでいただけてますか?』

『私達はともかく、ネギ先生達は楽しんでいるみたいだな。』

『そうですか・・・しかしお二人のような女性に声をかけないなんて

この会場に来ている紳士方は見る目がないようですね。』

『今は子供に変装してるんだぞ・・・そんな私達に声をかけてきたら

そいつは間違いなく変態だろう。』

『それくらいの認識阻害は見破れるようにならないといけませんねぇ。』

『そういうあんただって無理なくせに・・・

エヴァ特製の認識阻害なんて見破れる奴そうはいないだろう。』

『まぁ、たしかにそうですね。

それはともかくお二人にはソプラノさんより伝言を預かっていますので

まずはそれを伝えます。

お二人には自分が思うように自由に行動してもらっていいそうです。』

『なっ・・・それはアレか?

ここでネギ先生達を見捨てて先輩達のところに逃げ帰ってもいいってことか?』

『そういう事でしょうね・・・まぁ、お二人はそんな事しないということも

織り込み済みでしょうが。』

『・・・・・・ふん。』

『お二人の事を信頼しているからこそでしょう。

自分が何も指示を出さなくてもネギ君達を守るために

動いてくれるだろうと信じているのでしょうね。』

『どうだろうな・・・・・

丁度良かった、私もクルトさんに聞きたいことがあったんだ。』

『なんでしょうか?』

『・・・この世界・・・魔法世界でこれから何か起こるのか?』

『ふむ・・・どうしてそう思うんですか?』

『この魔法世界が火星に作られた可能性や

超の存在、茶々丸から聞いた話から総合すると、

これから何か大規模な事件や災害が起こるんじゃないのか?』

『・・・・なるほど、ソプラノさんが茶々丸さんを貴女達に付けたのは

そういう意図もあったんですかね・・・

確かに、おっしゃる通り、この魔法世界は過去に火星に作られた世界で

今まさに崩壊の危機に瀕しています・・・が、

既にそれらは解決する目処が付いています。』

『先輩達とこそこそ動いていたことが関係しているのか?』

『そうです。

すべてが終わった後にソプラノさんにでも聞いてみるといいでしょう。』

『だったら今回クルトさんがネギ先生に接触したのもその関係なのか?』

『少しは関係有ります。

千雨さんも知っての通り、私はここオスティアの総督で

MMの元老議員と言う肩書きも持っています。

その関係でネギ君には是非とも我々に協力していただけたらと思いましてね。

なにせ、魔法世界の崩壊の危機は何とかできても

それ以後の政治的な動きで彼の存在は非常に大きいですからね。』

『それにしては、やり方が少々強引みたいだけどな・・・

それはともかく・・・なんでこんなに簡単に教えてくれるんだ?』

『それは既に千雨さんがある程度真相に近付いているというのと

隠しておく必要がある段階は既に過ぎたからです。

今、貴女がソプラノさんに会いに行って聞いたら

私と同じようにすべてを教えてくれるはずですよ。』


私に隠して必要がもう無い?

・・・・・・私から情報が漏れることを恐れて隠していたとすると、

既にこの世界の崩壊云々の話を解決したか、

・・・ゲートを破壊した組織を壊滅させた?

いや、白髪のガキは少し前に堂々とネギ先生の前に姿を見せた・・・

と、なるともう一つの可能性・・・

奴らが情報収集の段階を終えて 本格的に動き出す? 


『・・・・おい・・・まさか、近いうち・・・今日明日にでもなにか起こるのか!?』 lll

『全国のゲートを破壊した組織が

大規模なテロ活動を行おうとしている、と言う情報を掴んでいます。』

『やっぱり・・・あの白髪のガキの組織か・・・・』

『その辺りの警備状況については万全の用意を取ってありますが

なにぶん相手の組織がかなり厄介ですから

不測の事態に対応できるように、

ネギ君達にはできるだけ我々の手が届く場所に居てもらいたいのですがね。』


それにしてはクルトさんのやり方は・・・

実際その場に居た人間の話を聞くと敵意しか駆り立てないと思うんだが

クルトさんらしくないな・・・別の目的でもあるのか?




『さて、私の方も予定が詰まっていますので

話はこの辺でよろしいでしょうか?』

『あぁ、悪かったねクルトさん、変なことを聞いて。』

『いいえ、当事者である千雨さんや茶々丸さんが気になるのは当然の話ですから。

あと、一つお願いなのですが、

今後 総督府内で私に出会っても初対面を装ってくれませんか?』

『それはいいけど、何でだ?』

『貴女方には話してもいい話でも ネギ君達には聞かせられない話が有りますから。

私と千雨さん達が知り合いだと知れたら貴女方が後で詰問されることになりますし

最悪、宮崎さんのアーティファクトでも使われたらいけませんからね。』

『わかった。

まぁ、顔を合わせるとしても廊下ですれ違うくらいだろうけどな。』

『私も了解しました。』

『ありがとうございます、それでは舞踏会を楽しんでいってください。』



クルトさんとの念話が切れ

舞踏会の会場に意識を戻すと

いつの間にかネギ先生達は別れて行動しているようで

佐々木達や一部のメンバーしか会場にいない状況になっていた。






side クルト




「ふむ、これでこっちの方は大丈夫ですね。」


これでこの後ネギ君との話し合いの場で

万が一千雨さんや茶々丸さんと鉢合わせても

彼女が私と知り合いだということは避けられるでしょう。


宮崎さんのアーティファクトの対策もソプラノさんのプレゼントで万全ですし、

後はうまくネギ君を煽り、少なくともMMの人間に協力しないようにするだけですね。


完全なる世界との戦闘も厄介だが、

なにより厄介なのは、元老院の過激派がネギ君を取り込む事ですからね。


アリカ姫の件で彼を抹殺しようとしたくせに

自分達の身が危なくなった所で彼を取り込んで体制の立て直しを図られでもしたら、

私の今までの苦労が水の泡になってしまいかねませんから・・・




(アリカ姫・・・必ず貴女の汚名を晴らし、

貴女達ができなかったこの世界を救うという役目を、

私のやり方で成し遂げてみせます!

そして貴女もナギも、必ずその牢獄から出して見せます!)




しかしネギ君が怒って多少殴られるのは覚悟してますが、

ほどほどにして欲しい所ですね・・・

こればっかりは彼次第ですから・・・頼みますよ・・・ネギ君  lll






side 千雨




クルトさんとの話をしていた時・・・

あのバカガキ供が何をしていたか聞いた所で思わず足が出てしまった。


ネギ先生は古菲と、犬上は村上と仮契約をしてきたというのだ。


犬上はともかく、本当にネギ先生はいつか女に刺されるぞ・・・




私が蹴り飛ばした二人が戻って来ると

タイミングを合わせたようにクルトさんの従者 (?) の子供が

ネギ先生を呼びに来た。


「ナギ様。

クルト・ゲーデル総督が特別室でお待ちです。

同行者は3名まで許可されています。」

「分かりました。」

「よーし、来たわね、行くわよ!」

「アスナさんはダメです。」

「な、なんでよ!?」 #

「アスナさんは大事な体ですから。」

「へっ?」 ///

「・・・・・せ、先生・・・まさか、もうその年で・・・」 lll


このガキ・・・・なんて恐ろしいガキなんだ・・・・

10やそこらの年でもう神楽坂を孕ませたのか?


前々から同室で暮らしていたから怪しいとは思ってたけど・・・・


「刹那さん、護衛よろしくお願いします。」

「ハイ。」


なん・・・・・だと・・・・?

桜咲は驚くどころか、あの平静な態度・・・・知ってるのか?

しかも公認 (?) か?

あの堅物が・・・・・なんて恐ろしいガキだ!! lll


私も人のことは言えないが、それでも魔法球で過ごした時間を合わせれば

20は越えた年で初めて先輩と関係を持ったんだぞ?

それをこのガキは・・・・


この中で一人驚き戸惑っている私を他所に

ネギ先生は話を進めていく。


「同行者が3名までというのは何故ですか?」

「慣習です。」

「もし、従わなければ?」

「総督はお会いになりません。」

「・・・・・・では、まずのどかさん。」

「ひゃ? ・・・は、ハイッ!」

「2人目は朝倉さん。」

「サンキュ、ネギ君♪」

「3人目は千雨さん・・・お願いできますか?」

「よ、寄るな!!」 lll

「? どうしたんですか、千雨さん?」

「わ、私は先生の毒牙には掛からんぞ!」 lll

「どうしたの千雨ちゃん?」

「どうしたって・・・・お前ら・・・なんとも思わんのか?」 lll

「なんともって?」


そうか・・・・コイツら全員既に手遅れなのか・・・・

あの堅物の桜咲が堕ちてるんだ・・・他の奴なんか手遅れだろう。


「いや・・・なんでもない。

悪かったな・・・」

「?

よく分かりませんが・・・とにかく

朝倉さんは情報の分析のサポートをお願いします。」

「OK♪

それに可能なら録画と中継ね。」

「のどかさん、打ち合わせ通りによろしくお願いします。

危険な場所に巻き込んでしまってスミマセン。」

「いえ、そんな・・・私が、おやきゅっ・・・お役に立てるなら!」 //

「ありがとうのどかさん。」

「おい、コラ ちょっと待てよ!

その二人はわかるが私は何でだ!?」

「?

千雨さんにはいつも傍にいて欲しいんですが?」

「断固として断るっ!!」 #


私にはもう先輩って言う人がいるんだ!

ここに来てネギ先生の毒牙にかかってたまるか!


「ネギ先生、その言い方だとプロポーズにも聞こえますが?」

「へ・・・・? あっ!

ち、違うんです! 千雨さん誤解です!!」 //

「うるさい!! 寄るなスケコマシ!」 #

「そ、そういう意味じゃなくて、千雨さんには僕達が冷静な判断を下せない時とかに

いつも客観的に判断してもらっているので、

助言者として側にいて欲しいって言う意味で!」

「本当だろうな・・・・?

少しでもおかしな行動を取ったら最大火力で魔砲をお見舞いするからな・・・

後、私の半径1m以内に寄るなよ。」

「は・・・はい、分かりました・・・・」


こうしてとりあえず助言者として止む終えなく

ネギ先生に着いて行き、クルトさんとの謁見に望むことになった。




『あの、千雨さん。』

『何だよ茶々丸・・・』

『先程から千雨さんが何か誤解をしているようなので

言わせていただきますけど・・・』

『何をだよ・・・・』

『先ほどネギ先生がアスナさんに言った、

大事な身体、と言うのは一般的に

妊娠している女性に対して使う言葉ではありますが

アスナさんは妊娠していませんので。

一応 念の為に生体スキャンをして確認しました。』

『え・・・・?』 //

『皆さんに気がつかれなくてよかったですね。』

『・・・・・・』 ///

『良かったですね。』

『・・・・・・・いいか、茶々丸・・・・誰にも言うなよ。

この事は私とお前だけの秘密だ。』 ///

『分かりました。

・・・ですが、私のメンテナンスをする時に

超や葉加瀬がデータを閲覧する可能性が・・・』


こいつ・・・プライベートの出来事はプロテクトを掛けられるくせに

こんなことを言い出すということは・・・・


『・・・・なにが欲しい?』 lll

『いえ、欲しい物など特に・・・ただ・・・』

『・・・ただ?』

『後日、私がソプラノ様にご奉仕する時に

マスターや他の方が邪魔をされた時などに

ご協力いただけたら幸いかと思います。』

『・・・・わかった。』 




コイツ本当にロボットか?

人の弱みを掴んで脅迫するロボットなんて聞いたことがない・・・・


とにかく、どんなご奉仕をするつもりかわからんが

ロボットの茶々丸なら変な事にはならんだろう・・・

変な約束をさせられたが

朝倉や早乙女にこの事がバレて変な話しを聞かれることがなくなっただけでも

良しとするしか無いか・・・・

  1. 2012/03/24(土) 02:53:45|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  071



新オスティア市街地



今日の午後は夕映と遊びにいくことになっているので

待ち合わせ場所のカフェでお茶を飲んで待っているが・・・


さっきから少し離れたところから騒ぎ声や戦闘音が聞こえる。

街中で小規模な賭け拳闘大会でも開かれているんだろうか?

この祭りの期間中は、街中でイキナリ賭け試合が普通に行われるので

多少の戦闘音は珍しくはないが、

それにしても少し派手な試合になっているのか、

かなりの音と衝撃波がここまで伝わってくる。




そうしてしばらく待っていると前方から夕映が数名連れて

こちらにやってくるのが見えた。


夕映達に向かって小さく手を振ると、

向こうも気がついているのか、

夕映が私に合わせて同じように手を振って私のところにやってきた。


「夕映久しぶり~、元気だった?」

「久しぶりも何も、この間あったばかりですよ・・・でも敢えて嬉しいです。」 //

「え? ユエさんの待ち合わせの相手ってこの人なのですか?」

「そうですよ委員長・・・

だから言ったじゃないですか、男の人とデートなんかじゃないって。」

(・・・・・?)

「コレットさん・・・・」 #

「い、いや、だってユエ昨日はすごく楽しそうに準備してたから

私はてっきり男の人とデートなのかと・・・・」 lll


(そういう事か・・・

一応私は男なんだけど今は言わないほうがいいかな。)


委員長と呼ばれた娘がコレットさんに絡んで文句を言っているが

もう一人の黒髪ボブカットの娘はコレットさんをかばうこと無く

素知らぬ顔で他所を向いている・・・

委員長と呼ばれた娘の護衛なのか、周囲を警戒しているようだ。


「もう私が誰と会うのかわかったんですから

コレット達はもうどこかに行ってほしいです。」

「いえ、セブンシープ家の者として挨拶だけはしっかりさせていただかないと。

私、アリアドネー騎士団所属 エミリィ・セブンシープと申します。

ユエさんとは同じ騎士団員としてお世話になっています。」

「これはこれはご丁寧に、私はソプラノ・マクダウェルといいます。

夕映とは以前在籍していた学校で同じクラスでして。

その頃から良くしてもらっています。」

「・・・へ? 風香さん じゃないの?」

「マクダ ウェル・・・・?」

「マクダウェルと言っても かの闇の福音の関係者というわけではないんです。

同じ名字ということで誤解を受けますが。

それとコレットさんとは以前会ったときに偽名を使わせていただきましたが

アレは少々込み入った事情があってしょうがなかったんです。

ごめんなさいね。」


マクダウェル姓の事は エヴァが聞いたら怒りそうだが、

ここは夕映の顔を立てたほうが良さそうなので誤魔化しておく。


「い、いえ。 なにか事情があったのなら別にいいんです。」

「それにしてもユエさんとは 以前の 学園でのご学友なのですか。」

「えぇ、何か問題でも有りましたか?」

「いいえ、そう言うことではないのですが

ユエさんからはあまり過去の話を聞いたことがないので・・・」

「そうなんですか・・・

別にそう大した話じゃありませんよ?

普通の学校に通って普通に勉強していただけですから。」


こっちの委員長さん話を聞いた感じ、

夕映はあまり自分のことを話してないようなので話を合わせておく。


「い、委員長ももういいじゃないですか。

ほら、ソプラノ、行くですよ!!」


そう言いながら夕映は私の手を引いて立ち上がらせ

さっさとこの場を後にしようとする。


「ち、ちょっと夕映。」

「あ、ユエさん!」

「まってよユエ~。」

「・・・・ふむ、失礼ですがユエさんとソプラノさんは

これからどちらにいかれる予定ですか?

お祭りを見てまわるのなら私達もご一緒させていただけませんか?」


私が夕映に引っ張られて移動しようとした時、

黒髪の娘が私達に声をかける。


「えっと、べつn 「こ、これから私達は大事な用事があるので

これで失礼するです!」 lll   ・・・と言うことだそうです。」


私は夕映に引きずられてコレットさん達三人をその場に置いて

人混みの中にまるで逃げるように移動していった。




しばらく夕映に連れられるまま移動した後

私達は人気の無い森の方へと向かった。


「まったくコレット達は・・・ソプラノもせっかく話を合わせてくれるなら

もう少しうまくやって欲しいです。」

「あれ以上うまくやるのは結構キツイんじゃない?」

「・・・そう・・・ですね。

色々あって私も頭に血が登っていたようで、少し言いすぎたです・・・

でも 今回ばかりはソプラノの容姿に感謝ですね。

あれでソプラノが男だとバレたら

後で何を聞かれるかわかったものじゃないですよ。」

「なに? 夕映はやっぱり私が男の格好とかしてたほうがいいの?」

「・・・別に容姿は気にしませんが

性質の悪い女装癖はなんとかして欲しいですね。

いたずら心で女装するとか・・・私が昔どれだけ悩んだことか。」

「あはは・・・ごめんごめん、あれは夕映を困らせるためじゃなくて

もう癖みたいになってたから。」

「その癖を直して欲しいんです・・・・まぁ、今はこの話はいいです。

本当は一緒にお祭りを見ながら遊びたかったんですが、

ソプラノには丁度聞きたいことがあったんです。」

「ん? なに?」

「実はさっき、ネギ先生とクルトさんに街中で会ったんですが・・・」


夕映から聞いた話で、先ほど街中で聞こえた戦闘音の原因、

ネギ先生とクルトとの出会いの話を聞く。




ふむ・・・クルトは予定通りネギ先生に接触してくれたか・・・


この先クルトには嫌な役目を押し付けてしまうことになるが、

現 MM元老院を解体し新体制に移行した時

旗印としてネギ先生には英雄として立ってもらうのが現状では最善手だから

クルトには頑張ってもらわなければならない。


しかし、夕映はなにか気にかかることがあるようだ。


「それでソプラノに聞きたいことなのですが・・・

ソプラノはネギ先生の過去の話やその御両親の話、

それと、今回 このような事態・・・

ゲートポートでのテロの事、

これらを以前から知っていたんですか?」

「・・・・・知ってたよ。

テロ事件が実際、どのような形で行なわれるのか

日時や詳細までは分からなかったけど

事前にクルトから相手の組織が

近々何か事件を起こそうとしているという情報は聞いていたよ。」

「ならば何故・・・!」

「何故?」

「・・・・なぜ・・・・。」


夕映も何をどう聞いていいのか混乱しているようで

しばらく夕映が落ち着くまで待つ。




「・・・・・落ち着いた、夕映?」

「・・・聞きたいことがあったんですが、何をどう聞いていいのか・・・」

「じゃあ私が言おうか・・・

まずはネギ先生の過去の事だけど、

これを私がネギ先生に教えるのは筋違いだし

仮に教えたとしてもネギ先生にどうにか出来る問題じゃないんだよ。

この件は既にクルトが手を打っているからね。

中途半端にネギ先生に情報を与えて暴走されると皆が困る。

すべてを教えればネギ先生が仇討ちに出かねない。

そうなると先生の身近な人が不幸な目に遭う・・・最悪 人を殺したり殺されたり・・・ね。」

「・・・・っ!」 lll


本屋ちゃんがそうなった時の事でも想像したんだろうか?

夕映の表情が若干こわばる。


「中途半端に情報を与えても結局は同じ結果になりかねない。

まず間違い無く 魔法世界に来ようとするし

そうしたら今回と同じく 皆で着て事件に巻き込まれる。

その結果、緊急時にクルトが手を貸しても

ネギ先生はその手を払いのける可能性が出てくる。

そうなったら今よりも もっと悪い状況になるよね。

実際に今クルトが裏から手を回して 皆の犯人としての手配を緩和したり

裏から調査したりしてサポートしてるのは知ってる?」

「・・・・・知らないです。」

「それに事件の情報を事前に入手していたんだけど、

学園長はネギ先生達が魔法世界に来ることには反対してたよね?

頭から反対してイギリス行きも止めたら勝手に行きそうだったから

イギリス行きは学園長も許可したけど、

結局 魔法世界に来てしまった・・・

これはイギリスの魔法学校の校長先生が辺に気を効かせてしまった結果だけどね。

学園長も組織の人間だから当然情報は持っていたけど

なにぶん未確定な情報だから強行に反対することもできなくてね。」

「・・・・・。」

「ネギ先生は生まれが複雑で本人に才能があるだけに

こう言うことは周りが慎重にしていかないと、

先生個人以外に周りが不幸な目に会うことがあるから・・・

学園長もクルトも、そして私もエヴァも慎重にならざるをえないんだよ。

その結果 夕映や千雨、茶々丸に情報を与えなかったりして

仲間はずれにされた気分にさせちゃったかも知れないけど

その辺は事情があってのことだから夕映も納得してくれないかな?」

「・・・・・はい。」


夕映の返事はYESだけど

頭では理解できても心で納得できない状態なのだろうか・・・

さっきからうつむいて静かに私の話を聞いている。


「もう この際だから教えておくけど、

ネギ先生の村を襲ったのはMM元老院の一部の過激派一派なんだ。

この過激派はネギ先生がアリカ姫の息子だというのが許せないらしくてね・・・

逆にナギさんの息子と捉えて英雄として利用しようとする派閥もあるんだけどね。」

「・・・では、ネギ先生がもし復讐しようとしたら。」

「そうだね、MMと言う国を相手にすることになる。

そうなったら真相はどうあれ ネギ先生に協力した人達は

間違いなく犯罪者として処理されるだろうね。」

「・・・・のどかが・・・そんな事に。」 lll

「でも、この一派は今はまだ元老院としての籍を持っている人達も残ってるけど

いずれクルトに全員残らず処理される。

既にクルトはそれだけの証拠も押さえてあるし

その気になればいつでも実行できる用意をしているんだよ。」

「じゃあ、クルトさんは何故あんなネギ先生を挑発するようなことを・・・」

「それは単純にネギ先生怒らせて手を出させて

ある程度やらせたとこで真相を話して

自責の念からネギ先生が自分に逆らえない状況を作ろうとでもしたんでしょうね。

それにクルトがアリカ姫の事を話したそうだけど、

実際クルト自身 そのことでかなり悔しい思いをしたみたいだよ。

クルトは事件の真相を知ってるからアリカ姫が無実だということも知ってる。

だからその証拠を集めて無実を証明しようとしている・・・

まぁ、彼自身アリカ姫がかなり好きだったみたいだしね♪」

「・・・・・私達の知らないところで そんな事が・・・」

「事前にこの事をすべて夕映達三人に話したとして、

もし何かの間違いで本屋ちゃんがアーティファクトで夕映達の思考を

読んだらとんでもないことになるから。

その辺のこともあって皆には何も話さず

ただ必要な備えだけさせて送り出しちゃったわけだけど・・・

・・・・ごめんね。」

「いえ、いいんです・・・

確かにそれらの事を考えれば私達に何も話すことはできないですし、

あの状況でいきなりネギ先生の過去の話や

魔法世界の状況やテロ事件の話をされても

それほど危機感を持つことも出来なかったでしょうし・・・

ただ・・・その、私はソプラノが私に何も話してくれなかったのは

私が頼りにならないとか・・・信頼されてないんじゃないかとか・・・

そんな自分本位な考えでこんな話を聞いてしまっただけです・・・」

「そっか・・・色々夕映達には言えないこともあるけど、

私はちゃんと夕映のことは頼りにしてるし信頼もしてる。

もちろん千雨や茶々丸もだけど、ね。」


私は夕映の頭を撫でながら

少しでも夕映が落ち着くように話をした。


「・・・そういう時はあの二人の事は言わなくてもいいんです。」 //

「そっか・・・・そうだね。」 //


その後、夕映が落ち着くまでしばらく二人でまったりと過ごした。






当初、クルトとの話では

完全なる世界を潰した後、卒業試験を終わらせたネギ先生を指揮官として

完全なる世界の残党や、ネギ先生の村を襲う指示をした元老議員を粛清し

アリカ姫の汚名を晴らしネギ先生を旗印にして新体制の元老院を作り

MMの政治体制を徐々に変えていく、と言う予定だった。


しかしネギ先生がこの時期に魔法世界に来てしまったことで

計画を修正、完全なる世界との戦いで戦果上げてもらい

新たな英雄として立ち、後は当初の予定通り MMの元老院の過激派を粛清して

アリカ姫の汚名を晴らす。


と 言う計画に修正されることになった。




原作知識のある私からしたら、

修正案の方が本命でその為の準備をして来たわけだが

そのせいで夕映や千雨、茶々丸に情報を与えなかったり

色々苦労をかけてしまう結果になった。


彼女達にはこれが終わった後で何かお礼をしなくちゃいけないかな・・・






気がついたら 徐々に陽が沈み始め、

森の中ということで周りが少し薄暗くなってきた。


「そろそろ陽が落ちるね・・・街の方に戻ろっか?」

「そうですね、私も早く戻らないとコレット達がうるさいので

今日はもう戻るですよ。」

「・・・・夕映、今日はこれから大変だと思うけど・・・頑張ってね。」

「? コレット達のことですか?

確かに彼女達の追求が大変そうです・・・」

「・・・・・・まぁ、それだけじゃないんだけどね。」

「?」


今夜から、ネギ先生達や夕映達にはこの世界に来て

一番大変な時期になるが・・・彼女達ならきっとうまくやってくれることだろう。


いまいち釈然としない表情の夕映と街まで戻り、

一刻の別れの時間が来る。


「後で・・・また会いに行くから、それまで頑張ってね。」

「はい、それでは・・・また。

今度向こうに戻ったら・・・その、二人でデ・・・遊びにくですよ。」 //

「OK~ 向こうに戻ったら一番に夕映とデートだね♪」

「・・・っ!

・・・・・・はい!」 ///




こうして一時夕映と別れ、私はクルトの家へ戻り

今夜の準備をすることにした。






私がクルトの家に戻った時には

もう陽がほとんど沈みかけ夜まで間もない時間となっていた・・・

今頃 ネギ先生達は今夜の総督府での舞踏会の準備でもしていることだろうか?

クルトが接触したなら予定通り総督府での舞踏会にも呼ぶはず。




後で一応、クルトに千雨と茶々丸への伝言を頼むついでに確認してみたが

ちゃんとネギ先生達は舞踏会に呼ばれていた。


私達にも来るか? と誘いがあったが

丁重に断っておいた・・・・今夜以降 何が起こるか分かっているくせに

こうして嫌味のように誘ってくる辺り

クルトもいい性格をしてきたものだ。




「さてと・・・こんなモノかな?」

「姉様の方は準備できたのか?」

「うん、だいたいね。

エヴァや皆の方は?」

「私は問題ない。」

「ウチも準備は完了してますえ。」

「ワタシも完了ネ。」

「私の方は、時間ギリギリまで魔法球内の工場で弾薬の生産をしているところです。」

「・・・・・どれだけ用意するつもりなの?

別にどこかの国と戦争するわけじゃないんだから・・・」

「備えあれば憂い無し、といいますし♪」


少し前に見せてもらったが、

その時には小さい倉庫いっぱいに弾薬の入った箱が有ったはずだけど

まだ作ってると言うし・・・・もう葉加瀬だけで十分なんじゃないだろうか?


「チャチャゼロやラトナとピュラは?」

「ヒサシブリニ オモイキリアバレラレルカラナ ウズウズスルゼ。」

「「超鈴音と葉加瀬より支給された武器の装備は完了しています。」」

「じゃあ後は鍵の配分だね。

千雨には事前に渡してあるから 後は超と千草に一本ずつ、

それと後で私とエヴァで夕映に

手持ちの一本の Grand Master Key を渡しに行く。」

「夕映サンに Grand Master Key を持たせる根拠ハ?」

「千雨や茶々丸と違って

彼女は本屋ちゃんに何かあったら必ず着いて行くと思う。

本屋ちゃんはネギ先生達にとっても敵にとっても重要な存在だからね。

今夜の総督府での警備にはアリアドネーの警備員は全員出てるから

夕映と本屋ちゃん、二人を守るにはちょうどいいと思ったから、かな。」

「いっそネギ坊主に預けるという方法ハ?」

「それも考えたけど、それだと夕映が無防備になってしまう。

夕映の攻撃は敵には効くけど、

単純な戦闘力で考えたら夕映はどうしても不利だから

その分を鍵で底上げしておこうかな、と。」

「なるほどネ。」

「じゃあ、皆には言ってある通り、クルトの情報やラカンさんの情報、後 私の勘で

今夜から数日中にかけて完全なる世界が行動を起こす可能性が高いよ。」

「ソプラノは勘なのカ・・・・まぁ、いいけド。」

「今回は敵のアジトも近いことや

高畑先生やクルト達の今までの努力のおかげで

敵もかなり追い込まれていると思われる。

ここで一気に巻き返しに来るんだろうけど

逆に考えれば一気に敵を潰す好機でもあるよ!

今回で完全なる世界を壊滅させて

この魔法世界を維持し、この星を人の住める星にする計画に

敵対するであろう組織を一気に潰し、私達は皆でのんびり暮らす生活を手にするのだ!」

「良く解らん目的だが、まぁ、奴らを一気に叩き潰すのは望むところだ。

あのバカ供がこそこそ動きまわったせいで私にも色々面倒事を押し付けられたからな。」

「ウチは最後の・・・そして本当の意味での両親の仇が討てるんやから

今回は気合入れていきますえ。」

「ワタシはここで奴らが居なくなれば

こっちの世界が私の世界のようにならずにするからネ。」

「私も同じくです。

この星を超さんの生まれた星のようにしない為にも頑張りますよ!」

「オレハ アバレラレリャ イイカラナ

・・・マァ、スコシハ キアイイレテ ヤッテヤルヨ。」

「「ソプラノ様のお世話をしなくてはならないので

このような雑事はさっさと終わらせてしまいましょう。」」

「雑事って・・・・だけど二人もいい感じに成長してますね。

ソプラノさんやエヴァンジェリンさんに預けたのは成功みたいですね。」




その後、私達はクルトの家で簡単な食事を取りながら、

アーウェルンクス達の動き、

クルトの隊やラカンさん、ネギ先生達の動きに合わせて

いつでも対応できる体制で待機することにした。

  1. 2012/03/24(土) 02:53:20|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  070



新オスティア市街地


side 夕映




先ほど、街中で下着姿にされたコレット達に

ベアトリクスさんがどこからか出した制服を着てもらい、

今 私達はオスティア市街地のあるオープンカフェで

ネギ先生達にアリアドネーの警備隊に所属している理由を説明している。


「・・・・とまぁ、そういうわけで私はアリアドネーの警備隊に参加して

このオスティアに来てるんですよ。」

「夕映さんがアリアドネー学園に所属している経緯はいまいち分かりませんけど

千雨さん達と連絡を取って村上さん達を探していたんですよね?」

「はい、皆どこに飛ばされたのか分からないので

アリアドネー方面は私が主に探索していたんです。」


ソプラノ達の事を話す事はできないので

なんとかごまかしつつネギ先生に説明する。


ネギ先生ものどかも、いまいち釈然としない様子だったが

セラス総長がネギ先生に協力的だったというのと

アリアドネー方面ではぐれた皆を探しているという理由でなんとか納得してもらった。


「と、とにかく無事でよかったよー ゆえー。

皆で一緒に日本に帰ろ!」

「・・・・え?」

「お待ちなさい!」


のどかが私の手を取り一緒に私にネギ先生達と合流して帰ろう、

と誘って来たが、委員長が待ったをかける。


「勝手に話を進めないでいただけます?

ユエさんは現在 我がアリアドネー騎士団 オスティア警備隊として

任務中の身です!

更に言えば、このユエさんは試験で自分の能力を偽ったり

授業を真面目に受けなかったり、多少問題がある所がありますが

戦乙女騎士団 士官候補生として将来を嘱望された人材です!」

「・・・・え? 私 そんな事になっていたんですか?」 lll


これはマズイ・・・この件が終わったらアリアドネー・・・いや

魔法世界にはしばらく来ないつもりだったのに

私の知らない所でなにやら将来の就職先が勝手に決まりつつある・・・


「いくらセラス総長から逮捕しないように指示されたとは言え

こ、公衆の面前で私達にあのような辱めを与えた貴方達は

ゲートポートの件がなくても 十分婦女暴行で逮捕できるのですよ!」 //

「あ、あれは事故というかなんというか・・・・・・」 lll

「貴方達の様な どこの誰かとも分からないような輩に

我が国家にとって優秀な人材をホイホイと渡せるわけがないでしょう!」

「ちょっ・・・ちょっとまってください!

そ、その・・・さっきの服のことに関しては、

後できちんと謝罪させてもらいます。

僕達の身分についてはセラスさんに問い合わせていただければ確認が取れるはずです。

ですから一度確認してみてくれませんか?」

「・・・・・・い、一応確認を取りますが、

総長からゲートの件はともかく 服の件に関して何も指示がないようでしたら

被害届を出して貴方達を逮捕しますからね!」

「そうだよ、そうだよ!」 「・・・・・コク。」 //


コレット達はゲートの件云々よりも、

公衆の面前で下着姿にされたことのほうが頭に来てるようですね。


・・・まぁ、気持ちは分からないでもないですけど。




委員長はセラス総長に連絡を取り

ネギ先生達の身分の確認と指示を仰ぐ。


『・・・という理由で、その子達はサウザンドマスター・・・

ナギ・スプリングフィールドの息子のネギ・スプリングフィールド君と

旧世界でのネギ君の生徒達なのよ。』

「えええぇ~~~~~!!?

何ですってぇ~~っ!!

ナギ様のむすっ・・・モゴッ!」

「いいんちょ! あんまり大きな声出しちゃダメー!

一応一部の国では賞金首なんだから、人目をひいちゃ・・・」

「ほ・・・本当なのですか?

本当にナギ様の御子息なのですか?」

「は、はぁ・・・・」


なにやら、委員長はネギ先生の顔を見つめながら

怪しんだり 赤くなったり 怒ったり にやけたりと百面相をしている。


コレットやベアトリクスもネギ先生の顔を見つめては

表情をコロコロ変えている。

普通に出会ったら感激で握手でもねだるんでしょうが

さっきの件があるのでかなり複雑な心境のようです。




委員長達が百面相をしていると、

私達の背後から聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「・・・おや、これはこれは 誰かと思えば、

アリアドネーの名門 セブンシープ家のお嬢様ではありませんか。」


この場にいる皆が声のする方を見たが・・・

そこにはオスティア総督 クルト・ゲーデルさんと付き人の少年、

それにMM兵が完全武装ですべての道を塞ぎ、

私達を完全に包囲していた。


「え・・・? クルt 『ちょっと待ってください!』 ・・・・?」


私がクルトさんに気が付き声をかけようとすると、

彼から念話でストップがかかった。


『え~っと、クルトさん私達になにか御用ですか?』

『夕映さんには特に用事はないのですが、

ネギ君に少し用事がありまして。

私がこれからすることを黙って見ててくれませんか?

あと私とは初対面を装ってください。』

『それはいいですけど、ソプラノは知ってるんですか?』

『今日 私がネギ君に接触することは何度も話しているので問題はありません。』

『分かりました、初対面を装って黙っていればいいんですね。』

『はい、よろしくお願いします。』


クルトさんはネギ先生になにか用事があるようなので

とりあえず私は彼の指示通りに事の成り行きを傍観することにする。


「おや・・・?

それにそちらの少年は・・・?

どこかで見たような覚えがありますが・・・」


委員長がネギ先生達を含めた皆に手で静止するように合図をし

クルトさんに話しかける。


「ゲーデル総督・・・

記念祭期間中のオスティア市内での公権力の武装は

我々 アリアドネー騎士団にしか許されてないと記憶していますが?」

「いや何・・・私は幼少より虚弱体質でしてねぇ。

恥ずかしながら 何人かの部下を連れなければ

外出もままならないという有様で・・・

ごくごく私的なボディーガードのようなものです。

お気にになさらないでください。」


この人もエヴァンジェリンさんやソプラノとの付き合いが相当長い為か、

かなりの剣の腕前を持っていて、私などよりもよほど強いくせに

堂々と正面きって虚弱体質等と言ったり

これだけの完全武装の兵を率いてボディーガードと言ってのける辺り、

かなり図太い神経を持っているようだ。


クルトさんは政治家をやっているので

それくらいでなければやっていけないのかも知れないが・・・


「総督・・・わっ?」


委員長がネギ先生のローブのフードをネギ先生の頭にかぶせ

ベアトリクスさんにネギ先生を下がらせるように指示を出す。


「それで?

その虚弱体質の総督様が 何の用です?」

「いやなに どうも理解しがたいのですが・・・

女の子の集団が 全裸でアーケードで暴れていると言う通報が

総督府に入りましてね・・・

私の街の風紀が乱れるのを放っておけず 慌てて現場に赴いてみたのですが・・・」


クルトさんは話しながら懐から数枚の写真を取り出し

私達に提示する。


・・・よくみると顔は巧妙に隠されていますが

いつ撮ったのか知りませんが どうみても委員長達の服が武装解除の魔法で飛ばされ

下着姿になった時の写真です。


「この全裸の痴女集団、

もしやあなた方ではありませんよね?」

「違いますっ!!!」 ///

「それは良かった、

転化の戦乙女騎士団が白昼堂々 路上ストリップ!

等とニュースになったらオスティアは一大事です。

では、調査のため これは焼き増しして部下に配布を・・・」

「「ちょっとーーっ!?」」 ///


クルトさんは先ほどの写真を部下の兵隊さん達に見えるようにばら撒き始める。


(よかったです・・・あの時防御障壁が間に合わなかったら

私もあんな写真を取られるとこだったんですね・・・) lll


「と、まぁ 冗談はさておき・・・」


クルトさんは先程の写真を見事な手さばきですべて回収し、

また懐にしまう・・・・あんな写真を取られているなんて・・・

委員長達はしばらくクルトさんにいいように遊ばれるでしょうね。


「先程も言いましたが、そこの少年・・・

どこかで見覚えがあるのですよねぇ。」


クルトさんのわざとらしい演技をしながら語る言葉に皆の顔がこわばる。


「さて・・・どこで見たのか・・・・

いや、まてよ・・・?

確か全国でのゲートポート破壊テロの重要参考人の書類で・・・?

いやいや、違いますね・・・」

(くっ マズイですわ ユエさん。)

(まぁ、あれだけあからさまな演技をしていますから、

何か裏があるんでしょうね・・・)

「あぁ! そうか、思い出しました!

なんと君は 世界を救ったかの大英雄のご子息ではございませんか!

いや、この地ではこう言い換えたほうがいいでしょうか・・・


かつて自らの国と民を滅ぼした魔女 災厄の女王・・・

アリカ・アナルキア・エンテオフュシアの遺児・・・・・と!」


「っ!!!」


ネギ先生がかの英雄の息子だとは知っていましたが、

その奥さんがアリカ姫だったとは。

私も歴史の授業でナギさんとアリカ姫の話は聞いてはいましたが、

その二人に一体何があったのですか・・・


とにかくクルトさんは二人の事もネギ先生の事も

かなり詳しく知っているようですね。


「おや・・・」

「・・・・・」

「これは意外ですね・・・ネギ君。

これほどの衝撃の事実を告げられてもたじろぎもしないとは。」

「・・・推測はしていました。

だから・・・驚きません。」

「ほぉ・・・10歳の少年が叫び出すでもなく

泣き喚くでもなく・・・冷静ですね。

これは君に対する評価を 少々改めねばいけないようだ。」

「ですが・・・・貴方は一体何者です?

僕の・・・母を侮辱しようということなら、ただ冷静ではいませんよ。」

「い・・・いけませんネギく・・・さんっ!」

「フ・・・」


ネギ先生がお母さんの事を侮辱されたと感じたのか、

頭に血が登って今にもクルトさんに殴りかからんとするばかりです・・・・が、

クルトさん、どうやらネギ先生を挑発して手を出させて拘束しようということですか。


何らかの意図を持ってネギ先生を拘束、

もしくは手元に置いておきたいように感じます。


「待ちなさい!!」


(!?・・・・セラス総長。

なぜ、この場にわざわざ・・・・?)


「そこまでよゲーデル総督。

今貴方にその子を逮捕する権利はないわ。」

「「「セラス総長!?」」」


クルトさんの兵が通路を塞いでいた一方から

セラス総長が騎士団を率い、クルトさんとMM兵に対面する形で騎士団を布陣する。


クルトさんもそれに応じる形で兵の配置をかえる。


「これはこれはセラス総長、逮捕などとは侵害ですね。

私はただ 総督として市民との会話を楽しんでいただけですよ?

・・・・尤も 貴女の言うようにこの少年を逮捕などするつもりは有りませんがね。

彼等はここオスティアやMMでは重要参考人として丁重に扱う用意がありますし、

彼は かのJ・ラカン氏とあれだけの死闘を演じた偽ナギ本人だ。

虚弱体質の私など睨まれただけで吹き飛んでしまいますよ。」


セラス総長が妙な間を空けるが・・・・念話で会話しているのでしょうか?


「おやおや、人聞きの悪いことを言う・・・・いや 思う。

一体何を根拠に?

いやいや 良かった、

口に出していたらコレ・・・問題になっていましたね。」


セラス総長とネギ先生の表情がこわばったことから

なにやらセラス総長がネギ先生に忠告か警告を

しているところを念話盗聴されたようですね。


クルトさんも、普段私達やソプラノと話す時とは違い

仕事向けの顔でしょうか?

こんな事ばかりやっていたらそりゃセラス総長にも警戒されるですよ・・・

完全に悪役ですし・・・


それにクルトさんは拳闘大会優勝者のラカンさんとは

同じ紅き翼所属ということで知り合いのはずですが、

ラカン氏 と言う呼び方は他人行儀に感じるですね・・・なにかあるんでしょうか?


「セラス総長。

脇役は舞台袖でおとなしくしてもらえませんか。

さて、ネギ君。

試合は見せてもらった・・・いやはや 驚いたよ、

驚愕したよ、驚嘆したよ、見事なものだ。

君の才能は千の賛辞に価する。

紳士的な試合の中でとはいえ

あのJ・ラカン氏とあれだけの死闘・・・

彼に真正面から立ち向かい、勝っていてもおかしくない。

いや、次戦ったら勝ってしまうかも知れませんね。

君の力は本物だ。

全く以て空前絶後だ 前代未聞だ 信じられません。

・・・・・さて しかし

その力を手にれた君は一体ナニをすると言うのです?

平和な国の学園に戻って平穏に暮らす?

いやいや それはつまらないでしょう。

ネギ君・・・その力があれば君は世界を救える!」

「な・・・・何の話を・・・」


どうもクルトさんとソプラノの目的がはっきりしません。


ネギ先生を自分の支配下に置き自由にしたい?

政治家としてならそれも分かりますが、

クルトさんの言ったことが本当なら、

ナギさんの息子としてならともかく、

アリカ姫の息子としての側面も持つネギ先生は

祭り上げるには少々厄介な存在です。


単純に力や能力なら、クルトさんならラカンさんを雇うと言う方法もあるです。


それにソプラノ達となにやら企んでいるのに

ネギ先生をわざわざ巻き込む意図はなんでしょうか?


ソプラノとの計画にネギ先生を巻き込むつもりなら

もっといい方法があるですし。


情報が足りないですね・・・

アリカ姫のことにしたって、クルトさんの話や歴史書が真実とも限りません。

実際エヴァンジェリンさんやソプラノは過去に賞金首として

かなりの悪名を轟かせていましたが

実際にはその逆で、一部では英雄扱いする人達もいるそうですし。

この件はもっと奥が深い話なのかも知れません・・・・


「それとも その力であのアーウェルンクスを殴って満足としますか?

いやいや小さすぎる、君はそんな小さい男ではないはずだ。

力を持つ者は世界を救うべきなのです・・・」




クルトさんはその後も ネギ先生が子供の頃悪魔の集団に襲われた村の話や

ナギさんの話し、アリカ姫の話や等を持ち出し

ネギ先生を挑発して行く。


今までネギ先生が知ろうとしてもできなかった内容が

クルトさんの口から 次々と語られる。


その内容が母親の汚名であったり

ネギ先生の幼少住んでいた村の話であったりするが、

クルトさんの口調が終始一貫してネギ先生を挑発しているようで

先生も我慢して聞いてはいるが

拳を握り締め肩を震わせ、明らかに怒りをこらえているようです。


「・・・君には大変な価値がある・・・

君にはこの世界を支配できる力があるのですよ?

いかがです? 私と手を組みませんか、

世界の半分を差し上げましょう。」

「・・・・な?」 lll


クルトさんも人が悪すぎますね・・・あの悪意に満ちた表情といい

的確にネギ先生の怒りのツボを突く会話術といい・・・

ここにいる人は皆 貴方の事を完全な悪役だと思っていることでしょうね。


「・・・なんです?

何の話をしているんですか・・・

何者なんです!  あなたはっ!!」 #


ネギ先生の激高と共に魔力が放出され、

その魔力の圧力で周辺のテーブルや椅子、道端の小石等が

吹き飛ばされ、その飛ばされた小石がクルトさんの頬を掠める。


「ダメですか・・・世界を支配するということは

つまり 世界を救うということでもあるのですが・・・

子供には難しかったですかねぇ。

・・・・・・ですがコレで正当防衛が成立しました。

私が実力を行使しても問題ないですね♪」

「ゲーデル、貴様・・・」 #

「セラス総督、お下がりください。

総員! 丁重におもてなししなさい。」


クルトさんの指示が出たことで

MMの兵士が全員でネギ先生の捕縛にかかるが、

ネギ先生は闘技大会で見せた千の雷を取り込む闇の魔法で

一瞬の内にMM兵を倒してしまう。


「くっ・・・・仕方ありません!

あの少年を捉えなさい!

総督を守るのです!!」

「いえセラス総長、それには及びません。」

「っ!!?」


セラス総長がアドリアネーの警備隊をネギ先生捕縛に向けようとするが

クルトさんが静止し、一歩前に出たその瞬間、

気がついたときには既に持っていた刀を抜刀し

ネギ先生に斬りつけていた。


「ほぉ・・・物理攻撃はまるで効きませんか。

こんな化物を相手に素手で殴り合いとは・・・・

さすがJ・ラカン氏と言ったところですか。

でしたら・・・」


斬りつけられたネギ先生は片足と片手が飛んだように見えたが

出血も無く、見た目ほどのダメージも無い。


どうやらあの魔法を使用している間は

自身が雷の精霊と同様に 雷で身体を構成しているようで

刀などの物理攻撃は効果が薄いようだ。


「魔を調伏する我が剣技、受けてみなさい。」


ネギ先生の手足が元に戻る前に

クルトさんが次の攻撃に移り、

ネギ先生は手足が一時的に斬られたことで

回避することができず、魔法障壁を多重展開し

クルトさんの斬撃に備える・・・が、クルトさんの斬撃は

ネギ先生の魔法障壁をすり抜け

雷で構成した身体を切り裂き、

どういう原理か私には理解出来ないですが

ネギ先生の身体から出血が確認できた。


「斬魔剣、弐の太刀。

神鳴流は人を護り 魔を狩る 退魔の剣。

斬るモノの選択など 造作もありません。」

「ネッ・・・・」 「ネギ様!?」


ネギ先生が斬られたことで、

今まで黙って話しを聞いていたアスナさんや委員長が

ネギ先生を守ろうと先生の前に出ようとするが、

クルトさんが先手を打ち、

さっきのネギ先生の時と同じような斬撃を二人に向けた撃ってきた。


「奥義・斬魔剣 弐の太刀・・・使い方次第でこのようなこともできます。」


クルトさんの斬撃を二人はそれぞれの剣で受けようとするが、

それも先程のネギ先生の時と同じように通りぬけ

二人の衣服を切り裂いていく。


「くっ・・・知るかぁっ このヘンタイメガネ!!」

「これはこれはずいぶんとお転婆なお姫様ですね。

少々調教が必要でしょうか?」


アスナさんは衣服が着られてほぼ全裸に近い状態になっても

クルトさんに斬りつけていくが クルトさんもカウンター気味に斬撃を飛ばし

アスナさんを迎撃する。


「うっ・・・こんなの私には効かな・・・・がっ!?」 lll


アスナさんは自身の魔法無効化能力で消し切れると思ったのか

反射的に少し身体をずらしただけそのまま受けようとしたが

クルトさんの斬撃が無効化されずに、そのまま斬りつけられる。


それを見たネギ先生やのどか、クルトさん、

斬られた本人さえも驚いているようだ。


「アスナさんっ! アスナさんっ!!」

「直撃とは意外ですね・・・大方弾かれるか消されるかと思いましたが・・・・ふむ。

まぁ、死ぬような傷でもなし 無力化できたのでよしとしましょう。」


クルトさんはアスナさんと委員長を無力化し、

倒れこんでいるネギ先生の上に乗りネギ先生を拘束する。


「・・・・・・っ!!」 #

「ふっ・・・・いい目です、ネギ君。

君はその力で本当は誰を殴るべきか 分かっているのですか?

本当の敵が誰なのかを?」

「!?」

「教えて差し上げましょうか?」

「・・・・っ」

「君にとっての真の敵を。」

「僕にとっての・・・真の敵・・・・?」

「ピンポーン♪  ここで問題です。

君にとっての真の敵とは次のどれでしょう?

A 世界滅亡を企む 謎の秘密組織。

B 君の父を奪った誰か。

C 君の村を焼き 君の人生を根本から変えてしまった何者か。」

「!!?」 「!!」


・・・私も聞きましたが、ネギ先生の村を襲った悪魔の集団を

差し向けた者・・・クルトさんはその人達を知っているのですか・・・


ナギさん アリカ姫 そしてネギ先生の村を襲ったモノ達。

クルトさんはネギ先生の過去に関して かなりの事を詳細に知っているようです。




「何をっ・・・僕の村の事を何か知っているんですか!?」

「フフ・・・賢明な君にならばわかるハズ・・・

事件の真犯人は常に・・・・その事件が起こることで

最も利益を得るはずだった誰か・・・」

「!?」

「おっと ヒントはここまでです。

もし君がすべてを知りたいと思うなら、

私と手を組みなさい。

君の願いを叶えて差し上げましょう。

もし・・・・断るのでしたら・・・」


クルトさんはネギ先生の首もとに刀を当ててネギ先生に告げる。


「仕方有りませんね。

・・・君のような危険な存在は

ここで消えて貰う・・・というのも世の為やも知れません。」

「ネギ先生!!」


のどかの声が聞こえたことでほんの一瞬、

クルトさんが気をのどかに向けた隙に

ネギ先生が事前に待機状態で用意していたのか・・・

千の雷を更に取り込み、拳闘大会でラカンさんとの正面からの殴り合いで見せた

闇の魔法で千の雷を2発取り込む段階、雷天双壮で

クルトさんの拘束から一瞬で逃げ出した。


「ぬっ! ・・・・ほぅ。

「お断りします!

アスナさんをあのような目に合わせる人と手を組むことなどあり得ません!!」

「ふむ・・・・これはまた・・・こうなると先程のような不意打ちも効きませんし・・・

さてどうするか・・・」


クルトさんはネギ先生の様子を観察しているが、

単純に私から見ても、怪我をしたアスナさんやのどかの居るこの街中で

ネギ先生が全力を出せるとは思えない。


それに先程のクルトさんの攻撃でかなりの怪我を負っているようですし

頭に血が登っていて正常な判断ができるとも思えないです。


クルトさんも気がついているようで、

ニヤリ と笑ってこのままネギ先生を拘束しようと動き出した時、

どこからか煙幕弾が二人の間に打ち込まれ

煙幕が晴れた時にはネギ先生達はどこかに逃げてしまった。






『夕映さん、ご苦労さまでした。』

『いえ・・・私はただ見ていただけです・・・

あの・・・一つ、聞いてもいいですか?』

『なんでしょうか?』

『クルトさんは・・・いいえ、エヴァンジェリンさんやソプラノは

ネギ先生の過去の事を・・・いや、

知った上で私達に何も言わずに放置しているのですか?』


もうここに来てソプラノ達がネギ先生の過去の話を知らないとは思えないです。

しかしそうなると知った上で私達には何も教えてくれないことが気になるです。


『・・・・ふむ、そうですね・・・私もソプラノさんも真相を把握しています。

今回ゲートポートでのテロの時期とネギ君達がこの世界に来る時期が偶然重なったため

多少複雑な状況になってきていますがね。』

『そうですか・・・』

『基本的にソプラノさんやエヴァンジェリンさんは

ネギ君の事を放置しているわけでは有りませんが

積極的に関わろうともしません。

補助的に貴方達を派遣したり 一部でネギ君の修行に協力したりしていますが

彼女達はネギ君には独自の判断で動いて欲しいと思っているように感じられますね。

ソプラノさんが夕映さんに特に指示を出さないということは

夕映さんは夕映さん独自の判断で動いて欲しいということでしょうから

あまり私やソプラノさん達の思惑を考えすぎずに

夕映さんの考えで 自由に行動してください。』

『はい・・・』

『それでは私は今後の予定が有りますのでこれで失礼します。』

『はい。』






クルトさんの話を聞きましたが いまいち釈然としないです。

どうしてソプラノが何も教えてくれないのか・・・

いえ、確かにいきなり ネギ先生の過去の話を聞かされても困るのですが

何も聞かされないと それはそれで何かむしゃくしゃするです。


そう言えば今日は色んなことがあって忘れていましたが

午後にソプラノと会う約束をしていたんですね・・・

その時にでも少し話をしてみましょうか。


  1. 2012/03/23(金) 03:53:57|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  069



side 千雨




新オスティア とある闘技場の控え室


ネギ先生達の治療もひと通り終わり、

多少の傷は残ったものの、近衛のアーティファクトで重症部分は治療したので

後はよっぽど派手に暴れたりしない限りは大丈夫なようだ。


ネギ先生達はラカンのおっさん相手にあそこまで健闘できたので

戦闘に関しては満足しているようだが

やはり優勝できなかったのが気になるようで、

村上達を救う手段を失ったことで多少落ち込んではいるようだが、

その本人達があれだけの戦闘を終えたネギ先生達が

ほぼ無事に帰ってきた事で安心していて

自分達の処遇については、先生達に無理させるよりは

しばらくはこのままでいいと考えているようだ。


「さて、準優勝の賞金が20万ほど出たけど

皆の手持ちのお金と合わせても50万いくかどうかって所か・・・」

「すいません・・・僕達が勝っていればこんなことにはならなかったんですが・・・」

「な、何言うとるん、ナギさん。

ナギさんはウチらのためにあんなに頑張ってくれて・・・

ウチ、それだけで・・本当に十分や。」

「亜子さん・・・」

「でも、手持ちのお金と合わせても半分の50万いくかどうかですから

皆を解放するにはもっと・・・」

「なーに、また稼げばいーよ!」


そう言えば、和泉はまだ今の変装してるネギ先生の事を

親戚のナギって人だと思ってるんだっけ。

大河内に口止めはされたけど、

いい加減本当のことを言った方がいいような気もするが・・・


「うぃース。」

「あ、ラカンさん・・・」

「ギャアアッ! 出たぁっ、人間核兵器!!」

「夏美姉ちゃん・・・なんやそれ?」

「ほほぅ・・・・ホレホレ! 人間核兵器だぞぉーっ♪」

「いやぁあぁっ オカされるぅう~~!!」


ラカンのおっさんが村上が怯えるの面白がって

上半身の服を肌蹴た状態で村上を追っかけまわす。


「やめとけ、おっさん。」

「・・・っ! アバババッ!」


私が麻痺の射手をおっさんの頭に打ち込んで止めさせた。


「何の用ですかラカンさん・・・」

「あ、あぁ、おまえさん達のことが少し気になってな・・・

ほら、あれだ・・・賞金を取り逃しちまったことだし。」

「誰のせいや・・・」

「で? 準優勝でもいくらか出ただろう?

いくら足りねーんだ?」

「あ・・・皆の手持ちを集めて、なんとか50万に届くかどうかって所です。」

「そうか、じゃあ無一文ってわけにもいかねーから

俺が70万程貸してやろうか?

利子は月1割でいいぜ?」

「何たる暴利・・・・・・・・・しゃあねぇな、おっさんはいいよ、

私が100万出すよ。」


「「「えっ!?」」」


「どうせこんなことになるかもと思ってな・・・

さっきの決勝戦、私が今まで貯めた金を全額

ラカンのおっさんに賭けておいたんだよ。

いろんなところに賭けたが、

それで勝った分全額合わせると120万くらいになるから

私が無利子で100万貸してやるよ・・・・いいか、貸すだけだぞ?」

「千雨さん・・・・」

「おいおい、千雨姉ちゃんマジかよ?」

「元手に私のお金を多少使ったけど

ここまで稼げたのはグラニクスから決勝まで s・・・ナギ達が

負け無しで勝ち進んでくれたおかげだからな。

別に無料でやってもいいんだけど、

それだと先生達や村上達の為にならないだろうから

貸してやるよ、私が死ぬまでに返してくれりゃあいい。」


まぁ、私が死ぬっつっても、先輩と契約破棄でもしない限り

寿命は無いみたいなもんらしいしな。


「・・・本当にいいんですか?」

「あぁ、おっさんに暴利で借金作るよかマシだろ?

それにナギ達も覚えておけよ?

賞金狙いで大会に出るのはいいけど、

失敗したときの保険も必要なんだ。

今後は何か計画を立てる時は失敗した時のことも考えて立てろよ。

今回はラカンのおっさんの参戦があまりにも異常だったからしょうがないけど

こう言うこともあるんだからな・・・」

「千雨さん・・・ありがとうございます!」

「ちぇ~、千雨のおかげで稼ぎそこねたな。」

「何言ってやがる、おっさんだって本当は利子なんか取るつもりねーくせに。

だからと言って無料でやられちゃナギ達の為にならねーからな・・・

これくらいでいいんだよ。」

「ハハッ・・・そうだな、俺様としたことが、少し甘かったかもな。

まぁ、決勝戦での最後の敵弾吸収陣が成功してたら俺もやばかったし、

今回のアレで闇の魔法の器も広がったろうから次やったらわからねぇしな。

それに、そこまでに色々見せてくれた新呪文や戦術、戦闘技術、

どれをとっても一流魔法大学の教授が腰抜かすような一級品だ。

俺には勝てなかったが、もう俺が教えることもねぇし、

十分合格点だ・・・お前は今日で弟子卒業だ。」

「ラカンさん・・・・」


私は、肩から掛けているポシェットから一枚の紙を先生に渡す。


「ほら、コレが100万の小切手だ。

ナギ達が治療している間に銀行に行って用意してきた。

これを奴隷長に渡して村上達を開放してやれ。」

「千雨さん・・・・・ハイッ!!」

「千雨姉ちゃんサンキューなっ!

ほらナギに夏美姉ちゃん達も、早速その首輪外しちまおうや!」

「「「ハイッ!」」」


ネギ先生達は奴隷長を引っ張って、

奴隷長の部屋に用意してある契約証書を取りに部屋から出て行った。


「ふ~・・・まぁ、こんな所か。」

「千雨はよかったのか?

100万って言ったらかなりの金だぞ?」

「さっきも言っただろ?

あれは先生達の情報を賭けの元締めに流したり

先生達に賭けて作った金だ。

今回は私が勝手にやったが、

実際は先生達が稼いだようなもんだしな。」

「そうか・・・」

「先生達ならその気になりゃすぐに稼げる金額だろ?

それにこれをネタに先生に新しい呪文でも作ってもらう口実にも使えそうだし、

なんて言ったって先生は魔法作ったり合成する天才だからな。

手持ちの20万は私の懐に入ったままだし、そう考えれば私は丸儲けだよ♪」

「ちゃっかりしてやがるぜ。」

「エヴァの所に世話になってるんだし、

卒業後はあそこで先輩と一緒に暮らす予定なんだ、

これくらいできねーと、エヴァに対抗できねーよ。」

「そりゃそうだな。

・・・じゃあ、俺達もネギ達のところにいくか?

今夜のメシくらいはおごってやるぜ?」

「へぇ・・・じゃあ私達皆でおっさんの賞金分食い尽くしてやるよ。」

「へっ、やれるもんならやってみやがれ。」


こうしてこの夜は、ネギ先生の準優勝と村上達の開放を祝って

おっさんの奢りで大宴会となった。







side ソプラノ



オスティアでの拳闘大会決勝戦翌日。

千雨からの連絡で、村上さん達開放の経緯を聞いた。


前から裏で千雨が動いていたのは聞いていたが

まさかこの短期間で自力で100万以上のお金を集めてしまうとは思っていなかったが

後で奴隷長からの振込を確認し次第、

彼女の口座を作ってそこに振りこんでおこう。


昨晩、エヴァに頼んだネギ先生の敵弾吸収陣の改造の方は

まだエヴァが魔法球から出てこないので経過は分からないが

その辺りは彼女に任せるしか無いだろう。




茶々丸の方からも、午前中にはネギ先生達の所へ戻れると

連絡を貰っているので、今日中にはネギ先生達に合流できるだろう。


捜索の方は、旧式のゲートポートがあるとされている建造物の発見、

旧オスティア宮庁街での発信機の反応が2つ、

それと発信機の反応付近でのアーウェルンクス達の部下の発見。


この辺りは事前の情報通りなので

その確認ができた形になる。




夕映の方から、今日休日の申請が通っているそうだで

時間を合わせて午後にでも会いたい と連絡が来た、

せっかくなので午後に市街地で会うように約束しておいた。




さて、ネギ先生達の修行もひと通り完了、

後は闇の魔法をもう一段階あげてエヴァと同レベルで使えるようになるだけだが

これはもうアーウェルンクスとの実戦とエヴァの巻物の仮想人格に任せるしか無い。




一応何か問題があってもフォローできるだけの備えはしてあるが

ここ数日が私がこの世界に来てから最も忙しくなる日になるだろう。


クルトの方からMM軍の追加やクルトの私兵の配置、鍵の配備で

新オスティアの警備は飛躍的に改善している。


ネギ先生達の戦力も何名かの仮契約が残ってはいるが

仮にできなくても千雨や茶々丸の戦力強化でカバーできると思うし、

遊撃に出せるラトナ、ピュラや超、葉加瀬、

最悪 私とエヴァで単純な戦闘においては問題無い。


アーウェルンクスや造物主とネギ先生の戦闘も

先日の決勝戦でラカンさんの攻撃を取り込もうとしたことで

ネギ先生の闇の魔法の器も広がったとエヴァからお墨付きは貰っているので

後はエヴァの敵弾吸収陣の改良が終われば問題無いだろう。




(・・・私もずいぶんと面倒臭いことをやっているけど、

これが終わったら本当の意味でのんびり暮らせるから

もうちょっと頑張りますかね。」

「何を頑張るのカ?」

「・・・? 超か。」


どうも最後の方が声に出ていたようだ。


「ん~、このお祭りでエヴァや皆に付き合うことかな?

流石に連日この調子だと疲れてね。」

「ソプラノがこの程度で疲れるなんて考えられないネ。

・・・・・・今回のテロ事件、奴らの最後の仕上げの話カナ?」

「・・・そっか、超は一応知ってるんだっけ?」

「データとして残っていた部分だけどネ。

今晩から明日に掛けて起こる大規模なテロ・・・」

「超の世界ではどうなったの?」

「・・・ネギ坊主が敵の首魁を討ち、英雄となる・・・

だが、その後 何年か後・・・魔法世界は崩壊すル。」

「この世界はそうはならないよ・・・超。」

「あぁ、その為の準備も出来てるシ、

既にワタシの知ってる未来とは大きくかけ離れていル。

政治体制も魔力減衰現象も、そしてワタシの研究モ。」

「そう言えば超の例のモノはもう出来てるの?」

「フフッ、気がつかないカ?

もう既に起動してるヨ。」

「それは・・・全く気がつかなかったよ。」

「まぁ、気が付かなくて当然だヨ。

ほとんど眼に見えないナノマシンによる火星のテラフォーミング。

最低でも数十年から百年近くはかかるカナ?」

「それもこれも、超の知識があればこそだよね。」

「ワタシは魔法世界の住人を地球に迎え入れることしか計画できなかっタ。

でも、ソプラノの計画なら魔法の補助無しで

この火星自体を人の住める星にすることが出きル。

人類全体の為にはコチラのほうが良い計画ダヨ。」

「そうでもないよ、私はただ皆とのんびり暮らせればいいんだ。

魔法世界が滅んだり、地球に大量の移民が押し寄せて

戦争なんか起きたらのんびりできないしね。」

「世界を救う理由がのんびり暮らしたいだなんて言うのはソプラノくらいダヨ。」

「世界を救う・・・ね。

私はただ口を出しただけ、

魔力減衰現象は世界樹、魔法世界の政治体制の改善や後押しはクルト

火星のテラフォーミングは超、私はそれぞれに口を出しただけだよ。」

「まぁ・・・そういう事にしておくネ。」


超がいたずらでも思いついた様な微笑みを浮かべて私を見つめる。

不意に・・・なにか妙に恥ずかしくなったので超から目をそらす。


しばらくそうして二人で過ごしていたが、

ちょうどいい機会なので、エヴァの件について超に話を聴くことにしてみた。


「・・・超に一つ聞きたい事があるんだけど?」

「ん? なにカ?

新婚旅行の行き先カ?」

「その話はまだ早すぎない?

・・・じゃなくて、超は・・・エヴァに未来の話をしたことある?」

「・・・いいヤ?

葉加瀬には学園祭の時に協力してもらうたメ

昔、簡単に話したことがあるガ、それ以外の人には話をしたことはないヨ。」

「そっか・・・」

「・・・何でそんな事を聞くネ?」

「・・・魔法世界に来てからのエヴァは・・・

まるで未来の事を知ってるかのような行動・・・と言うか

違和感があってね・・・少し気になって。」

「ワタシは話してないし、聞かれたこともないけどネ。

ソプラノの気のせいじゃないのカ?」

「・・・・・・そうかもね、大事な時が近づいてきたから

少し神経質になってるのかもね。」

「なんなら精神安定剤でも処方しようカ?」

「いいよ・・・・なんか変なモノ入れられても困るし。」

「ワタシはそんな事しないヨ。」

「・・・・前に私に催淫剤を仕込もうとした前科者が言うことかね?」

「・・・さ、さぁ、なんの事カナ?」

「まったく・・・・」


(エヴァの件は、すべてが終わった後・・・

私達の家に帰ったら話すと言ってくれたから一先ずはその時でいいか・・・)







side 夕映




オスティア市街地



「イキますか? いいんちょ・・・・」

「イ、イキ・・・ません!

なんですか その毒々しい色合いで・・・そのぬるっとした液体が付いている・・・」

「おぉっと いいんちょう そこまでだ!」

「何がですか、コレットさん。」

「声だけ聴いてると変に聞こえなくもない会話はそこまでだよ。」

「訳がわかりませんわ。」


私とコレットは委員長達のペアと一緒に午前中はお祭りを楽しんでいます。

午後はソプラノとの約束があるので

私だけ抜けるように話してはいますが、

どうも、この三人共着いてきそうな予感がしてならないです。


「けど、休みがもらえたのは嬉しいけど

できたら昨日がよかったね! 委員長。」

「うるさいですね! コレットさん!

私だって生で観たかったです!

あぁ・・・それにしてもナギ様の試合・・・何度思い出しても素晴らしいですわ。

あのラカン様でも気づかぬほどの さりげない魔方陣敷設の手さばき・・・

流れるような連続遅延呪文解放・・・・・・・」


(ナギの事になるとオカしくなるですね・・・この人・・・)


「負けたとは言えあの強さ!

やはりナギ様はナギ様の生まれ変わり!

いえ、息子!

いや、本人に違い有りません!!

「危ないって委員長。」

「お嬢様が楽しそうで何よりです。」


(ここにいたら、あの人と一緒の変人だと思われてしまうです・・・

今のウチに逃げないと。)




委員長が恍惚の表情で展望台の手すりに立ちながら空を見上げて騒ぐ。

その様子は誰がどう見ても変人。


私はあの人と同じだと思われないために一人そっとその場から逃げ出す・・・


「・・・・そう思いません? ユエさんっ!?

・・・・あれ? ユエさんちょっと、お待ちなさい!」

「不味い、バレたです!」

「あ~ユエひどいよ~、私だって委員長と同じ変人だと思われたくないのにぃ。」

「ユエさん、単独行動は許されていませんよ。」

「私の事はいいので放っておいて欲しいです!

せめて委員長とだけは一緒のグループだと思われたくないです!」

「それはどういう事です! ユエさん!!」

「見たまんまです!」


周りが注目する中、私が委員長の仲間だと思われないように

早足で市街地の中心部の方へ移動しているその時、

前方から何か見覚えのある人達がこちらに向かってやってくるのが見えた。


(・・・あ、あれはのどか?

それに猫耳が生えているけどアスナさんに、ネギ先生?

何故か皆へんな眼鏡をしてますが認識阻害ですかね?)


「ゆ・・・・ゆえ・・・・?」

「・・・っ。」

「?」


(これは不味いです・・・のどかに会えたのは嬉しいですけど

私だけならまだしも、委員長達が居る所で会うのは不味いです。

彼等は一応お尋ね者扱いなので、委員長達が気がついたら

すぐにでも取り押さえようとしかねない・・・・)


私がこの場をどう切り抜けようか考えていると

そんな事はお構いなしかのように、のどかが私に向かって抱きついてきた。


「ゆえーっ!

ゆえっ!!

無事だったんだね・・・・!

心配したよ・・・・無事で本当によかった・・・!」

「あぅ・・・え~っと・・・そのですね・・・」

「ゆ、ゆえちゃんどーしたのよ一体!?

下の廃都に捕まってると思ってたわよ!」

「え・・・あの・・・」

「ゆえ 今までどうしてたの?

あれー? その制服は何・・・?」

「あ、あの・・・・ですね・・・・・・あぅ。」

「ユエさん、この方達と知り合いですの?」


委員長はまだ気がついてないようだ・・・

このままなんとかやり過ごせばごまかせるでしょうか?


「お~い・・・やっと追いつい・・・あれ?」

「お嬢様ッ?」

「ちょ・・・・委員長!

そいつら指名手配・・・じゃなくて重要参考人の手配されてる奴らだよ!」

「え・・・?」


(ちょーーーーっ!! コレットォーーーーッ!!

なんでこんな時だけ認識阻害見破ったり、記憶力がいいんですか!!) lll


「何ですって!?」

「しまった! こっちから話しかけたから認識阻害眼鏡の効果が薄まっちゃった!?」

「ど・・・どこかで見たコトがあると思ったら!

ゲートポート同時爆破テロ事件の重要参考人ですか!?」


いや、委員長は気がついてなかってですが・・・・

委員長は騎士団用の剣を装備してのどかを捕縛に掛かる。


「とりあえず、逃げられるといけないので多少手荒ですが拘束します!」

「キャッ!」

「本屋ちゃん!」


委員長はのどかに捕縛結界弾を打ち出しのどかを拘束する。

あの弾は一応怪我をさせないように捕縛できますが

いきなり撃ち出していいようなものでもないのですが・・・


「本部、本部!

こちら休憩中のセブンシープ分隊、手配されている重要参考人を発見!

映像を送りますので至急応援を・・・っ!!?」


委員長が魔道無線で応援を読んでいる間に

ネギ先生がのどかを捕縛している結界を手で握り

術式を破壊する。


「そ、そんな! 結界弾を素手で!!?」

「ま、待ってください、アリアドネー騎士団の方ですよね?

僕たちは争うつもりは・・・」

「我が国やMM、ここオスティアでは参考人扱いですが

それ以外の他国では あの事件の犯人として手配されている貴方達を

今ここで逃がすわけにもいきません!

多少手荒いですが、拘束させていただきます!

コレット! ビー (ベアトリクス) ! いきなさい!」

「え~いいのかなぁ・・・・」

「かしこまりました、お嬢様!!」

「あ、コレット待つですよ!」


ベアトリクスさんがネギ先生を体術で拘束しようと攻め立てるが

あっさりとかわされてしまう。

その様子を見たコレットは、私の静止を聞かずに

ベアトリクスさんの援護に向かってしまう。


「あ~・・・何でこうなるですか・・・」


コレットが参加したことで回避だけでは不味いと思ったのか、

二人の攻撃のタイミングに合わせてネギ先生が二人を投げ飛ばすが

着地できるように投げたのか少し飛ばされただけで

二人とも無事に着地できている。


「お、落ち着いてください・・・一先ず話を・・・」 lll

「む・・・」 「くっ・・・・」

「何をしているんです、装剣なさい 二人とも!

最大出力で仕留めますよ!」

「だめです 委員長!!

まずは話を・・・・って!?」


委員長もコレット、ベアトリクスさんも頭に血が上っているようで

私の話を聞いてくれない。


そう言っている間にも三人とも捕縛弾を最大出力で撃とうと

魔力を込め始める。


「風花・・・


ネギ先生もそれに対抗して何か魔法を仕掛けるつもりのようだが・・・


「マズいですっ!?」


(こういう時のネギ先生の取る行動は武装解除の魔法・・・・

それをネギ先生の魔力で行なわれたら・・・) lll


「くっ、障壁展開です!」

「あっ ダメ先生・・!!

今の先生の魔力の出力では・・・」

『候補生 セブンシープ!

皆聞いてる? 総長のセラスよ。』

「武装解除!! ・・・・あれ?」


ネギ先生にも予想以上の出力が出たらしく呆然としている。

私はなんとか障壁が間に合ったが、委員長やのどか達は・・・・・


「な!?」 「えっ・・・?」 「ひゃ?」 「はわ」

「・・・やっぱりです。」 lll

「あ・・・あれ?」

「こ・・・・こんのバカネギはー・・・・」


ゴンッ!!


明日菜さんの拳がネギ先生の頭に突き刺さる。


「・・・・っ~!?」

「あんたは脱がさないと気が済まないのー!?」

「わーんスミマセン! 力の加減がうまくできないみたいで!」


『・・・・聞いてる?

あの子達を逮捕してはダメヨ。』

「はぁ・・・・・え!!?

ど、どういう事ですか総長!?」


委員長は下着姿でセラス総長と通信で話しをしているようだが

私達にも中継されている。


どうやら総長はネギ先生達を捕まえる気はないようなので

この場はうまく収まることだろう・・・が。


「どうしたものですかね・・・」


私とネギ先生以外、街中で全員下着姿。

委員長達をなだめても落ち着いて話を聞いてくれるでしょうか・・・


午後のソプラノとの楽しいデート (?) を前に、

私の心には暗雲が立ち込めたのだった。

  1. 2012/03/23(金) 03:53:33|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  068



新オスティア 拳闘大会 VIP席




今日の朝一で 千雨がネギ先生達の所へ行き

その後 私達は家でのんびりと過ごした後

決勝戦の時間前に十分会場につくように家を出て来た。


VIP席に私達が到着したときには、

MM議員のリカードさんやアリアドネーのセラスさん

ヘラスのテオドラ皇女は既に席に着いて試合開始を待っている。


「皆さん こんにちは~。」

「ん? お主らか・・・試合が始まる前に間に合ってよかったの・・・っ!

思い出したっ!!

お主達、何がクルトの愛人じゃ!

あの時は急なことで分からんかったが

あとで調べてみたら、お主達はネギの生徒じゃないか!

それにそこに居る金髪は闇の福音、

ネギに闇の魔法を教えた張本人じゃろう!」

「今頃気がつくなんて遅すぎるな・・・ずいぶん呑気な皇女殿下に元老議員殿だ。」

「いや~・・・あの時はいつ気がつくかと思って楽しみにしてたのに

ラカンさんやクルトさんの愛人騒ぎの方に気がいってるみたいで

完全にスルーされましたからね。

マクダウェルの姓を出したのにスルーでしたし。」

「あの時、私達はずいぶんとヒントを出してやったぞ?

ぼーやの生徒の鳴滝姉妹の名を偽名に使ったり

マクダウェルの姓を出したり、認識阻害の魔法も使ってなかったから

私達の顔くらい確認していたら気がついても良かっただろう?

ずいぶんと呑気なものだな・・・この20年で平和ボケでもしたか?」

「あ、あの時は急な事だったゆえ・・・」

「やれやれ・・・完全なる世界が各地のゲートでテロを起こして

なにやら企んでいるというのに・・・これではな。

クルトも気が休まらんわけだ。」

「確かに クルトからゲート事件の情報は本国に届けられているが、

だからといってあの時点でナギの息子が拳闘大会に出ていて

事件とは全く関係がない生徒が目の前に居るなんて普通気がつかないだろう。

それに元老院の方でも今回の終戦記念祭に関しては警備を増員しているし

ネギのぼーず達の嫌疑を晴らすための調査も全力でしている所だ。」

「つまり私達がクルトに情報を流してそれを聞かなかったら

今でもぼーや達をゲートポート破壊事件の犯人として追っていたということか?

だから不抜けているというのだ。

これでは完全なる世界の連中に好きなようにテロを起こされるわけだ。

どうせ数日前にぼーやや神楽坂が襲撃されたことも

クルトから連絡を貰っただけで自分達で何も情報を掴んでいないんだろう?

こんな所で呑気に試合を眺めていたり、

ぼーやの修行を見ている暇があるのか?

国を背負う立場の者なら他にやることがあるだろう?」

「くっ・・・・」

「「・・・・・」」

「エヴァ、そろそろ・・・ね。」

「ふんっ・・・・姉様に免じてこれくらいにしてやるか。」


エヴァの辛辣な意見が彼等に刺さるが・・・・

本来なら私が言って彼等に明日以降の対策を

しっかりとってもらおうと思っていたのだが・・・先に言われてしまったな。


「ほら、皆あまりピリピリしないで今はネギ先生達の決勝戦を観戦しましょう。」

「だけど、肝心のネギ坊主達はまだ来てないようだネ。

そろそろ試合開始の時間じゃないカ?」

「遅れてるのかな?」

「ぼーやの事だ、試合放棄ということもなかろう。」


決勝戦開始数分前になるが、まだネギ先生達が会場に現れる様子はない。

観客席では試合開始はまだか? ネギ先生達が逃げたんじゃ?

等と騒がしくなってきている。


司会兼審判なのだろうか?

悪魔の羽と尻尾の生えた女性がなんとか試合開始まで持たせようと

いろんなトークで間を持たせようとしている。


「そう言えば皆この試合どっちに賭けた?」

「ウチは今回は予想がつかへんから止めておきました。」

「ワタシも。」 「私も今回は止めておきました。」

「オレタチハ キノウマデノ マツリデ コズカイツカッチマッタシナ。」

「「チャチャゼロ姉さんに使われてしまいました。」」

「貴女達は・・・テオドラ皇女達はどうですか?」

「妾か? 妾は応援の意味を込めてネギに賭けたぞ。」

「俺も一刻とは言え自分の弟子だからな。

ぼーずに賭けたぜ。」

「貴方達・・・皇女と元老議員が賭け事に積極的に参加してどうするんですか・・・」

「じゃあセラスさんは賭けなかったんですか?」

「・・・・・そ、それは・・・ね。」

「何言ってやがる、セラスも一緒に掛札買いに行ったじゃねーか。

セラスもネギのぼーずに掛けてたぞ。」

「こ、こら! リカードッ!」 ///

「皆さんやっぱり自分の弟子が可愛いんですね。」

「そういうお主はどっちに賭けたのじゃ?」

「私はエヴァに言われてラカンさんに賭けました。」

「ほう、闇の福音はラカンが勝つと?

おぬしも一応弟子なのだからネギに賭けてもいいと思ったのじゃがな。」

「アレは別に弟子というわけじゃない、

姉様に頼まれたから闇の魔法の習得書を作って渡した結果、

ぼーやの手元に渡っただけだ。」

「そうなのか? てっきりお主が弟子にでも取ったのかとおもったのじゃがな。」

「才能は認めるが・・・な。」


エヴァはなにやら複雑な表情でテオドラ皇女から目をそらして闘技場を眺めた。


闘技場ではラカンさんがマントを羽織って仁王立ちで

ネギ先生達が出てくるのを待っている。


丁度その時、ネギ先生達の選手出場ゲートから二人の人影が現れた。


場内のモニターにもそれぞれの選手の顔がアップで映され

見た感じお互いやる気満々、ネギ先生達もかなり気合の入った表情をしている。


『大変長らくお待たせしました!!

両チーム共 選手が揃いました!

もはや言葉は無用、

早速 決勝戦を開始したいと思います!』


今すぐにでも試合開始の合図がかかろうかという時、

ネギ先生は腰の小さいバックから手帳のようなものを取り出し戦闘体制に入る。

小太郎君も構えを取り、気を集中しているようだ。


『それでは決勝戦・・・・開始!!!』


試合開始の合図と共にネギ先生は呪紋の詠唱を開始。

詠唱を妨害するためにカゲタロウさんが遠距離から影を伸ばして攻撃するが

小太郎君が前衛に出て防御、その間にもネギ先生の詠唱は続き

呪文の詠唱は完了したようだ。


「ふむ、アレは千の雷か、ぼーやも使えるようになったんだな。」

「えぇ、ラカンさんと訓練はしていたようですが

私が協力して実戦でも使えるようになりました。」

「アレを千雨が使えれば我が従者に相応しい火力を持てたのにな・・・」

「・・・千雨は私の従者だって。

それにアレには劣るけど すごい魔法使えるからいいじゃない。」

「しかし、アレは広範囲攻撃に向いてないからな~。」

「全く、エヴァンジェリンは火力バカなんだかラ。

あんな魔法個人で使えるほうがおかしいネ。」

「・・・よく言いますよ、超さんだって似たような魔法使えるくせに。」

「ワタシは必要に迫られた上で、ドーピング込みでダヨ。」

「そんな話は後でええやないですか、試合の方に集中せんとあきまへんで。」


闘技場の方ではラカンさんがアーティファクトで槍を取り出し

本気なのか、かなりの気を込めて上空に飛んでから

ネギ先生達に向かって投擲した。


「うわ、まず!」

「ほら、姉様近くに寄れ。」


ラカンさんの投擲した槍が着弾と共に爆発、

闘技場周辺を巻き込んで地面が揺れ、

辺りには砂埃が舞い、闘技場が確認できない状態になっている。


揺れのせいで部屋の調度品の一部が破損したが、

私はエヴァの張った障壁に守られ、千草や超達もそれぞれ障壁を張って

破損して飛んでくる瓦礫や破片から身を守り、無事だったようだ。


今の攻撃でテオドラ皇女は転んでしまったようで

ラカンさんに向かってマイクで文句を付けているが・・・・

思いっきり地の口調で文句を言っていた。




しばらくすると砂埃が晴れて闘技場の様子が見えるようになってきたが、

ラカンさんの攻撃で闘技場の地面を抉られ、

一部の岩盤が隆起してむき出しの状態になっている。


『す、凄まじい一撃!

拳闘界の常識を覆す 桁外れの一撃でした!

ナギ選手は!?

ま、まさか今の一撃で勝負は決してしまったのでしょうか!? 』


ラカンさんはなにやらやり過ぎたと思ったのか

冷や汗を流してネギ先生た達の方を見ている・・・・が

砂埃が晴れたその先には、ネギ先生が神楽坂さんの大剣にそっくりな剣を持って

小太郎君共々、無傷で立っていた。


「今の攻撃で無傷やなんてスゴイやおまへんか。」

「そうだネ、いくら修行したとは言え考えられないヨ・・・

ネギ坊主が持ってるあの剣、あれは明日菜サンの剣と同じ形だけど

あれに何か秘密があるようだネ。」


ネギ先生と小太郎君はラカンさん達が驚いてる間に一気に間合いを詰める。

ラカンさんも反応して何本か剣を投擲するが

ネギ先生の持っていた大剣であっさりと切られて消滅する


そのままの勢いでネギ先生は持っていた大剣でラカンさんに斬りつける。

ラカンさんも自分の剣で防御するが

剣を受けた時にバターでも切るかのようにラカンさんの剣は切られ

慌ててラカンさんも下がってネギ先生の攻撃を回避する。


小太郎君の方はカゲタロウさんに気弾打ち込んだ後

連続で攻撃をしてネギ先生とラカンさんからカゲタロウさんを引き離し

それぞれ一対一で勝負に持ち込むようだ。



ネギ先生の方に目を向けると、

大剣は既にしまい、持っていた手帳から一枚カードを抜き出し

それを一番上のページに挿し込み 今度はどこかで見た短刀を十数本召喚し

ラカンさんの首元に突きつける。


「そうカ、あのネギ坊主の手帳。

誰と契約したのか分からないガ、あれがネギ坊主のアーティファクトで

あれを使えば、ネギ坊主が契約した対象のアーティファクトを使えるようになる

と言う効果があるようだネ。」

「それであの短刀ですか、あれは刹那はんのやね。

せやったらやっぱりさっきの大剣は明日菜はんの剣ですか。」

「うむ、あれだけでそこまで見抜くとはお主達もなかなかの腕のようじゃの。

あれは妾がこの期間限定でネギと仮契約して出てきたアーティファクトじゃ!」

「テオドラ皇女が?

そらまた贅沢なアーティファクトやね~。」


試合会場の方を見ると、ネギ先生はアーティファクトをしまい

素手での勝負に出るつもりなのか、

ラカンさん相手に素手の構えを取り、挑発している。

ラカンさんもそれに応じたようで、

いつでもかかって来いとばかりに片手で合図している。


それを確認したネギ先生は、

先程の詠唱して待機させていた千の雷を開放し、闇の魔法で取り込む。


そのままお互い回りこむように動くが、

足元の瓦礫の端につく瞬間、

私やエヴァでも視認できない速度で移動したネギ先生が

ラカンさんの顔面をこぶしで捉える。


「ほぅ・・・単に千の雷を取り込むだけでなく、術式をいじっているな。」

「やっぱ普通に取り込んだだけじゃ、ああはならないの?」

「うむ、アレは雷の性質を取り込むのにかなり無茶をしているな。

肉体や魂に通常よりも負荷が掛かるが

その分通常取り込むよりも見た通り、スピードは桁違いだろう。」

「エヴァでもアレは回避不可能なの?」

「・・・初見では無理だな。

だが、今なら回避は・・・無理だが対策は取れる。」

「本当カ? 私には何が何だかわからないヨ。」


超の言う通りで、私達にはラカンさんを中心にネギ先生の姿が何人か見える。

恐らく止まったり、ラカンさんに攻撃をした一瞬だけ眼に見えるので

それが残像で残って見えるのだろう。

実際はネギ先生が一人でラカンさんをボコボコにしているはず。


ネギ先生はラカンさんの攻撃にカウンターを合わせて攻撃を打ち込み、

ラカンさんを空中に打ち上げ、その後すぐに自身は追いついて地面に叩きつける。


空中で一度ネギ先生は大きく光った後、

叩きつけたラカンさんに向かって真っ直ぐに、

まるで雷が落ちるように突進していく。


「あれま、ラカンはんやられてしもうたん?」

「いや、まだだろう。」


エヴァの指摘通り、ラカンさんは膝をついてはいるが無事なようで

ネギ先生の攻撃が効いているのか、

攻撃を受けたその場で頭を抱えているが、

そのすぐ背後にネギ先生が現れラカンさんの背に手を付いている。


ラカンさんもすぐに気がついたようだが 時既に遅く

ネギ先生のゼロ距離での雷の暴風を食らって吹き飛んでいった。




小太郎君の方も小太郎君が半獣人化して

カゲタロウさんを殴り飛ばしたところだった。


『ダッ ダ ダウンッ ダウーンッ!!!

ラカンチーム同時ダウン!

こっ、こ これは・・・』


審判の女性もかなり驚いたようで、

慌ててカウントに入る。


この試合は相手チームの死亡、戦闘不能、ギブアップで勝利

または気絶、ダウン状態での20カウントで勝敗が決る。


『ワ・・・1! ・・・2! ・・・・』


コチラのVIP席の方でもリカードさん達、

ネギ先生達に修行を付けてあげた面々が驚いたり喜んだりしているようだ。


「うおおおぉっ!?

やりやがったあのガキ共!!

ラカンの野郎 油断しやがったな!」

「ま・・・まさか あの筋肉ダルマがこんなあっさり・・・?」

「どーせ師匠面して最初は2~3発入れさせてやろうとか思ったんだろ?

したら想像以上に速い、隙無い、容赦無いでやられちまったわけだろ!?」

「まぁ、確かにジャックらしいと言えばらしいが・・・」

「闇の魔法で千の雷をとり込み、

速度、火力、性能でラカンさんを上回る・・・

口で言うのは簡単だけれど、

本当にソレを実現してしまうなんて。

『雷速瞬動』 ・・・破格の大技よ、おそれいったわ。」

「ああ、あんなもん10日やそこらじゃフツー 物にはできねーぜ!」




ネギ先生を見ると勝利を確信したのか? それとも安心させようとしているのか。

観客席の和泉さん達の方を向いて微笑んでいる。




( 「・・・・さて、ここからか。」 )

「・・・・っ!?」


エヴァが私と同じことを考えている?

・・・・普通に考えたら、ここで終わったと思ってもおかしくないけど。

一度会ってるからラカンさんの強さを知っているからか?




『英雄ラカン まさかのダウン!

20カウントでKOとなります!』

『12!・・・・13!・・・・』

『カゲタロウ選手も動きません!』

『14!・・・・15!・・・・』


小太郎君とネギ先生がなにやら話し込んでいるが

二人はこのまま様子を見るようで、その場から動かない。


『18!・・・・ 19!・・・・アッ!?』


カウントが19になった直後、ラカンさんが無造作に立ち上がり

急にここまで聞こえるような大きな声で笑い出す。


「・・・さて、ぼーやどうするかな?」

「・・・・」


エヴァの様子を見るが特におかしなところは見えない。

まるでこうなることが当然だと言わんばかりに落ち着いた態度だ。


ラカンさんの方はひと通り笑った後、

急に黙りこみネギ先生の方を睨みつける。

その瞬間辺りに強烈な威圧感が漂い始め、

観客も気がついたのか、これ程の大きな闘技場で客席も満員なのにも関わらず

まるで音が消えたかのような静けさと

ラカンさんから発する威圧感が場を支配する。


ラカンさんがその後構えると同時に、

ネギ先生もいつの間にか用意していた

千の雷をもう一度取り込み、構えようとしたその瞬間、

ラカンさんが一気に距離を縮め、ネギ先生のボディに強烈な右パンチを叩き込む。


カゲタロウさんもいつの間にか影に潜んでいたのか、

小太郎君を影で数カ所串刺しにしてそのまま放り投げる。


ネギ先生もなんとかラカンさんの攻撃に耐え、

体制を立て直そうとする、

背後からのラカンさんの追撃を回避した後瞬動で距離を取ろうとするが

ラカンさんが読んでいたのか、

事前に先回りされて先ほど右パンチを叩き込んだ場所に手を当て

中国拳法で言う寸勁を叩き込まれ吹き飛ぶが、

かろうじて打点を逸らして 多少ダメージを抑えることはできたようだ。


「やはりラカンも気がついたか・・・」

「ど、どういう事じゃ!

何でジャックがあの雷速瞬動に追いつけるのじゃ!?」

「ふん、あれは追いついたんじゃない、

移動先を読んでいてそこに先回りしていたんだ。」

「おいおい、いくらラカンでもそんな先読み出来ねーだろう・・・」

「貴様らは気がつかんか?

あの雷速瞬動と言ったか?

移動先に先行放電が出ているのを・・・」

「先行放電じゃと?」

「ぼーやは千の雷を取り込んで雷の属性を身に宿しているが

そのせいで本物の雷と同じように先駆放電、先行放電、主電撃と

3つの工程で瞬動を行っている。

ラカンはその先駆放電と先行放電を見て反応しているようだな。

移動速度は雷に近づいても、思考速度や演算速度は人間並みだからな。

とは言え、そんな事が出来るのは恐らくアイツか

同レベルの戦闘能力のある奴くらいだがな。」

「そんな馬鹿な・・・」

「その馬鹿な芸当ができるからラカンは最強なんて名乗っているんだろうな。」


エヴァの指摘通り、よく見ているとネギ先生の移動前には

ラカンさんの近くや移動先にわずかに静電気のような光が見える。

しかし、あんな物に反応して攻撃をするなんて・・・

ラカンさんも相当異常な戦闘能力を持っているな。


試合の方はというと、ラカンさんがネギ先生の攻撃を

次々と防御していき、ここぞという大技にはカウンターを当ててくる。


ネギ先生が一度距離を取り瞬動で近づくのに

ラカンさんがカウンターで肘を合わせて殴り飛ばし

空中に浮いてる所に変なポーズをとっていき全身から高出力の魔力を放出し

ネギ先生に攻撃して吹き飛ばす・・・・が

先生もぎりぎりで神楽坂さんの大剣を出し空中で防御する、

しかし それも読まれていたようで、

防御で硬直した所をラカンさんに背後に回りこまれ、

気がついてラカンさんの方を向いた瞬間に

腹部に右ストレートを食らい地面に落ちていった。


カゲタロウさんの方もいつの間にか小太郎君がダウンしたようで

着地したラカンさんのすぐ側に移動してきていた。


二人がダウンを取られたところで審判がカウントが開始。

カウントが進んでいくが二人共、立ち上がる様子は今のところ無い。




『9!・・・・10!・・・・あぁ~っと、ナギ選手気がついたようです!』


カウントが10になったところでネギ先生に反応があり、

小太郎君も同じように立ち上がろうとしている。


ラカンさんがなにやら話しかけているようで

その話に奮起したのか、ネギ先生が叫びながら立ち上がった。


「エヴァ・・・ここからのネギ先生から目を離さないでね。」

「・・・あぁ、わかった。」


魔法世界に着てからのエヴァは、

私の意図が不明なお願いにも何も言わずに聞いてくれる。

エヴァには未来の話は一回もしたことがない・・・

超から聞いたか? ・・・そんな様子もないが、

とにかく今はそれに構っている暇はない。


ここでのネギ先生の切り札の魔法をエヴァにしっかり見せておく事こそが

この拳闘大会 最大の私の目的なのだから、

今この場で彼女の邪魔や気が散るようなことを言うわけにはいかない。




ネギ先生と小太郎君がなにやら打合せした後、

小太郎君とネギ先生と手を叩き合わせた後、

小太郎君が10体以上に分身してラカンさん達に突っ込み

ネギ先生は魔法の詠唱に入る。


それに合わせてカゲタロウさんがかなりの本数、数百から千に届くだろうか・・・

大量の影の槍を出して小太郎君を迎撃しようとするが、

先ほど手を叩き合った時にネギ先生のアーティファクトをあずかっていたようで

ネギ先生の詠唱に反応し、神楽坂さんの大剣を出し

カゲタロウさんの影の槍を消し去りそのまま突っ込んで

大剣をカゲタロウさんに突き刺し壁に縫い付ける。


小太郎君がカゲタロウさんと戦闘をしていた隙に

詠唱中で無防備なネギ先生にラカンさんが攻撃を加えようとするが

小太郎君がラカンさんに気弾を打ち出して迎撃、

すぐに自身も分身と共に突っ込みラカンさんと近距離の打ち合いに入る。


流石にラカンさんと正面から撃ち合うのは

小太郎君でもまだ辛いようで

十数秒ほど経ったところでラカンさんのアーティファクトの剣で

地面に縫い付けられダウンとなる。




その間にネギ先生の方も魔法の詠唱が完了し

すべての準備が整ったようで、

千の雷を2発、右手と左手に出し2発とも一気に取り込み

ラカンさんと小太郎君の元へと歩いて行く。




エヴァの方を見るが、彼女は逃げ先生から少しも目を逸らすこと無く

いつもの落ち着いた表情のまま見つめている。




ネギ先生はラカンさんの直ぐ目の前に行き

一言二言かわした後、

私が気がついた時にはネギ先生の肘打ちが

ラカンさんの腹部に決まっていた状態だった。


「・・・なるほド・・・千の雷を2発取り込み

1発では瞬動中の加速の時しか出せなかった速度を

常時出せるようにしたのカ・・・

そんな事まで出きるとハ、エヴァンジェリンの闇の魔法も奥が深いネ。」

「しかしそんな事がホンマに出来るんやろか?」

「実際に目の前で起こっている事実なので可能なのでしょう。

それに私達にはほとんど視認できませんが

あれだけの速度で尚自由に動けているんですから

思考速度等も相当上がっているんでしょうね。

千雨さんが闇の魔法を使っている時、

思考速度や反応速度、詠唱速度も上がっているようでしたから。」


ネギ先生の恐ろしい速度の猛攻に

流石のラカンさんも反応しきれていないようで

攻撃はしているがかわされ続けている。


だがそれでもラカンさんの長年にわたって鍛えあげられた

肉体の耐久力を抜くことができないようで

ネギ先生も一旦距離を置いて息を整えている。




「エヴァ・・・見えてる?」

「あぁ、大丈夫だ。」

「・・・? お主達・・・あの動きが見えておるのか?」 lll

「・・・いいえ。

テオドラ皇女殿下、大変申し訳ありませんが、

集中したいので しばらく私とエヴァに話しかけないようにお願いします。」

「・・・・う、うむ・・・・・・・?」


ネギ先生の猛攻と一旦距離を取った所で

ラカンさんの注意がそれてしまったのか、

さっきまでダウンしていた小太郎君がラカンさんの足元の影を利用して

ラカンさんをその場から動けないように拘束する。


それに合わせてネギ先生が更に距離を取り、

先ほど小太郎君に時間稼ぎをしてもらっている間に用意したのか

雷の投擲と千の雷の合成呪文を右手に構え、投擲体制に入る。


ラカンさんも正面からの術の打ち合い、力比べは望むところで

拳に大量の気と魔力を込め撃ち出す体制に入る。


「バカなっ!?

何で今更力比べを!?」

「ヤツとの力比べなど自殺行為じゃ!!」




「エヴァ・・・この次だよ。」

「あぁ、姉様。 分かっていると言ったぞ。」

「うん。」



闘技場内に大量の気と魔力が集まり

その圧力で闘技場の地面がわずかに揺れ始める。


ネギ先生もラカンさんもお互い力の溜めは十分のようで

ラカンさんが先行してネギ先生に向け

右ストレートに載せた魔力と気を打ち込む。


それに合わせネギ先生は千の雷と雷の投擲を合成した槍を引っ込め

開いた左手をラカンさんの攻撃に向け突き出し

足元に先ほど書かれた魔方陣を展開し、

ラカンさんの攻撃を取り込みにかかる。


「敵弾吸収だと!?

バカな、不可能だ!!」


ネギ先生がラカンさんの攻撃を取り込み

先程の攻撃で硬直しているラカンさんの懐に飛び込み

ラカンさんを殴りつけようとした・・・・その時、

ネギ先生が吐血し、その場に倒れこみながら

先ほど取り込んだラカンさんの攻撃が内部で暴発、

体中から血を吹き出しながら意識を失ったようで、

ラカンさんが慌てて救護を呼んでいた。






先程の試合で負傷したネギ先生と小太郎君は医務室で

近衛さんのアーティファクトで治療をうけている。


本来なら かなり危ない重症なのだが

取り込んだラカンさんの力が暴発した傷はアーティファクトの治療が間に合い

それ以外の傷は通常の治療魔法と薬で治療している。




闘技場 VIP席


試合が終了した後、

テオドラ皇女達はネギ先生達のいる医務室に駆けこんでいき

今この部屋には私達しかいない。


闘技場も試合が終了したということで

観客が徐々に家路についていく。




「私の予想通りラカンの勝ちだったな。

まぁ、無理やりラカンの攻撃を取り込もうとしたせいで

暴発はしたが、あれで器も広がったはずだ。

しっかり処置すれば 次は取り込めるだろうから、

もう一度やったら今度は勝つかもな。」

「エヴァンジェリンはこうなることを読んでいたのカ?」

「ふ、まさか。

ぼーやがラカンの攻撃を取り込もうなどと考えるはずもなかろう?

確かに闇の魔法の究極の形はアレだが

費用対効果が合わんから 私は開発をやめたんだ、

それをぼーやが使うなど想像もするはずがない。」

「へ~、エヴァはんでもあの魔法はできまへんのか?」

「いや、今ならできるぞ?

ご丁寧にぼーやが見本を見せてくれたからな。

まだ術の構成や魔力変換等 改良の余地があるが

あの術ならやろうと思えば出きるだろうな。

それなりに調整と訓練はいるが多分問題ないだろう。」

「よくあの戦闘の瞬間に術式を見切れましたね。

私なんかネギ先生が次から次へと新しい呪文を出すので

どれが切り札だかわからなくなってきたのに。」

「ふん、私を何だと思っている。

私がぼーやの術を見切ることに集中すればこれくらい造作も無い!」

「・・・ほんまやろか?」

「・・・さぁ?」

「エヴァンジェリンがこういう時は少し疑ってかかった方がいいネ。」

「おい、超。 それはどういう事だ?」

「別に気にしなくていいヨ。」

「・・・・っち、まぁ、良い。

私は今日は色々儲けて気分がイイからな。

よし、今日の夕食は私が好きなモノをおごってやろう。」

「本当カ! ならこの町で一番美味しいと言う店の料理を全品制覇して

超包子の新メニューの参考にするネ!」

「わ、私はそんなに食べられませんよぅ~。」 lll

「エヴァはんは太っ腹やな。

ごちそうになりますえ。」

「ヨシ、ジャアサッソク クイニイコウゼ ゴシュジン。

ホラ、イモウトタチモ ツイテコイ。」

「「はい、チャチャゼロ姉さん。」」


超達はどこで食事をしようか相談しながら

私達を置いてVIP席を出ていく。


私とエヴァも一瞬呆気に取られたが、

超達に続いて部屋を後にする。




『ねぇ、エヴァ。』

『・・・わざわざ念話で何だ?』

『さっきのネギ先生の敵弾吸収の魔法、

帰ったら急いで組みなおしてくれないかな・・・』

『・・・・それは良いが、そんなに急ぐのか?』

『うん、できたら魔法球を使って急いでやってほしいんだ。』

『・・・とりあえず聞くが、どうやって組み直すんだ?

改良点はあるが、あれはあのままでもそれなりに使えるぞ?』

『・・・鍵の魔力を吸収できるように、

それに特化していいから 鍵での魔法か

同系統・・・創造主の魔法を吸収できるように組んで欲しい。』

『・・・わかった。』



『・・・理由は聞かないの?』

『今はいい・・・・・・後で、 私達の家 に帰ったらでいい・・・』

『そう・・・』






(やっぱり・・・・エヴァは 知ってる のかな・・・・)

  1. 2012/03/23(金) 03:53:09|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  067



新オスティア クルト邸 庭園




ラカンさんがオスティア終戦記念祭で行なわれる

拳闘大会に出場を決め、

優勝賞金で村上さん達の借金返済をしようとしていたネギ先生達が

慌てふためき その事で千雨から私の所へ連絡が来てから数日・・・


千雨にはとりあえず 「頑張って♪」 と伝えたことで

この件に関して私が手を貸すことは無いと判断したようだ。


その後、ネギ先生達が対ラカンさん戦闘の為に修行を開始。

その修業にヘラスのテオドラ皇女やMM議員のリカードさん

アリアドネーのセラスさんも協力してくれているようで

テオドラ皇女の持ち込んだ魔法球を使ったりして修行をしている。


闇の魔法の習得に使う巻物に宿っているエヴァの擬似人格も

意外と協力的なようで、闇の魔法に関しても修行の方は順調に進んでいるようだ。




「千雨から聞いた話だと、ネギ先生

千の雷を習得してそれを取り込む気みたいだよ。」

「ふむ・・・まぁ、ぼーやなら出来るんじゃないか?

千雨にしたら複雑な心境だろうがな。

つい最近闇の魔法を覚えたばかりのぼーやにあっという間に抜かれるんだから・・・」

「そうだね。

だけど千雨は好戦的な性格じゃないから、

その辺、うまく割りきってくれるといいんだけどね。」

「あまり酷く凹ん出るようなら姉様が慰めてやればいいだろう。」


(・・・・でも、そうやって私が千雨を慰めると

たぶん・・・エヴァの機嫌が一気に悪くなるんだろうな・・・)




何はともあれ、ネギ先生達の修行も順調なようで

決勝までの試合もかなり余裕に消化していっている。


試合の度にネギ先生達の修行の成果が現れているのか、

かなり速い上達速度のようで、

ネギ先生と小太郎君が交代で一試合ずつ消化しているが

ほとんど有効打を貰うこと無く順調に勝ち進んでいる。


密かに私達も賭けでネギ先生達には儲けさせてもらっている。


掛率はあまりよくないが、対戦相手の実力を見る感じでは

決勝まで ネギ先生達の勝ちは確実のようなので

確実に稼ぐことができ、稼いだお金でエヴァ達は祭りで豪遊し

超と葉加瀬は稼いだお金で武器弾薬の製造費用に当て

私と千草は堅実に貯金をしている、

エヴァは稼いだお金でチャチャゼロとラトナ、ピュラを引き連れ、

市街地の出店のほぼ半分を制覇したそうだ。




さて、決勝までネギ先生達は打倒ラカンさんに向けて修行、

茶々丸や刹那さん達はその間に旧オスティアでゲートの探索、

私達は祭りを楽しみながら、アーウェルンクス達の警戒、

と、オスティア終戦記念祭の日々を過ごしている。


そんな中でようやくクルトに会う機会を作ることができたので

私とエヴァ、千草の3人でクルトに会うため総督府に行くことにした。




オスティア総督府 応接室


「クルトもなんか大変みたいだね。

少し痩せた?」

「そうですね・・・測ってないので分かりませんが、

少し痩せたかも知れませんね。

まあ、会合やらで外食が多かったので

少し太ったかも知れないと思っていましたので ちょうどいいでしょう。

それで、今日はどんな用事でしたか?」

「まずはこれ、エヴァ特製の栄養剤。

これを飲めば疲れなんか吹っ飛ぶから本当に危なくなった時に飲んでね。

そのかわり1週間は眠れなくなるかも知れないけど。」

「・・・・一応頂いておきますが、1週間寝られないのは勘弁して欲しいですね。」

「なに、これを飲んだ後で眠りたくなったら 私が睡眠薬を処方してやろう。

こっちは逆に1週間は眠り続けるがな。」

「・・・・もう少し、効果の押さえられたものはないんですか?」 lll

「有るが面白くないじゃないか。」

「私はモルモットじゃないんですけどね・・・」

「それと、今日の本題はまずこれ。」


私は千草に預けてあった鞄から細長い綺麗にラッピングされた箱を渡す。

クルトはひと通り箱を見た後開封し、中に入っていたネクタイを見つける。


「・・・おや、これはなかなか洒落たデザインですね?

なにやら微弱な魔力も感じますが・・・」

「わからないように押さえてはあるんだが、

やはりお前くらいになると気がつくか。

これは例の鍵を研究して、その研究結果から創りだした糸で作ったネクタイだ。」

「・・・・アレ、ですか。

それで、どのような効果があるんですか?」

「これを着用していれば、幻覚魔法や認識阻害、

精神感応や記憶を読まれる等の魔法の効果をレジストできる。」

「それは、政治家の私には実にありがたいものですね。」

「これは今後、本屋ちゃんのアーティファクトで

クルトの思考が読まれるのを阻止するために用意したものだよ。

あのアーティファクトもかなり強力だから表層の思考は読まれるかも知れないけど

深い部分は読まれないはず。」

「私が今後 彼女にアーティファクトを使われるような事態になると?」

「計画の段階でネギ先生と会う機会があるじゃない?

きっと本屋ちゃんをつれてくると思うんだよね、ネギ先生なら。」

「まぁ、確かにそうでしょうね・・・私が彼でもつれてくるでしょう。」

「その時にクルトの思考が読まれて

私達の計画がバレると困るんだよね。」

「私も貴女方の計画には参加しているわけですし

そのような事にはならないようにするつもりですが?」

「でも、クルトの持ってる魔法阻害のアイテムだと少し心配だからね。

彼女のアーティファクト、 いどのえにっき はかなり強力だから。」

「・・・確かに、そうかも知れませんね・・・

特別室では一応魔力消失結界は用意していたんですが。」

「だからこのネクタイしていってね♪

これをしていけば表層の意識を読まれるだけで済むし

それを利用して思考誘導も出きるだろうし。」

「分かりました、ありがたく頂いておきます。」

「それと・・・・ 『完全なる世界』 の解除方法もわかったから

完全なる世界を制圧次第、二人に・・・彼女に会えると思うよ。」

「・・・・本当・・・ですか?」

「こんなことで嘘言ってもね~。」

「どうする?

奴らの制圧に合わせてMM本国での計画を実行して

過激派や当時の不正を働いた議員を粛清して一気に片付ける?」

「・・・・そうですね、彼女が戻った時に驚かせてあげましょうか。

もう世界に彼女の敵はいないんだと・・・」

「ついでにナギさんに言ってやる?

『おまえに彼女はふさわしくない!』 とか♪」

「フフ・・・、それも面白そうですがそれはいいです。

彼女は彼を選んだんです・・・私ではできないことを彼がやったんですから

彼にはできないことを私がやってやりますよ。」

「なんや、ナギはんからアリカ姫を寝とるんちゃいますのか・・・

せっかく面白そうになってきはったのに。」

「人を何だと思っているんですか・・・まぁ、その話はいいでしょう。

今日は折角いいプレゼントを幾つも頂いたんですから

変な話を敢えてしなくてもいいでしょう。」

「そうだね・・・・と言いたいとこだけど もう一つ話があるんだよ。

例の鍵、そろそろ私達の分に何本か預かりたいんだけど。」


例の鍵とは、 造物主の掟 と言う特殊な鍵状のアーティファクト。

最高位の Great Grand Master Key を頂点に

7本の Grand Master Key 劣化版でかなりの本数のある Master Key 。


20年前の戦争の時、造物主がナギさんにやられた時に私が密かにパクってきた

Grand Master Key の1本を エヴァと超で解析し、

その情報を元にクルトに探してもらっていた Master Key の話だ。


「アレですか、向こうの抵抗もあって予定より本数が足りないので

そちらに回せるのは・・・3本ほどですがよろしいですか?」

「いいよ、鍵がいるのはむしろそっちだろうからね。

私達は自分で使うよりも周りを守る時に使うだけだし。

逆にそっちの方は鍵や兵士は足りてるの?」

「従来の警備に加えて、今年は終戦20周年ということで兵士を増員していますし

私が個人で雇った私設部隊も用意しましたから

新オスティアが落ちることはありません、私が落とさせません。

むしろヘラスやアリアドネーの来賓の方に何かあった時、

後で政治的問題が起こることのほうが心配ですね。

その為にも鍵はできるだけコチラに欲しいんですよ。

アレで障壁を張らないとアチラの方々は一溜まりもありませんから。」

「じゃあ、私達は3本でいいよ。

あと、大規模な攻撃があった時は、

ウチの方からも防衛に人を出すから その時は味方識別はしっかりしておいてね。」

「分かりました、その辺は徹底しておきます。

・・・彼女達にカスリ傷でも負わせたら後で貴方に何されるか分かりませんから。」


その後、クルトと細かい打ち合わせや

拳闘大会でネギ先生とラカンさん、どちらが勝つか?

祭りやオスティアの観光で、クルトのオススメの場所などを聞いて

私達は総督府を後にした。






クルトとの打ち合わせの翌日、

ネギ先生達は試合以外では修行の為 ずっと魔法球に篭っている。

闇の魔法に関しては、エヴァの仮想人格が付いているため

もう千雨が教えることも無く、村上さん達も奴隷長に見てもらっているから安全になり

千雨は暇になったので、家 (クルト邸) に呼んで

私達と一緒に遊びにいくことになった。


夕映も一緒に呼ぼうと思ったのだが、

彼女は警備の仕事でスケジュールが埋まっているらしく、

明日にならないと休みがもらえないとの事。

声を掛けた時にはひどく落ち込んでいたので

明日、時間を見て私達と一緒にお祭りを見ることと、

来年のオスティア終戦記念祭の時は、

最初から最後まで皆で一緒に遊びにこよう、と

約束して 今は我慢してもらった。




ネギ先生の闇の魔法上達の件で、千雨が少し落ち込むかと思ったが

特に気にした様子はなく、

逆に ここまで一気に引き離されると落ち込むとか言うのを通り越して

呆れるほどだったと言う話しだ。


久しぶりに私達と一緒に祭りや観光を楽しみ、

千雨もネギ先生達のお守りから解放され、ストレスが発散できたようで、

夕食時にはエヴァ達と一緒になって、お祭りの戦利品を見て楽しんでいた。




そして夕食後に皆でお茶会をしている時、

丁度いいので千雨に一本、鍵を渡しておくことにした。


「で、話ってなんだ先輩。

祭りで買ったお菓子が欲しいならエヴァに言ってくれよ?」

「エヴァのお菓子の話じゃなくて・・・千雨にはネギ先生達の所に戻る時に、

あるアーティファクトを持っていってもらうけど、

このアーティファクト・・・鍵は誰にも奪われないようにね。

それに、ネギ先生達にも知られちゃダメ。」

「・・・わかった、けどなんでそんな大事な物? それを私に預けるんだ?」

「千雨はアーウェルンクス達に目をつけられてるでしょ?

それにネギ先生達と一緒にいれば嫌でもアーウェルンクス達と対峙することになる、

その時に身を守る為にと言うのと、相手がこれと同じか上位の鍵を持ち出した時に、

自分や周りの人達を守るのに使って欲しいんだ。」

「その鍵はそんなに高性能・・・って言うかヤバイのか?」

「詳しい使用方法は・・・魔法だからエヴァに聞いて・・・もらえるといいんだけど・・・」

「・・・いや、そんな涙目になるんだったら

最初からエヴァに説明させればいいじゃないか・・・」


私が悲惨なほどに魔法が苦手なことは分かっていたが

この鍵すらまともに使えないとは思わなかったよ。


「と、とにかく、この鍵を使った魔法や障壁相手だと

魔法世界の住人は完全に無力だと思ってくれていいよ。」

「・・・おいおい、魔法世界の住人って、おっさんも含まれるんだろ?

そんな強力な道具なんか私が持っててもいいのか?」

「詳しい話は今はできないけど、魔法世界の住人は完全に無力化されるけど

旧世界、私達やネギ先生達、千雨の魔法は普通に効くから大丈夫だよ。」

「へ~、なんか複雑な話だな。」

「そう難しく考える事はない。

この鍵を使えば相手が鍵を使ってきた時に対抗できる。

それに逆におそらく白髪のガキ供も魔法世界の住人だから

奴らの攻撃も今ならこの鍵でほぼ無効化出来る、

とりあえずそう考えておけばいいよ。」


そう、神楽坂さんが捕らえられている今なら・・・

エヴァ達の研究の段階ではすべての機能を使うことはできなかったが

神楽坂さんが向こうにいる今なら使うことが出来る。


Grand Master Key や Great Grand Master Key と正面から

やりあわない限りアーウェルンクス達個人の魔法なら十分これで無効化出来るはずだ。

彼らも、計画実行時以外では鍵の存在は隠しておきたいはず、

千雨相手に鍵を出してくる様なマネはしないだろう。


万が一出してきた時は・・・その時は

もう千雨達をネギ先生達に同行させる事はできないだろう。


「本当かっ!?

それならありがたい。」

「せやけど向こうが鍵使こうてきたら条件同じやない?」

「千草さん・・・・もう後ほんの少しくらい

長く夢を見させてくれたっていいじゃないか・・・」

「現状を正確に確認するのは大切な事だヨ?」

「・・・・人事だと思って好き勝手言ってくれるな。」 #

「そうでもないヨ、その鍵の分析や調査は私と葉加瀬、

エヴァンジェリンでやったんだかラ、

ちゃんと私達も千雨サンのサポートはしてるヨ。」

「そ、そうか・・・悪かったな、私も少し言いすぎた。

あの白髪が本当に厄介でな・・・このまま何も無しでもう一度会うようだったら

本気でネギ先生達置いて逃げそうだ・・・そういう意味ではこの鍵は助かるよ。」

「そう言ってくれるとワタシも調査したかいがあるヨ。」

「とにかく鍵の使用方法は後でエヴァに聞いてもらうとして、

その鍵の存在はできたらギリギリまでネギ先生やアーウェルンクスには

見つからないようにね。

アーウェルンクスがその鍵を見たら必ず奪おうとするだろうから

使うタイミングは慎重にね。

最悪、鍵は奪われてもいいけど、千雨はちゃんと帰ってくるんだよ?」

「あぁ、わかった。

・・・それはいいけど どうやって持ち歩くんだ?

私のアーティファクトと違ってこのままじゃ出し入れができないから

こんなの持ち歩いてたらおもいっきり目立つだろうし。」

「それは後でエヴァの説明があるけど、それをしまう専用のネックレスを作ってあるから

それを身につけて、使う時だけ出すようにすればいよ。」

「ネックレスに収納した状態ではどんな探知魔法でも

わからないようにしてあるから大丈夫ダヨ。

ソプラノとエヴァンジェリンと私の合作だから

ネックレスを持って帰ってよっぽど詳しく調査でもしない限り分からないはずネ。」

「それなら安心だな。

とにかく助かったよ、あの白髪相手だと

もうほとんど手札使い切った状態だったから。」

「あと、茶々丸の新武装が出来てるから

後で超から受け取って千雨から渡しておいて、

茶々丸にはもう連絡してあるから。」

「わかった、だけどあんまり重い物は勘弁してくれよ。

茶々丸の武装って言うと銃火器とかなんだろ?」

「大丈夫ヨ、重さなんてほとんど無いカラ。

千雨さんが普段学園に通うときに持っていく鞄より軽いし小さいヨ。」

「そんな物で大丈夫なのか?」

「それ自体には攻撃力は無いからネ。

それは只の照準をつける装置だかラ。」

「まぁ、良く解らんが・・・渡すだけでいいんだな。」

「それだけでいいヨ。」

「了解だ。」

「じゃあ 千雨はこの後エヴァに詳しい使い方を聞いて

皆今日はもう寝よう。

明日はネギ先生の決勝戦だから皆で見に行かないと。」

「そうだな、私も明日朝一で戻って先生達の様子を見に行かないと。」

「・・・・チサメノ カオヲミルノモ ・・・キョウデサイゴカ・・・ッ!?」

「おい、殺戮人形・・・・洒落になってねーから止めろ。」 #


千雨はチャチャゼロが台詞を言い終わると同時に

チャチャゼロの頭を掴んで自分の目の間にもってきて睨みつけた。


「チサメノ シボウフラグヲ オッテヤロウト オモッタダケジャネーカ!

コノママネテ アシタノアサニ 『先輩・・・先輩のくれたこのネックレスで私 頑張るよ!

今度先輩に会った時・・・・今まで言えなかった大事な事を伝えるよ。』 ///

トカイッテ デテッタラ オマエシヌゾ?」

「・・・おい、チャチャゼロ、今のは誰の真似だ?

いつの間に声真似なんて高等技術身に付けやがった?

それに私は先輩に伝える大事な事なんてとうの昔に伝えたよ!!

それにお前の言い方 それ自体が死亡フラグだ!」

「シボウフラグナンテ イロイロアルジャネーカ。

コドモガデキタトカ カエッタラケッコンスルトカ。」

「千雨サン子供ができたのカッ!?」 lll

「おい千雨! 貴様どういう事だっ!!」 #

「できてねーよっ!!

いや、できそうなことはヤってるけどまだだよ!!」 ///

「・・・・二人共、チャチャゼロの冗談だってわかってますか?」

「冗談にしては少し性質が悪いでんな・・・

チャチャゼロはんには少しお灸が必要なようや。」 #


チャチャゼロなりに千雨を気遣っているのは なんとなく 解るが

本人の性格なのか、やってることが変な方向に悪質なので性質が悪い。


結局 千雨や千草、超、エヴァの怒りを買って

袋叩きにあっているが・・・まぁ、辺に気落ちするよりはよっぽどいいので

このままやらせておくことにする。




このまま彼女達に付き合っていたら明日の朝起きられそうもないので

葉加瀬に寝るように勧め、

私はラトナ、ピュラを連れ寝室へ移動し、このまま就寝。


翌朝、顔中に落書きがされて

食堂で椅子に縄でくくりつけられているチャチャゼロを見かけたので

縄を解いてやり、洗顔してくるように勧めた。


他の娘達も起きてきたようで、少し早めの朝食を取り

千雨は死亡フラグになるような台詞を吐くこと無く

ネギ先生達の所へ出かけて行った。



そうしてとうとう、拳闘大会 決勝戦。

ラカンさん カゲタロウさん VS ネギ先生 小太郎君の試合を迎えることになった。






side 夕映




オスティア闘技場 上空


「はぁ~・・・・千雨さんはソプラノ達と楽しいお泊り会。

それに比べて私は昨日も今日も警備のお仕事ですか・・・・」

「ユエ元気をだしてよ~、私だって毎日毎日警備の仕事でうんざりしてるんだから。

今日の決勝戦も観客席で見たかったのに、こうしてモニターで見るしか・・・」

『ユエさん コレット! 警備に集中なさい!!』

「委員長のせいでしょ! 本っ当っに くじ運悪いんだからッ!!」

『お黙りなさい! 私だってこの目で見たいんです!!』

「もう今度からくじは委員長には引かせないからね!

委員長に任せると なぜか悪い所悪い所狙ったように引くんだから!」

「まぁ、しょうがないです。

明日休みを貰えたのでヨシとしておくです。」

  1. 2012/03/23(金) 03:52:43|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  066



新オスティア クルト邸




先日、千雨や茶々丸、夕映からの連絡で、

ネギ先生達がアーウェルンクス一行と交戦し

なんとか撃退した事や、その逃亡中に夕映と鉢合わせた事

正式 (?) にアーウェルンクス達と敵対関係になった事、

本屋ちゃんのアーティファクトでアーウェルンクス達の目的の判明や

ラカンさんから過去の戦争時の話を映画で見せられた事

等のさまざまな連絡を受け、それぞれに現状を伝えた。


その後、茶々丸だけに極秘で神楽坂さんが拐われた事を伝え

ネギ先生達や千雨には伝えないように連絡しておいた。




『しかし、理解できません。

何故、神楽坂さんを拐われたことを秘密にして

代わりをしている彼女をそのまま野放しにする必要があるんですか?』

「彼女にはネギ先生達をアーウェルンクスやアーニャちゃん、神楽坂さんの元へ

案内してもらう役目をしてもらおうと思ってね。」

『今 詰問して隠れ家を吐かせるんじゃダメなのでしょうか?

それに彼女が素直に案内するとは思えませんが・・・』

「今はまだ時期じゃないんだよ。

村上さん達は今だ奴隷のまま、そして旧オスティアのゲート探索

その辺の情報が揃ってない間にネギ先生達に神楽坂さんの事を伝えて

アーウェルンクスの隠れ家に突っ込んでいって、

救出できたとしても結局 皆で旧世界に帰還することはできない。

それ所か 返り討ちにあったり、取り戻せたとしても更に向こうが奪還に動き出して

泥沼の状態になりかねないでしょ?

そっちは非戦闘員の村上さん達を人質にでもされたらどうしようもないんだし。

だったら、旧ゲートポートの位置を確定して村上さん達の奴隷契約を破棄して

神楽坂さんやアーニャちゃんを奪還、そのまま旧世界に逃げこんで

非戦闘員だけでも学園に保護してもらって体制を立て直したほうがいいでしょ?

彼女が非協力的だった場合は、

最悪エヴァが魔法で記憶を読むか操ることも考えてるし。」

『おっしゃることも分かりますが・・・』

「今回、アーウェルンクス達がネギ先生達の前に姿を見せて

騒ぎを起こしたのは神楽坂さんを攫うためだけど、

向こうの作戦を実行するにしてもかなり大規模になるから

実行すればすぐに解る、動いてないと言うことは

まだ向こうも準備に手間取ってると考えられる。

それに、もう分かってるかもしれないけど

この件に関しては私達もクルトも既に把握してるし

阻止のための準備はほとんど整ってる。

ネギ先生達の件はむしろイレギュラーで、私達やクルトにしてみたら

計画の邪魔になるからおとなしく祭りでも楽しんでもらいたいくらいなんだよ。」

『・・・・だからあの時、私に最悪ならネギ先生達を見捨ててでも

千雨さん達を保護しろという命令をしたんですね。』

「そういう面もある。

この世界とネギ先生達、天秤にかけられないでしょ?」

『・・・はい。』

「もちろん見捨てるわけじゃないよ、

クルトにしてもネギ先生の存在は大きいからなんとか取り込もうとしてるみたいだし

私達も本気で見捨てるつもりなら

既に茶々丸や千雨、夕映はコチラに戻ってるだろうし。」

『はい。』

「茶々丸達は、ギリギリまでネギ先生達に協力してあげて。

本当にもうダメな時は私やエヴァ、クルトが動く。」

『分かりました、神楽坂さんの件は伏せておきます。』

「ありがとう、発信機の反応が複数有る点を聞かれたら

夕映の発信機か、磁場の異常か何かでごまかしてくれればいいから。

貴女達はそのまま予定通り、

旧ゲートポート探索をしてくれればいいから。

ついでにアーウェルンクス達の隠れ家が見つかればラッキーだし。」

『分かりました。』

「茶々丸には嫌な役目を押し付けちゃってるけど

この件が終わって家に帰ったら何か茶々丸がしてほしいこととか

ほしい物があったらご褒美に用意するからもう少し頑張ってね。」

『・・・・はい、それでは失礼します。』 ///

「あ、待って!」

『はい、なんでしょうか?』

「後で千雨に会った時、千雨に茶々丸の新武装を渡しておくから

受け取っておいてね。」

『はい、分かりました。』

「それじゃあ、頑張ってね。」

『はい、それでは失礼します。』


茶々丸の口調が途中若干変わったのが気になるが

なんとか納得してもらえたようだ。




「茶々丸はなんとか納得させられたようだな。」

「・・・ひどいよエヴァ、こんな役目私一人に押し付けて。」

「こういうのは私よりも姉様のほうが得意だろう?」

「超の方が得意だよ!!」

「私が言っても茶々丸は納得しなかったと思うヨ?」

「そうですよ、茶々丸のマスターはエヴァさんとソプラノさんなんですから。」

「「茶々丸姉さんは、ソプラノ様の言うことなら聞くと思います。」」

「・・・・おい、私はどうなんだ?」

「「・・・・・・黙秘させていただいます。」」

「おいっ!!」 #

「まったく・・・・普段は皆茶々丸をこき使うくせに、

都合のいいときばかりそんな事言って。」

「とにかく、茶々丸はんの口止めには成功したんやからええなないですか。

今この時期に神楽坂はんが拐われたなんて知られたら

大騒ぎで拳闘大会やゲート探索どころじゃ無くなってしまいますえ。」

「そうだぞ、ぼーや達にこれだけの件をまとめて処理させるのはきついだろうしな。

まずは村上達と旧ゲートの探索をやらせて

それが片付いたら神楽坂達や白髪のガキ達との決戦をさせればいい。」

「まったく・・・・私はいい妹を持ったよ!」

「そう褒めるな。」

「むぅ・・・・・・・」

「とにかく今日の拳闘大会の予選試合は観に行くんでショ?

だったら早く準備してでかけようヨ。」

「はぁ・・・そうだね、できたらVIP席かどこかでクルトにも会って

話しておきたいこともあるし。」




茶々丸の口止めもなんとか無事に済み、

多少皆 (特にエヴァと超) に言いたいことは残ったものの、

私達は拳闘大会の会場へ向けて出発した。






新オスティア 拳闘大会会場 VIP席


拳闘大会 予選、現在ネギ先生チームの予選が行なわれているが

ネギ先生が一人で相手をしているようで

小太郎君は高見の見物。


試合の方はネギ先生チームの圧勝ですぐに終わってしまった。


「フン・・・勝ったんだったら 笑顔の一つでも見せろや。」

「ですよね~、愛想悪いとファンが減っちゃいますよ。」

「おい! 超! そのサンドイッチは私が食べようと思っていたんだぞ!!」

「そんな事聞いてないよヨ、早い者勝ちネ。」

「エヴァンジェリンさん、こっちに同じものがありますから・・・」

「私はアレを食べようとしてたんだ!!」

「具は同じ何んやからええやんか・・・」

「おい、お前ら・・・試合を見に来たんじゃねーのかよ。」

「そんなモノはどうでもいい! 私のサンドイッチの方が大事だ!!」 #

「「エヴァンジェリン様、お静かにしてください。」」

「・・・・・ゴジュジン・・・サスガニ バショヲワキマエヨウゼ。」


チャチャゼロが場所を弁えろ!?

・・・・今日は、この新オスティアが沈む日にでもなるんだろうか・・・ lll


「これはこれは・・・

拳闘大会の陰の出資者が顔を見せるとは珍しい・・・」

「ん・・・?」


声の聞こえる方向を見てみると、

褐色の肌で角の生えた高貴そうな女性が数名の警護を従えて

VIP席にやってきた。


「おぉ、久しぶりだな!

じゃじゃ馬第三皇女じゃねーか オイ。」

「な、貴様!?」 「殿下に無礼であろう!」

「良いのです、下がりなさい。」

「しかしテオドラ殿下!」

「命令です。」

「ハ・・・ハッ!」


テオドラ皇女の命令で警護の人は部屋から出て行き

この部屋にはラカンさんとテオドラ皇女、私達だけになった。


「・・・・時にジャック・ラカン、その者達とは知り合いか?」

「ん? おう、俺がコイツらをここに招待したんだ。」

「あ、初めまして。

私ソプラノ・マクダウェルと申します。

私達はこのラカン様の愛人でして・・・ 「ちょっと待てぇ!!」 ・・・何か?」

「ジャック! どういう事じゃ!?

お主 妾に隠れて愛人なんか囲っておったのか!?

し、しかも ひいふう・・・・は、8人もっ!?」 #

「・・・・8人って・・・チャチャゼロも数に入ってるみたいだね。」

「オ、オレモラカンノ アイジンカ?

カオハ コノミジャネーンダガ ドレダケ キリキザンデモ

イキテソウナトコロハ イイナ。」

「・・・♪ 何だ?

俺が愛人囲ってちゃおかしいか?

それにお前 地が出てるぞ、いいのか?」

「やかましい! そんな事はどうでも良いのじゃ!!

わ、妾が城に誘ったときは袖にしたくせに

こ、こ、こんな小娘供を囲うなんて・・・お主・・・ロリコンじゃったのか・・・」 lll

「違う! それは断じて違う!!

嘘だ! ちょっとお前をからかおうと思って冗談を言っただけだよ!!」 lll

「・・・そ、そんな・・・・・・昨晩は久しぶりに私達皆を

アレほど情熱的に御召しなったばかりだというのに・・・」 lll

「おい! やめろソプラノ!! このままだと本当にシャレにならん!!」 lll

「・・・ジャック、冷たいではないか。

昨晩は久しぶりに抱いてもらえたに、用が終わればポイッと捨てるのか?」

「せやでジャックはん、

閨ではウチのこと最高やってなんども言ってくれたやしまへんか。」

「そうだヨ、せっかく実家の反対を押し切ってジャックの元に来たのに

もう飽きたのか? ワタシは捨てられてしまうのカ?」

「「ジャック様・・・・・」」

「え・・・・・えっと、ジャックさん、捨てないでください?」

「ハデニ ヤリアオウゼー。」

「お、お前ら・・・・」 lll

「・・・・・ジャック・・・・お前という男は、そこまで堕ちたのか?

あの時の勇姿は一体どこへ行ってしまったんじゃ?

妾のジャック・ラカンはどこへ消えてしまったんじゃ・・・」 lll

「もう本当に勘弁して下さい!!」 lllorz


ラカンさんが冷や汗ダラダラで土下座までしてきたので

ここらへんでからかうのを勘弁してやることにして、

テオドラ皇女へ私達の関係を説明、時間はかかったがなんとか納得はしてもらえた。


「なるほどのぅ、ジャックの仕事の知り合いか。

そうならそうと最初から言えば良いのに。」

「いや~少しラカンさんをからかってみようかと思ったら

ラカンさんもコチラに乗ってきてしまったので

つい、悪乗りしてしまって。」

「そうじゃ、そもそもジャックが調子にのって此奴らの策に乗ったのが悪いんじゃ!」

「お、俺だってまさかあんな事になるなんて思わねーよ・・・」 lll

「本当は私達、クルト様の愛人なんです。」

「・・・・ふ、ふん! もうその手には乗らんぞ?

あの堅物が愛人など囲うものか。」

「いや、それはマジだ。

実際こいつらはクルトの家に住んでるしな。

嘘だと思ったら今度訪ねてみるといい。」

「・・・・う、嘘・・・じゃろ?」

「私達皆、本当にクルトさんの家に厄介になってますよ。」

「な・・・なん・・・・じゃと・・・・?

あの堅物が・・・・世の中わからんもんじゃの・・・」 lll




そうして、テオドラ皇女が若干勘違いしたままだが

しばらくラカンさんとテオドラ皇女の昔話を聞いていると

またこの部屋にやってくる人がいた。


「よぉ、伝説の英雄にお転婆姫。

それに・・・・誰だ?

この部屋に来てるということは、どこかの国の関係者・・・でしょうか?」 

「あ、貴女達・・・・風香さんと史伽さんだったかしら?」

「あ、セラスさんお久しぶりです。

ユエ様は元気でしょうか?」

「え、えぇ、彼女は優秀で良くやってくれているわ。

今もこの街の警備隊で働いてもらっているところよ。」

「何だ? セラス知り合いか?

俺にも紹介してくれねーか?」

「紹介と言っても・・・貴方のほうがよく知ってるんじゃなくて?

MMのゲーd・・・現オスティア総督の知り合いでしょう?」

「初耳だぞ?・・・お嬢さん方、私はMM元老議員のリカードと申しますが

よかったら お名前を聞かせていただけないでしょうか?」

「はい、私は鳴滝風香と申します、

コチラは妹の・・・・ 「ちょっと待てぃ!」 ・・・なんでしょうか?」

「こ、コヤツらは・・・・お主達はそうやって会う人会う人に

偽名やら肩書きを偽っておるのかっ!?」


どうもテオドラ皇女はラカンさんほどノリがよろしくないようで

私達の自己紹介が不満のご様子。

しょうがないので、皆で普通に自己紹介をした。




「はぁ・・・・じゃあ、貴女 私にも偽名を名乗ってたのね?」

「いや~、色々と問題がありまして。

マクダウェルの姓を名乗ったら嫌がられるんじゃないかな~ と思って。」

「別にそれが理由でユエさんの入学を断ったりしないわよ・・・まったく。」


・・・?

あれ? マクダウェルの姓を出したのにテオドラ皇女もリカード議員も反応しない?

エヴァがネギ先生の生徒だというのは知ってるはずだから名前は耳にしてるはず。

ゲートでのネギ先生達の事や

鳴滝姉妹の名やエヴァの名が出たから

リカードさん辺りは気がついてもよさそうなものなんだけどな。


「その様子だと、クルトの愛人とか言うのも本当かどうかわからんな。」

「いや、待てテオドラ・・・・クルトの奴の愛人の噂は本当かもしれん・・・

実際MMに居た頃からアイツの家に女が出入りするのは目撃されてるし

ゴシップ誌だが、一部でそういう報道も有る。」

「だから、私達は今クルトさんの家でお世話になってるのは本当ですって。

ラカンさんも一緒にこの間食事しましたよね?」

「あぁ、一緒にメシ食ったぜ。」

「・・・・偽りばかり申すかと思ったら、そんな真実を少し混ぜてくるなんて・・・

お主達 性質が悪すぎるぞ。」

「それにしても・・・あのオスティア総督がね~・・・

人は見かけやじゃわからないものね。」

「ほんにのぅ・・・」

「アイツもなかなかやるもんだな♪」

「・・・・・クックック。」


真相を知ってるラカンさんがお腹を抱えて笑いを堪えている。

クルトへのいたずらもこのへんにしておくか。


「じゃあ、今日はクルトの野郎と この娘達の幸せを願って飲もうぜ!」

「・・・いいのかしら?」

「いいんじゃないか? どれ妾も一杯・・・」

「ハイハイ、じゃお子様はジュースな。」

「なっ!? 妾のどこがお子様じゃ!!」

「見た目は10代じゃねーか。」

「こう見えても妾は30代じゃ!

ヘラスの族は長命じゃから見た目が若いからといって子供扱いするでないわ!!」

「お! 騒いでないでお前らもこの映像見ろよ。

さっきの試合の映像だぜ。」


リカードさんの指摘で室内に流れている映像を見ると

さっきのネギ先生達の試合が流れていた。


「あぁ、ナギの下手なモノマネとかで話題の色物拳闘士じゃな?

妾も注目しておるぞ。

これでも拳闘には詳しいからな。

此奴、色物ながら実力は確かじゃ。」

「あー そいつな。

ナギの実の息子だぜ?」


「「何イッ!?」」 「っ!?」


「何だよ、知らなかったか? 意外だな。」

「いや、だってお前、ナギの息子はまだ10歳そこそこのガキだって・・・・

あ・・・変装か!?」

「まぁ、かなり手の込んだ変装術みたいだからな。

パッと見じゃ見破れないのはしょうがねーか。」

「なんじゃ、つまらん。

それなら優勝はアイツで決まりではないか。

ナギの息子なら強くて当たり前じゃ。」

「あら? その言い方は 彼に対して公平さを欠くわね。」

「ふふ・・・・そうだな。

それに・・・優勝がアイツで決まりってのもどうかな?

わからねぇぞ?」

「ん? なんでじゃ?」

「なんつーか・・・俺もちょっと本気でアイツに興味が出てきてなぁ。

さっきこの大会にエントリーしてきたとこだ。」

「あ、ラカンさん結局出るんですか?」

「あぁ、ソプラノの嬢ちゃんには前話したな。

アイツの様子を見てやる気が出てきたからな、

嬢ちゃんにも俺様のかっこいいとこ見せないとな。」

「何でジャックがクルトの情婦にいい所を見せねばならんのじゃ!」

「かっこいいかはともかく、

出る以上はがんばってくださいね。」

「おう、任せときな。」

「妾を無視するな~~っ!!」 #




こうして拳闘大会へのラカンさん出場が決定し。

ネギ先生達の難題がまた一つ増えていった。


それにしても、ネギ先生の情報が急に入ってきたとはいえ、

さっきの鳴滝姉妹やマクダウェルの名で反応しなかったことや

今でも私達のことがスルーされてる辺り、

MMでもヘラスでも私達の事はそんなに警戒されてないのかな?






「私達がクルトさんの愛人だって言うのは

もう ここでは決定事項なんですかね?」

「まぁ、いいんじゃないカ?

別に、ここでどう言われようが何か変わるわけでもないシ。」

「言いたい奴には言わせておけ。」

「・・・ウチらが面白がって言わせたんやけどな。」

「アイツ ソノウチ ヒロウデタオレルンジャナイカ?」

「チャチャゼロに心配されるとは・・・」

「「そう言えば、持ってきたエヴァンジェリン様特製の栄養剤はどうしましょうか?」」

「念話で呼び出すか、帰りに総督府にでもよってみるカ?」

「そうだな、

その時は魔法で変装でもしてせいぜい愛人らしく振舞ってやるか・・・ククッ。」




その後、予選Dブロック決勝では

以前、ラカンさんの依頼で街中でネギ先生を襲撃したカゲタロウさんの相方として

ラカンさんが呼び出され会場内は騒然。


一部偽ナギのように偽物かと騒がれていたが、

予選開始早々にラカンさんが加減して打った右パンチで

対戦相手はKO、闘技場に右手の跡がくっきりと残り

その威力から誰がどう見ても本人だと分かり

会場内では大歓声が沸き起こった。






side 千雨




ラカンのおっさんが出場とは・・・村上達を優勝賞金で助けるのは無理かな・・・


ネギ先生達と先ほど選手控え室のおっさんのところへ文句を言いに行ったが・・・


先生が白髪のガキと決着をつけたがってるのは分かるし

そのガキの強さがラカンのおっさんの映画や説明でおっさんやや、

先生の親父さんと同レベルだというのもわかるが・・・

いくらなんでも早すぎるだろうに。


先生と犬上はおっさんに煽られてやる気になったのはいいが、

私が用意してた資金を使って村上達を開放する案も

本気で考えないと駄目だろう。


一応結構な額がたまってきてるし

先生達が決勝まで優勢で勝負を進めてもらって

決勝で掛金全額ラカンのおっさんに掛ければ

掛率次第でなんとか足りる額に届くはずだ。

足りなかったら先生達の準優勝の賞金も少しは出るだろうし

最悪早乙女の船を売っぱらうって言うのもあるか。


「まったく・・・あのおっさん碌な事しねーな・・・」

「でも・・・確かにラカンさんに勝つのはともかく

全力で当たれるくらいの実力が無いと

フェイトと戦うなんて無理だというのは分かります。」

「まぁ、たしかになー。」

「そういう意味では、今回の件。

いい試金石になるのは確かなんですが・・・・・」

「せやけど夏美姉ちゃん達の件があるからな~。」


・・・

・・




「はぁ・・・」

「「はぁ~・・・」」

「と、とにかく一度戻っておっさんの情報を集めてもう一度検討しよう。」

「そ、そうですね。」

「せやな~。」

  1. 2012/03/23(金) 03:52:19|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  065



新オスティア 市街地




side 千雨


私達は白髪のガキの仲間に追われて、

なんとか犬上の機転で逃亡に成功したものの、

宮崎が白髪のガキの思考をアーティファクトで読みたいと言い出したため

交渉の結果、私も協力することになってしまった。


「ほんなら千雨の姉ちゃん、

時間もないし すぐにでも出発してええんか?」

「待ってくれ、転移の前に私も闇の魔法を準備していく。

後、早乙女は騒ぎが収まるまでどこかに身を隠してろ。」

「りょーかい、私はこの先は足手まといになりそうだしね、

そうさせてもらうわ。」


早乙女に指示だけした後、

私はアーティファクトを出し、雷の暴風を取り込んで

麻痺の射手はいつでも出せるように魔力を集中し待機させておく。


「よし、いいぞ犬上。

まずは少し離れた所に転移して様子を見てから

隙をつく形で近くに転移、私が白髪のガキを攻撃して麻痺させるのと同時に

宮崎が名前と思考を読む、その後何回か複数転移して撹乱しながら逃亡。

あのガキ相手だと硬直時間はそんなに期待できないから

宮崎の本の内容なんか確認せずにすぐに逃げる。

これでいいか?」

「ええで。」

「はい、こっちもそれでOKです。」

「・・・・はぁ~、しょうがない、行くか。」

「はな、いくで!」


犬上は私と宮崎の肩に手を当て、影での転移を開始する。


最初に私達が出たところは先生達がさっきまで居たオープンカフェから

一本路地を入った場所、そこから少し移動し、野次馬に紛れて様子を覗くと

先生と白髪のガキが川の上に立って格闘戦を繰り広げている。


かなり激しい戦闘のようで、白髪のガキが出した石柱や岩がそこら中に刺さっている。


「アイツらは忍者かなんかかよ・・・何で水の上に立ってるんだ・・・

犬上、白髪のガキの隙をみていつでも転移できるようにしておけよ。」

「あぁ・・・・お!? ヤバイ、ネギが吹き飛ばされて闇の魔法が解けてみたいやで!」

「せ、先生!」

「静かにしてろ気づかれるだろ!

丁度いい、今あのガキは先生に集中してるし、

石柱がいい感じに視界を塞いでくれる、行くぞ、犬上。」

「あぁ、準備はええな・・・行くで!」


私達は白髪のガキが出した石柱の脇に転移し、

すぐさま攻撃に移る。




「失望させないでくれ・・・その程度ではないハズだろう?

全てはここからだ・・・っ!?」

「遅ぇ!」

「なっ!?」


私はアーティファクトの杖の先端に収束させた麻痺の射手30本を

白髪のガキの障壁につけ発射と同時にカートリッジを1発打ち込んで

障壁を貫通して麻痺の射手を叩き込む。


「・・・・グッ・・・・ガァ・・・!?」

「我、汝の真名を問う!」

「くっ・・・コタロー君にのどかさん! 千雨さんまで!」


障壁を抜いたことで接近できた私は続けざまに

白髪のガキの手足と脊髄の位置に麻痺の射手を打ち込んでいく。


レジストされる速度より私が打ち込んでいく速度のほうがやや勝っているようで

徐々にではあるが白髪のガキに刺さった麻痺の射手が増えていく。


「クソ、時間がねぇ! 宮崎早くしろ!」

「は、はい!  え~っと・・・Tertium・・・テルティウムさん!

あなたの目的は何ですか!?」

「よっしゃ! フェイト、俺らを舐めすぎたようやな!

ネギ、今の内に逃げとけよ! ほな、行くで!!」




犬上は私達を抱えて影で転移を開始、次々と場所を変え転移していき

17箇所目で転移を終了し、宮崎のアーティファクトの確認をする。


「どや!?」

「はい、大丈夫です。

無事思考を読めたようです!」

「よっしゃ、大収穫や!

俺は戻ってネギの脱出の手伝いに行くから

姉ちゃん達はどこかに隠れとけや。」

「あぁ、ほら宮崎行くぞ。」

「待ってください、私もアーティファクトで援護を!」

「何!? アカン!

せっかく思考を読んだのに今姉ちゃんがやられてもうたら

無駄になってまうやろ!

もう、十分・・・・「やはり君達は危険な存在だったようだね。」 まずっ!?」


声の方を見ると、あの白髪のガキが既に魔法の詠唱を完了した状態で

コチラに向けて攻撃準備に入っている。


「どきぃ!!」

「あっ!?」 「ちっ!!」


犬上が宮崎を突き飛ばし、私は突き飛ばされた宮崎をかばうように前に出て

魔法障壁を全力展開する。


「石化の邪眼・・・」


白髪のガキの石化魔法に防御が間に合わなかったようで

犬上は右手と右足、あと身体を少し石化されてしまった。


「コタッ・・・!?」

「ヴィ・シュタル・リ・・・・・ 「させるかよ!」 ・・・・むっ!」


私は白髪のガキの詠唱を妨害するために

アーティファクトの杖での接近戦を開始。

エヴァにそれなりに槍術は仕込まれてるし

前回と違って、雷の暴風を取り込んだ、私の最速状態だが

白髪にガキにはそれほど通用せず、お互い有効打を当てられずに

硬直状態に持ち込むのがやっとだった。


「くっ・・・そっ!

マジかよっ。」

「それは・・・こっちの台詞だよ・・・・っ!

まさか近接戦で、素手と武器有りとは言え、

・・・僕が・・・ここまで手が出ないとはね。」


少しでも隙があれば、麻痺の射手を取り込んで

私が素手で触るかすれば隙を作れるが・・・・やらせて貰えそうにない。


「あ~っ・・・クソッ!

魔力はともかく・・・体力と集中力がもたねー!」

「ふむ・・・前回と違って、君に触れても・・・あの麻痺硬直は・・・っ なさそうだね。」

「・・・あ、まずっ!?」 lll


私の集中力が切れ始めた所で、

白髪のガキに懐に入られてしまい、杖を手放してしまう。

すぐに瞬動で距離を取ろうとしたが、

ガキの方も私と全く離れずに付いてくる。


「てめっ! 離れろ・・・って!」

「それは・・断らせてもらうよ・・・

君に時間を与えたら・・・何をされるか分からない・・・・

ある意味、君は今のネギ君より性質が悪い・・・このまま押し切らせてもらう。」


素手の近接戦では私に勝ち目は殆ど無さそうだ・・・

おっさんに修行を見てもらわなかったら

既に終わっていそうだが、それでもこれ以上もちそうにもない。


「しかし、僕と同じ防御重視の戦い方か・・・もう少し君が攻めてくれれば

もっと早く決着がつきそうなのに・・・」

「・・・あ~! マジでやりにくい!!」

「そろそろ、終わりにしよう・・・ヴィ・シュタル・リ・シュタル・ヴァンゲイト・・・」

「・・・・っ!?」


私は攻撃を捌くのに精一杯だが、白髪のガキの方はまだ余裕があるようで

攻撃しながら詠唱を開始、この近距離で例の石化魔法を食らったら

私にはレジストできそうにない。


「・・・災なる眼差しで射よ。 石化の・・・ 「ちっ、ここまでか!?」 っ!?」  ゴッ!!


白髪のガキの石化魔法が放たれる直前、

上空から何かが降ってきてガキの腕を私の方向から逸らした。

私はその最後のチャンスを見逃さずに、

白髪のガキを蹴り飛ばし、急いで麻痺の射手を追加で2本取り込む。


「みなさん! 大丈夫ですかっ!?」

「っ・・・先生か?」

「はい! ネギ先生。」

「遅いで! ネギッ!!」


再度アーティファクトを召喚しなおし、戦闘体制を整え確認したところ、

上から降ってきたのは、ネギ先生だったようだ。

これでさっきよりはマシな状態になった。


「・・・・君か、よく転移魔法もなしに 追ってこれたね・・・

あぁ、そうか、君は天才だったね、特に基礎魔法の。」

「そんな事はどうでもいい、フェイト。

この人達・・・この人には指一本触れさせない。」

「えっ!? ネギ先生と千雨さん、そんな関係だったんですか!?」 lll

「アホかっ! どう考えてもお前のことだろうが!!」


「「「・・・・」」」


「あ、あぅ・・・・」 ///


「ネギ!!」


宮崎がボケをカマしていると、

白髪のガキの頭上から剣を振り下ろしながら神楽坂が援軍に参加してきた。


「神楽坂明日菜か・・・」

「アスナさん!」

「安心して ネギッ!

町の人達は無事よ!

あの柱は私が全部消しといたわ♪

この、私がねっ!!」

「・・・は、はい。」


神楽坂のボケが関係あるかどうか分からないが・・・

更に上空から大量の剣が降ってきて、

そのすぐ後に近衛を抱いたラカンのおっさんが降ってきた・・・

この街はボケをカマすと味方が降ってくるんだろうか?


とにかく、この場で心強い人が来てくれた。


「おぃーーース、俺も混ぜろや。」

「ラカンさん!」 「このか!」

「ウロチョロしてんじゃねーよ おめぇら、探しちまったぜ。

さぁて、いっちょやるか・・・・・ん?

・・・・てめぇは。」

「なるほど・・・新世界最強の傭兵剣士に成長著しい英雄の息子・・・

それに謎の眼鏡の娘に新旧両世界のお姫様とは・・・さすがに分が悪い。」

「俺のことは無視かい!」

「君は早々にリタイヤじゃないか。」

「ぐぬぬぬ・・・・・」 #

「私の事は無視してもらって構わないぞ?」

「いや、意味にはもう2度も邪魔されているからね。

僕達としても、僕個人としても君は要注意人物だよ・・・長谷川千雨さん。」


(・・・・げっ、もう名前がバレてるのか。) lll


「では ネギ君、

今日の所はこれで引かせてもらうよ。

次を楽しみにしている。」

「フェイト待ッ・・・ 「口より手だぼーず。」 ・・・え。」


ラカンのおっさんが大剣を白髪のガキに向かって放り投げるが

向こうの転移のほうが速いようで、逃げられてしまった。


「チッ・・・逃がしたか、」

「お、終わったん?

みんな無事でよかったわー。」

「おーーい、このか姉ちゃん、無事ちゃうでー。」 lll

「ハーイ コタ君、今 治したげるなー♪」


近衛は犬上の石化の治療を開始。

何はともあれ、宮崎の案に乗ったばかりにかなり危ない目にあったが

私も含めて、皆無事 (?) でよかった。


宮崎がネギ先生に先程の無茶の件で怒られているが、

まぁ、先生の説教くらいは食らってもいいだろう。


「どうかしましたか? ラカンさん・・・」

「ん? ・・・あのフェイトとか言うガキな・・・

遠い昔にあったことがある。

俺の記憶が正しければ、思っていたよりも厄介な相手だ。」

「・・・・」

「フェイトと本気で戦り合うつもりなら時間はねぇが・・・

アレを完成させる必要があるな。」

「フェイトについてラカンさんが知っているコト・・・

全部話していただけますか?」

「5000万♪」

「払えません!!」

「過去話はやめよーぜー、なげーし、女でねーし。」

「ラカンさんっ!!」

「ハイ、ハイ、んなコトより 撤収だ 撤収!

そ~言えば、ウチらお尋ね者やったな~。」

「お、もう来たで!!」

「各員散開!!

各個に逃げろ、ぼーず 千雨、囮役頼むぜ?」

「え、あ、ハイ!!」

「ちょ、何で私までなんだよ!!」

「千雨だったら余裕で逃げ切れるだろ?

俺達は荷物抱えてだから手間なんだよ。」

「おっさんなら楽勝だろうが!

それにこの街なら捕まっても、そうひどいことにはならねーから

囮なんかいらねーじゃねーか!」

「手配のことがなくても、あれだけ騒げば器物破損位は食らうだろ?

俺は罰金なんか払いたくねーんだよ。」

「なんて勝手な・・・」

「ま、まぁまぁ、千雨さん・・・僕達も今は1ドラクマでも必要ですし

拳闘大会を出場禁止にされても困りますし、ここはお願いします。」

「っち・・・なんで私が・・・・ブツブツ。」


私達はこの騒ぎで捕まったり罰金、拳闘大会の件などで

文句がつかない為にこの場から急いで逃げることにした。






side 夕映




私はコレットとペアでオスティア終戦記念祭の警備をやっていますが・・・

忙しすぎるでしょう・・・・これは。


次から次へと通報が来ますがキリがないです。

それにこの鎧、暑いし動きにくいし視界が邪魔だし・・・

いっそソプラノとの仮契約のアーティファクト装備の方がマシです。


「あ~、またです!

コレット、今度はあの闘技場の方で騒ぎとの通報です。」

「もうっ! 何で騒ぎの場所がアチコチ移動するのーーっ!?

「む・・・なにか来るです、コレット障壁展開!!」


先ほど通報があった方角から何か二人の人影が

高速でこっちに向かって飛んできます。


私がコレットに警戒をするよう伝えるが

向こうの速度がかなり早くあっという間に接近される。


「くっ! 相手が速いし、剣が重い!

邪魔です!!」


私は剣を急接近する相手のほうに放り投げ、

指輪の魔法触媒で魔法の射手を15本程ちらして撃つ。


「・・・っ!?」

「お?・・・警備にしては反応いいな。」

「!!」 「!?」 「!!」

「ま、待つです! そこのアナタ!」


対象の小さい人影の方は虚空瞬動で移動後、私の箒の上に立つが・・・

この人って・・・・先生?


「空中ジャンプ・・・・虚空瞬動!?」

「夕映さん!? 夕映さんなんですか!?」

「は? 先生?」

「おいおい・・・先輩に聞いてはいたが・・・こんなトコで・・・」


もう一人の方は・・・千雨さん?

何でこんなところで・・・


「ユエ!わかったよ!

そいつは賞金首の犯罪者だよ!

この国では重要参考人だけど、他国では立派な凶悪犯罪者だよ!

可愛らしい外見にだまされちゃダメだよ!

どうせ一緒の女の人も悪い人に決まってます!

目付きがかなり悪いですから、ろくな女じゃないです!!」

「・・・・コレット・・・」 lll

「・・・・この女・・・いい根性してるな?」 #


(あ~・・・・もう、コレットの馬鹿娘・・・

千雨さんを怒らせたら私でも止められないですよ・・・) lll


「そこの少年に目付きの悪い女っ!

おとなしく観念なさい!

すぐに応援が来るわ、抵抗は無駄だよ!」




『おい、夕映!』

『は・・・・千雨さん! 何でこんな所で騒ぎなんか。』

『それはこっちの台詞だ。

と、とにかく今は私達が知り合いだとばれると不味い。

私が軽く麻痺の射手を打つから適当に食らってくれ。』

『わ、わかったです。

多少きつくてもこの鎧には防御障壁と墜落防止装置があるので、

・・・でも痛くないようにお願いするですよ。』

『難しい注文を・・・

あと、このバカ女はボコボコにしてもいいよな?』 #

『・・・・できたら少しは加減をお願いするです・・・

これでもルームメイトなので。』 lll




私と千雨さんが念話で話していると、

まずいことに委員長達が援護にやってきた。


「そこの重要参考人!

武器を捨てて降伏なさい!!」

『は、早くするです!』

「先生! とにかく今は逃げるのが先だ!

今すぐそこから離れろ!!」

「は・・・はいっ!」


先生が離れた所で千雨さんの方を確認すると・・・・

アーティファクトまで出してる・・・私はともかく・・・コレットは酷い事になりそうですね。


「そこのバカ女ぁ、落ちてろ!!」 #

「ひっ・・・!? き、キャァァーーーッ!?」 lll


千雨さんはそう叫ぶと私には数本の麻痺の射手と、

コレットにはその10倍位の麻痺の射手を打ち込んできた。


私は軽く回避する真似をして腕に1本くらいそのまま墜落。


だがコレットの方は一気に視界を埋める勢いで

千雨さんの麻痺の射手が飛んできたことで

軽いパニック状態になって障壁を展開することを忘れ、

鎧の防護機能だけで麻痺の射手を受けるがあっさり抜かれ

まるでハリネズミのように身体中に麻痺の射手 (?) が刺さった状態で落ちて言った。


(・・・千雨さんも新しい魔法を開発したんですかね?

麻痺の射手が刺さったままになるなんて初めて見ましたけど・・・

コレット・・・大丈夫ですかね?)




その後、私は意識があったので様子を見ていたが

無事に千雨さんと、ネギ先生は逃げ出せたようで、

皆で下に降りて治療を受けていると、

委員長が悔しかったのか騒いでいた。


「くっ・・・バカな!!

子供と女一人に逃げられるとはっ!!」

「外見で判断はできません。

倍数の4人がかりで追い切れなかったのです。

相当な手練ですよ。」

「ユエさん、コレットさん、仇は必ず取りますよ~~っ!?」

「私の仇はいいですが・・・・コレットの方は・・・」 lll


私はコレットの様子を確認するが・・・酷い。

麻痺の射手が刺さっているとは言え、

電気の塊みたいな物なので痺れはするが外傷は殆ど無い・・・のだが

・・・・・・見た目が酷い。


流石にこのハリネズミ状態なんというか・・・見た目にはグロイ。

法的とは言え私と同年代の少女には少々きついものがある。


コレットのトラウマにならなければいいのですが・・・・




(今後・・・千雨さんを怒らせるとこういう目に会うんですね・・・・

私も気を付けないといけないですね。)

  1. 2012/03/23(金) 03:51:56|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  064



新オスティア クルト別邸




「お、見て見て!

あの隅っこの方にクルトがいるよ。」

「なんだ、脇役みたいだな。」

「この祭では脇役でしょう、メインはMMの議員とヘラス帝国の皇族でしょうし。」


私達は今、オスティアのクルト邸で

記念式典の映像を見ながらお茶を楽しんでいる。


式典では、20年前の大戦で、敵国同士だった

MMとヘラス帝国の代表がお互いに握手をし、

大戦の終結と、今後の友好関係を誓い、

魔法世界の平和を願う宣誓をしている。




先日、千雨や茶々丸、それに勝手についてきたラカンさんを招いて、

夕映達がいないが、久しぶりに皆で夕食会をして楽しんだが

彼女達は今後の予定もあるため、その後宿へ戻っていった。


結局昨日もクルトは昨晩も 帰って来なかったが、かなり忙しいようだ。


式典の映像で確認する限り、少し疲れが見えるような気がした。


「クルトは忙しいみたいだね~。」

「まぁ、しょうがないだろう。

祭りの警備や行事に合わせて

裏でMMから特別に呼んだ兵の兵站等もあるんだ。

それに今年は祭りは20周年なんだろう?

文字通り寝てる暇もないだろうな。」

「せめて、祭りが20周年と言うのとネギ坊主の件がなければ

寝る時間くらいは取れたかも知れないかもネ。」

「お祭り、ネギ先生関係、完全なる世界への警戒、一気に重なりましたからね。

私も研究の修羅場で何日か徹夜したことはありますから

少し気持ちがわかります。」

「クルトはんって偉い人やったんですね~、

日頃の様子からだとちょっと想像できまへんわ。」

「ちょっとエヴァ特製の栄養剤でも届けてあげようか?

拳闘大会のVIP席で会えるかも知れないし。」

「まぁ、持って行ってやるのは構わんが・・・

アレは効果が強いから飲んだら逆に 1週間は眠れんぞ?」

「まぁ、いいんじゃないカ?

下手に疲れが出て変なミスをするよりよっぽどいいと思うシ。」

「クルトなら大丈夫だよ♪」

「クルトだしな。」

「・・・・ソプラノさんもエヴァンジェリンさんも、

お二人とも・・・クルトさんがどうなっても良いって感じで考えていませんか?」

「そんな事思ってないよ? 葉加瀬。

それくらいのことで潰れるような子じゃないし、

これくらいのことは何度も経験してるから大丈夫、と言う意味だよ。」

「はぁ・・・・クルトさんも結構大変な人生を送ってるんですね。」

「なに、祭りの後で潰れても別の薬で回復させてやるから大丈夫だ。」

「徹底的に こき使うつもりなんですね・・・」 lll

「それよりも、拳闘大会の予選は観に行かなくてもいいのカ?

ネギ坊主達は出てるんだロ?」

「予選で落ちるような子達じゃないから大丈夫じゃない?

それよりも今日はお祭りを楽しもうよ。」

「・・・・そもそも姉様が寝坊するから

私達はこんな時間にこんなトコで映像などを見る羽目になったんだが?」

「エヴァも一緒に寝てたじゃない!

私だけのせいじゃないよ!」

「ウチはちゃんと起こしに行きましたえ?

扉に結界が張ってあって開けられまへんでしたけど。」

「そんな事が出来るのはエヴァしかいないじゃない!

どうせ外が五月蝿いからってエヴァが部屋に結界張ったんでしょ?」

「し、しょうがないだろ!

祭りの期間中だか知らんが夜中まで馬鹿騒ぎしてる馬鹿共のせいで

うるさくて集中できないから ちょっと軽く・・・・」

「ウチも解こうとしましたけどかなり固い結界でびくともしまへんでした。」

「・・・・・・」

「・・・わ、私は悪くないぞ!」 lll

「集中できなかったってどういうことかナ?

二人は部屋でナニをしてたのカナ?」 #

「え? 部屋で二人でって・・・・・あわゎ。」 ///

「人の家やからウチも我慢してましたけど・・・

エヴァはんは抜け駆けしはったんですか。」 #


これは不味い・・・下手したら私にも飛び火が来る。

エヴァに皆の目が言ってる間に・・・


「・・・・・」

「旦さん どこ行きますの?」

「ビクッ!?   い、いや・・・時間もないし、祭りに良く準備をしようかな・・・と。」 lll

「・・・・・たしかにそうだネ。

時間もないし、お祭りに行く準備をしないとネ。」

「そ、そうだぞ! 各自部屋に戻って着替えて玄関に集合だ!」 lll

「では、準備をしてきます・・・

あ、エヴァはんは祭りの期間中、今後 夜は一人で寝てください。」

「な、なんでそうなるんだ!!」

「抜け駆けした罰に決まってるヨ。」

「超、お前は関係ないじゃないか!」

「確かに、今は関係ないかも知れないネ。

だけど旅先でのお祭りの夜・・・なかなかいい雰囲気ネ・・・」

「お、おい・・・・まさかお前・・・」 lll

「え・・・・ちゃ超さん・・・」 ///

「超はんはええこと言いますな、旅先の夜ですか。」 ///

「超は流石にまだそういう行為は不味いんじゃないかな・・・?

別荘での時間を考えても年齢的に・・・ね?」

「ソプラノはロリコンだから問題ないんじゃないカ?」

「ちょ、待って、その不名誉な称号は流石に 「エヴァに手を出しといて

違うって言うのはどうかと思うヨ?」 ・・・・グググ・・・」 lll

「おい! 姉様何でそこで言葉につまるんだ!」

「・・・だって・・・しょうがないですよね?」

「しようがありまへんな。」

「鏡を見てくるネ。」

「「ぐっ・・・・・。」」


クソぅ・・・解っては・・・解ってはいたんだ・・・・

でも、認めたくは無かったんだ・・・


この日、私とエヴァは久しぶりに本気で泣いた。




結局、超達に正面から現実を突きつけられた私とエヴァは

彼女達の言い分を呑まざるを得ない状況に追い込まれ、

祭りの期間中、私とエヴァは二人っきりで寝ることは許されないことになった。






さて、着替えて認識阻害の魔法をかけてもらい、

皆でお祭りに出かける。


エヴァは何かを忘れるように祭りを楽しみ、

私はそんなエヴァと一緒になって様々な屋台でやけ食いをしていた。


そんな私達を見つめる千草、超、葉加瀬の生温かい視線が心に刺さったが、

既に私は守るべき名誉も誇りも失った身・・・

今の私に怖いものなど あまり無い。




数時間もするとエヴァも落ち着いてきたようで

エヴァなりに落ち着いて祭りを楽しめるようになり、

一旦休憩のため、皆でオープンカフェでお茶をすることにした。




「ん? 何か張り詰めた空気がすると思っていたら・・・

アレはぼーや達じゃないか?」

「え? どこ・・・・・って本当だ。

ネギ先生と神楽坂さんに刹那さん、ネギ先生と一緒に席に座ってるのは・・・

アーウェルンクスかな?」

「アレは確かにフェイトはんですね~、

なんや、えろう険悪な雰囲気やね。」

「あの二人何かあったのカ?

京都やゲートの件は知ってるけど

ネギ坊主があそこまで敵意むき出しにするなんて珍しいネ。」

「なにか話をしているようですけど?」

「とりあえずエヴァはバレないように障壁の準備と

アーウェルンクスが何か仕込んでないかチェックしてみて。」

「もうやってる。

・・・・何か強力な魔法具を持っているようだな・・・

内容まではわからんがかなりの代物だろう。」

「超、葉加瀬、アーティファクトをいつでも出せるようにしておいて。

ラトナ、ピュラは葉加瀬を護衛して。

千草は私から離れないでね。

チャチャゼロは・・・・エヴァの指示で動けばいいか。

最悪、エヴァの障壁を抜かれるようなことがあったら私が楯を使う。

皆に怪我をさせるような事にはならないから安心して、葉加瀬。」

「了解ネ。」 「は、はい。」 「はいな。」 「「かしこまりました。」」

「ヨシ、アノガキヲキリキザモウゼ 「・・・じっとしてろ。」 ・・・ッチ。」


さて、予定外にこの場面に出くわしてしまったけど・・・

ここはおとなしく見ておいたほうがいいかな。


ネギ先生達の話は進行しているようで・・・・あ、ネギ先生がテーブルを蹴り上げた。


「超、発信機の状況今調べられる?」

「ラトナ、ピュラどうカナ?」

「「お待ちください・・・すぐ近くに千雨さんがいるようです。

その他にも数名、こちらに向かってきています。」」

「どうするんだ姉様?

いっそ私達であの白髪のガキを捕まえてみるか?」

「もう少し様子を見ようか・・・こんな正面から出てきて彼だけとは思えない。」

「そうか・・・まぁ、それがいいのかもな・・・」

「・・・? エヴァはんらしくありまへんな。」

「エヴァならあの白髪の子捕まえて拷問位やるかと思ったヨ。」

「お前達は私を何だと思ってるんだ・・・

そんな目立つことするか。

そんな事ばかりしてたら 今頃こうして私と姉様が生きてるはずないだろう。」

「あ~確かにそうかもネ。」


ドーン

遠くの方から爆発音が聞こえてくる。


「少し離れた所でなにか動きがあるようだな。」

「そうだね・・・あ、神楽坂さんが・・・・」


ネギ先生たちの方も動きがあったようで、

神楽坂さんがネギ先生とアーウェルンクスをハリセンで叩き、

ネギ先生になにやら説教をして、

ハリセンを剣に変えてアーウェルンクスに突きつける。


その後、幾つか会話が交わされ、

とうとうネギ先生達とアーウェルンクスとの戦闘が開始されてしまった。


アーウェルンクスが刹那さんに無詠唱で石の柱を打ち出したが

刹那さんはそれを懐で切断し、アーティファクトの短刀で攻撃、

それを回避しつつ後方に下がった

アーウェルンクスをネギ先生が追撃するが回避される。


その後アーウェルンクスが上空に飛び多数の巨大な石柱を魔法で出現させるが

射出の妨害のためにネギ先生も上空に飛んでいった。


「ほう、アレだけの期間でアレだけ闇の魔法を使いこなせるとは、

ぼーやはやはり才能があったな。」

「刹那サンも腕を上げたようだネ~

もう私じゃ接近戦では勝ち目がまるでないヨ。」

「でも、超さんはアーティファクト使えば無敵ですよ!」

「そうでもないヨ、実際学園長には攻撃をしのがれ続けたからネ。

まぁ・・・・今のバージョンアップした私の装備ならか勝つ自信があるけどネ。」

「せやけど・・・あの石の柱、このまま落ちてくるんちゃいます?」

「まぁ、大丈夫じゃないか?

神楽坂が何かするようだぞ?」


神楽坂さんは大剣を構え 咸卦法の出力を上げていき

一気に剣を振り抜く。

するとその方向にあった石柱の一本が消滅していった。


「は~・・・あんな事出来るんやね~、あの娘。」

「魔法無効化能力をある程度使いこなすことが出来るようになったみたいだな。」

「エヴァにとっては天敵になるかもね~。」

「ふん、あの程度の剣術なら魔法を無効化されても問題ない。

それに我が従者の一人、葉加瀬なら使用武器は実体弾だからな、

逆に蜂の巣だ。」

「何時から私がエヴァンジェリンさんの従者になったんですか・・・」

「姉様の従者なら私の従者でもある、

それに訓練も私がつけてやったのだから私の弟子だ、何も問題はない。」

「まったく・・・・・」





side 千雨




「ふぅ、さっきの全方位攻撃はまずかったけど、早乙女の楯があってよかったな。」

「め、目がまわるぅ~~~。」

「あいたた・・・・皆大丈夫ですか~?」


ネギ先生の目の前に白髪の子供が現れ、

私は救援でラカンのおっさんや他の戦闘出来るメンバーを呼ぶが

宮崎と早乙女が間に合ったものの

おっさんが到着する前に敵と思われる角の生えた女に襲われ、

早乙女のアーティファクトで呼び出した乗り物を宮崎が操作をして逃げる途中、

敵の全方位攻撃を受け、なんとか私の障壁と早乙女の楯で攻撃自体は防御できたが

墜落して、今に至る。


さて、敵のアーティファクトを見る限り

音を使った攻撃の速さと威力はすごいが、

狙って撃つまでの間が長いので私一人なら問題ないし

倒そうと思えば倒せるんだが・・・・

白髪のガキがいるから目立つわけにもいかないし、どうするか・・・


「今の攻撃が効きませんか・・・

ですが私もその読心術の少女は逃がすわけにはまいりません。

フェイト様の為、ここは私の命に変えてもその読心術の少女だけは

ここで倒して行きます!」


逃げる途中で宮崎が詠んだ敵の名前、ブリジットとかいったか。

その女が私達に攻撃をしようとバイオリンを構えた瞬間、

横から犬上が現れて、ブリジットのバイオリンの弓をへし折った。

すぐにブリジットは距離を取り、新しい弓をよびだす。


「犬上か、ちょうどいいとこに来たな。」

「「コタロー君!!」」

「・・・なんとか間に合ったで。

それにしても、千雨の姉ちゃん何やってんや?

姉ちゃんならこの女くらいなら倒せるやろ?」

「ば、馬鹿! 私の名前を出すな!!

白髪のガキが近くにいるんだぞ!!」


せっかく認識阻害の魔法で子供の姿に化けてるのに

私のことがバレたら白髪のガキがこっちに来かねない。


「あ~そうやったな、姉ちゃんフェイトに・・・

まぁ、せやったらここは俺にまかせとけや。

ダチに手ぇ出した落とし前、つけさせてもらうで。」

「あなたは・・・犬上小太郎ですね。

フェイト様からキョウトでの おはなし は伺っています。

ヘルマン伯爵の任務も血迷って邪魔されたようですね?

任務自体は成功だったようですが・・・」

「あぁん?」

「貴方については、実力もないくせに口だけは一人前、

感情的で直情傾向、やはり子供は使いにくい・・・と。」

「てめぇ・・・ぶん殴られたいんか!!」


・・・・さて、犬上がマジで頭に着てるのか、演技か・・・

どちらにしても時間は稼いでくれそうだから、

宮崎達を連れて逃げるか?

私一人じゃ、二人はキツイか・・・


「お相手しますよ、子犬さん♪」

「上等!!」


犬上は見た感じ、7体近くの分身を出していっせいにブリジットに襲いかかる。

ブリジットの方も体術はそれなりに出来るようで、

バイオリンの攻撃と合わせてうまく躱している。


そんな時、私のすぐ横に黒い子犬が一匹近寄ってくる。


「・・・そういうことか、頼んだぞ犬上。」

「ワン!」


戦闘の方は犬上 (分身) がうまく押しているようで

ブリジットの背後に周りこみ殴りかかろうとするが、

足元からイキナリ蔦のような物が生えてきて、

背後に回っていた犬上を拘束する。


「私の攻撃手段をアーティファクトだけと思ったなら愚かですね。

やはり子供は子供。」


あの女、植物も使うのか・・・なら地上での戦闘は避けたほうがいいな。


「何やコレッ!?

木の根が絡みついて・・・」

「私の種族の固有能力です。

さて、このまま締め潰してしまうのも悪くはないのですが・・・」

「ぐああぁ・・・・・・・なーんてな♪」


犬上 (分身) はやられたふりをしているようで。

油断していたブリジットのさらに背後に回っていた分身で

ブリジットのスカートを捲り上げる。


すぐさまソレに反応して、ブリジットも攻撃を仕掛けるが、

分身が消滅しただけに終わる。


私の近くにいた子犬の方も準備ができたようで、

足元の影が広がり、私と宮崎早乙女が影に飲み込まれていく。


「キャー!」 「ななな、なんだこれ!?」

「間に合ったか?」

「あぁ。

じゃあな、木の姉ちゃん。

女殴る趣味はないんで俺達はこのまま逃げさせてもらうで。

・・・ほなな。」

「くっ・・・・!!」


ブリジットは私達に攻撃をしようとしていたが、

その前に影に飲み込まれて、無事逃げることに成功する。




「ふ~、なんとか皆無事に逃げられたな。」

「千雨の姉ちゃんが本気でやってくれたら

俺もあんな面倒なことせんですんだんやで?」

「私だってあの女だけだったらそうするよ・・・

だけど白髪のガキが居たから私も元の姿になったり

魔法を使うわけにもいかなかったんだよ。

下手に私が狙われてみろ?

宮崎や早乙女を守り切るなんて不可能だぞ?」

「まぁ、そういう事ならしゃあないか・・・

ほんで? これからどうする?」

「あ、あの!」

「何だ宮崎、どうした?」

「わ、私をあの白髪の少年の所につれてってくれませんか?」

「・・・・いやだ。」

「え~、千雨ちゃんそれはないんじゃない?」

「絶対嫌だ! 私はアイツに目をつけられてるんだぞ!

今度アイツにあったら前回みたいに油断を誘って

なんとか硬直状態に持ち込むなんて無理だ!!

それに他にもアイツの仲間がいるんだから今度こそやられるだろ!」

「あ、あの千雨さんには別の事をお願いしたいんです。

移動の方はコタロー君にお願いしたいんです。」

「あ? 俺か?」

「はい、コタロー君のさっきの影の転移だったら不意をつけると思うんです。

まずは近くまで転移して様子を見てから

白髪の少年のすぐ側に転移してください、

それから私がアーティファクトで彼の名前と思考を読みますから

その後、すぐに何回か転移して逃げ出すんです。」

「へへっ・・・なかなかおもろそうやな。」

「今後の対策のためにも、

このチャンスで彼らの作戦などを知っておくとかなり有効だと思うんです。」

「そういう事なら・・・・」

「あの・・・それと、できたら千雨さんにも一緒に来て欲しいんですけど・・・」

「やっぱりそうじゃねーか! 嫌だ!」

「あの、千雨さんが例の麻痺する魔法で白髪の少年の動きを

止めてくれたら確実に思考を読むまで出来るんです!

お願いします!!」

「・・・宮崎・・・ゲートで私があのガキに

目をつけられてるのを知った上で言ってるんだろうな?」

「・・・はい、千雨さんに危険なことをお願いしてるのは分かっています・・・

でも、ここで彼らの目的を知っておけば、

皆で一緒に帰れる確率も上がるんです!

お願いします!!」

「・・・・・っち。」


面倒なことになったな・・・私としてはあのガキとは二度と会いたくないし

会うとしても側に先輩かエヴァが居る状態がいいんだが・・・

宮崎か・・・ふむ、こいつに貸しを作っておくのは・・・使えるか?


「・・・・しょうがねーな・・・いいかこれは貸しだからな。

後で私が何を頼んでも聞いてもらうぞ?」

「は、はい!  私で出来ることなら!」

「な~に・・・千雨ちゃん、のどかに変なこと頼むつもりじゃないでしょうね?」

「別に変なことは頼まねーよ・・・ただちょっと私の知りたいことを調べるのに

最悪、宮崎のアーティファクトがあれば知ることができるからな・・・」

「あまり変な事で無いならいつでも言ってくれれば協力します。」

「あぁ・・・・」




だけどこの手段は・・・・きっと先輩を裏切ることになる・・・

自分の好きな人の心を強制的に覗く・・・か。

この手を使ったら私は最低の女だな。


少し早まったかも・・・・使えるとなれば どうしても使いたくなっちまう。


さて、どうしたもんかな・・・・・・・・

  1. 2012/03/23(金) 03:51:30|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  063



新オスティア クルト邸




街では現在オスティア終戦記念祭が開催中。

魔法世界の各地から様々な人種の人達が集まり

先の大戦の集結を祝っている。


ネギ先生や千雨達は無事にオスティアで開催される拳闘大会の出場権を獲得し、

村上さん達を連れて ここ新オスティアに着ている。


神楽坂さん達4人もオスティアには着ているようで、

本屋ちゃんが若干離れてるが、やはり同じようにこちらに向かってきているようだ。


夕映はオスティア終戦記念祭での警備隊に入り、

やはりコチラに来ているようで、

茶々丸も、早乙女さんと合流し、

早乙女さんが購入した飛行船でこちらに向かっている。


これで、アーニャちゃん以外は全員、オスティアに到着、

もしくは向かっていると言う状況になる。




少し前からクルトも祭りの準備や、来賓の対応に追われて

こちらの家へ帰ってくることも少なくなっているので

この家は実質、私達が占拠した状況になっている。


「って言うか・・・なんで貴方がこんな所にいるんですか?」

「ハッハッハ、固ぇーこと言うなよ。

嬢ちゃんと俺の仲じゃねーか。」


ここはクルトさんの別邸なのだが、

庭に設置したテーブルに座る私の目の前には何故か

ラカンさんが座って一緒にお茶を飲んでいる。


「どういう仲ですか・・・それにここはクルトさんの家ですよ。」

「アイツの家なら俺がいても何も問題ないな。」

「ハァ・・・・もういいです。

それで? 今日は何の用事なんですか?」

「おぅ、とりあえず報告と招待だ。

ぼーずには無事に闇の魔法を教えといたぜ、

まぁ、千雨から連絡は言ってると思うがな。

後はこれだ。」


ラカンさんはテーブルの上に何枚かのチケットのようなものを置く。


「これは?」

「今度ぼーずが出る拳闘大会のチケットだ。

一番いいVIP席だから見に来るならこれを使えよ。」

「まぁ、見に行こうとは思ってましたが・・・

それに、何でラカンさんがこんないい席のチケットを持ってるんですか?」

「あぁ、俺はあの大会のスポンサーの一人だからな、

表には名前はだしてねーが。」

「・・・でもこの席ってもしかしたら

他国の偉い人とかも一緒に座る席なんじゃないですか?

そんな所に私やエヴァが行ってもいいんですか?」

「たぶん大丈夫なんじゃねーか?」

「・・・アリアドネーのセラスさんには会いたくないんですけどね~。」

「あ? なんかやらかしたのか?」

「別にやらかしてはいませんが、知り合いを預けるときに面会して・・・

その時の偽名を使ったんですよね。

バレちゃいますけど・・・まぁ、いっか。」

「それくらいならいいんじゃねーか?

あ、そうだ、この大会俺も出るかも知れないから

ソプラノの嬢ちゃんもエヴァと出るか?

今なら主催者権限でねじ込んでやるぜ。」

「出ませんよ・・・それにラカンさんが出たらネギ先生の借金返済計画が

ダメになりますよね?」

「そん時は、地味に稼げばいいんじゃねーか?

アイツらなら100万くらい その気になればすぐ稼げるだろ。

なんだったら俺が金を貸してやってもいいしな、利子はきっちりもらうが。」

「ラカンさんの物差しで言わないでくださいよ。

まぁ、いいですけど。

ラカンさんが出たいというなら別に止めはしませんよ。」

「ぼーずの成長も楽しみだが、

おまえさん達が出てくれると俺は嬉しいんだけどな。」

「私達が出て勝っちゃったら大変なことになるじゃないですか。

それに会場が壊れちゃって試合どころじゃなくなりますよ。」

「ハッハッハ! 俺に勝てるってか?」

「私の妹は強いですからね。」

「ソプラノの嬢ちゃんは強くないのか?」

「私は病弱で売ってますから。」

「おまえさんが病弱なら俺は入院患者だな。

まぁ、いいさ、今回は最初から無理だと思ってたからな。

だが、その内いつか相手してもらうぜ?」

「こんな子供を殴りたいなんて・・・ラカンさんは変態ですね。」

「・・・・・それを言うなよ・・・俺もそこは気にしてんだから。」


その後ラカンさんとお茶を楽しんだ後、

ラカンさんは用事があるとかで帰っていった。


さて、村上さん達の借金返済の状況だが、

原作通りのラカンさんの参戦の可能性で ネギ先生達には不幸な事になったが

ネギ先生の拳闘大会の優勝賞金狙いとは別口で

千雨がなにやら単独で動いているようで、

ネギ先生達のプロフィールの情報を賭けの元締めに売ったりして資金を稼ぎ

稼いだ資金をネギ先生達の試合に手持ちのお金と合わせて全額つぎ込み

かなりの額を稼ぎ出したようで、

このオスティアでの拳闘大会で

もしかしたら千雨が資金を稼いでしまう可能性が出てきた。


まぁ、その時は 後で稼いだお金は全額千雨の物にでもしてもらえばいい。






side 千雨




新オスティアに来て何日か経ち

神楽坂達4人と合流したり、ネギ先生が和泉の先生への恋愛感情を知ったり

色々あったが、この世界に来て離れ離れになったメンバーも順調に集まりつつあるし

ネギ先生達とは別口にやっていた私の資金稼ぎも順調に進んでいる。


「さて、ぼーず・・・闇き夜の型、いってみろ。」

「ハイ。」


今はオスティアの人気の無い展望台で

ネギ先生が闇の魔法の習得状況をおっさんに見てもらっているが・・・

先生の技術の習得速度は 私には嫌になるほど速くて複雑な気分になる。

天才って言うのは、こういうヤツのことを言うんだろうか・・・

魔法がまともに使えない先輩が知ったら 怒り狂って先生をボコボコにしそうだ。


まぁ、先生の修行を見る代わりにおっさんとの修行で戦闘技術もそれなりに上がったし

先生に雷の投擲の魔法を教えてもらうことができたが・・・

魔力消費がきつくて実戦じゃ使えねー lll


私じゃ、闇の魔法での雷の暴風との同時使用は結局無理だった。


その代わりこの魔法の術式から麻痺の射手を打ち込み維持する

バインドの魔法に転用できる部分があったから

先生に頼んで組んでもらい、

バインドが実戦で使えるレベルになったからいいとするか。


「ダメだ、ダメだ!!

てんでなっちゃいねーぞ。」

「・・・・」

「やはり1ヶ月じゃあ さすがの天才少年でも無理だったか?

不安定すぎるぜ、実戦じゃ まだ使えねーな。」

「・・・・・」


ネギ先生の動揺が型に現れたのか、わずかに先生の魔力が揺らぐ。


「おおっと、心を乱すんじゃねぇぜ。

くっくっく・・・しかしまぁ問題山積みで大変だな、ぼーず。

告白のコトやら、借金のコトやら、皆の安全のコトやら、謎の敵のコトやら・・・

お姫様のコトやら。」

「・・・っ!?

お姫様・・・というのはアスナさんのコトですか?」

「あの薬は、俺様の指示通り飲ませたんだろ?

なら安心だ、この問題は解決だぜ。」


ここオスティアに来るとき先生に

変な紙の包をおっさんが渡していたがアレのことか?


「ラカンさん! そういう事じゃなくて・・・」

「今のお前の目標は全員の無事帰還だろ?

だったら。これ以上は知らなくていい。」

「誤魔化さないでください!!

アスナさんが・・・父さんやこの世界とどんな関係があるって言うんですか!?」

「今まで本当に気がつかなかったか?

あの娘の特異さに・・・魔法無効化という超希少特殊能力・・・

両親の不在・・・近衛家・タカミチとの幼少からの付き合い・保護・・・

お利口なお前さんが少しも不思議に思わなかったと?」

「ラカンさん!!」


なるほど、たしかにおっさんの言う通りなら・・・

私はそれほど親しくなかったからわからなかったが

神楽坂はかなり特異な環境にあるし

只の一般人とはとても考えにくい。


先輩やエヴァがこの辺を知らないということは考えにくいが・・・

そう言えば先輩達がネギ先生を鍛えるような真似をしたり

妙に魔法世界に来たときの対応が早かったりしたのも

この件となにか関係があるんだろうか?

私に何も言わなかったという事は、知らなくても問題ないということか?

それとも知られると問題が有るということか・・・一度聞いてみるのもいいかも知れない。


「・・・・ネギ先生~~!!」


ネギ先生とラカンのおっさんが言い合いをし

私は神楽坂や先輩のことを考えていると

朝倉が連れていた相坂のチビ人形が飛んできた。


「ネギ先生ッ!」

「さよさんっ!?」

「ハイ、さよですぅ~っ!

本屋さんが大変なんです!

仲間皆の動きをアーティファクトで追っていた朝倉さんから緊急連絡で・・!」

「えっ!?」

「本屋さんが仲間とオスティアに向かっていたんですが、

西50キロの地点で強力な賞金稼ぎ集団におそわれて!!」

「助けに行かなきゃ!!」

「先生杖なしで飛べんのか?」

「そうか・・・僕の杖もあの時以来行方不明で・・・」

「ぼーずは闇の魔法より先に飛行魔法を覚えるべきだったな。」

「・・・言ってる場合かよ。」


「足ならあるよーっ!!!」


「!」


私達は声の方を見ると・・・

そこには巨大な金魚・・・? の形の飛行船に乗った早乙女と茶々丸達がいた。


「ヤッホー ネギくぅーん!!」

「ハルナさん!!」

「・・・何であいつらあんな船に乗ってんだ?」

「中古品かっちゃった♪

いやぁ~こっちに来てからこの溢れる才能で一儲けしちゃってね!」

「ネギ坊主!」

「古老師!!」

「これをっ!」


古がなにやら布に包まれた棒のようなものを

ネギ先生に向かって投げつけてきた。


「僕の杖!!」

「おうよ!」

「カモ君!!」

「俺っちが探し当てといてやったんだぜ!」

「先に行ってて! ネギ君!!」

「私達も後から追います。」

「朝倉さん・・・茶々丸さん・・・ハイ!!」

「オイ ぼーず!!」

「はい・・・」

「・・・使うのか?」

「ハイ!」

「使い過ぎに気を付けろよ?

今のお前じゃ・・・呑み込まれるぞ。」

「・・・・・大丈夫です!」

「敵は賞金稼ぎを専門とする 強力なプロフェッショナル集団のようです。

事態は急を要します、お気をつけて。」

「わかりましたっ!!」

「オイッ先生!!」

「行ってきます!! 千雨さん!」


ネギ先生は私の話も聞かずに慌てて杖で飛んでいってしまった。


「・・・ってちげーよ・・・・あ~ぁ、行っちまった。」

「千雨さん、なにか問題有りましたか?」

「茶々丸、お前も行くんだよな?」

「はい、朝倉さん達とこの船で向かう予定です。」

「じゃあ、ネギ先生に異状が出たら力づくでいいから気絶でもさせて止めろよ。

先生はまだ闇の魔法を覚えたばかりで、

エヴァが使うような本当の意味でのあの魔法を知らない。

呑み込まれる前に止めろよ。」

「分かりました。」


私の忠告を聞いて茶々丸達も宮崎達の所へと向かっていった。




「ったく・・・先生も人の話は最後まで聞いて行けっての。」

「まぁ、ぼーずにとってはそれだけ大事な生徒なんだろ?

漢ならアレくらいのほうがちょうどいいぜ。」

「おっさんも適当なんだから・・・

先生が闇の魔法に呑まれて魔族にでもなっちまったら

先輩に怒られるどころか、

エヴァにどんな目に合わされるか分かったもんじゃないんだからな。」

「まぁ、そん時は俺のせいにでもしていいぜ。

エヴァと戦ういい口実になるかも知れねーからな。

・・・・それにソプラノやエヴァがぼーずにあの魔法を教えるつもりになったのも

いずれ飼いならすと信じてるからだろ?

じゃあ、千雨はその信じた二人を信じろよ。」

「・・・・かっこいいこと言っても いざとなったらおっさんに責任取らせるからな。」

「その辺は任せとけよ。」

「せいぜい言ってろ・・・あの二人を本気で怒らせたら

どんな目に会うか自分の身で知るといいさ。」 lll






side 夕映




「はぁ~~~~・・・・・・」

「・・・ユエ、それ今日で58回目のため息だよ?」

「コレット・・・わざわざ数えてもらわなくてもいいですよ。」

「ユエさん! せっかく栄えある騎士団に参加できるのですから

もう少ししっかりしてくれませんこと?」

「私は別に参加したくなかったんです・・・」


私達はアリアドネーから飛行船に乗せられ、

新オスティアに向かっていますが・・・

やはり無理矢理 学園を辞めてでも逃げ出すべきだったでしょうか・・・


「ユエさん、貴女の事をちゃんと聞かせてもらうのを

諦めたわけじゃありませんのですよ?

どうしても言いたくない。

警備隊には素直に参加するから勘弁して欲しいと言ったのは貴女でしょう?

何なら今ここで詰問を再開してもいいんですよ?」

「・・・分かってるですよ。」


もうここまで来たら腹を括って警備隊の仕事をやるしか無いようですね。

これが終わったら退学届を出してソプラノのところに逃げることにするですよ。






side ソプラノ




「・・・・うん、そう、わかった。

じゃあ千雨今夜は茶々丸もこっちに連れて皆で食事でもしよ。

ついでに超に茶々丸のメンテもしてもらうから。」

『あぁ、じゃあまたな、先輩。』


千雨からの緊急の報告でネギ先生達が本屋ちゃんを助けに行き、

その際、闇の魔法を使用して無事撃退したようだ。

闇の魔法の副作用も目立って出ていないようなので問題なさそうだ。


「姉様、今のは千雨か?」

「うん、さっき本屋ちゃん達が賞金稼ぎの集団に襲われたんだけど

ネギ先生達が助けだして無事に合流できたんだって。

茶々丸や他のメンバーとも合流できたみたい。

夕映はまだこっちに向かってる途中だからダメだけど、

今夜は皆で一度集まって食事でもしようと思うんだけど どうかな?

茶々丸のメンテと新装備のこともあるし。」

「そうか、ならば今夜は使用人に言って少し豪華な食事にしてもらおう。」

「お願いね、私は超と葉加瀬に茶々丸のメンテの準備をしてもらうから。

後、千雨達にも もう一度連絡しないと。」

「うむ。

そう言えば、千草がさっき探していたぞ?

オスティアの祭りを一緒に観に行きたいとか寝言を抜かしてたが。」

「う~ん、夜までまだ少し時間があるから行ってもいいけど・・・

千雨達が来るとなると明日にした方がいいかな、皆で明日一緒に回ろうか?」

「わかった、今夜はともかく

明日以降も千雨と茶々丸はぼーやのおもりがあるから無理だろう。

私達は祭りを楽しませてもらうとするか。」

「そう言えば、チャチャゼロは?

ラトナとピュラも今日は姿を見ないけど・・・」

「・・・・あのバカ供は放っておけ。」

「何かあったの?」

「街中で行なわれている賭け試合に出ると言い出したから好きにさせた。」

「・・・チャチャゼロは本当にそう言うの好きだよね。」

「夜までには帰ると言っていたから問題はないだろう。」


チャチャゼロとラトナとピュラがあの娘達だけで街中に行くのか・・・

一体どうなることやら。






side ラトナ、ピュラ




「ハッハッハ! ナンダ?

コノテイドデオワリカ?

サッキハ ニンギョウガドウコウ イセイノイイコトヲ イッテイタガ、

ソノニンギョウフゼイニ ヤラレテチャセワネーナ!」


チャチャゼロ姉さんの対戦相手は既にボロボロになって気を失っている。

姉さんは刃引きしたナイフを使っているので

致命傷にはなっていないようですし、放置しておいても問題ないでしょう。


「「チャチャゼロ姉さん、流石です。」」

「オゥ、イモウトタチヨ コレガコシュジンノ 

ジュウシャタルモノノ タタカイカタダ!

テキハテッテイテキニ タタキツブシ キョウフノ ドンゾコニツキオトスンダゾ。」

「「はい、とても勉強になります。

私達もソプラノ様の名に恥じないように敵を叩き潰して

恐怖のどん底に突き落とします。」」

「ヨシ、ジャアツギハ オマエタチガヤッテミロ。

ホラ、ツギノチョウセンシャハ イナイノカ?」




後に語られることになるが、

オスティア終戦記念祭に不意に現れた殺戮人形姉妹による

この日、限定で、オスティア市街地で行なわれた

賭け野試合 全滅の幕開けであった。






side ソプラノ




・・・? あ、野試合で思い出したが

ラカンさんから拳闘大会の招待を受けていたんだった。

ちょうどいいのでエヴァに話をしておこうか。


「あ、そうだ!

エヴァ、ネギ先生達が出る拳闘大会だけど

一緒に観に行かない?

この間ラカンさんが来てVIP席のチケットを何枚かくれたんだ。

千草や超、葉加瀬も一緒に行っても十分な枚数があるよ。」

「ほう、だが見に行ったところでぼーやが優勝して終わりだろう?

闇の魔法を使うとこまで行くかどうかも怪しいものだ。」

「それが、ラカンさんが出るらしいんだよ。

ネギ先生の修行の成果を見るとか何とかで。」

「・・・なかなか面白そうだな、それならば見に行くか。」

「じゃあ千草達にお弁当作ってもらって超と葉加瀬も誘って皆で行こう。」

「いや・・・お弁当はいらないんじゃないか・・・」


この後、千草と超、葉加瀬にも連絡して、

拳闘大会見学の確認を取ったり茶々丸のメンテの用意をしてもらいながら、

私達は千雨と茶々丸の到着を待った。






side 千雨




「いや、だから私達は他の用事があるから行けないんだって・・・

再開のパーティはお前たちだけでやってていいから。」

「そんな事言わないで千雨ちゃん達も一緒に食べていこうよ。

ネギ先生のおごりなんだから食べ放題だよ?」

「・・・え? ハルナさん・・・皆の分僕が出すんですか?」 lll

「こういう時は先生が出すもんでしょ?

ね~ みんなもそう思うよね?」

「「「「「「「お~!」」」」」」」


ネギ先生は宮崎達を救出し、早乙女達と合流して皆で戻ってきた・・・が

早乙女が皆で合流できたお祝いに、

パーティーをやろうと言い出し、私達もそれに巻き込まれつつあった。


「・・・・あ~ もぅ!

だから私達は先約があるんだからお前達だけで食ってろよ!

ほら! 茶々丸行くぞ!

あんまり待たせると何言われるかわかったもんじゃないからな。」

「はい。 では皆さん失礼します。」

「ちぇ~、しょうがないな。

じゃあ、ネギ君! 私達は村上さん達と合流してパーティーだよ!」

「・・・はぁ、分かりました。

あぁ・・・賞金が有るとは言え、できるだけお金は貯めておきたいのに・・・」 lll




私達はネギ先生達と別れて、

先輩達の待つクルトさんの家に向かって走って移動する・・・が

なぜか余計な物が着いてきている。


「おっさん・・・どういうつもりだ?

ネギ先生達と飯でも食ってこいよ。」

「あぁ、どうせアイツらあの様子なら夜通し騒ぎまくるだろうから

後でアッチにも顔を出すぜ。」

「じゃあ、何で付いてくるんだよ?」

「千雨達はソプラノの嬢ちゃん達のとこに行くんだろ?

ぼーず達が皆と合流できたように、

お前達も合流できたんだから今日は皆で飯を食おう、ってな感じじゃねーか?」

「・・・・・なんでおっさんはそういうとこばっかり勘がいいんだ?」

「伊達に千の刃を名乗ってねーぜ!」

「二つ名と食事への嗅覚は、あまり関係有りませんね。」

「まぁ、いいや。

先輩に追い返されたらおとなしく帰れよ。」

「なぁ~に、もう代金は渡してあるから

追い返されることはねーよ。」




事前にソプラノ達に渡された、拳闘大会のVIP席チケット。


コレが偶然なのか計算なのかは分からないが、

この日のクルト邸で行なわれた夕食会の席には

ジャック・ラカンの姿もあった。

  1. 2012/03/23(金) 03:51:01|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  062



side 夕映


アリアドネー 魔法学校




オスティア記念式典、

警備部隊への特別参加枠を掛けての選抜試験、開催日。


どうもコレットの特訓 最後の調整で時間をかけすぎたようで

既に会場の方では参加者紹介が始まっている。


コレットを起こしてる時間がないので、

私は文字通りコレットを引きずって会場まで急いで移動した。




「お、遅れて申し訳ないです!」

『ここで遅れて登場です!

最後の参加者、ユエとコレットのチームです!!』


会場内のアナウンスで私達が紹介されるが・・・

コレットは目を回したまま起きる様子がない。

このままではしょうがないので多少強引にコレットを起こす。


「ほら、コレット目を覚ますですよ!」      バチッ


苦手ではあるが一応使える雷系の魔法の射手を待機状態で軽くコレットに当てて

コレットの目を覚まさせる。


「うひゃっ! ・・・・・・え? ここどこ?」

「ここは選抜試験の会場ですよ。

もう開始間際ですので気合を入れるですよ。」

「あわわわわ・・・もう し、試験が始まっちゃうの?」

「落着くですよ、アレだけ特訓したんだから大丈夫ですよ コレット。」

「そそそ、そうだよね あんなに特訓したんだし大丈夫だよね

ユエお姉さま。」

「・・・・どうでもいいですけど、そのお姉さまって言うのはヤメるです。」

「は、はい。」 //


コレットの特訓中に彼女の回避訓練で

エヴァンジェリンさんのやり方を真似て少し派手にやり過ぎたのか・・・

魔法の射手を乱れ打ちにして彼女に回避させていたのだが

・・・何故か途中から彼女の私の呼び方にお姉さまがつくようになってしまった。


大体私のほうが背が小さいし、体型も・・・アレなのに

何故コレットからお姉さま呼ばわりされなくてはいけないのか・・・


委員長達も不思議そうな顔でこっちを見てるし、

この学校では目立つつもりはないのにいい迷惑ですよ。




『では、各選手・・・位置についてください!』



「ほら、行くですよ。」

「うん! が、頑張ろうね!!」」


参加チームは全員所定の位置に付き、私とコレットもスタート位置につく。


「私は予定通り後衛だね。」

「ハイ 私は前衛で盾役になるので、

コレットはしっかりと魔力を収束させて落ち着いて狙って撃つですよ。」

「了解!!」


『・・・位置についてぇ・・・よーい・・・スタートッ!!』


アナウンスの合図で皆が一斉に飛び出す。


私とコレットもなかなかいいスタートを切れたようで

3番目の位置をキープできたようだ。


『さぁ 栄えあるオスティア記念式典 警備兵の3年生選抜百キロレース、

いよいよスタートです。

ご存知のとおりレース中は妨害自由!

硬度30m以上の飛行は反則!

10箇所のチェックポイントを通過した後、

ペアでスタート地点まで帰ってゴールです!


現在のところ トップはエミリィ&ベアトリクス組。

2位はフォン・カッツェ&デュ・シャ組、

そして なんと3位には 落ちこぼれ コレット・ユエ コンビ!!』


「2位が見えましたよ!

コレット特訓通りに行くですよ!」

「合点 ユエ!」


前方射程範囲に 2位のコンビが固まって飛行してるのが確認できたので

特訓で練習した私が前衛で盾になるフォーメーションで一気に勝負をかける。


2位のコンビも気がついたようで私達を撃墜するために

魔法の詠唱を開始している。


この大会であまり派手に目立つわけにもいかないので

私も無詠唱魔法や大規模の魔法は止めて

コレットが使える魔法と同レベルの魔法で対応する。


「来ますよコレット!」

「合点!」



私とコレットの主な戦術はこうだ。

相手の魔法を私が受け流すように配置した障壁で防御し

その隙を着いてコレットが1点収束した魔法を撃つ。




時間がなかったのでコレットに無詠唱や凝った戦術を訓練剃る時間はなかったが、

基本のこの戦術で委員長位の相手なら正面から当たれば十分対応できるはずだ。


それに生徒への直接攻撃魔法は禁止されているが、

間接的に使って煙幕がわりに使ったりは出来るはずなので

序盤で勝負をかけてトップに出られれば

特訓したコレットの出せる最大速度なら逃げきることが出来るはずです。




「熱波、武装解除!」


2位コンビの武装解除魔法を私の障壁で受け流す。

やはりここの学校で学んだおかげで障壁の強度が結構上がったようで

彼女達の魔法くらいなら正面から受けても問題なく防御できそうです。


私が障壁で攻撃を受け流した直後、コレットが予定通り攻撃魔法を放つ。


「風花・武装解除!!」


相手もほぼ私達と同じ戦術のようで

盾役と攻撃で別れて対応しているようですが

障壁の貼る位置や強度が甘いようで、

コレットの武装解除魔法が相手の障壁を突破し

2位のコンビ二人の制服を脱がすことに成功した。


「キャ!」 「いや~っ!」


「やた!」

「コレット! 気を抜かないようにするですよ!!」

「は、はい ユエお姉さま!」

「だからそれはヤメるです!!

このまま一気に委員長達を落として逃げきるですよ!」

「OK~、加速!!」


委員長コンビまで まだ少し距離が有りますが

相手は迎え撃つつもりのようで、

その場で反転して止まり、魔法の詠唱を開始している。


「コレット! 速度はそのまま、詠唱を開始するです!

委員長の魔法は私が受け流すです!」

「わ、わ、わ、それは難しいよ~!」

「とにかく詠唱を! 来るですよ!」

「えぇ~い! アネット・ティ・ネット・ガーネット!」


委員長の詠唱も完了したようで杖を私の方に向けて魔法を撃ってくる。


「氷結・武装解除!!」


あまり調子にのって障壁を多重展開すると目立つので

3枚で流すように配置し委員長の攻撃を受け流す。


バキッ!


一枚が抜かれたが、2枚目と3枚目で無事受け流すことに成功、


「なっ!? 弾いた? いや、流したんですか!?」

「委員長の首、貰ったぁ! 風花・武装解除!!」

「ちぃ、甘いですわ!! 氷結・武装解除!!」


「きゃぁ!」 「な・・・なななぁ!?」


委員長とコレットは相打ちのようで、お互いの上半身の制服が脱がされている。

しかし・・・・コレット・・・何でこの大会でノーブラなんですか。


少し離れたところで待機していたベアトリクスさんが、

戻って来て私達を攻撃してきたが、

私がコレットの盾になり障壁を展開し攻撃を防ぎ、

コレットに私のローブを渡す。


「コレット、このまま逃げきるですよ!!」

「が、合点承知ぃ!!」


ベアトリクスさんが委員長の無事を確認して自分のローブを渡しているようですが

待機したままなので今の内に一気に加速して引き離すことにする。


「ユ、ユエェ~速いよぉ~~!」

「このまま逃げ切ればもう戦闘は無いはずですから

残った魔力を多少無理に使ってでも逃げきるですよ!

コレットももう一息だからガンバルですよ!」

「わ、わかった、ガンバルゥ~!」


コレットもこのまま逃げ切れば戦闘が回避できると分かってくれたのか

ちゃんと私の今の速度についてきてくれている。


箒じゃなくて指輪か髪飾り、アーティファクトが使えればもう少し

楽にいくと思うのですが、

学園側に辺に目をつけられても困るのでしょうがないですね。


私とコレットは順調に飛行してこのまま逃げ切りで

レースは終わりかと思っていたが、

魔獣の森を迂回して飛行していた時、森のほうから何か騒がしい音が聞こえてくる。


「コレット! この森を迂回することはルール上はどうなんですか?」

「一応問題ないけど危険だから誰も抜けようとは思わないはずだよ。」

「でも、何か騒がしいですが・・・・って誰か飛び出るですよ!」


森のほうから 「助けてー!」 と言う声と共に

二人の人影が飛び出してきて、それを追うように大型の魔獣が飛び出してくる。


「な、アレ委員長達だよ!」

「森を抜けてきたんですか・・・それにしても厄介なものを拾ってきたですね・・・

このまま逃げたら・・・だめですよね?」

「・・・・ユエ、それはちょっと酷すぎるよ。」


むぅ、ソプラノ・・・はともかくエヴァンジェリンさんだったら賛同してくれそうなんですが

・・・流石に自分でも 言ってて少し薄情だと思いましたが。


「アレは・・・鷹龍!?

委員長のヤツゥ・・・近道しようとしてとんでもないの

拾ってきちゃったのね。」

「鷹龍ですか・・・風属性ですね・・・ならなんとか言い訳は立つでしょうか・・・」


鷹龍に追われてきた委員長達が鷹龍に吹き飛ばされた木の破片に当たり

地面に不時着する。

鷹龍はその委員長たちに向けてブレスでの攻撃態勢に入る。


「な、カマイタチブレス!? 逃げてぇ!!」

「・・・しょうがないですね!」


私は委員長達と鷹龍の間に立ち、ブレス攻撃を受け止める体制に入る。


「「・・・なっ! ユエさん!?」」


ベアトリクスさんも障壁を展開して受け止めようとするが

私が展開した5枚と彼女の障壁でも

このまま正面からだと受け止めるのはきついようで

障壁が削られていく音と感触が伝わってくる。


「何故私達を・・・いえ、 何故素人の貴女が龍種のブレスを防げるほどの・・・」

「少し黙ってて欲しいです!

くっ・・・このままだとさすがに無理ですか・・・しょうがないです・・・。

委員長にベアトリクスさんもこれから起こることは

誰にもしゃべらないでくださいよ!!」

「な、何を・・・・それは!? 仮契約カード!!」


私は懐から仮契約のカードを出し、アーティファクトを召喚。

更にスライム娘達3人を召喚する。


「あめ子、すらむぃ、ぷりん! アーティファクトでの障壁展開するですよ!」

「合点! 」 「承知!」 「・・・の介?」


糸巻きから糸を引き出し委員長と私達を囲むように展開する。

この辺りの技術はエヴァンジェリンさんの人形遣いの技術を叩き込まれたおかげで

今なら目を瞑っていても出来る・・・・・というか、そういう訓練もさせられた・・・


鷹龍のブレスをしのぎ、爪での攻撃を障壁で逸らして回避し私は委員長を、

コレットはベアトリクスさんを連れて鷹龍から距離を取る。


「魔法使いの従者!?」

「仮契約はまだしも、アーティファクト・・・・それに使い魔まで持ってるなんて・・・

ユエさん・・・あなたは一体・・・!?」

「委員長、ベアトリクスさん!

怪我はないですか!?」

「は・・・・はい。」 「はい。」

「コレット! 私達が隙をついてこの鷹龍を森に連れていきますから

委員長達を連れて安全なところまで退避するです!」

「お・・・おぉぅ。 了解!!」

「な、ユエさん! 一人では無理です!!」

「そうです! アレは下位種とは言えれっきとした龍種です!

貴女達では・・・」


たしかに私とスライム娘達だけでは少々面倒ですね・・・


「・・・そうですね、じゃあ皆さんには囮役をお願いするですよ。」

「「「は・・・?」」」

「コレットとベアトリクスは回避を主にしつつ魔法の射手で鷹龍を煽って

森のあそこの岩の当たりまで迂回しつつ誘導してください!

相手の攻撃を受けるときは正面からでなく

斜めに障壁を展開して流すようにしてください。

私と委員長は先行してあの岩の当たりで準備をしていますから!」

「な、ユエさん、何を勝手に・・・」

「ふたりともお任せするですよ!」

「は、はいユエお姉さま!」 「わかりました。」


コレットとベアトリクスさんは私の指示に従ってくれるようで

鷹龍に魔法の射手を打ち煽って森の方へ誘導していく。


「委員長、私達は岩場の方へ先行するですよ!

あめ子、すらむぃ、ぷりん、一旦戻しますよ。」

「もう出番は終わりかよ。」 「かしこまりました。」 「・・・・後でお菓子。」

「皆の出番はちゃんとありますから。

あとぷりん、お菓子は帰ってからです。」

「ち、ちょっとユエさん!」


私は委員長を連れて目的の岩場へ森の中を移動する。


「ヒドイ人ですねあなたわっ! 危険な囮役を押し付けて!」

「奴は風属性ですから、障害物の多い森の中なら回避に徹すれば

あの娘達は大丈夫ですよ、それに一番危険な役目はちゃんと私達がヤルですよ。」

「委員長、貴女が使える魔法で

あの鷹龍の翼に傷をつけられそうな魔法はあるですか?」

「む・・・あの障壁さえなければなんとかできそうな魔法はありますが。」

「ならばお願いするです。

私が足元に障壁引きつけますから上からあの羽根を狙って攻撃してください。

とにかく奴を飛べないようにしてください。」

「むむ・・・この際しょうがないから協力しますが、

あなた一体何者なんですの?」

「それは秘密です、委員長達は私達が居なければあの龍種にやられていたんですから

さっきの口止めの件とこの事を聞かないということは聞いてもらうですよ。

とにかく今はあの鷹龍を仕留めるですよ。」

「むむむ・・・・」


私達は目的の岩場へ付き、再度スライム娘達を召喚、

委員長には岩の上で待機してもらう。


「皆いいですね、私があの鷹龍の目を引いて障壁を足元に貼らせます。

その後委員長が上から羽を狙って攻撃します。

今度はそっちに気が行くとおもいますので

皆は状況を見てウォーターカッターで羽を切り刻んでください。

その間に私は魔法の詠唱と結界の準備を済ませますから、

皆は私が用意する結界に避難してください。

後は龍の丸焼きの出来上がりですよ。」

「任せとけ!」 「まかせてください。」 「・・・ジュースも付けて。」

「・・・・ぷりん・・・貴女最近要求が多くなってきてるですよ・・・

まったく・・・ソプラノが甘やかすからです。」


コレット達がうまく撹乱しているのか、

森の方はかなり大騒ぎのようです。


『コレット、準備OKです。

そのまま岩場の方に誘導してください!』

『っ!』

『そのまま直進です、私が見えたら散開退避ですよ。』

『了解♪』


コレットが達が見えてきたですね・・・ここからが勝負です。


「フォア・ゾ・クラティカ・ソクラティカ!

火精召喚・槍の火蜥蜴15柱!!」


火蜥蜴を召喚し向かって右側の足元から地を這うように攻撃させる。

私はその間に瞬動で逆のほうに移動し、

魔法の射手の詠唱を開始し、足元を狙って撃つ。


「・・・魔法の射手、火の30矢!!」

「グルアァ!」


火の精霊と魔法の射手を続けて打ったことで

鷹龍の意識は完全に足元に集中され障壁も足元にのみ貼られている。


「今です! 委員長!!」

「くっ・・・素人のくせに私に命令を・・・どうなっても知りませんよ!!

氷槍弾雨!!」

「ギャ!」


完全に無防備なところへ委員長が氷の槍で攻撃、

スライム娘達もそれに合わせて鷹龍の羽を切り刻みに掛かる。


「いっくぜー!」 「それ~!」 「・・・だるい。」


私はスライム娘達の避難用にアーティファクトで結界を貼り

意識を集中し呪紋を起動しありったけの魔力を込めて

止めの魔法を準備する。


「フォア・ゾ・クラティカ・ソクラティカ!

契約に従い、我に従え、炎の覇王。

来たれ! 浄化の炎、燃え盛る大剣!

ほとばしれ、ソドムを焼きし火と硫黄。

罪ありし者を死の塵に。」


「ちょ・・・・ユエさん! その魔法はっ!?

・・・はっ!? ここも不味いですわ!!」 lll



「不味い!? コレットさん! ここから逃げますよ!!」 lll

「え? なんで?

十分距離が離れてるじゃない?」

「足りませんよ!!

ユエさんが使おうとしてるのは、広範囲焚焼殲滅魔法です!

下手したらこの辺りも火の海になりますよ!!」

「エェ!! うそぉ~!?」 lll



「皆結界に入るです!」

「おう!」 「了解。」 「・・・しました?」

「食らうですよ! 燃える天空!!」

「グルァァァァッァアアァ!!!?」


私の燃える天空で鷹龍を中心に辺一体が火の海に包まれる。


委員長とスライム娘達の攻撃で無防備になった所で

これを喰らえば龍種といえどもなんとか倒せたでしょう。






辺りから魔法の炎が消え、多少木が燃えているが

これくらいならスライム娘達に消化してもらえば大丈夫でしょう・・・・あ lll


委員長達は・・・どうなったですかね?


私が周囲を見回すと後ろのほうから声がかかる。


「・・・・・ユエさん・・・貴女私達ごと焼こうとしましたわね?」 #

「ユエ~・・・さすがにアレは酷いんじゃないかな?」 #

「ユエさん・・・攻撃する前に避難勧告くらいしてくれてもいいんじゃないですか?」 #

「ち、違うですよ!

あの鷹龍を倒すにはアレくらいの魔法が必要かと思っただけですよ!」 lll

「そうですわ! あの魔法!?

なんで貴女があんな魔法使えるんですの!

あんな魔法個人で使うなんて

よっぽどの高位魔法使いでないと無理なはずですわ!」

「ですから、それも含めて秘密です・・・

そ、その一応委員長達を助けたんですからその貸しとして黙っていてもらうですよ!」

「そんなの私達を焼こうとした時点でチャラですわ!」

「そうだよユエ!

何であんなすごい魔法使えるのにあんな成績なのよ~。」

「・・・わざと悪い成績をとっていましたね?」

「あ・・・あぅ・・・と、とにかく私は何も教えることはできないんですぅ!」 lll

「ユエさんには後できっちり、

私達と話す機会を作ってもらう必要がありますわね。」 #

「そうそう、キリキリ吐いてもらわないと。」 #

「しっかりカツドンも用意しておくので。

請求書はユエさんに回しますが。」 #

「・・・・なんでこんなことになるんですか・・・。

ただ私は静かに治療や防御の魔法を習いたいだけなのに・・・」 lll



この後、学校への帰路でコレット達にしつこく質問攻めにされたが

私は黙秘し続け、なんとか何もしゃべらずに済みましたが・・・

これからずっとこんな生活が続くんですか?


(ソプラノ~・・・私、もうそっちに帰りたいですよ・・・)


取り合えず、学校に戻ってなにか聞かれたら鷹龍の風の攻撃で

火が広がったといえばいいわけにはなるでしょうし。


後はなんとか委員長達を口止めすれば大丈夫でしょう・・・・

口止め・・・出来れば・・・・。 lll




「あ、皆~ ゴールが見えてきたよ。」

「でも、レースも何もあったもんじゃなかったですわね。

あんな目にあって・・・散々ですわ。」

「それもこれも、委員長が無茶なショートカットをしようとしたせいなんだけどね。」

「うっ・・・・」 lll

「? なにか騒がしいですね。」


私達がゴール地点につくと生徒の皆が駆け寄ってくる。

ビリの私達の歓迎にしては少し妙な感じですが・・・


「すごいよあんた達!」

「学生があんなのを倒しちゃうなんて!」

「ねぇ! どうやって倒したの?

映像だと森の中だから良く見えなかったんだよね。」

「あ・・・そうか、龍種を倒したから。」

「げ・・・」 lll


あの戦闘が映像に写ってたんですか。

こ、これはまずいことになったのでは・・・。 lll


「そのとおりよ。

この選抜試験は 有能な候補生を選ぶためのもの。

お祭り中のオスティアはかなり物騒になるから

即戦力がほしいのよ。」

「・・・総長!」

「森の龍種を倒せる実力があるならその資格は十分だわ。

龍を倒したものには特別枠を与え、合格としましょう。」

「「「えぇーーーっ!?」」」

「・・・・いや、私はいらないんです。」 lll


委員長達やコレットが皆に囲まれて賞賛を浴びる中、

総長が私に近づいてきてそっと耳打ちする。


「ユエさん。」

「ひ、ひゃい!?」

「貴女があそこまでの魔法を使えるなんて知らなかったわ。

映像には細工をしておいたから生徒の皆にはわからないけど

私は しっかり 見てましたから。」

「・・・あ、あのですね・・・アレは。」 lll

「あんな許可証を持っていたり、知り合いには変な人が多いから

少しは出来ると思っていたけどあそこまでとはね・・・どう?

貴女にその気があるなら少し調査させてもらうけど

正式にウチの騎士団に受け入れることも出来るわよ?」

「・・・い、いえ、結構です。」 lll

「そう? でも、気が変わったら何時でも私のところに来てね。」

「できたら今回の警備隊の件も私は外して欲しいくらいなんですが・・・」

「別にいいけど、私も騎士団入りを断られたショックで

つい うっかり あの時の戦闘記録の映像が

生徒たちの目に止まっちゃうかも知れないわね。」

「・・・オスティアでは頑張らせてもらうです。」 lll

「頑張ってね♪」




こうして私達4人は特別枠オスティアの祭りでの警備隊入りが決定してしまった。




(本当・・・・今すぐソプラノの所に逃げ帰りたいです。

・・・・いっそ隙を見て逃げるですか?

治療魔法も防御の魔法もひと通り覚えたことですし、

確かソプラノから預かったお金があれば、オスティアまでの旅費には十分なはずです。

コレットも合格できたなら、義理は果たしたことになるでしょうし。)




「あ~ユエ見つけた!

委員長!! ユエ見つけたよぉ~!!」

「さぁ、ユエさん!

キリキリ吐いてもらいますわよ!」

「ユエさん・・・コチラに取り調べの用意がしてありますので。」

「・・・・もう勘弁して欲しいです。」 lll


  1. 2012/03/23(金) 03:50:13|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  061



グラニクス 郊外 某所


side 千雨




さて、後数時間でネギ先生が闇の魔法の巻物に精神が取り込まれて

2日目が過ぎようとしている。


今おっさんは湖で水浴びをしている。


私は携帯ゲーム機でRPGのアイテム探しをしながら

ネギ先生の様子を見ているが

少し前から血が噴き出るのが止まったし

体の傷も増えていないようなので

この様子ならもうしばらくしたら目が覚めるだろう。


私の時はエヴァが事前に説明してくれていたのでもう少し早く習得できたが、

やはり もうちょっと説明してから巻物を開かせたほうが良かっただろうか?


数日前におっさんの家からグラニクスに戻って

いきなり出戻りで呼び出されて気が立っていたとは言え

少し申し訳ない気がしてきた。




「・・・・・・ん・・・ここ・・・は。」

「お? 先生目が覚めたか?

ということはうまく闇の魔法を習得できたみたいだな。」


ネギ先生は私の顔を見ると、

青くなったり赤くなったり、表情も驚愕 動揺 怒りと

複雑に変化していくが向こうで何かあったのか?


「・・・・ひ、酷いですよ千雨さんっ!!

魔法の習得だっていうからきついとは言っても

勉強や魔力運用のことかと思ってたのに

あんな・・・・何度死ぬかと思ったか・・・・」 lll

「・・・いや、その何だ、

あんまり事前に丁寧に教えても先生のためにならないと思ったし・・・

ち、ちゃんと習得できたみたいだからいいじゃねーか!」

「・・・つまりああいう訓練だと分かってて黙ってたんですね?」 #

「そりゃぁ、私もやったからな。」

「・・・・・・」 


ネギ先生がジト目で私の顔をじっと見つめてくる。

な、なんか先生の感じが変わったな。

闇の魔法を習得した影響がもう出てるのか?


「千雨さんって・・・昔はもっといい人かと思ってたんですけど

エヴァンジェリンさんに似てるところがありますよね。」

「なっ!?

い、いくら先生でもそれは聞き捨てならないぞ、訂正しろ!!

私がエヴァに似てきたなんて・・・それじゃあ、人間として終わってるじゃないか!」

「・・・千雨さんの中のエヴァンジェリンさんって

どこまで評価が低いんですか。」






side ソプラノ




「・・・・く  ちゅんっ!」

「・・・? なにエヴァ、可愛いくしゃみなんかして。」

「ん、いや・・・なんか急に鼻がむずむずしてな。

誰か噂でもしてるのか?」

「そういう時って大抵いい噂じゃないよね?」

「まぁ、別に言いたい奴には言わせておけばいいさ。」

「そういうものかね~・・・・でもエヴァ、

噂の話はどうでもいいけどもう少しちゃんとしてよ。

ここは 一応 私達の家じゃないんだから。」


こうして今のエヴァの状況を確認してみると・・・


クルトの別邸の庭に勝手にパラソルを突き立てて

リクライニングチェアーに寝転がり

私が持ってるジュース入りのコップのストローを咥えながら

携帯ゲームで遊んでいる。

千草は私の横で芝生の上に座って本を読んでいるが

ラトナとピュラはエヴァに使われ扇子で扇がせたりお菓子を食べさせたりしている・・・


どこの貴族だ?

いや、どこぞの貴族でもここまで人をこき使って好き勝手しないだろう。


「あの・・・エヴァがゲームやるのはいいけど

吸血鬼がわざわざこんないい天気の中、外でやらなくてもいいと思うんだけど。

それにジュースやお菓子くらい自分で食べなさいよ。」

「こんないい天気だからだろう?

こんな日に部屋に引きこもってたら健康に悪いだろう。

それにちゃんとパラソルも差してあるから陽には直接あたってないぞ?

大体 主人が従者を使わなかったら従者の仕事がなくなるじゃないか。

従者に仕事を与えるのも主の務めだ。」

「また好き勝手言って・・・

大体私はエヴァの従者じゃn 「葉加瀬・・・」 もう一杯ジュース飲みますか?」 lll


くそぅ・・・葉加瀬の仮契約からもうだいぶ時間が経つのに

一向に許してもらえる様子がない・・・

私はこのままエヴァにこき使われる人生を送るしか無いのか・・・


「旦さん・・・この自堕落な吸血鬼には

そろそろしっかり言い聞かせたほうがよろしいえ?」

「そんな事言っても、・・・エヴァだし。」

「旦さんが甘やかすからつけあがるんやで?

ここはしっかり姉の威厳を取り戻さなあきまへん。」

「・・・・千草、もしかして私をエヴァにけしかけて楽しんでない?」

「そないなことありまへんで?」

「じゃあなんで私から目をそらすのさ・・・」

「ほ、本を呼んでるからや。」

「ふ~ん・・・本を呼ぶんだ、千草は・・・」

「・・・・・・・」

「馬鹿なこと言ってないでさっさとジュースをもってこい、姉様。」

「は、はい、かしこまりましたー。」


私の姉としての威厳は当分取り戻せそうになかった。






side 千雨




エヴァの評価についてはネギ先生と私では

今だに大きな開きが有るようだから、

この件に関してはその内じっくりと話す必要がありそうだ。


少なくとも私がエヴァに似てるなんて言い出さないくらいには・・・




「お? ぼーずが目を覚ましたのか?」

「あぁ、おっさんか・・・とりあえず自分で目が覚めたみたいだから

うまく闇の魔法を習得できたんじゃないのか?」

「よし、じゃあぼーず、とりあえず両腕に魔力を集中してみな。」

「両腕・・・ですか?」


ネギ先生が両腕に魔力を集中すると模様のようなものが浮き上がってきた。


「よし、闇の魔法の習得はうまくいったようだな。」

「これが・・・あれ? でも千雨さんには確かこんな模様出ないですよね?」

「あぁ、私は先生やエヴァほど素質は無いからな。

よ~く見れば浮き上がってるかも知れないけど

私が自分で見た感じじゃ、見えたことはないな。」

「だが気を抜くなよ?

お前はようやく自分の得物を手に入れたに過ぎん。

修行はここからが本番だぜ?」

「・・・は、ハイ!」

「じゃあ、先生の方もうまくいったようだから私は街の方に帰ろうかな。」

「待ちな、千雨も俺の修行を受けていくって約束だろ?」

「・・・ちっ、覚えてたか。」




おっさんの手からの脱出には失敗したが

ネギ先生も闇の魔法を習得し、

これから先生の修行も本格的なものになっていくだろう。


・・・私はその内隙を見てここから逃げ出すことにでもしよう。





side ソプラノ




数日前、千雨からの連絡で無事ネギ先生は闇の魔法を習得したようで、

そのままラカンさんのところでしばらく修行するそうだ。


何故か千雨も一緒に訓練することになっているようだが

たまにはエヴァ達以外との訓練もしたほうが千雨のためになるだろう。


それ以外にも、茶々丸から古ちゃんを回収したとの連絡があったり

神楽坂さん達と長瀬さん達が合流したり、

本屋ちゃんがネギ先生達と連絡が取れたり

佐々木さんと明石さんの居所が分かったりと

次々と良い報告が上がってきた。


相変わらずアーニャちゃんの発信機の反応は動かないので

アーウェルンクス達に監禁 (保護) されているのだろう。



「ここに居たのかソプラノ。

エヴァから聞いたんだガ、私とハカセが研究室にこもっている間に

かなりのメンバーが発見、回収されたんだっテ?」

「うん、こんなに早く把握できるとは思ってなかったけどね。

これで発信機の反応も合わせれば

無事全員発見できたことになるね。」

「そうだネ、この状況だと一番危険なのはアーニャサンか・・・」

「他のメンバーと違って彼女は敵の手に落ちてる可能性が高いからね。」

「・・・ソプラノさんは彼女についてはどうするつもりなんですか?」

「そうだね・・・出来れば助けてあげたいし

アーウェルンクス達も被害者は少なくしようと動いているから

助けられるとは思うけど・・・最悪、

私達の計画と成功と引き換えになったら彼女は見捨てることになるかも知れない。」

「そんな・・・」

「ハカセ・・・ハカセも分かっていると思うけド

彼女一人と計画の成功、それで救える人達とは秤にかけるまでもないヨ。」

「大丈夫だよ葉加瀬、別に今見捨てるってわけじゃないよ。

ネギ先生達も助ける為に頑張るだろうし千雨達も手を貸すし、

それに私達も出来る範囲で助けるつもりだから。

さっきは最悪の話をしただけで、計画自体は今現在最良の形で進んでいるんだから。」

「・・・そう、ですよね。 大丈夫ですよね。」

「そうだヨ、私達もネギ坊主達も頑張っているかラ

ハカセも元気を出して出来る範囲で頑張るネ。」

「はい!」




「・・・そう言えば葉加瀬の研究ってなにしてるの?

少し前から葉加瀬のアーティファクトの関係で

研究だか開発だかしてるって言ってたけど。」

「研究の方はもう大体終わっているヨ。

今は量産体制に入っているから、

もう私達は機械の調整くらいしかやることが無いネ。」

「・・・一応聞くけど、何を量産しているの?」

「武器、主に弾薬だヨ。」

「・・・・・・葉加瀬のアーティファクトから撃ち出すんですよね、分かります。」

「葉加瀬が一人で作らなくても、

葉加瀬が主に開発に関わった機械が作った弾薬なら

アーティファクトに収納できることが分かったからネ。

今から各種弾薬と茶々丸達の武器を作って収納しておけば

何かあった時にもすぐ対応できるからネ。」

「・・・葉加瀬、今からでも遅くないよ?

料理とか覚えて平和利用の方向に軌道修正しない?」

「もちろんそれはそれで覚えますよ。

でもせっかく汎用性が高いんですから

いろんなコトに利用したほうがいいじゃないですか。」


最初は便利な倉庫かと思ってたのに、今では武器庫か・・・

私達の中で一番戦闘能力が無いと思ってた葉加瀬が

下手したら一番危険な存在になる日もそう遠くないのかも知れない・・・






side 夕映



アリアドネー 魔法学校 図書館




ソプラノとの連絡でのどかやネギ先生達の居場所が

ほぼ特定され、順調にメンバーを回収していると聞き

私がこの街で学園に通う必要が無くなり

ソプラノ達の所に戻っていいか? と聞いたが、

戻るのは何時でも戻れるのでせっかくだからこの学校で

医療系と防御系の魔法を習っていくと良いよ、と言われ

私は渋々ながら今もこのアリアドネーの魔法学校に通っている。


ソプラノとの仮契約で寿命の心配をせずに彼女 (?) と居られるのはいいが

やっぱり一緒に居られないのは寂しい。

その事を伝えた翌日にはエヴァンジェリンさんが気を効かせて

ソプラノをアリアドネーに連れてきてくれたのは嬉しかった。


そんな事もあったが、

今こうして医療系の魔法を習う機会を持てたのはありがたいので

中等部に通っていた頃より真面目に学校に通っている。




「・・・・・?」

「なーに見てるの ユエー!」

「・・・なんだコレットですか。

見ての通り治療魔法の魔道書ですよ。」

「ユエは少し真面目すぎない~?」

「せっかくここに通わせてもらってるんですから

治療魔法を覚えれるだけ覚えていきたいですからね。」

「も~、勉強ばっかじゃなくて少しは流行りの情報も知っておかないとダメだよ?

これなんか知ってる?

今話題のグラニクスの拳闘士、かの伝説の英雄と同姓同名の

ナギ・スプリングフィールド!」


コレットの見せてくれた録画映像にはネギ先生が認識阻害で化けた姿が写っていた。


「この人がそうですか?」

「そう! 今話題のナギのそっくりさん、いいでしょー♪

私も紅き翼のナギさんのファンクラブに入ってるんだけど

彼、本当によく似てるんだよね。」


そう言いながらコレットはファンクラブの会員証と映像を比較してを眺めている。


「そうなんですか・・・でも、私はもう少しこう 優しい感じのほうが好みですかね。」

「そう? このナギさんも十分優しそうな感じだけどなー。」



「フン、相変わらず情報が遅いですわね、コレットさん!」

「!?」


声の方を見ると我がクラスの委員長、エミリィ・セブンシープさんが居た。


「な、なんだよ委員長ッ!」

「貴女方のような人達がナギ様のファンを語るとは笑止!」

「・・・いや、私は語ってないですよ?」

「と、とにかくこれを見なさい!」

「なっ・・・そ、それは!?」


委員長が持ってるカードには

コレットが持ってた物と同じナギさんの顔が描かれたカードだった。


「かっかか 会員番号78ぃーーッ!?

二桁台なんて・・・そんなバニャニャ!」


コレットがかなり動揺しているようだが

あの会員で二桁というのはそれ程にすごいんだろうか?

図書館の中というのに二人はにらみ合って大騒ぎしている。


とりあえず私は二人を放っておいて治療魔法の魔術書を読み直すことにした。






翌日


私が学校に行くといきなりコレットに引っ張られて

廊下の掲示板の方に連れて行かれたが、なにやら人集りができている。


「ほら、これ見てユエ!」

「なんですか・・・・え~っと・・・」


コレットが指差すプリントを読むと

オスティアの記念式典の警備任務で

各学年から2名選出し警備部隊としてオスティアに行けるようだ。

希望者が多数の場合は選抜試験を行うとも書かれている。


「なるほど・・・で?

これがどうかしたんですか?」

「オスティアの記念式典で開催される闘技大会に例のナギさんも出るんだよ!

それで私達もこれに参加して一緒にナギさんを観に行かない?」

「いや、私は・・・・コレットだけで参加すればいいのでは?

訓練なら付き合いますし。」

「え~ 一緒に行こうよユエー!

それにこの大会2名で一組だから私だけじゃ出れないし。」

「・・・そんなにオスティアに行きたいんですか?」

「うん! お祭りも楽しみだし、ナギさんに会えるかも知れないし!」

「・・・・・しょうがないですね、コレットにはお世話になってますし

選抜試験には一緒に参加しますけど、

選ばれなくても我慢してくださいよ?」

「うん! ありがと~ユエー!」



「ふふん、そんなに簡単に行くでしょうか?」

「委員長!?」

「貴女達のような落ちこぼれコンビが

このような名誉ある任務に選ばれるとお思いですか・・・甘いですね!」

「うげ・・・やっぱり委員長も志願・・・?」

「当然です!」




その後コレットと委員長が少し言い合いをした後

私は廊下をコレットに引きずられて行く。


「もーー委員長めっ!

新入りのユエがメキメキ力をつけてきたから

目の敵にしてるんだよ!」

「そうなんですか?

私は治療系と防御系以外はボロボロの成績なんですけど・・・」

「その二つでユエは委員長に勝ってるじゃない、

それがきっと気に入らないんだよ!」

「そういうものですかね?」

「でも委員長アレで実力はすごいからなー

勝てないよー・・・」

「落着くですよコレット。

委員長に勝ちたいなら特訓するですよ。」

「でも、・・・私勝てるかな?」

「今の委員長の実力なら、コレットも頑張れば十分追いつけますよ。

特訓するなら私も付き合いますし。」

「そ、そうだよね! 一緒に頑張れば大丈夫だよね!」

「えぇ、私は防御呪文でうまく防御して、

コレットが頑張って攻撃魔法を覚えれば十分勝てますよ。」

「え・・・・攻撃魔法って?」

「二人一組でペアで戦闘するんじゃないですか?

委員長なんかコレットの魔法でボコボコにしてやるですよ。」

「いや・・・ユエ、選抜試験は魔法の箒で100キロ飛ぶレースだよ・・・

一応妨害は許されてるけど、攻撃魔法は厳禁だから

妨害には主に武装解除の魔法を使うんだけど。」

「何だ・・・そうなんですか。

私は警備隊の選抜試験なのでてっきり戦闘かと思ったですよ。」

「・・・ユエって治療や防御の魔法ばっかり覚えてるくせに

時々過激なこと言い出すよね。」 lll

「そうですか?

私の周りの知り合いは平気で攻撃魔法撃ち合うので

あまり気にならなかったんですけど、過激だったんですか・・・」


どうもソプラノやエヴァンジェリンさんと付き合ってると

一般の常識から離れていくようです・・・

これは気を付けないとダメですね。





それから数日、授業後にコレットの特訓に付き合い

私も久しぶりに実戦形式で訓練をしましたが、

ここの魔法学校はやはりエヴァンジェリンさんの訓練と比べると

レベルが低いようです・・・まぁ、あの人が規格外過ぎるんですが。


とにかく、今は時間がないのでコレットには

攻撃魔法の時の魔力収束をメインに、後は効率的な運用法を覚えてもらい

私はそれを回避しながら防御魔法で受け流す訓練をする。

後は飛行速度を少しでも速くすることでしょうか。


コレットの魔力自体は私より多いと思うのですが

引き出し方や魔力の操作がまだ下手なせいで、

魔力が無駄に分散しがちです そこを重点的に訓練し、

千雨さんの障壁突破の時の魔力運用を参考にさせてもらい

コレットには武装解除の魔法をなるべく1点に収束して撃ち出す訓練をしてもらった。


私としても、コレットの収束した魔法を

防御障壁で受け止める訓練になるので一石二鳥だ。


実践では障壁を受け流すように多数配置すれば

ここの生徒が使う多少強力な魔法でも、

ほぼダメージ無しで受け流すことが出来るようになるだろう。


万が一傷を負っても、ここで習った治療魔法や、

アーティファクトを使えばすぐに治療できるので問題は無いはずですし。




「・・・・ハァハァ・・・何で魔法が当たんないのー・・・

ユエ動きが速すぎるよ・・・」

「そうですか?

でも、これくらいの速度は当てられるようにならないと

実戦だとほとんど当たりませんよ?」

「選抜試験は、箒での100キロラリーだって・・・」

「そ、そうですね。」 lll


完全に今回の目的を忘れていたです・・・


それにしてもなんで箒なんかで飛ぶんでしょうか?

もっと小さい魔法触媒を身につけて飛行魔法で飛んだほうが

戦闘になった時は便利なのに・・・



「でも、箒で飛んでる相手に当てるんですから

これくらいは当てられるようにならないとダメですよ。」

「・・・・ユエって意外にスパルタだよね。

それに何でそんなに速く動けて避けるのもうまいのに成績が悪いんの?」

「ぅ・・・・・そ、それは・・・私は・・・ほ、本番に弱いほうなんですよ!

それでテストなんかだと緊張してしまって。」 lll

「そうなんだ、じゃあユエは本番に緊張しないようにする訓練をしないとね。」

「そ、そうですね・・・どんな訓練をするか分かりませんが。」




この後しばらくコレットの魔法の特訓をした後、

私達は寮に帰り身体を休めることにしたが・・・


コレットが緊張をしないようにする訓練だとか言い出して

私に恥ずかしい格好をさせ寮内を歩かせようとした時は

彼女には悪いけど意識を刈り取らせてもらったです。


「あ、あんな恥ずかしい格好、ソプラノにも見せたこと無いですよ・・・」 ///


  1. 2012/03/23(金) 03:49:28|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  060



新オスティア




今から1週間ほど前の千雨からの連絡で、

ネギ先生がどうやらグラニクスの街中で決闘をやらかした様で、

決闘で受けた怪我を治療してもらった後に話を聞いたところ、

その時にラカンさんと無事接触したようで

彼に修行をつけてもらうことになった との事だ。


街中での決闘の数日後には、闘技場でのインタビューを受けた効果が出て

神楽坂さんと刹那さんから連絡をもらったようだし、

ネギ先生のメンバーも順調に集まっている。




その後の連絡で朝倉さんがネギ先生と仮契約をし

捜索や諜報活動に向いているアーティファクトを貰い

そろそろ皆の捜索の旅に出たいということなので、

朝倉さん+さよちゃんに茶々丸を護衛に付けて

捜索の旅に出てもらうことになった。


千雨が自分も着いて行きたいと言ったが、

ネギ先生が闇の魔法の習得するようなら

彼女がいたほうがいいだろうし、

それに使える治療用の魔法具を持たせてあるので

しばらくはグラニクスで村上さん達の護衛をしながら

ネギ先生達の様子を見てもらうように頼んだ。




茶々丸と千雨が分かれるので

連絡用の通信機を一度千雨に渡すためにグラニクスへ行ったが

丁度その場に奴隷長さんが居たために

せっかく来たんだから ということで料理を御馳走になり 部屋を用意してもらい、

その日はエヴァには先に新オスティアの方に戻ってもらい

私は久しぶりに千雨と二人っきりの夜を過ごした。






さて、それから数日後。


朝倉さんと茶々丸も捜索の旅に出て

ネギ先生もラカンさんの所で修行を開始、

修行に向かう日に挨拶ついでに千雨もラカンさんに会い、

ネギ先生が闇の魔法を習うようなら連絡を貰うよう話をつけ

すぐにグラニクスに戻ったという話だった。


ネギ先生の修行は初日に通常の修行を開始したが

すぐにネギ先生が時間がないのでもっと早く強くなりたい、

と 言い出したので、これ幸いとばかりにラカンさんが闇の魔法の件を

ネギ先生に話したため千雨は街に戻ったその日に

すぐにラカンさんの所へとんぼ返りになったため、

腹を立てた千雨が戻った直後 ラカンさんとネギ先生を蹴り飛ばしたらしい。


何やってんだか・・・






side 千雨




「何で来たその日からイキナリ闇の魔法の話をしてるんだよ!

先輩もネギ先生の様子を見て力を望んだらそれとなく話せって言ってただろう!」

「だからちゃんと様子を見てたじゃねーか、

あの街中でのカゲタロウだっけ?

アイツとの決闘を見てぼーずには向いてると判断したんだよ。」

「・・・本人は納得してんのかよ?」

「闇の魔法ってアレですよね?

千雨さんがゲートでフェイトと戦った時に使ってた魔法ですよね?

あの時の千雨さんを見てアレから不思議でしょうがなかったんです、

本来千雨さんの通常の魔力であそこまで戦えるはずは無いんですけど

ラカンさんに説明してもらって少し分かったんです。

それに僕には時間がありません・・・何年も修行すれば強くはなれるでしょうけど

今、僕達が生き残る為には すぐにでもフェイト達と対抗出来る力が必要なんです。」

「・・・まったく。

おっさんがどんな話しをしたんだか・・・

まぁ、ヤルなら早いほうがそれだけ修行に時間が取れるからいいか。」


ネギ先生を見るが・・・

エヴァや学園長達に散々仕込まれたせいでガキの割に考え方が落ち着いてきてるし

危機意識も他のクラスメイトに比べてしっかり持っているようだ。

・・・これならなんとか大丈夫だろう。


「ったく、しょうがね~な・・・

じゃあ先生、とりあえず今日の所は普通におっさんと修行した後に

瞑想でも坐禅でも何でもいいけど、

自分のやりやすい方法で精神を落ち着けて もう一度よく考えてみてくれ。

それでも闇の魔法を覚えるなら 明日にでも習得用の巻物を使ってもらうけど

覚悟はしておいてくれよ?

かなりキツイし、力を得る代償に払うものも大きくなるかもしれないからな。」

「はい!」

「それとおっさん、少し頼みたいことがあるんだけどいいか?

こんなに早くやることになるかと思ってなくて用意がまだなんだ。」

「なんだ? ぼーずが巻物の幻想世界で訓練するだけだから

千雨の嬢ちゃんは別に見てるだけでいいんじゃないか?」

「私の時でも習得の訓練中は身体に掛かる負担がかなり有ったからな。

ネギ先生は相性がいいらしいし、それ用に用意してもらったものがあるから

準備したいんだけど、私じゃ魔力が足りないんだよ。

本当は何日かかけてゆっくり補充するつもりだったけど

明日やるなら間に合わないから、おっさんにやってもらおうと思うんだけど。」

「あ? なにやるかしらねーが、

俺様の力が必要ならそれなりの代金を払ってもらわねーとな♪」

「・・・聞くだけ聞いてみるけど、いくら払わせるつもりなんだ?」

「金はいらねーぜ、って言うか後でぼーずからはきっちり出世払いでもらうけどな。」

「えっ!? お金がいるんですか!?」 lll

「当たり前だろ? 修行を無料で見てもらおうなんて話しあるわけないだろう?

まぁ、ぼーずは出世払いだからいいが

千雨の嬢ちゃんの場合はそうはいかねーなぁ。」

「おっさん・・・まさか無いとは思うが 私の身体とか言い出したらコロスからな。」 #

「ハハハッ! 俺が千雨の嬢ちゃんみたいなガキを相手にするかよ。

そういう事は後10年後に言いに来な。」

「よし、わかった、そこでじっとしてろ。

一発で仕留めてやるから。」

「あわゎ・・・ちょっと待って下さいよ千雨さん!

今ラカンさんに死なれたら闇の魔法が覚えられなくなっちゃいますよ!」


私はアーティファクトを出して杖に全力で魔力を集中させたところで

ネギ先生に止められた。


「おっと、待て待て、

しかし見方を変えれば身体って言うのはあながち間違いじゃねーんだ。」

「・・・じゃあ何させるつもりなんだよ、はっきり言えよ。」

「じゃあ言うが、ネギのぼーずがここで修行していく間、

千雨の嬢ちゃんもここで一緒に修行していきな。」

「・・・はぁ? 何でだよ?」

「そうですよ、僕にはお金を取るとか言うくせに、

千雨さんには修行していけなんておかしいですよ。」

「ぼーずの方は、俺様が声を掛けたとは言え

そっちから頼んできたから金とってもおかしくねーだろ?」

「・・・大人って・・・・・・卑怯だ。」 lll


お? なんかいい感じにネギ先生が暗くなってる。

闇の魔法習得にはいい傾向かも知れない。


「で、なんで私はわざわざおっさんが修行を見るなんて気になったんだ?」

「単純に好奇心もあるが、

ぼーずに聞いたが 嬢ちゃんもフェイトとやりあったんだろ?」

「・・・やりあったというか・・・まぁ、戦ったといえばそうだけど。」

「俺様が見た限り千雨の嬢ちゃんじゃ、

フェイト相手にやり合って引き分けに出来るはずなんて無いはずだ。」

「相手が手を抜いてた感じだから、別におかしくはないんじゃないか?」

「手を抜いてても千雨の嬢ちゃんの魔力じゃ

大人と子供くらいか、それ以上に差がある。

よっぽどうまく戦ったか・・・なにか闇の魔法以外に秘密があるかだ。

その辺に俺様としても興味があってな。」

「・・・・・ふ~ん。」


私は他の魔法使いと違うのは自分でも認めているけど

ここでこのおっさんにも目をつけられるとはな。


この世界にきて白髪にガキに続いておっさんかよ・・・

こっちに来てからロクな事がねーな。


「それにいつもはエヴァに訓練をつけてもらってるんだろ?

たまにはエヴァ以外と訓練するのもためになるし

これからこの世界で奴らに襲われる可能性も考えれば

やって損することはねーと思うぜ?」

「まぁ、私としてもここでおっさんと修行して生存率が上がるなら

それに越したこしたことはないからいいけど・・・後で金を請求するとかは無しだぞ。」

「分かってるって。

千雨の嬢ちゃんを騙して金なんか取ったら

ソプラノの嬢ちゃんかエヴァに何されるか分かったもんじゃねーよ。」

「・・・? ラカンさん、ソプラノさんやエヴァンジェリンさんとお知り合いなんですか?」



「あ・・・・・・・・ぼーず、ちょっと此処で待ってろ。」

「・・・はぁ?」


ラカンのおっさんは私を引きずって木陰まで連れてきた。


「なぁ、これって知られてまずかったか?」 lll

「・・・良くはねーけど、口止めされてないならいいんじゃないか?

だけど先輩 学校では力を隠してるから あまり言いふらすのもまずいぞ。」

「そうか・・・じゃあ適当に知り合いの知り合い位にしておくか?」

「まぁ、ここまで来て他人です、じゃ通らないからな・・・

おっさんがエヴァの知り合いってことにでもしとけよ。

それなら姉を知っててもおかしくはねーだろ?」

「そうだな、その線で行くか。」

「だけどおっさん、何でそんなに先輩に気を使ってるんだよ?

おっさんの性格なら つい口が滑ったぜ、ガハハ とか言って済ませそうなもんなのに。」

「いや、ソプラノの嬢ちゃんやエヴァとは一度ガチで戦ってみたいんだが、

俺様があんな見た目少女をいきなり襲ったらただの変態だろ?

だからなんとか話を付けて戦う方向にしたいんだけが・・・」

「それで先輩達の機嫌が悪くならないようにしてるのか?

エヴァはともかく先輩は諦めたほうがいいと思うけどな。」

「なんでだ? むしろソプラノの嬢ちゃんのほうが話がわかりそうにみえるが。」

「私が先輩に出会ってから結構経つけど、

先輩が本気で戦ってる所なんて一度も見たことないぞ?

っていうか、前私と一緒にここに来た時、

おっさんと軽く手合わせしたのが初めてくらいだ。」

「ほう、ますます興味が湧くな。」


このおっさんが先輩を女 (?) として認識してるのかどうかはともかく

先輩のとの (戦い) ことを想像してニヤけてるのその姿は

・・・・どう見ても変態だった。




その後ネギ先生の元に戻り、おっさんが適当にごまかした後は

闇の魔法とは関係ない普通の戦闘訓練をして終わった。




訓練が終わり、ネギ先生が瞑想をしている間に

おっさんに頼んで魔力を溜める効果のある宝石に魔力を溜めてもらう。


これは明日、ネギ先生の闇の魔法を習得するときに使う物で、

習得の時 精神だけの幻想世界で訓練をしている間に

ネギ先生の身体が精神に引きずられて傷つく場合がある。


私の時も軽く皮膚が裂けたり、吐血したりしたそうだが

闇との相性のいいネギ先生だと更に酷くなるとのことで

昨晩 先輩に説明されて持たされたものだ。


これは持続的に治療をする結界を張る魔力を溜めておくもので、

この宝石に満杯に魔力が溜まっていれば、3~4日はもつそうだ。


ネギ先生の魔法習得には体力的なことがあるので

2日が限界だが 十分にもつだろう。




「だからって言って、私が一人でやったら数日掛かるものを

こんな短時間でやられても腹がたつだけなんだが?」

「これくらい普通にできるだろう?」

「・・・・こんな芸当が出来るのはおっさんか先輩やエヴァくらいなもんだよ。」

「まぁ、とにかくこれで千雨の嬢ちゃんはしばらくここで修行は決定だな。」

「はぁ・・・・やるからにはマジでやるけどお手柔らかに頼むぜ?」

「おぅ、まかせとけ。

とりあえず、明日ぼーずが巻物を開いて幻想世界に入ったら実戦形式で試合だな。」

「・・・私は お手柔らかに って言ったばっかりだよな?」

「まずは千雨の嬢ちゃんがどこまで出来るのか知っておかないとな。

それには実戦が一番だ。」

「・・・・おっさんが戦いたいだけなんじゃないのか?」 lll

「ハハハッ、気にすんな!」




その日、ラカンのおっさんに用意してもらった部屋で私は就寝。


ネギ先生も夜中まで今後の事を考え込んでいたようだが ちゃんと寝たようで、

翌朝見た時にはすっきりした顔をしていた。




「じゃあ準備するから少し待っててくれ。

すぐ終わるから。」

「ハイ!」


私はおっさんに用意してもらった部屋にベットを運んでもらい

その周囲に結界を敷いて起動する。


軽く自分の指を切ってみて無事治療されるのを確認してネギ先生を呼ぶ。


「よし、じゃあネギ先生はそこのベットに横になってくれ。」

「・・・・あの、闇の魔法の修行をするんですよね?

ベットに横になるのはなにか必要なことなんですか?」

「何だ、おっさんから聞いてないのか?

闇の魔法は幻想世界で訓練するんだよ。

先生がいきなり倒れこんでも運ぶのが面倒なだけだから

最初から横になってたほうがいいだろ?」

「そういう事なんですか。

でも、この結界はなんですか?

治療用の魔法に似た感じの式みたいですけど・・・」

「治療用だぞ、昨日も軽く話したけど

闇の魔法は習得時に身体に負担がかかるからな、

それの治療用だと思ってくれればいいよ。

それにしてもおっさん・・・何も話してないんだな。」

「こう言うのは事前にチンタラ説明するより

漢ならぶっつけ本番でやってやれ だろ?」

「私は女だからそういうのはよくわからないな。

まぁいいや、じゃあベットに横になったらこの巻物を開いてじっとしてれば

エヴァの幻影が出てくるから、

後は勝手に幻想世界に引っ張りこまれてしごかれるから。」

「えっ・・・エヴァンジェリンさんが出てくるんですか?」 lll

「そうだけど何かまずいことでもあるのか?」

「いや・・・別に・・・」 lll


話には聞いていたけど、

ネギ先生は前からエヴァには

こっぴどい目に合わせれてきたようだし、

エヴァにトラウマでも感じてるのか?


「じゃ、じゃあ・・・行きます。」

「おぅ。」


ネギ先生が巻物を開くと巻物に掛けられていた魔法が起動し

エヴァの幻影が現れてネギ先生を幻想世界に引きずり込んでいった。


「・・・・・・先生起きてるか?」

「・・・・・」

「返事がない、ただ寝ているだけのようだ。」

「いや、幻想世界に引きずり込まれたんだろう?」

「こう言うのはお約束だと思って。

特に問題もないようだし、

しばらく様子を見て治療の魔法も掛かってるようなら

先生は寝かせておくか。」

「2日かかってダメならやめさせるんだろ?

じゃあ今日は千雨の嬢ちゃんの修行をするか。」

「・・・誰も見てなくてもいいというわけじゃないんだけど。」

「大丈夫だって、ちゃんと治療用の結界も効いてるんだろ?

ぼーずが寝てる間はやる事ないんだから多少目を離しても大丈夫だって。

それに俺なら気配と気合でわかる!」

「おっさんが言うとマジに聞こえるから質が悪いな・・・まったく・・・

じゃあ実力図るだけなら数分で大丈夫だろ?

今日はそれしかしないぞ。」

「そこは千雨の嬢ちゃん次第だな。」


しばらくネギ先生の様子を見ていると、

予想通りに皮膚が裂け血が吹き出したりしたが

すぐに治療魔法で治療されてるのを確認したので

私はおっさんと外に出て、実戦形式の試合をした。






「なぁ・・・・おっさん本当に人間か?

実は真祖の吸血鬼とか悪魔とか言わねーよな?」 lll

「正真正銘人間だぜ。」


結果は惨敗もいいとこで、

闇の魔法で雷の暴風を取り込んだ状態の私のスピードに

普通に対応してきた。


「正直私のスピードに普通に対応してくるとは思わなかったんだけど。」

「スピードはたいしたもんだったぜ、

それだけなら俺も ほんの少し 本気を出させられたからな。

だけどやっぱり火力不足だな。

あと戦闘技術の方はまだまだ伸びると思うが・・・やはり火力がな。

嬢ちゃんが使える最大威力の魔法は雷の暴風なのか?」

「いや、切り札は別にあるけど

まともにやったらおっさんに当てる自信はまったくないぞ?」

「なんだ、必殺技持ってたのか、やるじゃねーか!

しかし、必殺技が当たらないって言うのはどうかと思うぜ?」

「本来は私の麻痺の射手を食らったら人間なら身体構造上麻痺するんだよ!

その間に当てるはずなのにおっさんは気合で耐えてるじゃねーか、

いったいどんな身体の構造してるんだ?」


このおっさんは出鱈目だ。

麻痺の射手くらって気合で耐えるとか。

10本くらい束ねてぶち込んでやっても少し動きが止まったくらいで

平気な顔してるからな。


「まぁ、アレは相手が俺じゃない限り普通に効くだろう。

実際フェイトにも効いたんだろう?」

「まぁ、少しだけな。

不意をついて1本分しか当てられなかったから

切り札に魔砲は打つ余裕なかったけどな。」

「その切り札は詠唱に時間がかかるとか

当てにくいとかなにか問題でもあるのか?」

「詠唱は闇の魔法で強化すれば5秒くらいで済むんだけどな。

当てるのは真っ直ぐ飛ぶ砲撃みたいな感じだから

麻痺させて動きを封じるか不意をつくかしないと駄目なんだ。

一応拘束用の魔法も研究してはいるんだけど。」

「ほう・・・ならば千雨の嬢ちゃんはまず麻痺の魔法を確実に当てる訓練と

拘束用の魔法、後は切り札の魔砲とやらをなるべく早く出す訓練か。

どうせ闇の魔法で取り込むのは無理なんだろ?

出来るならやってるだろうしな。」

「あぁ、アレは私には取り込めない。」

「しかし自分で使う魔砲が取り込めないとはな、

よっぽど闇の魔法の相性がわるいのか?」

「違うよ、単純に使う魔力がでかいからだよ。

私に闇の魔法の才能があっても、

自分の持ってる魔力の6倍以上の魔力なんか取り込めねーよ。」

「何でそんな魔法が使えるんだ?

面白そうだからちょっと見せてみろよ。」

「なんでおっさんを楽しまえるためにやらなきゃいけないんだよ。」

「師匠の命令は聞くもんだぜ。

いいからやってみろよ。

そうだな・・・・あそこに見える柱に打ってみろよ。」

「・・・ったく、いいけど本当にあの柱でいいのか?」

「あぁ、なんだ? アレを破壊できない程度の威力なのか?」

「・・・まぁ、いいか。

話すより見たほうが早いし。」

「おぅ、早く見せてみな♪」


本当ならこんなとこで見せたくはなかったけど

このおっさんの実力だけは確かだし

私もあの白髪のガキに目をつけられてヤバい立場だし。


ここで実力を上げて、

生きて先輩のとこに帰れるようにしないといけないからしょうがないと割りきって

魔砲を見せることにする。




アーティファクトの杖を呼び出し、

魔砲の詠唱を開始、カートリッジを全部使い私の前方に魔力を収束させて・・・

そこに向けて杖を 一気に振り下ろす!


「スターライト ブレイカー!」 『Starlight Breaker』


私の前方に収束した魔力が砲撃となって

おっさんの指定した柱を貫くどころか完全に消滅させ

その後方、結構遠くにあった山まで撃ち貫いた。




「・・・・あー、そのなんだ・・・・・・・お前馬鹿だろ?」

「なっ!? お、おっさんがやれって言ったんだろ!!

それにおっさん だけ には馬鹿なんて言われたくねーよ!!」 #

「いや、千雨がエヴァとソプラノの嬢ちゃんの弟子だって忘れてたぜ・・・

舐めてたつもりじゃないんだが、ここまでやるとは思わなかった。

もう嬢ちゃんなんて呼べねーな。」

「まぁ、この魔砲はエヴァが作った魔法だから多少派手なのはエヴァの趣味だろう。」

「それもあるけど、俺が言いたいのはそういう事じゃねーよ。

いいか、例えば俺の魔力が100だとしても思いっきり全力で攻撃したって

せいぜい30も使えばいいほうだ。

だがさっきの試合でも今の魔砲でもそうだが

千雨は一回に使う魔力が多い、

普通の魔法の射手でも自分の魔力を100とした場合の

10や20は魔力が込められてるから、

持ってる魔力の割に変な麻痺や障壁突破効果が高いんだ。」

「へー、そういうもんなのか。」

「・・・そういうもんなんだよ。

普通はありえん、こんな戦い方してたらすぐに魔力切れを起こして

ブッ倒れるんだが、どういうわけか千雨は魔力切れを起こさないな。

どうしてだ?」

「は? そんなの先輩と仮契約してるから

魔力が供給されてるせいじゃないのか?」

「・・・・やっぱりあの嬢ちゃんは只者じゃないってことか・・・

あのな千雨、普通そんな大量な魔力を無尽蔵に供給されねーんだよ。

それにあの魔砲だ、アーティファクト使って魔力を何倍にもした挙句に

収束して撃ち出してよく杖が壊れねーもんだよ。

しかもエヴァの教育方針なのか、

千雨にしてはあんな馬鹿でかい魔力をつかったら身体への負荷が

かなり大きいはずなのに平気な顔してるけどな、

いったいどんな訓練してきたんだ?」

「どんな訓練って・・・とりあえず全開でひたすら魔法打ち続けるとか?

・・・そう言えば修行始めた当初は変な薬を飲まされたな、

魔力の回復に効くだとか言って。」

「・・・・・・どうせそんなこったろうと思ったぜ。

千雨は自分が持ってる魔力は俺やぼーずよりはるかに少ないくせに

さっきの魔砲で使ってる魔力は俺が攻撃に使う分と同じかそれ以上なんだぞ?

まぁ、俺が全力を出せば もっと すげーけどな!」

「おっさんが非常識なのは十分理解してるよ。

そうだな・・・・・・アレだろ。

私の最大MPはおっさんより少ないけど先輩のおかげでMP減らないから

マ●ンテ連発してるみたいな感じだろ?」

「何だそりゃ。 どこの国の言葉だ?」

「・・・そうか、この世界にはDQ無いんだったな。

わすれてくれ。」




この後おっさんとネギ先生の所に戻り、

ネギ先生の身体が血ですごいことになっていたので拭いてやったりしながら

おっさんと現実世界に有るゲームやDQの話をしたり

私の今後の修行の方針などを話したりしながら過ごした。






「なぁ、そのDQって言うゲームとか言うのは面白いのか?」

「身体動かすのが好きなおっさんには向いてねーよ。」

「その辺歩いてるとモンスターが襲ってきてそれをボコると金がもらえるんだろ?」

「だから、現実じゃなくてゲーム!

TVの画面の中での出来事なんだよ!!

プレイしてる人間はTVの前でコントローラー使って操作してるだけだって。」

「でもよ、ぼーずが今やってる闇の魔法の巻物みたいに

そういう幻想世界作ったら面白そうじゃねーか?

どれだけ暴れても文句言われずに遊べるんだぜ。」

「おっさんそういうの作れるのか?」

「それは俺の専門じゃねーな、エヴァならどうだ? 作れねーか?」

「・・・エヴァなら作れるんじゃないか?

実際闇の魔法の巻物作ったんだし。

・・・おっさん、まさか・・・」

「ふむ、戦闘好きな奴に売ったら売れそうだし

俺も好きにおもいっきり暴れても文句が出ないのは楽しそうだな。

今度エヴァかソプラノの嬢ちゃんに会った時にでも頼んでみるか。」

「幻想世界でプレイヤーが実体験できるDQか?

・・・・・・ちょっと面白そうだな。」

  1. 2012/03/22(木) 02:26:41|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  059



新オスティア クルト邸 庭


私は数日前にクルトに無断で庭に設置した東屋で

穏やかな日差しの中、お茶を飲みながらこれまでの事を考えていた。




2週間ほど前にエヴァと二人でグラニクスへ行き

村上さん達の間接的な保護と、

ラカンさんの尻を蹴り上げた結果、

グラニクスでは原作通りにネギ先生と小太郎くんが

村上さん達の借金返済の資金を稼ぐために闘技場で戦い、

資金稼ぎと修行を同時に進行している。


村上さん達捜索の時に、グラニクスの移民管理局で

朝倉さんとも無事合流できたようで

あの町周辺では発信機の反応した人達は全て回収できた。

どうやら朝倉さんは学園長に相談して作ったさよちゃんの依代を

こっそり持ち込んでいたようで、

さよちゃんに協力してもらって逃亡生活を送っていたようだ。


当初、千雨と茶々丸はネギ先生達をラカンさんに預け

すぐにでも他のメンバーを捜索に行きたかったらしいのだが、

ラカンさんと千雨が連絡をとった時に、

表には出ずにしばらく裏から観察したい、と ラカンさんが言ったとの事で

私にどうしたらいいか連絡が来たが、

彼の意思を尊重するのと、原作通りに進行させる為、

しばらくはラカンさんの希望通りにするようにと話しておいた。


実際、発信機の反応を見る限り、

神楽坂さんと刹那さん、近衛さんと長瀬さんは合流しているようだし、

古さんの反応も原作通り山に向かってる。


本屋ちゃんの反応もちゃんとあるので問題はないだろう。

エヴァがあの娘に持たせた指輪とナイフは

それぞれ持ち主の危機に反応して自動防御と自動迎撃の効果を

エヴァが持たせてある。

多少大げさな保険だったが、

彼女の場合は重要な役割を占めるので まぁいいだろう。


早乙女さんは派手に商売をしているせいか、

クルトの情報網にひっかかり、

遠目に監視しているようで、何かあったらすぐに保護すると連絡をもらっている。


佐々木さんと明石さんも、先日ネギ先生がインタビューに応えた時に

二人の名を呼んでいたのでコチラも原作通りに進行するだろう。

念の為にクルトに調査してもらうようお願いしてあるし。




千雨と茶々丸は村上さん達になにか危害が加わらないか

護衛を兼ねて監視しているようだが、

彼女達の扱いがかなり良く、

奴隷どころかそこらの店で働くよりも好待遇で

監視の必要も無く、しばらくは暇な日々を送っている。


夕映は学校で回復魔法を習いながら、

放課後はコレットさんと街中を捜索と言う名の観光をしている。

彼女には村上さん達が発見されたことは伝えてあるので

捜すとしたら残りのの二人だけと言ってある。

学校の方では実力を隠し、落ちこぼれとして振舞っているようで

コレットさんもどちらかというと成績は良くない方なので

妙な親近感を持たれ、仲良くしているようである。


セラスさんからは他の生徒達の実力向上為に、

本気を出すように何度か頼まれたようだが、断っているそうだ。




さて、私達という異物がいるが、

ネギ先生達の方は概ね原作通りに進行している。

村上さん達の保護や他のメンバーの監視、一部保険をかけたりしたが

緊急の連絡がない限り、

しばらくは彼らについて特に行動を起こす必要はないだろう。


私達の方も、樹の方は順調だし

超の研究もほぼ終わり、生産の為の装置もほぼ完成間近。

葉加瀬のアーティファクトもちょっと訓練してみたら

意外なほどの性能を見せ、対象に視線を合わせることで多重ロックオン出来る為、

収納する兵器によっては文字通りの人間火薬庫になる。

超のオーバーテクノロジーにより、ある意味、

私達の誰よりも危険な存在になりつつある・・・・どうしてこうなったのやら。


クルトの方は、アリアドネーのセラスさんとの関係は多少改善したものの、

今までの彼の強引な政治活動により、

MM、新オスティア以外ではかなり警戒されているようだが

それは今後、私達の計画の第一段階の完了後に

徐々に改善していくだろうし、皆がこの世界の本当の姿と

彼の今までの行動原理を知ったら嫌でも改善せざるを得ないだろう。




世界樹とエヴァに超、そして魔法世界ではクルトが居なければ

この計画は実行できなかったし、

できなければ ネギ先生が造物主を倒すまで私はどこかで昼寝でもするか、

私がネギ先生にくっついていって彼 (?) を消し去るくらいしかできなかっただろう。

そういう意味では あの似非幼女神に最初に世界樹の管理者にされたのは

アイツの掌の上で踊ってるだけじゃないか? と疑いたくなるが、

まぁ、今となっては言ってもしょうがないことだろう。


少なくともこの世界で皆に会い、のんびり暮らせるのは

アイツのおかげだし、その対価がアイツの掌で踊ることなら

最後まで踊りきってやろう。






「・・・姉様、ぼーっとしてどうした?」

「ん? ・・・・エヴァか、何でもないよ。

 こっち に着てから何か問題は無かったか考えてただけだから。」


私がぼーっと考え事をしていると、

不意に背後から声をかけられた。


「そうか・・・

どうだ、木の様子は?」

「いたって順調だよ。

この調子なら来年中にはある程度根もはって安定すると思うよ。

正直、気候条件だとここは空に浮いてる島だからかなり厳しいけど

ここでこれだけ安定してるなら

他の場所だともう少し楽に育てられるだろうね。」

「そうか、ならば安心だな。」

「エヴァはどうしたの?

一人でこんな所に。」

「葉加瀬の訓練の方が終わったのでな、散歩だ。」

「そうなんだ、葉加瀬の方も順調みたいだね。」

「あぁ、あのアーティファクトは只の倉庫代わりかと思ったら

かなり厄介な代物だったからな。

・・・いや、葉加瀬だからこそ厄介なのか。

普通の・・・千雨辺りが持ったら只の洋服タンスだからな。」

「そうだねー、葉加瀬と超のコンビだから

何が出てくるか分かったもんじゃないよね。」

「私はあの中から核弾頭が出てきても驚かんぞ・・・」

「アハハ、それは流石に・・・ないよね?」 lll

「・・・・・・」


(え? なんでそこで黙って目をそらすの? 訓練で何かあったの・・・?)


「そう言えば、姉様には聞いて置かなければいけない話があったな。」

「ん? なに? 聞いて置かなければいけない話って。」

「・・・葉加瀬と仮契約した時の話だ。」


あの時 私はエヴァにスルーされ、葉加瀬が取調べ (?) を受けたから

終わったと思っていたが・・・ここにきて出てくるのか・・・ lll


「その話ですか・・・葉加瀬から詳しく聞いたのではなかったでしょうか?」

「あぁ、葉加瀬からは皆で詳しく聞かせてもらった。

ただ、こういう証言は関係者全てから聞いておかないといけないと思ってな。」

「・・・あ! 私お茶の用意してくる・・・・っ!」


私がお茶の用意をしようと席を立ち上がろうとするが、

エヴァに腕をつかまれ動きを封じられる。


「・・・座れ。」

「はい。」 lll


この後、2時間ほど掛けて私はエヴァにあの時の説明と釈明をし、

もはや恒例行事となりつつある、

エヴァのご機嫌取りがこの時から開始された。






side 千雨




あれからネギ先生達は闘技場で順調に資金を稼いでいるが、

いかんせん100万というのは額が大きいせいか

稼ぎ終わるまで時間がかかる。


(時間も無いし、ここは私も一つ手を打ったほうがいいのかも知れないな・・・)


今、私と茶々丸は ここグラニクスのある一つの闘技場内にある

食堂で村上達の監視というか・・・警護をしているが、

アイツ達は本当に奴隷だろうか?


扱いが異常に良い・・・良すぎる。

私達もこの街に来て幾つかの店や闘技場を見て回ったが

奴隷をこんな好待遇で扱ってるところなんて無い。

いや、ここの他の奴隷と比べても明らかに待遇が良いのだ。


あの筋肉バカのラカンさん (一応歳上なので敬称を付けるが) もそうだ。

あの人はなんだかんだ言ってもネギ先生達の警護を頼まれてるくせに

しばらく影から様子を見るだとか、

村上達に対しても、状況を教えたにも関わらず動こうとしない。


明らかにおかしいので数日前から聞き込みをし、

奴隷長にも問い詰めたが結局はぐらかされた・・・・・・が

気になる単語を聞いた・・・黒百合だ。


周囲からの聞込みでは村上達は次の買い手が決まっていて

今は見習い期間で、ある程度仕事を仕込んだら

本人達に確認して了承次第引き渡すということらしい。

ここの闘技場の経営者の方針では

奴隷を売買するときは本人の意思確認をするそうなので

ネギ先生達と会えた以上、村上達が他所に行く心配は殆ど無いだろう。


しかし奴隷長はその事を否定した、

そんな話は一無い、と。

おかしいと思って問い詰めたがはぐらかされ、

その時に奴隷長の口から不意にこぼれた単語が黒百合だ。


他の人が聞いたら何のことか分からない単語だが

私にはその単語から連想できる人物がいる。


「なぁ、茶々丸、黒百合と聞いたら誰を思い出す?」

「そこから私が連想するのは言葉通りの花、もしくはソプラノ様かマスターでしょうか?」

「だよなぁ・・・」


そう、先輩達なんだ。

そもそも、よく考えると今回のイギリス旅行から魔法世界での事件での

先輩達の行動がおかしいのだ。

イギリスで魔法世界に行くかも知れない、と話した当日に

私達に先行してこっちにきたフシがある。

これはいくらなんでも早過ぎる。


私達に持たされた装備にしてもそうだ。

ある程度の武装は分かるが

サバイバル装備やこっちの世界のお金、

まるで私達がサバイバルをすることが分かってたような充実ぶりだった。


そう考えるとおかしいことはどんどん出てくる。

イギリス旅行前に私達を連れて魔法世界を観光したこと。

回った都市の中には私達が今いるグラニクスや

綾瀬がいるアドリアネーも含まれている。

それに私はラカンさんに会わせられた。

MMや一部の都市で私達のテロ事件での扱いが違うこと。


そう考えていくと村上達の待遇や奴隷長の口から出た黒百合という単語、

ラカンさんが今だに全く動かないのも先輩達と打合せした末の行動かと思えてくる。


今回 私達が魔法世界に来た時のあのテロ事件、

何らかの事件が起こることは情報として知っていたんだろう。

こっちにはクルトさんがいる、あの人はMMではかなり偉い人だから

そう言ったテロ活動の情報も掴んでいてもおかしくないし

それを先輩達に話していてもおかしくない。

現に学園長達も先輩達も魔法世界に来ることには反対していた。


ある程度分かってはいたが正確な日時は掴んでいなかった。

だからアレだけ反対しつつもイギリス行き自体は強行に反対できなかったし、

万が一の時のために私や茶々丸、綾瀬を付けて装備も持たせた。


しかし、不確定要素で巻き込まれた5人がいた。

私達が先輩達に村上達の件で連絡を入れた後すぐに

確保に来たんだろう、その時に奴隷長が交渉をした。

奴隷長は獣人で一部の獣人達の間で黒百合とその主の名は有名だと聞いてる。

その交渉に来た前後にラカンさんにも話を通した。

だからラカンさんは村上達のことを知っても動かない・・・・動く必要がない。

そう言えばラカンさんから先輩の話を全く聞かない。

前回会った時はかなり執着していたようだから

何か聞かれてもおかしくないはずなのに全く聞かないのは事前に会ったからか・・・




「私も色々頑張ってはいるけど、

先輩達にとってはまだまだ保護する立場なんだな~・・・」

「どうしたんですか? 千雨さん。」

「いや、自分の不甲斐なさにな・・・」

「? 千雨さんの行動に特に問題はないと思いますが、

何か気になる点があったでしょうか?」

「あぁ・・・これは私の勝手な想像なんだけどな・・・」


私は今考えていた妄想にも近い推論を茶々丸に聞かせる。


「なるほど、確かにマスター達の行動には

色々と先行して情報を掴んでいた様子が見受けられます。」

「そう考えると自分の不甲斐なさに落ち込むよ。

私は先輩に守られてばっかりなのかな~ってな感じでな。」

「そんな事はないと思います。

マスターやソプラノ様は千雨さんや夕映さんを信頼しているからこそ

今回の旅行に同行させたんだと思います。」

「・・・そうかな?」

「そうです。

マスターと特にソプラノ様は計画を立てる時においては

安全と確実性を重視する傾向にあります。

そのお二人が千雨さんをネギ先生達に付けたんですから

それは信頼してのことだと考えられます。」

「・・・じゃあ、私たちはこれからどうしたらいいと思う?」

「まず、この事は私と千雨さんの二人だけの話にしておいたほうがいい思います。

私達に何も言わずに村上さん達を保護したとしたならば

彼女達やネギ先生達には知られたくないはずです。」

「そうだよな~・・・先輩達はネギ先生達には

なんか成長を促してる様な様子があるからな。

エヴァの闇の魔法をわざわざ覚えるチャンスをやったり

ネギ先生達の訓練に超が参加することを黙認したり、

エヴァが訓練を見にも行ってたな。」

「今回のこともその面があるのかも知れません。

ならば今私達にできるのはネギ先生達のサポートをしつつ

残りのメンバーを速やかに見つけることじゃないでしょうか?」

「じゃあ、今はしばらくネギ先生達のそばにいろってことだから、

サポートしろってことか。」

「そうでしょう。

どうしても気になるようでしたら、直接マスター達に聞くのもいいでしょうが。」

「そうだな、私の勝手な妄想で村上達の事を放っておくのは不味いからな。

私もこっちの世界に来て疲れてて 都合のイイように妄想してるだけかも知れないし、

・・・今日の定時連絡の時にでも聞いてみるか?」

「では、今日の定時連絡の時は少し長めに時間が取れるようにしましょう。」

「あぁ、頼むよ茶々丸。」




茶々丸とそんな事を話していると、外の方から騒ぎ声が聞こえてきて、

その後、担架に乗せられたネギ先生 (青年ver) が担ぎ込まれてきた。


着いて行くと和泉達3人も着いてきたようで

泣きながら付き添いのトサカさんに問い詰めていたが

街中で決闘をやらかして右腕を切られたようだ。

しかし綺麗に切断されたため、問題なく治療できるとの事だった。


『そう言えばネギ先生 最近やけに強くなることにこだわってたな。』

『そうですね、千雨さんも何度か修行に付き合って欲しいと頼まれたようで。』

『あぁ・・・村上達の監視や他の事もあったから断ったけどな。』

『私も同じような状況です。』

『・・・あのゲートでの事件を気にしてるのか?

アレは別に先生だけの責任ってわけでもないと思うけど。』

『ネギ先生は今回の旅行の発案者でもありますし、

教師という立場もあるので責任を感じているのではないでしょうか?』

『まぁ、こればっかりは私達がどう言ってもしょうがないか・・・

本人の気持ちの問題だしな。』

『そうですね。』


私と茶々丸が念話で話していると、

ネギ先生の怪我を見ても動揺してないと取られたのか、

和泉達に話しかけられた。


「ねぇ・・・千雨さん、魔法の世界って・・・あんな怪我することってよくあるの?」

「ん? 和泉か。

あぁ、私は腕切られたことはないけど、骨折位の怪我だったら何回かあるぞ。

私に魔法を教えてくれた奴がスパルタでな・・・・」


腕を切られたといえば、綾瀬がそんな幻術見せられてたな~、

普通の中学生がいきなりあんな物見せられたから・・・

あの時の綾瀬の様子はしょうがないといえばしょうがないんだけどな。

忘れてやりたいけど、なかなか思うようには・・・


「・・・ねぇ、千雨さんに魔法を教えた人って・・・誰だったのかな?」

「それは・・・・・・。」


そうか、ここで普通に教えたんじゃコイツらのためにならないのか・・・


「・・・なぁ、大河内、お前達はどうして今ここにいるのか分かってるのか?」

「え? ・・・どういう事?」

「今お前は特に考えずに私の魔法の師匠のことを聞いたかも知れないけど

その好奇心のせいで今この世界にきて奴隷なんて目にあってるんじゃないのか?」

「・・・・それは・・・。」

「別に聞くことが悪いとは言わないけど、

もう少しよく考えたほうがいいんじゃないか?

私の魔法の師匠はかなり厳しいからな、中途半端な気持ちで聞いたり

接触しようとしたりするとひどい目に会うぞ?

・・・なぁ、小太郎?」

「あぁ・・・アレは俺ももう勘弁や・・・・」 lll


一瞬 村上が小太郎に話を聞きたそうにしたが

今まさにその態度についての話をしているせいなのか

思いとどまったようだ。


「別に聞くことが悪いとは思わないし、お前達ももうこの世界に着てるんだから

魔法のことを知ることも大切だろう。

だけど今大河内が私に質問した時そこまで考えたか?」

「それは・・・・」

「今お前達はすごく危うい立場になりかけたんだということに気がついてるか?

好奇心でネギ先生を追いかけてこの世界にきて、和泉は死にかけて

なんとか助かったけど奴隷になって、奴隷として売られた先が悪ければ

それこそ体を売るような羽目になるんだぞ?」

「「「・・・・っ!?」」」 lll


3人は皆自分の体を抱え込むようにして、若干震えている。


これは少し意地が悪い言い方だけど、

コイツらにはよく効くだろうからあえて言ってみたが・・・言ってて自分でも気分悪いな。

今後はもう少し考えよう・・・


「そろそろ自分の行動や言動に気をつけるようになってもいいと思うぞ。

「・・・・」

「良く考えて 覚悟を決めて、

それで魔法の知識が必要だと思ったら、そこの小太郎か

ね、ナギさんに聞くなり、なんなら私や茶々丸でもいい。

とにかく私が言いたいのは

これからはもう少し自分の言動には慎重になるようにってことだ。」

「・・・・・うん。」

「まぁ、今はナギさんのケガのこともあるし皆色々あって混乱してるだろ?

今日は私が奴隷長に話をしておくから今日は早めに休んどけよ。

行こうか、茶々丸。」

「はい、それでは皆さん失礼します。」


私は茶々丸とその場を後にし、和泉達の件を奴隷長に伝えるために移動する。




『なぁ、茶々丸、私うまく言えたかな?』

『なかなか良かったと思いますよ。

少なくとも3人共ちゃんと考えてくれると思います。』

『エヴァや先輩ならもう少しうまくやれるのかも知れないけど

私にはこう言うのはキツイな~、できればもう二度とやりたくない。』

『そうですか? 結構向いてると思いましたけど。』

『・・・勘弁してくれよ。』 lll

  1. 2012/03/22(木) 02:26:19|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  058



自由交易都市 グラニクス




河口に作られたこの街は周囲は比較的肥沃な土地な上、

海運や空輸などを使い交易が盛んなので、

この世界の都市としてはかなり裕福な部類に入る。

しかし この世界の主要の国家や政府から比較的離れているので

治安が若干悪い。


村上さん達が奴隷として契約しているのなら

保護者次第では無国籍であることよりも安全だと言える。


私とエヴァは、グラニクスの移民管理局で村上さんと一緒に

誰が誰の奴隷になっているのか調べている。


「ご指定の有りました名前の女性につきましては、

昨日、ドルネゴス様の正規の奴隷として登録されています。」

「そうですか、その時に他にも数名登録されていませんか?

できたら彼女が登録された数日前から調べてもらいたいのですが。」

「かしこまりました・・・・・ええっと、同日に彼女他2名が登録されていますが

それ以外には居ませんね、数カ月前には居ますが。」

「同じ日に登録された人はなんていう名前の人ですか?」

「はい、大河内アキラ、和泉亜子、この2名ですね。

契約書がありますので確認されますか?」

「お願いします。」


私とエヴァは見せてもらった契約書を確認するが、

村上さんと大河内さん、和泉さんが3人で100万ドラクマで契約したようだ。


「ふむ・・・この経緯について何か聞いているか?」

「概要ですが、この3人の内の一人が風土病にかかって

その治療薬の代金として奴隷になったと聞いていますが。」

「そうか・・・」

「多少暴利ではありますが、命には変えられません。

そう考えれば、この辺りでは比較的良心的な値段ですね。

彼女達は運が良かったほうですよ。

ドルネゴス様はこの街では 比較的真っ当な商売をなさっている方ですから。」

「ありがとうございます、おかげで助かりました。」

「いえいえ、私の方も過分な菓子代をいただきまして、

また御用の時はご指名ください。」

「はい、その時はよろしくお願いします。」




移民管理局を後にし、私はエヴァとドルネゴスさん言う人が経営する、

闘技場のひとつに向かっている。


闘技場につくと、一際目立つ使用人風の服を着た、

大柄な猫耳・・・・といっていいのだろうか?

全身毛皮に包まれた猫耳の獣人の女性が居たので

彼女に取り次いでもらおうと思い、話しかけることにした。


「あの~すいません。」

「はい、当闘技場に何か用かい?」

「こちらドルネゴスさんの経営する闘技場ですよね?」

「あぁ、そうだけど、ドルネゴスは今 地方に出かけているので会えないよ。」

「そうですか。

それなら奴隷の売買契約等を担当しておられる方はいらっしゃますか?」

「あぁ、それなら私だよ、ここの奴隷長をしている。

皆からはチーフって呼ばれてるよ。」

「そうなんですか、それなら丁度良かったです。

実はそちらで数日前に契約された3人の奴隷に関してなんですが。」

「3人? ・・・・あぁ、あの変わった格好の娘達かい。

一人が病気で治療薬の代金として契約してるよ。」

「名前は村上夏美、大河内アキラ、和泉亜子でよろしいでしょうか?」

「そうだよ、その名前で契約書にもサインしてもらってるみたいだね。

変わった地方の文字みたいで、私には読めなかったけどね。」

「実は彼女達のことでお願いがあるのですが・・・」

「奴隷売買だったら基本的にウチは本人に確認しないとできないよ。」

「そこも含めた事なので聞いてもらえますか?」

「とりあえず立ち話も何だから、中に入りな。

その3人も呼ぶかい? 一人は寝込んでるから無理だけど。」

「いえ、彼女達には内緒にして欲しいんです。」

「なんか込み入った事情みたいだね・・・まぁ、それも含めて中で聞くよ。」


私達はチーフ (奴隷長) さんに案内され

闘技場の内の応接室で お茶をご馳走になる。




「それで、話を聞こうか。」

「はい、実は・・・・」


私はチーフさんに事前に此処に来るまでにエヴァと話した内容に

少しアレンジして話す。


まず一つが、彼女達の借金を私が肩代わりする。

これは彼女達が他の者に売られることを防ぐ為だ。

チーフさんは本人の意思がないと所有権は売らないと言っていたが

あくまで 基本的 であって、特定の権力者が相手ならそうはいかないだろう。

私達が借金を肩代わりしておけば、

既に売ったと言えるので問題を回避できる。


もう一つが、借金を肩代わりした上で、

彼女達をここでしばらく奴隷として預かって欲しいということだ。

これは原作の筋道から外したくないからで

彼女達が奴隷としてここで働いていれば、

ここを拠点に他の皆も集まってくるし、ネギ先生の修行の口実にもなる。

闘技場のイベントはいろんな意味で外すわけにはいかない。


「ふ~ん、変なことを頼むもんだね。

しかしねぇ、あの娘達の借金の肩代わりは

ウチとしても早くお金を回収できるに越したことはないけど、

そのままここで預かるのはね・・・

あの娘達を使って稼いだ代金はこっちで貰ってもいいのかい?」

「はい、でもできたら変な仕事はさせないでほしいんです。

体を売ったりするような。」

「ウチはそんな事はしてないよ!

働いてもらうにしても店の売り子やウエイトレス、掃除なんかの雑用だよ。」

「それなら安心です、それなりに体調に気をつけてもらえれば

そちらの好きなように使って、その分の仕事代はそちらで収めてください。

食費や経費などもかかるでしょうから。

それに借金の額の1割ほど手間賃として払うつもりなので

そちらの方も お収めください。」

「それは剛毅なことだね。

そういう事なら、こっちとしても儲かって万々歳だからいいけど・・・

あんたら何のためにそんな事を?

借金の額にしたって結構な大金だし、

あの娘達にそんな価値があるのかい?」


流石に話が美味しすぎて、この街でそれなりの経験を積んでると思われる

彼女には怪しまれるか・・・


「・・・実は彼女達は、私達とこれからここに来るであろう人達の知り合いなんです。

ちょっとした事故があって離れ離れになってしまったんですが、

複雑な事情があって私達が直に接触するわけにはいかないので

こうやって裏からサポートしているんです。」

「ふ~ん・・・まぁ、そういう事ならいいんだけどね。

あの娘達の知り合いなら変なやつに買われるよりよっぽどいいだろうし。

で、あの娘達の借金の建て替えや プラスの謝礼金については

何時頃振り込めるんだい?」

「それについては強制証書でサインをいただければ本日中でも可能です。」

「若そうに見えるけどしっかりしてるね~。

わかった、証書の方は内容を確認したらサインをしよう。」

「いいんですか? あなたにそこまでの権限を与えられてるんですか?」

「ここの奴隷達のことは私に一任されてるからね。

報告はもちろん必要だけど、この話はこっちとしてもかなりうまい話だからね。

ドルゴネス様も文句は言わないだろう。

そう言えば肝心のことを聞きそこねたけど、

あの娘達はその後どうするんだい?」

「そちらでしばらく預かっていただき、

彼女達の知り合いが来たら 恐らく彼女達を開放しようとして

資金稼ぎを行うはずです、その費用ができたらお金をそちらで一時預かっていただき

その後 私の口座の方に振り込んでください。

それで、私達の経費はそちらに払う謝礼金のみと言うことになる計算です。

多めに稼げたようでしたら、

謝礼金分も利息と称して回収できれば更にいいですね♪」

「ふ~ん、100万ともなればかなり稼ぐのに時間がかかると思うけど?」

「その辺は彼らはそれなりの腕を持っていますし、

彼らの仲間が集まり皆で稼げば数カ月もあれば稼げると思います。」

「その間私の方はあの娘達を預かっておけばいいんだね?」

「そういうことになります。」

「・・・・わかった、あとは多少細かい点を詰めて、

問題なければ取引成立としよう。

私としてもあの娘達の知り合いに所有権を渡すなり

開放できるならそっちの方がいいからね。」


彼女も獣人ということでそれなりの差別も見てきたんだろう、

そういう事情から奴隷という立場の子に同情的な感情を持つのも理解できる。


「はい、それじゃあエヴァの方で何か気になることとかない?」

「・・・・特にないな、それでいいと思うぞ姉様。」


私がエヴァを名で呼んだ時と、エヴァが私を呼んだ時に

チーフさんが妙な反応をする。


「ちょ、ちょっと待っておくれっ!? 

・・・・そっちの金髪のあんた・・・もしかしてエヴァンジェリンって名前かい?

そしてそっちの黒髪の方は・・・ソプラノ・・・?」

「? なんで知ってるんですか?」

「おおかた、賞金首の時の手配書でも見たんじゃないか?

・・・でも、姉様の顔も名も知られてないはずだな・・・どういうことだ?」

「本当かい・・・・・・

こ、これは失礼しました!」 lll


どういう事かしらないが、私とエヴァの名前を確認したとたんに

彼女の態度が一変する。

いきなり席を立ちあがり、床に平伏しだした。


「ち、チーフさんいきなりなんですか!?

顔を上げてください。」

「いいえ、知らないとはいえ黒百合様とその主様にあのような口を聞いたのでは。」


ビクッ #


久しぶりにその名を聞いてエヴァの額に血管が浮き出す。

・・・・しかし平伏している相手に怒鳴るわけにもいかず、

額がピクピクしている。


「・・・・その二つ名を知ってるってことは・・・あの村の関係者の方ですか?」

「はい、私の母方の先祖にあの城下の出身の者が居まして

祖父母や母からお二人、あともう一人の従者の話は聞いています。

大層お世話になって、私達の家系が今あるのも貴女方のおかげと・・・」

「・・・あ、あの、別にさっきの話し方で結構なので、

あと椅子に座ってください、今回はコチラがお願いに来たほうなので。」

「・・・やはり本物は違いまs・・・違うね~、

今まで偽物に何度かあったことがあるけど

そいつらは名前を傘に来てカネを毟りに来たりしてたからね。」

「私達の偽物なんていたんだ・・・知ってたエヴァ?」

「姉様が知らないことを私が知るわけ無いだろう?

姉さまとずっと一緒にいたんだ。」


チーフさんは椅子に座るとさっきと同じ口調で話しだした。


「いや、悪かったね。

本物かどうか確かめるのにはこの手が以外に使えてね。

私が話に聞いてる本物は、話し方なんか気にしないし

金を要求したりしないからね。

ああやって態度が変わるようなら偽物だと思えって教えられてるんだよ。」

「へ~、しっかりした親御さんですね。」

「それにさっき黒百合様っていっただろう?

あの時エヴァンジェリン様の方は怒ってたからね。

あの城下の出身の者は敬意を込めてそう呼んでるけど

本人は不本意で、その名で呼ばれると怒りだすって話だったし。」

「・・・・あのバカ共め・・・私が怒るとわかっててワザと呼んでたのか・・・」 #

「ハッハッハ! そこは勘弁しておくれよ。

さっきも言ったけど皆 尊敬と愛着を込めてその名を呼んでるんだから。」

「・・・・っち。」 #


エヴァも怒りはするがその辺は分かっているので、

舌打ち程度でこの場は済ませるようだ。


「しかし、お二人のお願いとあっては借金の方はともかく

謝礼金なんか受け取るわけにはいかないよ。

あの娘達の借金分だけでいいから謝礼金の分は無しで証書を買いておくれ。」

「しかし・・・いいんですか?

ドルネゴスさんに話の方は付けれるんですか?」

「あの娘達が働いてくれる分だけで食費や経費抜いても十分黒字だからね。

その辺は大丈夫さ。

それにお二人から金なんかとったら先祖に顔向けできないよ。」

「・・・・そうですか、それなら今度何か別の形でお礼でも。」

「いや、私がこうして生きてられるのも先祖が貴女達のお世話になったからさ、

逆にこっちが何かお礼したいくらいさ。」

「・・・はぁ、じゃあその分はあの娘達の管理のほうでお願いします。

労働はちゃんとさせてもらっていいので、

何か体調不良やトラブルとか有ったらお願いします。

掛かった経費はコチラで持ちますので。」

「その辺は任せておくれ!

ウチは奴隷や闘士の扱いはしっかりしてるからね。

あの娘達は無事その知り合いの子達に引き渡すまでしっかり面倒を見るよ。

それに、仮に迎に来なくても

しっかり生きて行けるように仕込んでやるから大丈夫さ。」

「ありがとうございます。」




その後、強制証書に契約内容を書き込み、

双方の確認の上サインを貰い、私達がお金を振込み次第

この契約が施行されるようになった。


私達とチーフさんはその後 お茶を飲みながら昔話をし

あの城下人たちの子孫は今でも横のつながりがあり、

エヴァの賞金を取り下げるのにも、

あの時の真相を語り継ぐことで 一役買ってくれていたようだ。




私とエヴァは闘技場を出てすぐに銀行に行き、

村上さん達の借金を振込んだ。

これで彼女達はしばらく働かなくちゃいけないが

彼女達の身の安全はそれなりに保証できた。


ちなみに、この契約をしたことは千雨や茶々丸には黙っておこうと

エヴァと話し合った末決めた。




「しかし、あんなとこで昔の知り合いの子孫に会うとは思わなかったね~。」

「そうだな、私もこれはさすがに予想して無かった。」

「それだけ私達が年を取ったということかな。」

「・・・・私は今でも十分に若いつもりだ。」

「エヴァは今でもピチピチだからね~♪」

「その言い方はやめろ!

・・・・それにしても今はどこに向かってるんだ?

そのまま転移で帰るかと思ったら寄るところがあるとかで

かれこれ数十分は飛んでいるが。」


銀行でお金を振り込んでから私達は街を出て

本来ならある程度目立たない所で転移するのだが、

せっかくグラニクスに来たのでラカンさんがサボらないか釘を差すために

彼の家に向かっている。


「今はラカンさんの家に向かってるんだよ。

サボってたら釘を差しておこうかと思ってね。」

「ほう、私も映像記録などでしか知らんが、あの紅き翼の英雄殿か。」

「私達とは正反対だね、かたや元賞金首、かたや世界を救った英雄の一人。」

「まぁ、私達には賞金首かその辺の一般人のほうが楽だしな。」

「そうだね~、家でのんびりするのが一番だよ。」

「・・・・そうだな。」


そうして飛んでいるとラカンさんの住んでる湖が見えてきた。






「・・・・これはどうしたらいいんだ?」


私達が着いたとき、

湖のほとりに刺さったパラソルの下でラカンさんは気持よさそうに寝ている。


「あ~、この人は声を掛けたくらいじゃ起きてくれないんだよ。

って言うか、この前は起きてくれなかった。」

「じゃあどうするんだ?」

「前は湖に蹴り飛ばしたんだけど・・・エヴァがやる?」

「いや・・・流石に初対面の人間を蹴り飛ばすのは。」

「じゃあどうしようか?」

「ふむ・・・少し冷やしてやるか。」


そう言うとエヴァは氷属性の魔法の射手を数本出す。

私はラカンさんのお腹の部分のシャツを少し持ち上げ肌を露出させる。

そこへエヴァが待機状態の魔法の射手を入れて・・・中で暴発させた。


「うひぁぉおおおぉぉっぉ~~~!!??」


「・・・変な悲鳴を上げないでください・・・気持ち悪い。」

「うぉっ! ・・・・ってなんだソプラノの嬢ちゃんか・・・

心臓に悪い起こし方するんじゃねーよ。」

「そういうラカンさんはちゃんと仕事してるんですか?」

「あぁ? 仕事ってなんかあったか?

闇の魔法の事か? まだナギのガキはきてないぜ?」

「はぁ~・・・・麻帆良の学園長かMMの元老院から依頼がありませんでしたか?

もうネギ先生こっちの世界にきて 早速トラブルに巻き込まれてますよ?」

「・・・・・あ。」 lll

「・・・おい。」

「・・・忘れてましたね?」


ラカンさんの額から汗がダラダラと流れだし、私達から視線を外す。


「・・・・そ、そんな事よりその金髪の嬢ちゃんは誰だ?

初めて見る顔だが、なかなか強そうじゃねーか。」 lll

「・・・・・もういいです。

とにかく、ネギ先生は今グラニクスに向かってきてますから

そこできっちり会うなり影から護衛するなりちゃんとしてくださいよ。

それと、彼女は私の妹のエヴァンジェリンです。」

「ふん、まぁ、姉様の手前 よろしくしてやろう。」

「おぅ、よろしくな。

あとナギのガキの件はちゃんと覚えてるから安心していいぜ。」

「・・・・安心なんかできますか?

彼、もう賞金首になってますよ?」

「・・・は? 何があったんだ?

いくらナギのガキにしてもイキナリ賞金首とは・・・ナギ以上だな。」

「しょうがないですね・・・実は・・・」




ラカンさんにネギ先生が魔法世界に着てからトラブルに巻き込まれて

今日に至るまでの簡単な経緯を説明し

千雨や茶々丸と一緒にグラニクスに向かってきてる件や

一緒に着てた娘達が各地に飛ばされた件等を話し、

グラニクスで村上さん達が奴隷として働いていることも説明しておく。


「へー、大変だな。」

「・・・・貴様が迎えに来てればこんなことはなかったんだろうがな。」

「・・・こ、こっちにも色々あってなだな!」 lll

「気持よさそうに寝てましたけどね。

まぁ、いいです、彼のことは頼みましたからね。」

「あぁ、任せとけ。」

「本当に頼みましたよ・・・」

「それで、その奴隷になってる嬢ちゃんたちはどうするんだ?

こっちで回収するのか?」

「彼女達は私が手を打ちましたから大丈夫です。

いい機会なので、彼女達には自分の犯したことの過ちを確認してもらうついでに

ネギ先生の修行の口実にでもなってもらいます。

それに下手に彼女達を連れて動きまわるより

彼女達はあそこで住み込みで働いていたほうが安全でしょうから。」

「ん? よくわからねーが、何でナギのガキの修行の口実になるんだ?」

「それはですね・・・・」


ラカンさんに今日グラニクスで行った契約関係の簡単な説明をする。


「なるほど、その娘達の謝金返済を口実に闘技場で稼ぐなり

各地で捜索しながら稼ぐなりで修行させるのか。」

「はい、ラカンさんにはその際の拠点としてここを貸してもらうなり

彼らの訓練を観てもらうなりしてもらえば

麻帆良かMMの方から頼まれた依頼とも並行して行えると思うのですが。

闘技場で稼ぎながら偽名か何か他の娘達に分かる名前で

目立って集合の目印になってもらうって手もありますが、

その辺はネギ先生達の自主性に任せてあげてください。」

「わかった、ソプラノの嬢ちゃんの案に乗って・・・・・そうだな、

少し知り合いの手を借りてナギのガキの腕前を見てやるか。」

「お願いしますね、それじゃあエヴァ、行こうか?」

「あぁ、さっさと帰って食事にしよう。」

「おぅ、ちょっとまってくれ!

よかったらエヴァの嬢ちゃんの闇の魔法を見せてってくれねーか。」

「あぁ? 何でそんなめんどくさいことを・・・」

「ネギのガキに闇の魔法を見てやる時に

やっぱ本家を見ておいたほうが教えやすいだろうからな。」

「・・・・ふむ、ならば私からもぼーやの修行の注文をつけるが、

もし闇の魔法を教えるならぼーやの魔力の器を広げる訓練をやっておけ。

わかったか?」

「OK OK、千雨の嬢ちゃんの時も見たが、

アレは確かに器が大きければ大きいほど使えそうだったからな。」

「わかってるならいい、ならば本家の闇の魔法を見せてやろう。」


なぜか 妙に乗り気なエヴァが魔法の詠唱を開始する・・・・

アレは えいえんのひょうが か、

あれを取り込んだエヴァに触れたらその瞬間に氷漬けにされるからな~。

・・・なんでわかるかって?

そんなの昔エヴァを怒らせた時にやられたからに決まってるじゃない。 lll


「・・・術式固定、掌握。」


えいえんのひょうがを取り込んだエヴァを中心に

冷気があふれだし、エヴァの足元の地面が凍り付いている。


「これが私が使う時の基本だ。

更に雷属性や風属性を取り込んでもいいし、

もう一発分同じ魔法を取り込んでもいいだろうが、

そこまでやる必要がある相手は今まで一人しか知らん。」

「ほほう、やっぱり本家は違うな、

流石 闇の福音と呼ばれるだけはあるな。

術の安定度や内包する魔力が桁違いだ、なんか容姿も変わっちまってるな。

もしかして今エヴァの嬢ちゃんに触ったらその瞬間に凍っちまうんじゃねーか?」

「まぁ、よっぽど魔法抵抗力のある奴じゃないと触れた瞬間に氷漬けだろうな。」

「よし、わかった。

もう解いてくれていいぜ・・・・っていうか解け!

寒いしこのままだと湖が凍っちまう。」


ラカンさんの指摘で湖の方を見てみたら既にエヴァから10m位の水は凍っていた。


「しかし、よっぽど熟練しないとハイリスクハイリターンな魔法だな、

それに術の安定と器の拡大か・・・なかなか厄介な修行になりそうだ。」

「まぁ、そのへんは様子を見ながらおねがいします。」

「あぁ、そうだ。

精神修行の方もしっかりやらせておけよ?

ぼーやは相性がいいみたいだからな、

術に取り込まれたら最悪魔族に転化する可能性もある。」

「マジか?

全く・・・いまここで見ておいてよかったぜ。

千雨の嬢ちゃんのを見ただけだったら

精神修養の方は疎かにするところだった。」

「千雨は相性は悪い分、そう言った面では心配しなくていいからな。」

「だけど 今日は私達が来てよかったですね。

お互い いろんな意味で。」

「そうだな、俺もおもしれーもんが見れてよかった。

・・・しかし嬢ちゃん達姉妹はどうなってるんだ?

あんたらが姉妹喧嘩なんかしたら その辺の街や島なんか消し飛ぶだろう?」

「・・・姉妹喧嘩ってしたことあったっけ?」

「・・・記憶にはないな。」

「・・・まぁ、仲がいいのは結構なことだ。」

「ラカンさんだって聞いてますよ?

ナギさんと喧嘩するたびに地形を変えてたって。

地図が変わったこともあったそうじゃないですか。」

「・・・まぁ、そんな事もあったかな。

ハハハッ!」




その後ラカンさんと少し細かい打ち合わせをしてから、

私達は新オスティアに帰った。


  1. 2012/03/22(木) 02:25:52|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  057



新オスティア クルト邸


昨晩は葉加瀬と仮契約し、カードを受けたった後、

葉加瀬は真っ赤になって すぐに自分の部屋に駆けこんでいった。


その後は私も自室で就寝。


翌朝、夜通し騒いでいたエヴァ達に葉加瀬は捕まり

どこかに拉致されていった・・・

質問攻めにでもあっているんだろう。




エヴァ達が戻ってくるまで時間があったので、

朝食を待ちつつ、千雨達に連絡を取ってみる。




確か昨日までは回復したネギ先生と小太郎君を連れ

町の方に移動中だと言っていたはずだ。


本来、ネギ先生が回復次第 先生だけを連れて行くはずだったのだが

小太郎君が合流してしまったのでそういうわけにもいかず、

空を飛んで長距離移動をできない為地上を移動、

予定より3人目の反応のあった街まで

到着するのが遅れていると聞いている。




「で、反応見る限りもう街には着いてるみたいだけね。」

『あぁ、こっちの時間で今朝方街が見えるところまでこれたからな。

今はネギ先生達と私達、別れて捜索。

私達は茶々丸がいるから3人目の反応を探しているけど・・・

それよりも先輩、どういう事だよ?』

「え? 何が?」

『ニュース見てねーのかよ!』

「あ、ゴメ~ン、私今起きたばかりなんだ。」

『はぁ・・・いいからニュース見ろよ。

ネギ先生達 賞金首で手配されてるぜ・・・まぁ、この街では私達もなんだけど。』

「あ~・・・手配されちゃったんだ。」

『されちゃった じゃねーよ・・・

でも なんでか知らないけど、私達3人は地域限定で手配されてるみたいなんだよ。

MMやアドリアネー、新オスティアだと私達が手配されずに

ネギ先生達も犯人じゃなくて重要参考人扱いで保護する用意があるとか・・・

まるで自分で出頭して来い、と言わんばかりの内容だったよ。』

「それ、私達が先に手を打っておいたんだ、

アドリアネーについては自信はなかったけど、

向こうの責任者の人、クルトにちゃんと話を聞いてくれたみたいだね。」

『そういう事か。

でも、どうせなら手配されないようにお願いしたかったよ・・・』

「そこはまぁ、私達でもなんともならない部分何で。」

『まぁ、いいや。

この街で3人目の反応を確認してからグラニクスに向かうよ。

確か、この街にいるのは朝倉の可能性が高いんだっけ?』

「りょーかい、一応そこの発信機の識別だと朝倉さんだね、

あと、それ以外になんか変なことがあったらすぐに連絡してね。」

『了解、それじゃあ私達は捜索を続けるから。』

「うい、茶々丸も頑張ってね。」

『はい、頑張ります、ソプラノ様。』




千雨達との通信が終わった頃、

憔悴した様子の葉加瀬を引きずりながらエヴァ達が食堂にやってきた。

ちなみに双子は調理中、

チャチャゼロはさっき葉加瀬が連れてかれる時にはエヴァ達といたが

部屋で寝てるのか? とにかく今は一緒に居ないようだ。


「あ・・・え、エヴァ、それに皆もおはよう。」 lll

「・・・おはよう姉様。」

「おはよウ、ソプラノ。」

「旦さん、おはようございます。」

「・・・・ょぅ。」 lll

「葉加瀬・・・大丈夫?」

「・・・えぇ・・・肉体的には・・・精神はボロボロですけどね・・・フフッ。」 lll


なにやら葉加瀬は、かなり精神的に追い込まれているようで

引きつった笑みが痛々しい。


それにしてもエヴァだが、いつもなら激怒していてもおかしくないのだが

今日は妙に静かだ・・・


「え、エヴァ今日はどうしたの?

調子でも悪いの?」

「姉様にはそう見えるのか?」

「・・・いいえ、別に体調が悪そうには見えないけど。」

「なら大丈夫だろう、私も特に異常は感じないしな。」

「そ、そう・・・?」


エヴァは不気味な静けさを保ちつつ 淡々と朝食を済ませ、

いつものように食後のお茶を飲んでいる。


さて、朝食が終わり、食後のお茶の時の話題は

超が口火を切り、昨晩の葉加瀬との仮契約で出た

アーティファクトの話になった。


「さっきハカセに話を聞いた時にカードは見せてもらったけど

まだアーティファクトは見せてもらってないんだよネ。

ソプラノもいることだし早速お披露目をしようヨ。」

「お披露目も何も・・・このカードに書かれてる葉加瀬はんは

どう見てもいつも通りの白衣の格好で、何も変わってへんで?

・・・なんや不敵に笑ってはるけど。」

「しかしこの絵だと、葉加瀬の右手が途中から無い・・・と言うか

空間に飲み込まれてるとでも言うのか。

何か空間に干渉する能力でもあるんじゃないか?」


エヴァも葉加瀬のアーティファクトの話になると

好奇心が出たのか、いつも通りの雰囲気になる。


「私もちょっとカード見てみようかな。」


葉加瀬のカードを出して見てみると、

白衣姿の葉加瀬が不敵な笑みを浮かべて右手を

背後の空間に突っ込んでる、

とでも表現するのか、それ以外では特に普段の葉加瀬と変わった感じはない。


「う~ん、わからないな。

とりあえず葉加瀬、アーティファクト出してみてよ。

あ、呪文は知ってる?」

「大丈夫です、え~っと アデアット。」


葉加瀬が呪文を唱えると、葉加瀬の服とメガネが光りだしたが

光が収まった時の葉加瀬の姿は特に変わった様子はなかった。


「ふむ・・・・その白衣にさっきとは違い多少の防御能力が付加されてるようだな。

並の魔法使いの魔法の射手くらいなら軽くレジストできそうだ。

それにメガネからも多少の魔力を感じるが・・・どうだ?

何か変わった感じはあるか葉加瀬?」

「そうですね、いつものメガネよりは見やすいですね。

それに遠くのものを見ようとすると、

カメラのズームや望遠鏡みたいに拡大するようです。

あと・・・気になるのがなんか照準の様な物が出たり消えたりするんですよ。

じゃまだな~と思うと消えるみたいです。」

「ふむ、その照準が気になるけど

それ以外は望遠機能のあるメガネ見たいだネ。

と、なると後はこのカードの絵にある葉加瀬の右手の事カ・・・」

「影の魔法を使った転移や収納の魔法があるがそれみたいな物か?

葉加瀬、何かに手を突っ込むイメージで右手を動かしてみろ。

引き出しでも水の中でも空間でもなんでもいいから、イメージしながらな。」

「はぁ・・・・じゃあとりあえずやってみます。」


葉加瀬が何度か右手を動かしているが

何回目か、急にに葉加瀬の右手が空間に沈み込むような感じで消えていった。


「わっ! なんですかこれ!?

ちゃんと感覚はあるのに、手が消えましたよ!」

「ハカセ、今何をイメージしながら動かしたネ?」

「は、はい。

今は倉庫や収納場所みたいな感じですか?

私が開発したものを収納してる倉庫があるんですけど

そこに手を突っ込む感じでやったらこうなりました。」

「何か掴めたりするのか?」

「いいえ、特に何も無いですね。」

「ふ~ん、収納場所だったら からっぽだから何も無いんじゃない?」

「ほんなら葉加瀬はん、このお茶菓子のクッキーをしまってみたらどうや?」

「いきなり食べ物カ?

まぁ、とりあ会えずハカセやってみるネ。」

「はぁ・・・・・ん、ダメみたいですね。

さっきのイメージの延長で、クッキーをしまうイメージでやっても

できないみたいですね。」


何回か葉加瀬は手を動かしているが、

さっきみたいに手が消えることはない。


「食べ物だからダメなんじゃないか?

おい、この空のカップはどうだ?」

「はい、やってみます。」


それからカップ、スプーン、お皿とテーブルにあるもので試してみるが

どれもダメなようで、手を変えたり色々やってみたが

うまくいかなかった。


「ふむ・・・何ならいいんだ?

手を突っ込んで何も掴めないということなら

葉加瀬の倉庫と繋がっているわけでもなさそうだし・・・」

「ふむ・・・ハカセこれはどうカ?

このケータイ電話とこっちのハカセが前私に作ってくれたペン。

両方順番に試してほしいネ。」

「はぁ・・・一応やってみますけど。」


一度も成功しないので、そもそも物を収納できるのか半信半疑な葉加瀬。

超の携帯を試したがうまくいかず、

諦めの様子でペンの方を試すと・・・


「「おっ!」」 「あっ!」 「入った・・・」

「あ・・・入りました! 入りましたよ!」

「ふむ・・・やはりそうカ。」

「どういう事だ超?」

「今のペンは葉加瀬が作った物。

今までは陶器や金属や食べ物で駄目だっタ。

次は電子部品が含まれた物だがこれも違ウ、

材質はあまり関係ないんじゃないかと思ったんだヨ。

そこで条件を変えてさっきのペン、

アレは以前ハカセが私に作ってくれた物、

ハカセの作品といえる物だネ。

つまり ここまでの条件から考えると、

ハカセのアーティファクトはハカセが作った物を収納できるんじゃないカナ?」

「ほう、おい葉加瀬、今度はさっきのペンを取り出してみろ。」

「はい・・・・・あ、あります!

手を突っ込んだらすぐ掴めました。」


葉加瀬が空間に手を突っ込んですぐに出すと

手にはさっきのペンが握られていた。


「へ~・・・じゃあ葉加瀬、この紙ナフキンを一回入れれるか試してみて。

その後その紙ナフキンで鶴かなんか折ってもう一度試してみて。」

「はい・・・・とこのままだとダメですね。

では、これで鶴を折って・・・・」

「これは意外な才能ネ、葉加瀬が折り紙を折れるなんテ。」

「いや、鶴くらいなら誰でも折れるでしょう?」

「そうなのカ? じゃあ今度教えてほしいネ。」

「いいですよ・・・・っと折れました。

では、早速。」


紙のナフキンで折った鶴はなかなか見事な出来だった、

その折り鶴は次の瞬間には葉加瀬の手によって

空間の中に収納されていった。


「お~ この程度の加工で葉加瀬の制作物として認識されるんだね。」

「この様子なラ、私とハカセとの合作でも大丈夫かもしれないネ。」

「・・・そうだ! おいラトナこっちに来い。」

「はい、エヴァ様。

何かごようでしょうか?」

「葉加瀬コイツだ! こいつで試してみろ。」

「イキナリ人体実験はちょっと酷いんやありまへんか?」

「馬鹿者、コイツが入れば大きさに制限はほぼないと考えれるだろう。

それに普通に出してしまえるんだから問題ないだろう。」

「それは面白そうですね!

ラトナが収納できるなら超さんとの合作でもいけるとも考えられますから

かなり有効になりますよ!

早速試してみましょう!」


葉加瀬も成功して法則が分かってきたことで

エンジンがかかってきたのか、知識欲に忠実になってきた。


「ハカセ、実験の前に少しお時間をいただけますか?」

「ん? 何? 別にいいけど・・・」


ラトナは私の前まで来ると、お辞儀をして話しだす。


「ソプラノ様、本日限りで私はお仕えすることができなくなるかも知れませんが

これも制作者からの指示、

誠に遺憾ではありますが万が一の時はピュラをよろしくお願いします。」

「ちょっ! ラトナ!?」 lll

「ピュラ、私に何かあったら貴女が一人でソプラノ様にお仕えするんですよ。

決してハカセを恨んだりしないように。」

「はい、ラトナ・・・・お元気で。」

「ちょっと貴女達! 縁起でもないこと言わないでください!」

「「・・・ちょっとしたジョークです。」」


「「「「「心臓に悪いわ!!」」」」」


「本当に・・・どこでこんな悪質な冗談を覚えてきたんだか・・・

そんな事言われたら私もやりにくくなりますよ。」


(・・・・でも、実験はやるんだ。)


「それじゃあ行きますよ。」

「どうぞ。」


葉加瀬はラトナの手を掴んで軽く引くようにすると

空間が波打ち飲み込まれるようにラトナの姿が消えて行く。


「おぉ~成功ネ! これでほぼ大きさは人形くらいまでは

問題ないということだネ。」

「やりましたね 超さん!」

「ふむ、これは茶々丸でも大丈夫ということになるな。」

「あ~、葉加瀬喜んでるとこ悪いけど、

何でもいいからすぐにラトナを出してあげてくれない?」

「せやで、はよう出してあげてーな。」

「そうですね、すぐに試してみます!」


心配そうに葉加瀬の様子を見つめる私と千草、

それに反してエヴァや葉加瀬、超は研究者の血が騒ぐのか

妙に嬉しそうなとこが気になった。


そんな心配をよそに、葉加瀬が手を突っ込むとラトナは

入った時の姿であっさりと出てきた。


「ラトナ大丈夫? なんとも異常はない?」

「はい、ソプラノ様。

多少時刻に誤差がありますが以上はありません。」

「ちょっと待つネ、時刻に誤差があるって どれくらいネ?」

「2分25秒ほどです。」

「その時間って・・・まさか、ラトナ向こうで何か見たカ?」

「向こうと申されましても、

ハカセに手を引かれて何かに飲み込まれたと思ったら

今のこの状態で、時計が遅れていたんですが。」

「・・・これは興味深いネ、つまりハカセのアーティファクトに収納されている間は

時間は止まってると言うことカ・・・・?」

「生物を入れておいたら冷蔵庫変わりになって便利ですなぁ。

葉加瀬はんにも料理を覚えて貰うとええかもしれまへん。」


家事を担当している千草から実に生活感あふれる提案が上がる。


「料理はともかク、これで茶々丸や双子達の装備の持ち運びで

困ることは無くなったネ!」

「ちょっと待って下さい、ラトナは歩けるからともかく

他の彼女達の装備なんて、私重くて持てませんよ。」

「・・・・・あ~、そう言えばそうだったネ。

葉加瀬筋力トレーニングでもするか?」

「・・・・遠慮しておきます。」 lll

「・・・ふむ、そう言えばさっき葉加瀬はメガネに照準のようなものが出たといったな?」

「はい、今も見ようと思えば見れるみたいですけど。」

「もしかしたら、その照準で狙った場所に収納した物を打ち出せるんじゃないか?

試しにさっき折った鶴を・・・・あの花瓶にでも撃ち出してみろ。」

「撃ち出すと行ってもどうするんですか?」

「そんなもの・・・・気分だ。

さっきの折り鶴を思い浮かべてメガネの照準で狙って・・・・あとは気分で。」

「なんという曖昧な・・・・・でも、興味深いのでやってみます。」

「興味深ければやるんやな・・・」


葉加瀬は花瓶に向かって立ち、

試行錯誤してるようだが、

しばらくすると葉加瀬の背後からさっきの折り鶴が花瓶に向かって・・・飛んでいった?


「おい、ちょっと待て! 何で只の折り鶴があんなふうに飛ぶんだ!非常識な!」

「完全に空力を無視した飛び方だったネ・・・

折り鶴が紙飛行機みたいに飛んでいったヨ。」

「私も知りませんよ~、鳥の鶴が飛ぶみたいに考えたらああなったんですから。」

「・・・・まぁ、飛び方はいいとして 「「「良くない!」」」 良くないとして

狙ったとこには飛んだの?」

「あ、それは大丈夫みたいです、現に花瓶に当たりましたし。」

「・・・・なんて非常識ナ、あんな空力を無視して飛ぶんだったら科学はいらないヨ。」

「魔法を使うあんさんが言うこっちゃないやろ・・・」

「じゃあさ、葉加瀬が銃弾を作ってそれをイメージして飛ばしたら

結構いい武器にもなるんじゃない?」

「・・・それは・・・・・・・実に面白いですねっ!!」


葉加瀬の眼の色が急に変わりだした。


(しまった! 余計なことを言ったかも・・・) lll


「なにか使いにくい倉庫替わりかと思ったら、意外に使い勝手のある物みたいだし

これで葉加瀬も自分の身くらいは守れそうだな。」

「そうですね、研究者の私にはすぐに仕舞えて取り出せるってだけで

十分ありがたいです。

・・・フフフ、しかもそれを撃ち出せるなんて。」

「・・・そ、そうか。」 lll


エヴァもようやく葉加瀬の変なスイッチが入った事に気がついたようだ。

しかも超が火に油を注ぎだす。


「後で私のB・C・T・Lでの技術を応用した銃弾の開発をしようヨ、葉加瀬。

単純に火薬を詰めてもいいし、発光弾として目くらましにしてもいいし

色々開発のしがいがあるヨ。

しかも射出装置がいらないから弾頭の大きさも規格も無視できるし、

葉加瀬の訓練次第で連射とかも出来るかも知れないヨ。」

「それは面白いですね! 是非とも研究しないと。」


なにやら物騒なことを話す超と葉加瀬。

あの二人のMAD科学者は兵器や火薬が大好きなんだろうか・・・?


そういえば葉加瀬の研究室はよく爆発してたっけ。


「・・・・アレは人間弾薬庫にでもなるつもりなのか?

だからカードの絵もあんな不気味な笑みを浮かべていたのか?

流石に私もついていけんぞ・・・」

「さぁ? 普通に料理でも覚えてもらえれば

旅先で いつでもあったかい料理を食べれるようになりそうやのに・・・」

「私は普通に倉庫か荷物運び用にでも使って欲しいんだけど、

あの様子だと どんなことになることやら・・・。」


お茶会の後、葉加瀬と超はすぐさま研究室に入っていき

その日は出てこなかった・・・・






夕方頃、

私はエヴァと庭でお茶を飲んでいたら千雨達から緊急の連絡が入ったので

私とエヴァ、二人で話を聞いてみることにした。


『マスター、ソプラノ様、状況に変化がありましたので連絡をいたしました。』

「ふむ、何があったんだ?

わざわざ連絡を入れてくるくらいだ、ぼーやが捕まりでもしたか?」

『まだそちらの方がマシかと思います。

まず一つ目ですが、発信機のバッチが見つかったのですが

着けていたと思われる朝倉さんが発見できませんでした。』

「ほう、アレは金具には気をつけたから

ちゃんと着けていればそうそう外れるものではないはずなんだが・・・」

『針の部分に衣類等の布が付着していなかったので

単純に付けずにポケットかカバンにでも入れていたのだと思われます。』

「まぁ、仕方ないんじゃない?

ちゃんと身につけるように説明はしたけど

それを無視したなら当人の責任だよ。

それに朝倉さんなら街にたどり着いたら

どうとでも生きていけそうな気がするけど。」

『ネギ先生達は心配していますが。

それと、二つ目ですが・・・』

「まだあるのか・・・それで、何だ?」

『はい、村上さんと思われる人が数人の女性と一緒に

奴隷商人らしき人達にグラニクスへ連れていかれたようです。

そのうちの一人は体調を崩していたと複数の目撃情報があります。』

「・・・はぁ~、何でそう厄介な方に行くかなー。」

『今千雨さんが すぐにでも向かおうとするネギ先生達を押さえていますが

私達はこの街でもう一度朝倉さんを捜索しながら旅の準備をし

完了次第グラニクスへ向かう予定です。』

「そうか、お前達はその予定通りに動け。

向こうに着いたらぼーやをラカンに会わせるのもわすれるなよ。」

『かしこまりました、マスター。』

「姉様の方でなにかあるか?」

「え? ・・・・そうだね、茶々丸達には特に無いよ。

大変だと思うけど頑張って、千雨にもそう伝えておいてね。」

『かしこまりました、それでは通信を切ります。』


茶々丸との通信が切れ、

私はエヴァの様子を伺うが 特に変わった様子はない。

村上さん達がここで発見されたことや、朝倉さんのバッチの件にしても

もう少しリアクションがあってもよさそうなものなんだが・・・


「・・・? 姉様どうかしたか?」

「ん? いや、何でも無いよ。

これからどうしようかなー と思って。」

「そうか? ・・・ならいいが。」

「それよりも村上さんと一緒にいた娘達はどうしようか?

グラニクスならすぐに転移できるから、

先手を打って確保できるけど。」

「・・・・そうだな、とりあえず確認だけしにいくか。

あまりぼーや達に関わるのも嫌だが、

村上や一緒にいた者が訓練を受けていない者達なら

分かっていてそのまま放置するのも気が引ける。」

「そう? じゃあとりあえず私達でグラニクスに向かおうか。」

「わかった。

では、着替えてくるから玄関で落ち合おう。」

「りょーかい、じゃあまたね。」


私は一度エヴァと別れ外出用の服に着替え、

エヴァと二人でグラニクスに向かった。




(それにしても、エヴァが村上さん達のことをここまで気にするとは、

こっちのエヴァはかなりやさしい娘に育ってくれた・・・



だけど、本当にそれだけだろうか?

何か引っかかるものがあるんだけど・・・・まぁ、今はあの娘達と

完全なる世界、それにこの世界の事に集中するか、

事が終われば時間はいくらでもあるから

エヴァとはその後にでもゆっくり話せばいいし。)

  1. 2012/03/22(木) 02:25:28|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  056



side 葉加瀬


新オスティア クルト別邸 夜




アレから数日が立った・・・・


結局 超さんに散々お膳立てしてもらいながら

あの後ソプラノさんとお茶をしただけで、

何もできずに帰ってきてしまったのだ。


「あ~~、私は何をやってるんだろう・・・

あれだけ超さんにお膳立てしてもらったのに、

いざ ソプラノさんの前に出たら何も言えなくなっちゃったよ~。」 lll


私はこの家の主のクルトさんに用意してもらった

個室に備え付けられたベットの上を転がりまわっている。


「科学に魂を売って、実験ではどんな危険物も平気で扱えるのに

ちょっとその・・・皮膚接触と言うか、

一時的粘膜接触をする程度のことでこの様。

・・・・・・・・・はぅ。」 //


ソプラノさんと口付けをする想像をしただけで

顔が火照ってくる・・・どうも、この行為は私にはかなり難易度が高いようだ。




「「・・・セ、ハカセ、大丈夫ですか?」」

「へ・・・・? うわっ!?

あ、貴女達何時からいたの!?」

「「先程ドアをノックしましたが返事がなく、

中から若干異常な声が聞こえたもので葉加瀬の安全の確認のため

2分16秒ほど前から室内に侵入しました。」」


そんな前から部屋にいたなんて・・・全く気がつかなかった。


「そ、そう・・・別に異常はないから、大丈夫だよ。」 //

「「そうですか。

それでは超鈴音からの伝言を、お伝えします。」」

「え? 超さんから? 何かあったのかな・・・・」


「「ハカセのヘタレ。」」


「ぶふぅっ~!!」

「「以上です。」」

「そんな事のために貴女達はきたのっ!!」

「「いえ、本題はこの後です。

超鈴音の指示でハカセとソプラノ様との関係を進展させるお手伝いを

するように言い付かっています。」」

「ラトナとピュラ・・・貴女達が?」

「「はい。」」


・・・・正直この手の話題を扱うには

この娘達にはまだ少し早いんじゃないだろうか?


・・・いや、逆に今のこの娘達ならデータと計算で思考される部分が多いから

客観的な意見を聞けていいのかも?


「そ、それじゃあ少し手伝ってもらおうかな?」

「「はい、お任せください。

それではハカセ、参りましょうか。」」


二人はそれぞれ私の腕を組み、

私をどこかに連れていこうとする・・・まさか、

このままソプラノさんのとこに連れていくつもりか!?


「ちょ、ちょっと待って!

貴女達、私をどこに連れていくつもりなの?」

「「まずは浴室にハカセを連れていき、身体を洗浄する予定です。」」

「え?・・・私そんなに臭う?

徹夜で作業とか無い限り、ちゃんと毎日お風呂には入ってるけど・・・」

「「性交渉の前には女性は身体を洗浄し、

清潔にしたほうが男性は喜ぶとのデータがあります」」

「へ・・・・ ち、ちょっと待ちなさい!

貴女達 私に何をさせるつもりなのよ!!」 //

「ハカセとソプラノ様との男女間の関係を進展させるため

お二人には性交渉をしていただこうかと思っていますが?」」

「どう考えたらそんなに一気に話が飛ぶの!」 //

「「ハカセの法的な年齢では結婚は無理なので、

婚約、もしくは恋人関係になっていただくため、手っ取り早く性交渉をしてもらい、

それを口実にソプラノ様に責任を取っていただくのが

一番最短で お二人の関係を進める事が出来る方法だと思いますが、何か?

・・・・避妊具を使用していただくので、

妊娠にご心配はしていただかなくて結構です。」」

「OK、わかったわ。

貴女達にはこの件で手伝ってもらわなくて結構です。」 lll


客観的に考えるとか以前に、

この娘達には人間社会の倫理観を学んでもらう必要がある。

これは今後の課題ね・・・


「「しかし、私達は超鈴音に指示されています。

ハカセが抵抗した場合、多少強引にしても良いと許可をいただいています。」」

「まって! 超はこの事を知ってるの!?」 lll

「「いいえ、方法については私達に一任されました。」」

「じゃあ、まず超にこの方法でいいか聞いてきなさい!」 #

「「方法は私達に一任されてますので、この方法を実行します。」」


言うことを言い終わるとラトナとピュラの二人は

問答無用で私の両腕を拘束したまま、廊下を引きずっていく。


「ちょ、まって! いやぁ~!! 誰かぁ、助けて!!」 //


私を引きずって二人は進んでいく・・・が

進行方向に丁度千草さんがいるのを視認できたので

急いで千草さんに助けを求めることにした。


「ち、千草さん 助けてぇ!!」

「・・・ん? なんや葉加瀬はんに双子やないか、どないしたん?」

「とにかく、この娘達を止めてください!」

「「私達は超鈴音に指示に従っているだけです。」」

「まぁ、とにかく話を聞かせてぇな。」

「「はい、実は・・・」」


双子が真面目な顔をして説明をする。


数日前の私の不甲斐ない話から始まり、

それを知った超さんがラトナとピュラに私の手伝いをするように指示したこと。

その後彼女達の独特の思考で発案した、

酷く倫理的に問題のある計画を説明する。


千草さんは特に表情を変えずに双子の話を聞いている。


「ほんならウチの旦さんに葉加瀬はんを抱かせようとした言う事やな。」

「「表現方法が若干異なりますが、概ねその通りです。」」

「ふ~ん・・・まぁ、確かに手っ取り早いかも知れへんな。

旦さんも葉加瀬はんも奥手みたいやし、

手っ取り早く関係を進めるにはいいかも知れへん・・・。」

「ちょっと! 千草さん止めてくださいよ!」 lll

「「それでは私達はハカセを洗浄しますので、これで失礼いたします。」」

「あ~、ちょっと待ちいや、まだ話は終わってへんで。」

「「何か問題があるでしょうか?」」

「確かに関係を進めるだけなら その方法で進むこともあるかも知れへんけど

その後二人が円滑な関係を続けられるかは分からへんやろ?」

「「その後の関係については特に指示を受けていませんので。」」

「せやったら、二人共考えてみなはれ。

無理やり二人に関係を持たせたら旦さんと葉加瀬はんは

その後気まずくなると思わへんか?」

「「・・・そういうものなのですか?」」

「そういうもんや、特に女の子の初めては大事な事や、

それを娘のような立場のあんたら二人とは言え、

強制されて関係を持たされた、なんてことになったらトラウマになりかねまへんで?

そもそも旦さんが嫌言ったらどないします?

それを聞かされた葉加瀬はんは、

自分が拒絶されたと思って傷つきますやろ?

ラトナとピュラの二人かて、旦さんと葉加瀬はんが仲良うしてほしいやろ?」

「「はい・・・確かにその通りです。」」


この娘達はこんな方法を使うと言いながらも

私とソプラノさんに仲良くして欲しいと思っていたのか・・・

本当にこの娘達にはまだまだ経験が足りてないようだ。


だが、私達に仲良くしてもらいたいと言うのは

それはそれでこの娘達が成長しているということだから

そこ だけ は喜んでもいいのかも知れない。


「せやったらこの方法は止めて、

葉加瀬はんも納得出来る方法を考えましょか?」

「「はい、わかりました。」」


流石千草さん、言い聞かせるように二人を諭して

穏便に済ませてくれた。

こう言うのを大人の女と言うのだろうか?


「あ、ありがとうございます千草さん!

おかげで (私の貞操) が助かりました。」

「どういたしまして・・・・ほんで葉加瀬はん?」

「な、なんですか?」

「旦さんと口付けでで仮契約しますの?」

「いや、それは超さんが言い出しただけで、私としては・・・その・・・」 //

「ふ~ん・・・してもええとは思ってるけど、

きっかけが掴めへん、そこまで急ぐことでもない、言うところやろか?」

「あぅ・・・」 //

「「・・・私達には、よく分かりません。」」

「二人共、その辺は今後の勉強やな。

丁度いい見本が目の前におるんやからしっかり観察するとええよ。」

「「はい。

しっかりと観察し、録画して勉強したいと思います。」」

「何言ってるんです、やめてくださいよ!」 //


この人は私を助けるつもりがあるのか、それとも単にからかっているのか・・・


「少しくらいからかうのは堪忍してや。

ウチかて旦さんの唇が奪われるかどうか何や、

本音言うたら少しおもろないところもあるんやで?」

「あ・・・その、すいません。」

「謝らんでもええよ、別に怒ってへんから。

ただ少し嫉妬してるだけやからね。」

「その・・・千草さんはいいんですか?

私がソプラノと仮契約というか・・・そのき、キスしても・・・」 //

「ウチは旦さんがなにしようが ウチを捨てへんでくれたらそれでええんや。

・・・まぁ、女としてはおもろないけどな。」

「・・・私には少し理解できません。」

「葉加瀬はんには葉加瀬はんの想い方があるように

ウチにはウチの想い方があるから、そこは別に理解出来んでもええと思うよ。」

「はい・・・。」

「まぁ、今は葉加瀬はんのことや。

と、言うてもぶっちゃけると旦さんにお願いすればええだけなんやけどな。」

「そ、それが・・・その、いざ 言うとなるとなかなか・・・」

「葉加瀬はんの年頃やと

そういうことに抵抗があるのもしょうがないのかも知れへんけど、

あんまり行為自体にくくって考えへんほうがええで。

それよりも どうして旦さんと仮契約したいのか、

それを考えればええと思うよ。」

「・・・どうして仮契約したいか・・・ですか?」

「「超鈴音はハカセに自分の身を守る手段を持つためにも

ソプラノ様と仮契約してアーティファクトを手にしたほうがいい、

と言う方針だそうです。」」

「それもひとつの考え方やな、でもそれやったら別に口付けせんでもええやん。

他の方法でもええのに、葉加瀬はんは口付けの方がええんやろ?」

「・・・・」


確かに 単純にアーティファクトを手に入れたいだけなら

別に他の方法でも良い・・・でも私はひとつの方法に括って考えている。


どうしてか・・・

超さんや皆に差をつけられるのが悔しい? 仮契約の証として?

差をつけられて悔しいのも、証としても根本にあるのは、

ソプラノさんが好きだから・・・


「・・・・・」 ///

「・・・答えは出てるみたいやね。

ほんならウチが少し手を貸しましょか。」


千草さんは彼女のアーティファクトである殺生石を出す・・・

・・・何故私に力を貸すのにあの石が必要なのだろうか?


「葉加瀬はんには今から呪いをかけます。」

「・・・は?」


千草さんが私に呪いをかける?

しかも あのアーティファクトはエヴァンジェリンさんでさえ

恐れるほどの効果を発揮する物だ、それを使ってまで私にかける呪い?


私が思考の海に浸っている間に、

千草さんは呪符を使い私に呪いを掛けていく。


「おふださんおふださん、ウチの願いを聞いておくれやす。」

「ま、まってください千草さん!」


千草さんの持っていた呪符が燃え尽き、

それと同時に一瞬私の身体に軽い痺れが流れる。


「ふぅ、無事葉加瀬はんに呪いが掛けられましたえ。」

「・・・本気だったんですか、

そ、それで・・・どんな内容の呪いを私に掛けたんですか?」 lll

「内容は・・・」

「内容は・・・?」

「今日中に旦さんに口付けしないと今後一生、

旦さんに会えなくなる呪いです♪」

「なぁっ!?」 lll


今日中にソプラノさんにキスしないと 2度と会えなくなる?

そんな馬鹿な呪い・・・・・不可能・・・と言い切れ無い・・・

エヴァンジェリンさんが恐れたあの石を使ってまでかけた呪いなら

もしかしたら本当に・・・


「千草さん! な、なんてことをしてくれたんですか!!」 lll

「言い出す勇気がないんやったら、

言い出さざるをえない状況に追い込んだらええと思って。」

「それにしてもこんな方法を使わなくても!」

「「ハカセ、本日中ということだと後3時間もありませんが?」」

「なっ!? もうそんな時間なんですか!?」

「葉加瀬はん、旦さんやったら庭の苗木のとこに居ましたえ♪」

「くっ! ・・・・千草さん! 後で話がありますから!!」

「「ハカセ、正確には後 2時間47分34秒しかありませんが?」」

「あ~、こんなことしてる場合じゃない!」 lll


私は庭にいるというソプラノさんの元へと駆け出した。






side 超


「・・・・・と まぁ、こんな感じでよかったんやろか?」

「上出来だヨ♪ 流石千草さん、頼りになるヨ。

二人も 今日はお疲れだったネ。」

「「いえ、これもハカセとソプラノ様のためですから。」」


私は認識阻害魔法を使い廊下の角からハカセ達の様子を見ていたが

千草さんも流石だったが、思いのほか双子の演技がすごく

ハカセは完全に騙されたようだ。


私が逆の立場だったとしても、双子のあの様子では信じてしまうだろう。


「しかし千草さん、あの呪いの時、本当に魔力反応があったけど

ハカセに何かしたのカ?」

「ちょっと気分が高揚する、軽めの戦意高揚の術を掛けただけです。」

「戦意高揚ネ・・・今のハカセには丁度いいのかもネ。」

「女の子としての戦いやからね~。」

「フフッ、それじゃあハカセの成功を祝って、祝杯でも上げようカ。」

「もう成功の祝杯ですか、少し気が早いんちゃいます?」

「そこは成功を願うのもかけてるからネ。」

「ほな、ウチもお付き合いしましょか、

今夜は一人寝で寂しい夜になりそうやし。」

「それは悪いことをしたネ、お詫びに取っておきをだすヨ。」

「それは楽しみや♪」

「「では、私達はおつまみを作ります。」」

「ありがとうネ。」






side ソプラノ




「ふむふむ、もう少し土に栄養が欲しいと。」


私は世界樹を介して苗木の育成に今何が必要なのかを聞いている。

土に栄養が欲しいか・・・やはり新オスティアは空中に浮いている陸地だけあって

地上よりも土の栄養価が低いのか?

気温は調整しているから問題ないか。


そんな事を考えながら苗木の様子を確認していると

廊下の方から葉加瀬が血相を変えて私の所へ走って着た。


「そ、ソプラノさん! お願いがあるんですが!」 lll

「ち、ちょっと葉加瀬落ち着いて。」


葉加瀬は私の直ぐ目の前に来ると

私の肩を両手で掴み、息がかかるくらいの距離で騒ぎ出した。


「これが落ち着いてられますか、

と、とにかく時間がないので要点だけ言いますが・・・」

「・・・要点とは?」

「わ、私と今すぐ・・・き、キ、キスしてください!」 ///

「・・・・・・・は?」

「訳は後で説明しますから!

あぁ、もう2時間半くらいしか時間がない!」 lll

「・・・いや、まずは落ち着いて深呼吸してから訳を話してみなよ。

まさか説明に2時間以上かかる話でもないでしょ?」

「た、確かにそうでしたね!

説明自体は数分で終わるので聞いてください、実は・・・」


葉加瀬から話を聞いたが・・・超もラトナとピュラも、

オマケに千草まで何やってんの・・・・


葉加瀬と私? の応援するのはいいけど

もう少し方法があるでしょうに。


「え~っと、要は千草に今日中に葉加瀬が私とキスしないと

二度と私に会えなくなる呪いを掛けたので

急いで私とキスしたいと。」

「そ、そうです・・・」 ///

「・・・ちょっと待ってね、数秒で終わるから。」

「? はい。」


私は葉加瀬に何か魔力の反応がないか調べてみる。

魔法が使えない私でも、千草が本当にそんなすごい呪いを掛けたなら

魔力反応くらいあるはずだし、それくらいなら私でも感知できるはずだ。


しかし調べてみてもそんな様子は全くない・・・と言うことは・・・


「あのね 葉加瀬。」

「はい。」 //

「葉加瀬にはそんな呪い掛かってないよ。」

「・・・・・はい?」

「だから、葉加瀬に呪いなんか掛かってないよ。」

「・・・え、でも千草さんが・・・」

「千草が冗談でも葉加瀬にそんな呪い掛けるわけ無いじゃない、

大方 そう言えば葉加瀬が私のところに来て

仮契約なりキスなりせがむだろうと思ったんでしょ。

それに あの石だって、

千草がよっぽど嫌うか恨んでるか、

それとも何ならかの負の感情を抱いてる人以外には

大した効果は出ないんだから。」

「え、でもエヴァンジェリンさんは・・・」

「エヴァはあれだよ、・・・自分で言うのも恥ずかしいけど

私との関係で千草にとっては最大のライバル・・・みたいなとこがあるから

それでエヴァには効果が強く出るんじゃない?」

「はぁ・・・じゃあ、私は今日中にソプラノさんとキスしなくても・・・」 //

「・・・・・・♪ いや! 万が一といこともあるかも・・・

それに葉加瀬にもお願いされたし、

私も葉加瀬とシたいな・・・キス。」 //

「・・・ひぇっ!?」 //


葉加瀬が私の目の前でびっくりして硬直している間に

彼女の腰に手を回して抱き寄せ、

葉加瀬が椅子に座っている私を見下ろす形になる。


「ちょ、ソプラノさん・・・冗談・・・ですよね?」 //

「私は本気だけど?

葉加瀬はさっき本気私にお願いしに来てくれたんじゃないの?

私と二度と会えなくなるのが嫌だから、

あんなに急いできてくれたんでしょ?」

「そ、それはそうなんですけど・・・」 //

「葉加瀬がどうしてもしたくない って言うんだったら

私を突き飛ばしてでも戻ってくれてもいいよ。

でも、私とキスしたいって思ってるのなら、

このまま葉加瀬からシテ欲しいな♪」

「あ、あぅぅ・・・」 ///


葉加瀬は真っ赤になって私の腕の中で狼狽えている。

私は葉加瀬が本気で拒絶しない限り開放するつもりはない。


「せっかく超やラトナやピュラ、千草が作ってくれたこの機会

葉加瀬は無駄にしてもいいのかな~?」

「うぅ・・・・あ、あのせめてソプラノさんからシテくれませんか?」 //

「だ~め♪ 葉加瀬が最初に言い出したんだから葉加瀬からシテよ。

あ、超が持ってた簡易で仮契約の魔法陣を作れるあの球

持ってるなら使ってもいいよ。」

「うぅぅ・・・・・何でこんなことに・・・」 ///


葉加瀬はゆっくりと右手を白衣のポケットの中に突っ込み

何かを握りしめている、恐らく超が渡した仮契約の球だろう。


私達はしばらくそのままでいたが、

やがて葉加瀬が観念したのかポケットから手を出す。

その手にはやはり超の仮契約の球が握られている。


「あの・・・目をつぶってくれませんか?」 //

「ん、OK~・・・これでいい?」


私は目をつぶり顔を葉加瀬の方に向ける。


数十秒ほど立った時、足元に何かが落ちる音がして

私の顔に葉加瀬の両手が添えられる。


手が添えられてから徐々に私の顔の前に

何かが近づいてくる感じがして、鼻先が触れるかどうかの時・・・


「葉加瀬・・・好きだよ。」 //

「っ!? ・・・・私もですよ。」 //






私達の足元の魔法陣が光り輝き、一枚のカードが舞い降りた。








その頃、食堂では超とラトナ、ピュラ、千草がプチ宴会を開いていたが

そこに騒ぎ声を聞きつけたエヴァがやってきた。


「ん? 貴様ら何をやって・・・

おい、超 お前まで酒を飲んでいるのか?

珍しいこともあるな。」

「あ、エヴァンジェリンか、エヴァもこっちに来て一緒に飲むといいヨ。」

「せやで、エヴァはんも一緒に飲んでき~な。」

「飲むのはいいが・・・妙にテンションが高いな、

なにか良い事でもあったのか?」

「良い事といえばあったような無かったようナ?」

「確かに、ええ事なんやけど 複雑な気分でもありますな~。」

「何だ、ワケがわからんぞ。

おい、双子、コイツらに何かあったのか?」

「「はい、今回は葉加瀬さんとソプラノ様が仮契約をなさったお祝いで

アルコールを飲んでおられます。」」

「・・・・おい、ちょっと待て。

何で姉様と葉加瀬が急にそんな事になるんだ?」

「「私達と超鈴音、千草さんで葉加瀬さんをけしかけました。」」

「おぉい!! 貴様ら何をしてくれたんだ!!」 #


「「うるさい(ヨ)!!」」


「・・・お、おおぅ。」 lll

「ほら、エヴァンジェリンも飲んでいくネ!

飲まないとやってられないヨ。」

「せやせや、ほらエヴァはん ここに座ってまずは一杯。」

「あ、あぁ・・・」


結局エヴァは二人に気圧され、なし崩し的にプチ宴会に参加。

エヴァ自身も日頃の鬱憤が溜まっていたのか・・・


この日のプチ宴会は翌朝まで続き、

クルト邸に貯蔵してある飲料用のアルコール類はこの日、 すべて消えた。

  1. 2012/03/22(木) 02:25:06|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  055



新オスティア クルト邸




アリアドネーの魔法学園に夕映を預けることができた私達は、

一度オスティアに戻り、超達による捜索の状況を確認していた。


「それじゃあ、ネギ先生の幼なじみのアーニャちゃん以外は

全員の大まかな位置は把握できたんだね?」

「アーニャさんも場所は把握できてるんだけど、ちょっと厄介な場所でネ。」

「場所は分かるの?」

「・・・旧オスティア周辺ネ。」

「あ~・・・と、なるとマズイね。

完全なる世界の連中に攫われた可能性が高い・・・・ん?

待てよ、逆に考えたら魔物か何かに襲われたんじゃなければ

彼女が居る所が奴らの本拠地になるのか・・・」

「発信機は主に振動での発電を利用していますので、

反応がこのまま7日くらいで消えたら彼女の生死はかなり危険です、

ただし反応が消えなかったら彼女は囚われたか

まだ生きてる可能性が高くなります。」

「了解、じゃあ彼女の反応は逐一監視しておいてね。

それと、本屋ちゃんの様子はどう?」

「彼女の反応は転移後しばらくして 発見された位置から移動してるヨ。

迷わず近隣の町の方に移動しているようだかラ

誰かに保護されたと見ていいと思うヨ。」

「そっか・・・じゃあ夕映のこともあるし、

エヴァ~一応確認しに行く?」

「ふむ、そうだな。

確認だけして売られるとかじゃない限りは放っておくか。

奴も図書館島探検部だったし、

見に行った訓練でもそれなりの危機回避能力は見せていたから

逃げに徹すれば早々やられることもあるまい。」

「・・・・そだね、じゃあ見に行きますか。」

「それじゃあ彼女の反応が向かっている街に場所を地図にマーキングしておくヨ。」


本屋ちゃんの居る所はもうすぐ陽が沈む時間だと思うので

安否確認するにしても、保護するにしても都合がいいから

時間を見てエヴァと向かうことにした。




とある町の宿屋の一室


私とエヴァが別の町に転移後この街に来るまで

急いで飛んで数時間ほど掛かった。


既に深夜といえる時間に差し掛かるので

宿屋の周辺も静まり返り、近くの酒場から聞こえる声も

それほど大きくはない。


そんな夜の闇の中、私とエヴァは本屋ちゃんの反応がある部屋に忍び込む。




『深夜に女の子の部屋に忍びこむのもなかなかオツなものだね、エヴァ。』

『・・・何を言ってるんだ? 色々と大丈夫か?』

『エヴァだって昔はやってたじゃない、こんなこと。』

『失礼な事を言うな! 私は血を吸うために仕方なくやってただけだ。』

『忍びこむという意味では、やってることは同じじゃない。

・・・お? 本屋ちゃん発見~。』

『まったく・・・・取り合えず見た感じ派手な外傷はないようだな。』

『・・・どうする? パクっとやっとく?』

『やらん! 』 「おい、起きろ宮崎!」


私がエヴァをからかったせいで機嫌が悪いエヴァが

本屋ちゃんの寝ているベットを蹴る。


「・・・ん・・・起きる・・・起きるからゆえ~・・・・・あれ?

エヴァンジェリンさん?」

「起きたか宮崎、貴様 今日何があったか覚えているか?」

「え? え~っと・・・・そ、そうだ! ネギ先生 ゆえ!!

・・・あれ? 何でエヴァンジェリンさんがここに?」

「寝ぼけてるのか? ・・・・全く。

ゲートポートで転送させられた後のことを覚えているのか?」

「まぁ、待ってよエヴァ、本屋ちゃんも少し落ち着いて。」


本屋ちゃんは寝ぼけているのか、

少し落ち着かせてから話しを聞くことにした。




「・・・ふむ、どこかの遺跡だかに飛ばされて

たまたまそこを調査していた冒険者の一団に拾われて

同行を願い出た、これでいいのか?」

「はい・・・というか、何でエヴァンジェリンさんとソプラノさんが

こっちの世界に居るんですか?」

「私達のことはどうでもいい。

貴様の無事が確認できた以上もう用はない、

あとは好きにするが良い。」

「ゴメンネ、本屋ちゃん。

エヴァは少し機嫌が悪いみたいで・・・」

「誰のせいだ!」

「・・・はぁ。」


私達がいきなり現れて 質問攻めにしたせいで

本屋ちゃんの思考が少し着いてきてないようだが、

彼女の無事は確認できたので、私達はこのまま帰ることにする。


冷たいとは思うが、

彼女の場合 原作での重要な立ち位置を占めるので

私達がここであまり干渉するのは良くないと思うし。


「それじゃあ、本屋ちゃんの無事も確認できたから私達は次に行くね。」

「・・・つ、次って! 他の人達は無事なんですか?」

「とりあえず、千雨、茶々丸と夕映は無事だよ。

夕映には直接会って話したし。」

「そうですか・・・」


とりあえず親友の無事が確認できてうれしそうだが、

他のメンバーがまだということで、素直に喜べないようだ。


「私達はこれで帰るけど

本屋ちゃんは今まで訓練したことを思い出しながら気をつけてね。」

「あの・・・私は一緒に行けないんですか?」

「甘ったれるな、貴様とてこういう事があると承知で

訓練をしてぼーやに付いてきたんだろう?

だったら自力で何とかするんだな。」


あんな事件があり、みんなと離れ離れになって寂しかっただろう。

私達と会えたがイキナリ置いて行かれるでは

彼女も納得はいかないだろうが・・・それよりも、エヴァの反応も違和感がある。

今のエヴァなら夕映の所に連れて行く、と 言い出してもおかしくないのだが・・・


まぁ、今はエヴァを説得しなくて済むからいいとするか。


「ゴメンネ本屋ちゃん、私達にも色々事情があって連れてはいけないんだ。

皆の居場所は渡したバッチで確認して、こうやって見て回ってるから。

とりあえずは、自分の身を守りながら

グラニクスか新オスティアと言う場所を目標にして

何かあったら自分で判断して行動してね。

そんなに急がなくていいから、

ゆっくり慎重に 訓練したことを思い出して頑張ってね。

それにココからが本屋ちゃんを置いていく最も大きい理由なんだけど

本屋ちゃん達以外に巻き込まれた5人がいるでしょう?

彼女達は発振器も持ってないし訓練も何もしてない素人だから

早く見つけてあげないといけないんだ。

だから本屋ちゃんにも移動しながら彼女達を探して欲しいんだよ。」

「わ、わかりました、皆に合うことができたら

必ず私が無事に連れていきます!

・・・だから、他の皆のこと、よろしくお願いします。」

「まぁ、他の奴らのことは私達や坊やに任せて

貴様はまず自分の心配しろ。

ほら、この指輪とナイフをやるから自分の身は自分で守れよ。」


エヴァはそう言うと指輪と鞘に収まったナイフを本屋ちゃんの方に放り投げる。


「これは・・・・?」

「指輪の方は魔法触媒だ、杖の代わりだ。

あとナイフは火の魔法がかけてあるから

ライター替わりや身を守るくらいの役には立つだろう。

・・・後で返せよ。」

「あ・・・ありがとうございます!」


これはアレだろうか?

エヴァなりの激励と、また会おうということか?


「ふん、では行くぞ、姉様。」 //

「またね、本屋ちゃん。」


私達は窓から外に出て、転移のため街の外に向かう。


「それにしても エヴァはきついこと言う割には

要所要所でしっかりハートを掴みに来るね。」

「訳のわからんことを言うな、

私はアイツになにかあると夕映に影響があるから 保険 をかけたまでだ。」

「ふ~ん、あれが 保険 ね・・・

少し大げさだけど、そういうことにしておこうか。」

「・・・・・っち。」 //




その後町の外の人目につかないところで転移し

私達は新オスティアへ帰った。




帰った私達は、クルトの勧めで、

ずっと調査をしてくれていた超達と

魔法球から出てきた千草達を呼び、皆で食事を取りながら、

お互いの情報を交換し、今後の対応を考える。


「夕映はんや千雨はん達も無事でよかったですな~。」

「そうだね、まさかあのタイミングでアーウェルンクス達とやり合うとは

流石に予想もできなかったけど、みんな無事で何よりだよ。」

「しかし当面の問題は、発信機の反応がある人達より、

発信機を持ってない5人のことですが、

彼女達をどうやって捜すかですが・・・」

「アリアドネーとグラニクス周辺に飛ばされたなら、

夕映とラカンさんがいるから多少はマシなんだけど、

それ以外の所だと正直どうしようもないんだよね。

個人的に賞金でも掛けて捜索するっていう手もあるけど。」

「クルトにゲートポート破壊事件の重要参考人として

手配してもらえばいいんじゃないか?」

「アレは向こうが罪を擦り付けてきた時の案だったけど・・・

そっちの方が手っ取り早いかも知れないね。」

「こういう人探しは個人の力より組織の力のほうが役に立つからネ。

正直私達が動くより、クルトサンに頼んでおいたほうが

確率的には上だと思うヨ。」

「そのへんはしょうがないか。」

「それより、ソプラノとエヴァンジェリンには数日後に少し力を貸してもらえないカナ?」

「ん? 内容にもよるが、何をやるんだ?」

「まさか使うとは思ってなかったんだけど

茶々丸用の武装で、衛星軌道上に打ち上げて

使う兵器があるんだけど、それの打ち上げと初期起動魔力の件で

二人の力を借りたくてネ。」

「・・・そんな物騒な物を持ってきてたの。」 lll


それってアレですか?

某ドー●ハンマー的な・・・


「いや、私も当初の私の計画で

どうしても武力が必要な時に限定的に使うかな~位のつもりで用意してたんだガ

対軍装備が欲しいっていってたから使ってみようかなト。」

「どういう武器か聞いてもいいカナ?」 lll

「興味があるのカ?

細かい説明は省くけど、衛星軌道上に打ち上げて太陽光や

魔力をエネルギー原にしてるんだけど、

地上で対象にレーザーで照射して、

その目標に向けて協力なレーザーが打ち出されるんだヨ。」


やっぱり・・・原作ではネギ先生と茶々丸の仮契約でできた

アーティファクトだと思ったけど、超がここにいるおかげで

今の茶々丸にも使えるのか。


「ちなみに茶々丸やラトナ、ピュラ、私が使えるネ。」


原作より質が悪くなっている・・・・


「問題は連射が効かないという事と、

私達の誰か一人しか一度に使えないということだネ。」

「・・・・ん? 太陽光はともかく、魔力はどこから吸収してるの?」

「魔力自体は初回起動時に貯めておいた魔力を使うんだけど

基本的には太陽光から発電した電気を使うから

魔力自体はそれほど必要ないヨ。

一応簡易型の魔力炉を積んでるから、よっぽど連射しない限り大丈夫ネ。

それの起動時の魔力をソプラノにお願いしたいんだけど。」

「その魔力ってさ、これで代用できる。」


私は普段から着けてる世界樹の樹液から作った指輪を見せる。


「それなら全然問題無いけヨ。

むしろそれを使えば魔力面ではほとんどの問題が解決されるネ。」

「この間の学園祭の時結晶化した奴、

あの後魔力を満たすのに幾つか使ったけど数個程余ってるんだ、

1個衛生兵器に使ってみたらどうなる?」

「特に一発辺りの威力が変わるということはないけど

長期間運用が可能になると思うネ。

もう少し研究すれば、レーザーのタイプを

拡散型とか連射型に出来たりするかも知れないけど、

研究には時間的に数カ月はかかると思うヨ。」

「別荘使って数カ月?」

「使わずに通ヶ月ネ。」


超と私はお互いの目を見つめ合い、ニヤリと笑う。


千草とエヴァは我関せずの構えで、

チャチャゼロは刃物じゃないので関心の無い様子、

ラトナとピュラはマイペースで給仕を行っている。


「・・・・まさか、ソプラノさんに超さん・・・改造するつもりですか?

ただでさえそんなデタラメな兵器を。」 lll

「葉加瀬・・・君は科学者としてスペックアップ出来る物を

目の前にしてやらずにおけるの?」

「ハカセ・・・私と共に科学に魂を売り渡したハカセなら 分かってくれるよネ?」

「・・・・・・はぁ・・・分かりましたよ、私も協力すればいいんでしょう。」


こうして二一三〇式 超包子衛生支援システム 「空とび猫」 は

「空とび猫(改)」 へと進化することとなる。


後日 葉加瀬がちゃっかり自分にも使えるように改造していたのは

MAD科学者としては譲れない一線だったんだろうか・・・・




その後も今後の対応について話し合い、

植樹を開始するため しばらくはオスティアの近くから

動かないほうがいい私は、ここで植樹の作業。


超達は衛星兵器の改造を追加し、引き続き作業をし

千草も呪符の制作、完了後は家事に戻る。


エヴァとチャチャゼロは今は特にやることがないので

何かあったらすぐ動けるように待機。


クラスメイトの捜索は、クルトと千雨、茶々丸、夕映に任せることになった。






その日は話し合いが終わった後で各自就寝。


翌日、千雨達と連絡を取り、

その後どうなったのか聞くことにした。


『よう、先輩。 そっちはどうだった?』

「こっちは夕映に会ってきたよ、結構元気そうだった。」

『え? 会ってきただけかよ?         ガッ』

「発信機のない五人がいるからね、

一応各地で捜索係りを置いたほうがいいと思って

街で待機しながら探してもらうことにしたんだ。」

『へ~よくアイツが納得したな。

宮埼辺りを探しに行くとか言うかと思ったけど。     ドカッ』

「そのへんはなんとか納得してもらったよ。

その話の関係で本屋ちゃんの無事を確認することになってね、

本屋ちゃんにも会いに行ったけど、元気そうだった。」

『会ったのかよ・・・』

「・・・あのさ、なんか後ろから聞こえてくるけど そっちは何やってるの?」

『あぁ・・・アノ音か・・・

実は私達が最初に発見したのが いきなりネギ先生だったんだけど

見つけた時には気を失っててな。

ほっとくわけにもいかないから看病してたんだけど

どうも体内で魔力が暴走してるらしくてな、

起きたら適当に魔法ぶっぱなして放出させようかと

茶々丸と話してたんだけど・・・』

「それがどうしてそんな騒がしいことになるの?」

『いや、私達の移動した時の・・・匂い? かな

それを追って犬神が後から来たんだけど、      ゴッ

丁度 犬神が来る前にネギ先生が起きて早々落ち込み初めて、

どうしたものかと思ってたら、

イキナリやってきた犬神がネギ先生に喧嘩を売りだして

このザマだよ・・・・     ドォォンッ』


聞こえてくる爆発音はかなりの音だが・・・大丈夫なのか? lll


「・・・そっちは大変みたいだね。」

『まぁ、丁度いいから私達も好きにやらせてるんだけどな。

これが終わったら三人目の確認に行くよ。』

「とりあえず、三人目確認してグラニクスでラカンさんに預けるまでは

大変だと思うけど ネギ先生達引っ張っていってよ。

預けたら二人には他の皆を確認しに行ってもらうから。

『マジかよ・・・先輩達は何するんだ?』

「私達は色々準備したりね、超達もしばらくは研究で缶詰状態だし。」

『はぁ~・・・しょうがないか、

そもそもこっちに来るのを止められなかったのが問題だし

他の奴をほうっておくのも気が引けるしな。

ん? 先生達も終わったみたいだから

二人の簡単な治療をしたらすぐに三人目の所に行くよ。』

「りょーかい、じゃあ頑張ってね。

何か問題があったらすぐに連絡するんだよ。

茶々丸も困ったらすぐに連絡するんだよ。」

『はいはい、それじゃあな。』

『了解しました、ソプラノ様。

それでは失礼します。』






茶々丸との通信が切れ、私は苗木の世話に戻る。


苗木の方は特に問題ないようで

ここまで育ててくれた村の人達にはいくら感謝しても足りないだろう。

帰ったら一度皆に温泉旅行でもプレゼントしようかと思う。



しばらく苗木の近くで魔力の調整をしながらお茶をしていると

休憩中なのか何か用事なのか・・・超が私の所へやってきた。


「やぁ、ソプラノ、そっちは順調カナ?」

「こっちは順調だよ、ここまで育ててくれた村の皆には感謝だね。

そっちはどう?」

「こっちも作業自体は問題ないネ、

例の作業も もう少しで量産体制に入れるし

空とび猫も調整が少し難しいが

まぁ、なんとかなると思うヨ。」

「そっか、じゃあ超は休憩?」

「いや、ソプラノに用事があってきたネ。

作業自体は言った通り問題ないんだけど、

人員に多少問題があってネ。

それを何とかしてもらおうと思って相談に来たネ。」

「人員? って言うと葉加瀬しかいないか・・・

葉加瀬に何かあったの?」


私は考えてみるが、葉加瀬の様子に特に変わったところはない・・・はず。


「問題というのは、葉加瀬とソプラノの関係についてだヨ。

葉加瀬もアレで奥手なところがあるから

彼女から何か行動を起こすということは考えにくくてネ。」

「・・・・私から何か行動しろと?」

「察しが良くて助かるヨ。」

「私としてはそれほど焦る必要があるとも思えないんだけど?」

「ソプラノの時間間隔で話をしていたら葉加瀬はおばあちゃんになっちゃうヨ。」

「そこまで酷くはないと思うんだけど・・・

彼女も・・・別荘時間合わせてもまだ十分若いでしょう?

そんなに焦ることもないと思うけどな。」

「若い時は若い時なりの経験をしておくべきだと思わないカ?

私は少なくともそう思うヨ。」

「ふむ、超の言うことも一理あるけど・・・まぁ、いいか。

ここでいくら考えてもしょうがないし、一度葉加瀬とゆっくり話してみるよ。」

「そうしてあげてほしいネ、

できたら仮契約をしてくれると私としても安心出来るネ。」

「・・・これから起こることで?」

「そう、私達は身を守る方法があるけど、ハカセには自身には何も無いネ。

ラトナとピュラがいるけど それでも一人になった時に

何かアルとナイとでは大違いだからネ。」

「う~ん、仮契約の方法自体ではその考え方は賛成出来るんだけど

・・・超は自分と同じ方法でやれ、と思ってるんでしょう?」

「それはお二人に任せるヨ。」

「その辺も含めて葉加瀬とは話してみるよ。」

「よろしく頼んだヨ♪

それでは私は甘いものでも食べてくるネ。」

「ん、じゃ~ね~。」






side 超


「さて、これであの二人が仮契約を結ぶなり

チューするなりしてくれればハカセとも対等になるからネ。

私が親友として手を貸すのはここまで、ここからは女の勝負だよ。


・・・ハカセ。」

「っ!?」


廊下の角を見ながらハカセの名を呼ぶ、

するとそこからハカセが申し訳なさそうな顔で出てくる。


「・・・・気が ついていたんですか?」

「私はこれでも少しは武道をかじっているし それなりに実戦も経験してる身ネ。

ハカセみたいな素人の気配も読めないようじゃ訓練しなおしだヨ。」

「・・・全く・・・もぅ。」

「ちゃんと私が渡したあの球は持っているカ?」

「・・・持ってますよぅ。」 //

「じゃあ、後は頑張るとよろしイ。

今夜はお祝いで私が美味しい料理を用意しておくネ。」

「よ、余計なプレッシャーはかけなくていいんです!!」 //

「アハハハ、じゃあ今日の所は邪魔者は去るとするヨ、

でも、明日からはこうは行かないからネ。」


後はハカセに任せて私は食堂の向かった。




side 葉加瀬


「本当にもう・・・余計な気ばっかり効かせて。」 //


私は白衣のポケットに入っている超さんから貰った

簡易型の仮契約の魔法陣を展開できるボールを握り締め、

想い人の元へと向かう・・・・

  1. 2012/03/22(木) 02:24:40|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  054



side 千雨


魔法世界のとあるジャングル。




「なぁ茶々丸、そろそろココがどの辺か分かったのか?」

「はい、以前訪れたことのあるグラニクスと言う街の北東の位置になります。

後、少し近くに2つ、もう少し離れて1つの発信機の反応があります。」

「ふ~ん、グラニクスというとあれか、前に先輩と行ったとこだな。

少し近くにはラカンとか言うおっさんもいたっけ。」

「どうされますか?

一度マスターに連絡を取ってから近くの二人に合流、

その後もう一人に合流して近くの街に向かうのがいいと思いますが?」

「連絡って・・・エヴァ達は向こうの世界だろ?

そんなトコと連絡取れるのか?」

「マスターから万が一の時は まず連絡がとれるか試せ、

と言う指示を受けてますので。」

「まぁ、いいか、それくらいなら直ぐだろうし。」

「はい。では通信をしてみます。」


茶々丸が通信を試している間に

私は預かった装備からサバイバル用の道具を幾つか出して

移動の準備をする。


今はまだ日が沈む前なので、

せめて一番近い発信機の所は確認しておきたい。


「千雨さん、マスター達と連絡が取れました。」

「・・・・ちょっと待て、お前の通信機ってそんなに高性能なのか?」

「・・・通常の物よりは遥かに高性能です。」 #


(え? そこ怒るとこか・・・

自分のスペックを疑われた事に腹が立ったのか?)


「マスター達が向こうの世界に居れば流石に無理ですが、

今皆さんはコチラに来ているそうです。」

「へ~、昨日魔法世界に行くとは言ったけど、

もうこっちに着てたのか、流石だな。」




side ソプラノ




さっき茶々丸から連絡があり、大体の報告を受けたので

超と葉加瀬に発信機を持ってる皆の場所を特定してもらう作業を頼む、

千草はなぜかチャチャゼロを連れて魔法球で呪いの呪符作成をしている。

私とエヴァで茶々丸と通信をしている。


『エヴァー聞こえてるか?』

「あぁ、聞こえているぞ。

貴様達二人は一応無傷のようだな。」

『こっちは大丈夫だ、夕映だけとははぐれてしまったけどな・・・』

「まぁ、夕映の方はこっちでも今超達が発信機から捜索している。」

『悪い・・・私達が付いていたのに。』

「まぁ、そこは後できっちり修行のやり直しをしてやる、

とりあえず貴様達は近くの2人の反応を確認しろ。」

『・・・わかった。

その後はどうする?』

「ふむ・・・近くの街で待機するか捜索か・・・・どうする姉様?」

「それじゃあ、途中の街を捜索しつつ

グラニクスにでも向かってもらおうか?

ゲートに来なかったなら、あそこにラカンさんが居ると思うから

二人には他の皆を捜索してもらうって感じでどう?」

「ふむ、面倒ごとは奴に任せるか、そもそもアイツが本来の目付役だからな。

しかし・・・そうだな、変更だ。

とりあえず近くの3人の無事の確認して、

危機的状況でなかったらグラニクスの場所だけ教えて

自分でこさせろ、罰ゲームだ。

後はラカンの家に行き、奴にすべて押し付けてこい。

ただし三人の内誰かがぼーやだった時は

引きずってでもグラニクスのラカンに会わせてこい。

他のガキを捜すにしても何をするにも

奴と一度会わせておけば後はなんとかするだろう・・・

聞いてたか? 千雨。」

『あぁ、大丈夫だ。

しかし罰ゲームかよ・・・まぁ、あのメンバーだったら大丈夫か。

じゃあ、私達はとりあえずその方向で動くよ。

今日中に確認したいからすぐに移動を開始する。』

「了解~、二人共無理しないでね。

あと、そこの生水は飲まないように。」

『・・・それはもういいよ。

じゃあな、先輩、エヴァ。』

『マスターそれでは失礼します.』

「うむ。」


通信が切れ、私達は超達の方の作業の進捗を確認する。


「どう? 発信源から誰がどこに居るか特定できそう?」

「まだ、全員じゃないけどある程度は特定できつつあるヨ。

ちなみに夕映さんはアリアドネーに居るようだネ。

座標では街の中から反応があるかラ。」

「そっか、それじゃあエヴァ、そこまで転移できる?」

「あそこなら大丈夫だ。 マーカーがあるからな。」

「じゃあ超達は作業を続けてて、私とエヴァで夕映に会ってくるから。」

「会ってくる・・・?

回収しないのカ? 」

「うん、街に居るならしばらく街で発信機を持ってない5人を

探してもらおうと思って、街に来るかも知れないし。」

「そういう事カ。」

「そうですね、各地の大きめの街には

誰か配置しておいたほうがいいかも知れませんね。」

「姉様、時間が惜しいからさっさと行くぞ。」

「・・・エヴァも弟子が心配みたいだから行ってくるね。

ラトナ、ピュラ二人をお願いね。」

「「かしこまりました。」」


そうして超から携帯型の受信機を受け取り、外への移動中。


「そうだ、出る前に少しクルトと会って行こうよ、

捜索に関して彼に少し頼んでいった方がいいし。」

「ふむ、ならば早くいくぞ。」


クルトの執務室に着き、私達はノックして入室。


「どうしたんですか、お二人共?

コチラは少し立て込んでいるのですが・・・」


クルトは何人かに同時に指示を出しながら

たくさんの書類に囲まれている。


「その立て込んでいることについてだよ、

各地のゲートポート連続破壊事件でしょ?」

「流石に耳が早いですね・・・

では、早速どういった内容か聞きたいのですが。」

「まず犯人は完全なる世界、アーウェルンクスと長身と背の低い魔法使いが二人に

女性の剣士、これは京都の件以来行方不明の月詠ちゃんだろうね。」

「ふむ、彼らが動き出しましたか・・・」

「知ってるかも知れないけど、その時にネギ先生達も巻き込まれてね、

アーウェルンクス達と鉢合わせして戦闘、

その後転移魔法で魔法世界の各地に飛ばされたんだよ。

その飛ばされた中に私達の仲間もいてね、その事で相談に来たんだ。」

「その事件の証拠は何かありますか?」

「茶々丸から通信で電子的な映像を送ってもらうことが出来るよ、

茶々丸と千雨は既に連絡が取れてるからこの二人は問題ない。

夕映もこれから会いに行くから問題ないと思う。」

「それならばどういう相談ですか?

特に貴女が動くようなことはないと思いますが。」

ネギ先生達がね・・・発信機をつけてある人達は問題ないんだけど

勝手についてきた5人がいてその娘達も一所に転移させられちゃってるんだよ。」

「ふむ・・・その娘達を含めて彼らを捜索して欲しいと?」

「それもなんだけど、アーウェルンクスが手を出してきた場合・・・

例えばネギ先生に罪を被せるとかね。」

「・・・そうですね、丁度その時に彼らがゲートにいたのなら

彼らに罪をかぶせて隠れ蓑にするのはいい手かも知れませんね。」

「その場合彼らは賞金首になると思うんだけど

クルトの手が届く範囲では なるべく穏便になるようお願いしようと思って。」

「わかりました、私としても彼になにかあるとマズイですし

オスティア領内と・・・MM領内では彼らに罪が掛かった場合

重要参考人として手配します。

その際 生きたまま怪我をさせずに捕らえるように厳命しておきます。

そうすれば向こうからオスティアかMM領内に

保護を求めて来るかも知れませんしね。」

「MMの方は動かせるの?」

「えぇ、膿はこの程度なら問題ないくらい出てますし

彼らにしてもネギ君を失うわけにはいかないでしょう。

今回の事件とあわせて この機会に一気に膿を出し切ってしまいますよ。」

「ありがとうね、あとこれからアリアドネーに行くんだけど

向こうで通用する身分証みたいなものない?」

「すぐには難しいですね、私は向こうの人達には警戒されてますから。

元老院時代にかなり派手に動きましたからね。」

「そっか~、じゃあしょうがないね。」

「姉様、話が終わったなら急いで向こうに行くぞ。」

「了解、じゃあ、クルトよろしくね。」

「わかりました。 映像データの方宜しくお願いしますね。

流石にそれがないと動きようがありませんから。」

「了解~。」




こうして、クルトに捜索をお願いし、

私とエヴァは魔法学術都市、アリアドネーへ向けて移動した。






side 夕映


アリアドネー ある宿屋。




「・・・・全く参ったですよ。」 lll


今私の目の前には、ベットで眠っている獣人だと思われる少女が居る。


そもそも何でこうなったのかは少し前に遡るが、


白髪の少年達の転移魔法で千雨さん達とはぐれて飛ばされた私は

この街の道の真ん中に転移させられたんですが

転移後に、急に横から魔力反応と拘束て接近する物体があったので

反射的に蹴り飛ばしてしまったんですが・・・


「まさか、エヴァンジェリンさんの修行の成果がここまであったとは・・・」


エヴァンジェリンさんの修行 (虐待) によって

反射的に自分に接近するものを蹴り飛ばす癖というか、

防衛行動がついてしまった・・・


(そもそも あの悪魔人形が私の死角からばかり攻撃してくるのが悪いんですよ!)


私が蹴り飛ばしてしまった少女は、一向に起きる気配がない。

一応アーティファクトで擦り傷等は治療してあるのだが・・・


そんな時、急に部屋のドアがノックされた。


『すいませーん、ここに綾瀬さん居ますか?』

「・・・・は?」


この街で私の名前を知ってる人なんか居ないはず・・・


(まさかこの声っ!?)


私は勢い良くドアを開け、誰が来たのか急いで確認する。


「そ、ソプラノですか!?」






side ソプラノ




「・・・うわっと!」


ドアがいきなり開けられ夕映が飛び出てくる。


「・・・おい、夕映。

誰が訪ねてきたのかわからないのに いきなりドアを開ける奴があるか。」

「ソプラノにエヴァンジェリンさん・・・え? なんでこっちに?」


まぁまぁ、とりあえず中で話そうよ。


私達は部屋の中に入り、ベットで横になっている少女を確認したが

眠っているようなので、一応認識阻害をエヴァがかけてから

お互いの状況を確認し合った。




「それでは千雨さんや茶々丸さんは無事なんですね?」

「そうだよ、二人共夕映だけが別に飛ばされちゃったから気にしてたよ。」

「お二人には悪いことをしたです・・・

私がスライム娘達をしまうのに手間取ったばかりに。」

「まぁ、そこは後で再訓練ということだ。

それにしてもそこのガキ・・・・

見た感じ着ている服はここの魔法学校の制服だな。」

「そうなんですか?

まぁ、どこかの学校の生徒だとは思ってましたが・・・」


獣人の少女は疲れていたのか、いまだに気持よさそうに寝ている。


「ふむ・・・丁度いいな。

おい 夕映、貴様しばらくこのガキと同じ学校に通え。」

「・・・は? 何言ってるんですか?

私は今すぐのどかを探しに・・・」

「まぁ、聞け。

宮崎や他のメンバーは今超や千雨達が捜している。

しかし貴様も知っての通り今回、

発信機を持ってない5人が巻き込まれて転移させられた。」

「・・・はい。」

「発信機を持っててそれなりに訓練を受けた宮崎や他の連中はともかく

この4人はできるだけ早急に探す必要がある、分かるな?」

「はい。」

「そこでお前はここの魔法学園に通い、この街を中心に捜索するんだ。

無事ならまず間違いなく街に避難しようとするだろう、

発見したらお前が保護するんだ。

宮崎や他のメンバーは私達の方で探しておく。」

「・・・・・はい。」


自分で本屋ちゃんを探しに行けないのが悔しいのか、

夕映は声のトーンも下がり俯いている。


「夕映、本屋ちゃん達は私達で捜すから、

この街の周辺は夕映が探してあげて。

・・・・それに ここの学校ならウチではあまり勉強できない

回復や防御の魔法も勉強できるから、ね?」

「まぁ、後で貴様がここで学んだ成果を私に見せることができたら

追加の修行は少し減らしてやろう。」

「・・・結局なくなりはしないんですね。

わかりました、私はここの街を中心に捜索をするです。」


それからしばらく、渡した装備内容を説明したり、

地図を出し 街の地形を確認、お互いの連絡方法等を確認していると

眠っていた獣人の少女が目を覚ました。


「・・・・ぅ・・・? あれ? 私は・・・え? ここどこっ!?」


獣人の少女は飛び起きて周りを確認し、私達と目が合う。


「あの・・・あなた達だれですか?」

「ふむ、私達はMMから着た旅の者で、コチラの方に仕える者だ。」


エヴァが躊躇なく嘘を吐く、

自分達は夕映に仕える使用人だという設定のようだ。


「そうなんですよ、コチラの方は、ユエ様とおっしゃいまして

本日はコチラの魔法学校に入学の手続きのために参ったんですが、

何があったのか分かりませんが、

貴女が道の真中で倒れていまして、

外傷がないようでしたのでこの宿屋にお連れして

貴女の目が覚めるのを待っていた次第です。」

「え? えぇっ!?」

「ほら、ユエお嬢様、はしたないぞ。」

「そうですよ、ユエお嬢様。」


私とエヴァは逃亡生活でこの手の嘘をつくのは慣れているが

イキナリ作り話が展開されたことで夕映は混乱している。


「あ、そうなんですか。

なんか、お世話になったみたいで・・・あ、私コレット・ファランドールと言います!」

「これはご丁寧に、私は風香と申します。」

「私は史伽だ。」

「・・・はぁ!?」

「お嬢様はしたないですよ。

申し訳ありませんがお嬢様は故あって家名は名乗られないのですが、

MMである地位の方、現在は新オスティアで地位のある職についておられる方の

血縁ということだけ理解していただければいいと思います。」

「はぁ・・・そんな方なんですか・・・」


この間クルトには先手を打たれておもしろくなかったので、

ここで軽く復讐しておく。


「貴女の着ている制服を見る限り、魔法学校の生徒さんですよね?

よろしければ学園への案内をお願いできないでしょうか?」

「あ、はい。 私で良ければ!」




こうして私達4人は彼女の案内で魔法学校へ向かう、

道中 彼女が辺に冷静になり、夕映に蹴飛ばされたことを思い出さないように、

次から次へと質問や会話を繰り返し、なるべく急いで学校に向かう。



この学校の長、ここでは騎士団長も兼ねて総長と言うらしいが

クルトの名前を使って面会の許可を取り、彼女の部屋に案内してもらう。


こういう時に彼の名前はほんとうに役にたつ。




「「「「失礼します。」」」」

「ようこそ、アリアドネーへ。

私がここ責任者をやっているセラスです。

あなた達がこの学園に入学希望をしているという娘達かしら?」

「いいえ、入学させていただきたいのはコチラのユエ様だけです。

私達はユエ様の使用人です。」

「そうなの?

・・・しかし、見た感じ彼女は入学の必要があるとは見えませんね。」


セラスさんは私達を軽い探査魔法で調べているようだが

私達3人には並の探査魔法は効かない。


「どういう事ですか総長?」

「セラス様、ユエ様はある方面に特化して勉強なされたので

バランスが良くないのです。

そこでこの学校で治療や防御の分野で

勉強させていただきたいと思い伺った次第です。」

「そう・・・この学園では学ぶ意欲のあるものは

どのような人でも入学できますが・・・ユエさん、

彼女の身分を証明する物は何かありますか?」

「それはコチラで大丈夫だと思います。」


私が前に出てセラスさんの机に夕映がMMでつかった

武器の所有許可証を見せる。


この場合は、他国なのでMM所有許可は関係ないが

身分証くらいにはなるし、彼女ならばこれで通用すると思う。


「・・・へぇ、こんな物を持ってるなんてね。

しかし、こんな物を出されてただの入学許可って言うのは

少し腑に落ちないわね。」

「詳しくは申せませんが ユエ様に入学許可と滞在許可をいただきたいのです。

この学園や国に害意を持ってないということの証明のために

あえてこの書類見せ、貴女に許可をいただきに参りました。」

「ふ~ん・・・彼女をここに入学させて何をするつもりなのか聞いてもいいかしら?」


コレットさんに此処から先を聞かせるのは少々マズイか・・・


「コレットさんに退出してもらってもいいでしょうか?」

「構わないわよ。

コレットさん、少し席を外して貰える?」

「はい、総長。 それでは部屋の外で待っています。」


コレットさんに席を外してもらい話しの続きに入る。


「目的の一つは彼女が治療や防御の魔法を学びたいということ、

もう一つはただの人探しです。」

「その捜している人は犯罪者か何かかしら?」

「そうですね、魔法も使えないただの一般人ですが、

一応不法入国と言うことになっていますね。

ご存知かも知れませんが、先日のMMでのゲートポート破壊事件の際に

テロリストの転移魔法で散り散りに飛ばされてしまいまして、

彼女達がこの街、学校に避難してきたときに保護するため

ユエ様に滞在していただき、彼女達を保護できた時は

この学園に一時入学と言う手続きをとって欲しいのです。」

「そういう事なら 申し訳ないけどお断りさせて貰うことになるわね。

この学校を利用するようなことを許すわけにはいかないので。」


流石にこの頼み形では入学はできないか・・・だが

この名を聞いたら恐らく考えが変わるだろう。


「そうですか、でもそのテロリストや被害にあった人間の名前を聞いたら

考えが変わると思いますが・・・お聞きになりますか?」

「一応聞かせてもらおうかしら。」

「犯行を行なったテロリストは 完全なる世界、

転移魔法の被害にあった中で貴女が気になるのは、

ネギ・スプリングフィールド、彼でしょうか?」

「・・・そんなバカな・・・彼は旧世界で教師をしているはず。

それにその組織は・・・」

「丁度事件の日時に その彼が教え子を伴って魔法世界を見学に来ていたのです、

彼女、ユエ様もその教え子の一人です。

そして不法入国扱いの5人は彼に内緒でゲートまで着いてきたせいで

コチラの世界に来てしまった生徒達です。」

「・・・・なぜ、わざわざその情報を私に教えたの?」

「それはあなた方にも警戒しておいてほしいからです。」

「その情報の信憑性は?」

「それくらいはご自分でどうぞ。

旧世界、麻帆良学園の学園長か、ジャック・ラカンさんに聞けば

ネギ君の事だけはすぐ分かりますよ。

オスティア総督でもいいですけど・・・貴女は彼を信用できないですかね?」

「・・・・・わかりました、確認が取れるまでは仮入学で彼女を預かり

確認が取れ次第本入学、関係者がこの街に来たときは保護します。

一応オスティア総督にも聞いてみます。」

「彼に話を聞く時は私達の事を出してもらえれば

ゲートポート破壊事件の真犯人についても情報をくれるかも知れませんよ?

貸しを作る形になるでしょうが。」

「・・・さっきからMMの書類やオスティア総督の名が出てくるけど

貴女達 彼と知り合いなの?」

「一応知り合いになりますね、貴女からしたら他国の政治家、

ましてやかなりの辣腕で、強行的な手法も平気で使う彼を

信用できないのは仕方ない部分もあるかと思いますが、

なぜ彼があんな手法を取って急ぐように活動していたのか

その内分かると思います。

きっと その時になったら彼の評価が一転しますよ。」

「・・・だから今回は貸しを作っても真犯人を聞いておけ・・・と?」

「そのへんは政治的な判断なのでお任せします。

それではユエ様の入学手続きの方お願いします。

できたらさっきの彼女、コレットさんの親戚とかユエ様の名前を

なるべく隠す方向で書類の手続きの方お願いします。」

「わかったわ、コレットさんが了承したら彼女の親戚として、

ダメなら私の遠縁の者として扱っておくわ。」

「ありがとうございます。

ユエ様もそれでよろしいでしょうか?」

「・・・いいですけど、その喋り方は似合わないのでやめて欲しいです。」


夕映には従者風は不評だったようだ・・・

エヴァは大喜びなのに。




「セラスと言ったな、一つ聞きたいことがある。」

「・・・どうぞ。」

「お前はこの世界が後何年持つと思う?」

「・・・・・・」

「質問の意図がいまいち解らないですが、

・・・数十年やそこらではこの国家体制は崩壊しないのではないかしら?」

「そうか・・・ならばいいんだ。」




この後 部屋の外で待っていたコレットさんを中に呼んで

話をして、ユエは彼女の親戚として学校に通うことになった。








夕映を学校に置いていき、

私とエヴァはオスティアの拠点に戻るために

周囲の目につかない場所に移動する途中・・・




「・・・姉様は時々虚しくならないか?」

「ん? 何が?」

「この世界を守ろうとしても真実を知るのはクルトの一派や超達だけ、

奴らはああやって生きてはいるが、

この魔法世界の魔力が尽きるか鍵の魔法で一瞬の内に消える。

自由意志を持ってはいるように見えるが、ある意味作られた存在だ・・・

それを守ること虚しくなることはないか?」

「ん~私はそう言うのはないな。

この世界や彼らを守ることは私の平穏を守ることに繋がるし、ほら・・・」


私はエヴァと手を繋ぐ。


「こうやってこの世界の人とも触れ合えるし、理解し合える。

この世界が遠い昔に誰かに作られたものだとしても

大した問題じゃ無いんじゃない?

エヴァだってチャチャゼロや茶々丸、ラトナにピュラを助けるためなら

大抵の無茶はするでしょう?

それとも彼女達は作られた存在だから、

壊れてもまた代わりを作ればいいとか思ってる?」

「・・・・ッフフ、そうだったな。

姉様は・・・いや、私もアイツらをただの人形や機械だとは思ってなかったな。

「千雨や千草や夕映、超に葉加瀬、家に来る彼女達は皆そうだよ。」

「そうだな・・・、全く・・・家のバカ供は・・・。

スマン、変なことを聞いた。」



「・・・ねぇ、エヴァ。」

「何だ姉様。」

「魔法世界に来る少し前くらいから・・・

エヴァの様子が少しおかしい気がするんだけど、何かあったの?」

「・・・いや、何も無いぞ。

少なくともここ数年・・・

いや、世界樹の地に来てから特には何も無い。」

「そう・・・ならいいけど・・・・・・」

  1. 2012/03/22(木) 02:24:16|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  053




ネギ先生達と千雨達がイギリスに出発したが、

その日の昼に千草と学園内を散歩していると

どうもいつもと様子がおかしい・・・というか、

中等部の女子寮近辺がいつもより静かだ。


超包子でお茶のついでに葉加瀬に話を聞いたところ、

委員長を筆頭に何人かイギリスについていったと言う話だった。


「・・・・何を考えているのか、こんなことなら委員長を巻き込んで

スポンサーになってもらえば千雨達の旅費 (おみやげ代) を

補填できたかも知れないね。」

「そうですな~、それにしても最近の中学生は剛毅やね。

ほとんど思いつきでクラスメイト連れ立って海外旅行やなんて。」

「・・・委員長は規格外なんだよ。」

「わ、私の研究費もネギ先生が関係するといえば

委員長がスポンサーになってくれますかね?」

「帰ってきたら聞いてみれば?

っていうか、葉加瀬 研究費足りないの?」

「・・はい、超さんの計画に参加していた時は

超さんが出していてくれたんですが、

これからは関係ない部分では部活の経費か自費なので

少しきつくなるんですよね~。」

「そうなんだ。

じゃあ、私の注文する物とか請け負ってくれたら

研究費少し出してあげるよ。」

「本当ですか!? 是非やらせてください!」

「・・・旦さん、葉加瀬はんに何作らせるつもりなんや?」

「べ、別に変な物作らせようとしてるわけじゃないよ。

ちょっと最近私に対するエヴァの態度に横暴な面が目立つから嫌がらせで、

妙に心をささくれだてる表情と電子音声でしゃべるAI搭載の

エヴァの生首人形を作ってもらって、

エヴァの寝室に仕込もうかと思っただけだよ。」

「・・・・そういう事するから、

エヴァはんの態度が悪くなるんとちゃいますか?」

「AI搭載の心理兵器ですか?

実に興味深いですね! 早速開発に入りたいと思いますっ!!」

「葉加瀬はん・・・・。」 lll


葉加瀬はMADモードに入って脳内で人形のプログラムを考えているのだろう。


千草も諦めた様な表情で葉加瀬を見つめるだけで

それ以上何も言うことはなかった。




3人+スライム娘達のいない家は少し静かになったが

それでも超と葉加瀬、それに五月さんが夕食を作りに来てくれたりで

私達は楽しい夕食時を過ごしていた。


飛行機の乗換の時に茶々丸から連絡があったが

特に問題ないようなので、その日は私達もそのまま就寝した。




翌日もいつも通り平穏にエヴァの相手をして過ごし

夕方に茶々丸から連絡をもらったが、

向こうでやはり委員長達と遭遇したらしく、

ネギ先生の故郷まで着いてきたが特に問題は無いということだった。


今日は超達は来なかったが 私達は夕食を済ませ就寝。


寝室で寝ていた私とエヴァは早朝 ラトナとピュラに起こされることになった。




『先輩・・・マズイことになった。』

「どうしたの千雨、委員長達に魔法でもバレた?」

『そっちのほうがどれだけましか・・・いや、マシじゃないがこっちも十分マズイ、

・・・明日の朝、魔法世界に行くことになっちまった。』


千雨の話を聞いたエヴァと千草はやっぱりか、

という感じで諦めの表情だ。


「・・・はぁ~、どういう経緯でそうなったの?」

『ネギ先生の故郷で向こうの魔法学校の校長に会ったまでは良かったんだ。

向こうの校長も魔法世界に行く話は避けてくれたみたいだったしな。』

「じゃあ、なんでそこから魔法世界に行くってことになったの?」

『向こうの地下室でネギ先生の故郷の人達が石化されてる実物を

皆が見ちまったんだよ。

ネギ先生の幼なじみが神楽坂や宮崎達を連れてな・・・』

「朝倉さん達は?」

『アイツらは実物は見なかったんだが、

様子のおかしい神楽坂達から話を聞いてな、

そこからだ、朝倉と早乙女が口火を切ってネギ先生の父親の情報や

石化の解除方法の情報が魔法世界に無いか? って話になって

ゲートが近くにあるなら調べに行こう、とか言い出してな。』

「ふむ、ぼーや達はどうした?」

『ネギ先生と神楽坂は最初は反対してたんだよ。

だけど、本屋や近衛と桜咲が石化した人達を見たせいで

朝倉達の意見に乗ってな、綾瀬も強く反対できなかったみたいだったから

私が反対しては見たんだが、無理だった。

遠まわしに非難までされたよ。』

「そう・・・お疲れだったね千雨。」

『まぁ、あいつらの気持ちも理解はできるからその件はいいんだけど、

ネギ先生も本当は行きたいんだろうけど、教師という立場もあるし

向こうの世界の危険性は学園長からしっかり聞かされてるのもあって

賛成とは最後まで言わなかったんだが、

向こうの校長が妙に気を効かせてくれたせいで

ゲートの出口の都市から出ない、

引率についる魔法使いの指示に従う。

と 言う条件で魔法世界を実際に体験し都市で情報収集をする、

って感じの妥協案になっちまって・・・』

「・・・まぁ、しょうがないよ、

千雨はよくやってくれたみたいだし。」

『・・・あの、ソプラノ?

すいませんです、私も冷静に考えれば反対できたんですが

あの石化した人達を見てしまったせいで

どうしても強く反対できなくて。』

「いいよ夕映、気にしないで。」

「おい、茶々丸聞いているか?」

『はい、マスター。』

「二人も聞いておけ。

いいか、向こうに行ってもし最悪の事態になった時はわかってるな?

お前達3人は絶対帰ってくるんだぞ。」


(・・・やはり 以前からこの件に関してのエヴァの態度は腑に落ちないな・・・)


『了解しました、マスター。』

『・・・・わかったです。』

『ああ、分かってる、そのための装備も預かってるしな。』

「あなた達3人のMMでの武器の携帯許可証が装備品の中に入ってるから

それを向こうで提示しなさい。

クルトに用意してもらったものだから問題なく持ち込めるはずだよ。」

『了解。

流石に向こうに行って暴走するようなら、力ずくでも止めてやるよ。』

「ん、じゃあ皆頑張ってね。」

『あぁ、先輩達もこんな時間に急に連絡して悪かったな。

おやすみ。』

『おやすみです。』

『おやすみなさい。』




「・・・・おやすみやあらへんがな。

こっちはもう朝や・・・少し早過ぎるけどな。」


『ご、ごめん・・・千草さん。』




それから私達は少し早い朝食をとり、

超達が起きるであろう時間に超と葉加瀬を家に呼んだ。


「さて、悪い方の予定通りネギ先生達が魔法世界に行く事になりましたよ っと。」

「あ~、やっぱりそうなるのカ。」

「マズイんじゃないですか?」

「まぁ、面白くはならんな。」

「・・・こっちは朝から叩き起されて最悪や。」


千草はまだ機嫌が悪い様で

皆が私に 「どうにかしろ!」 という視線を送ってくる。


「・・・あ、あの千草?」 lll

「何ですの?」

「ち、千草の怒った顔もかわいいよね。」


千草以外の皆は 「お前は 何を言ってるんだ?」 という表情で私を睨みつける。


「・・・・」

「・・・千草?」

「・・・・もぅ、いややわぁ 旦さん♪」 //


(((え? 今のでいいの?)))


言ってみた私も 自分でかなりやっちまった感が強いと思ったが、

どうやら正解だったようで、

この後少し話しただけで千草の機嫌は治ってしまった。


「そ、それでこれからどうするネ?」

「あ、あぁ・・・とりあえずお前達二人には

持ち出せる研究器具をすべて別荘に放り込んでもらって

城の部分だけ持って私達も先行して魔法世界に行こうと思う。」

「了解ネ。 でもこの件があったから最近はほとんど別荘で研究していたネ、

着替を少し用意するくらいですぐにでも出発出来るヨ。」

「私は少し荷物があるので・・・ラトナとピュラの二人を借りていいですか?

重い物もあるので。」

「ん、わかった、ふたりともお願い出来る?」

「「了解しました、ソプラノ様。」」

「じゃあ、私達は・・・エヴァ、村の方に行って苗木を数本持ってこようか?

丁度いいから少し先行して植えてデータを取って行かない?」

「ふむ、わかった。

問題は無いと思うが、早く植えて損をすることはないからな。」

「超の方も例のヤツ 丁度いいから向こうで実験して

うまく行くようなら先行して設置していこうか。」

「了解ネ、向こうで実験できるなら予定より早く実働に移せると思うヨ。

コチラも同じく早ければ早いだけいいからネ。」

「千草の準備の方は大丈夫?」

「こっちも大丈夫やで、方陣と呪符に時間がかかるけど

それも向こうでも出来る作業やしな。」

「よし。

それじゃあ 皆そういう事で準備に入ってね~。」




こうして私達はネギ先生達に先行して魔法世界に入ることとなった。




「所で向こうの拠点はどうするのカ?」

「私達の心強い宿屋さんに頼むつもり。

丁度オスティアの総督になってるっていう話だしね♪」

「確かに、アイツは頼りになるな。」

「? まぁ、二人がそう言うなら信用するネ。」




その頃、オスティアのある執務室では・・・


「・・・なにやら嫌な予感がしますね・・・以前この感覚があった時は

彼女に酷い目に合わされましたが、今度は何を押し付けられるやら・・・。」 lll


クルトは手元のベルを鳴らし秘書官を呼ぶ。


「お呼びでしょうか? 総督。」

「今日これから私を訪ねて・・・数人ですかね、

女性が訪ねてくると思いますが、

彼女達の戯言はすべて無視していいですから

黙って私の所に連れてきてください。」

「はぁ・・・連れてこればいいんですね?」

「そうです、彼女達・・・主に長い黒髪の女性が

ある事ない事言うかも知れませんが黙殺してください。」

「かしこまりました。」

「お願いします。

ただし、くれぐれも 丁重 にお願いします。

決して機嫌を損なわせないように。」

「わかりました、よく分かりませんが 丁重且つ耳を貸さずに連れてきます。」



オスティア総督、クルト・ゲーデル。

彼の勘は、ある人物によって無理やり鍛えこまれていたが、

今回のこの先手を打った対応は、余計な注文を付けたせいで逆に被害が拡大し、

後日彼のスキャンダル記事が新聞に載るのだった。






side 千雨


翌日


「はぁ・・・此処に来るのももう何度目か、

とにかく、 今回 は来たくなかった・・・。」

「千雨さんは何回か来たことがあるんですか?」

「ん? あぁ、先生か・・・私と夕映、茶々丸は何回か来たことある。」

「そうですか・・・その時はどんな感じでしたか?

やっぱり危険な生物に襲われたりしたんですか?」

「いや、そう言うのはなかったな。

私達は街中を観光してただけだし。」

「そうですよね、街中なら危険はないですよね?」

「いいえネギ先生、この都市は比較的安全ですが

地方の都市だと街中でも賞金稼ぎや盗賊、冒険者等が

普通に武装しているので、

油断していたり辺に絡まれたりすると危険なので気をつけてください。」

「ゆえ・・・本当なの?」

「本当ですよのどか、

ですから私達は此処に来るのを反対していたのです。」

「皆さんそんなに警戒しなくてもこの都市内なら大丈夫ですよ、

ここの治安は良い事で有名ですから。

皆さんは今回 基本的にこの都市で魔法世界を体験するだけですので

警戒することよりもこの世界を楽しんでいってください。

ほら、あそこの階段を上がれば入国手続前に外が見えます、

いい景色ですので是非見ていってください。」

「ありがとうございます、マクギネスさん。」


ネギ先生達は皆で展望台に向かっていった。

丁度今なら他の皆に注目されずに私達の入国手続きを済ませられるので、

先行して入国手続きを済ませることにする。




「長谷川千雨様、綾瀬夕映様、絡繰茶々丸様ですね、

コチラがお預かりしていた荷物です。

皆様は国内での武器の携帯許可証があると申請されていますが、

確認させていただいてよろしいでしょうか?」

「あ、はい。 これです。」


私達はエヴァから預かった荷物から免許証のような物を受付の人に渡す・・・が

なにやら受付の人の様子がおかしい、

すごくびっくりした表情で固まっている。


「は、はい、確認させていただきました!

元老院発行の特種 武器携帯許可証ですね・・・・・私初めて見ました・・・」 lll

「え? と、とにかくこれで荷物を普通に所持していてもいいんですよね?」

「はい! ど、どうぞご自由に!?」


受付のお姉さんも挙動不審で埒があかない用なので

私達は荷物を受け取りそそくさとその場を後にするが

受付の人達はなにやら話し込んでいる。


「あの娘達何者なんですか!?

あれって軍の特殊部隊とかが持ってる許可証ですよね?

あんなの教本以外で見たことなんかないですよ。」

「知らないわよ、見た感じ普通の娘に見えるけどどこかの諜報員とか?

高度な認識阻害魔法とか使ってるのかな?」

「でもあれって軍で使う殲滅兵器とかも持てるんですよね?」

「そんな物持ってるんですか!?」 lll




「・・・・なぁ、茶々丸、許可証の件 お前知ってたか?」 lll

「はい。」

「ならもっと早く教えて欲しいですよ!

まさかそんな凄い許可証だとは思わなかったですよ・・・」 lll

「そうですか、すみませんでした。

ただ教えても提示した時点で同じ反応だったと思いますが?」

「私達の心の準備ができるだけ違うじゃないか・・・まぁ、いいや。

まさかエヴァもこの装備の中にそんな殲滅兵器なんて入れてないだろうし・・・

入れてないよな? 茶々丸。」

「・・・・・・」


茶々丸は私と夕映からあからさまに目をそらす。


「ちょっと! なんとか言ってくださいよ!!」 lll

「おい・・・・マジかよ。」 lll

「冗談です。 この中にはそのような装備は入っていません。」

「脅かすなよ・・・・お前そういうところ少し先輩に似てきたぞ・・・」

「本当でしょうか♪」

「なんで少しうれしそうなんですか・・・」 #

「・・・・・・私達に渡された装備は主にサバイバル用装備がメインで

私達がこの魔法世界のどこでもしばらく生存できるような内容になっています。」

「・・・千雨さん、茶々丸さんが話題を逸らしたですよ。」

「あぁ、本当に変なとこばかり あの姉妹の影響を受けてやがる・・・」

「・・・この許可証が発行されたのは、

私の装備でそのような兵器が含まれているためです。

お二人の場合はあまり関係ありませんので気にしないでください。」


その後も茶々丸は 強引に説明をしていき

私達の話を聞き流し続けた。




「いや、だからその説明はもうさっき聞いたって・・・

お、ネギ先生達も入国手続き終わったのか?」

「あ、皆さん。

ハイ、今皆の手続きが終わったところです。」

「ネ、ネギ先生ーーっ!

大変よっ!

ゲートに密航者が・・・あなたの生徒よ!!」

「「「えっ!?」」」


ネギ先生と随行の女性、マクギネスさんを追っていくと、

そこには警備の魔法使いに拘束された佐々木、明石、和泉、大河内・・・に 村上!?


すぐにネギ先生が近づいていき事情を聞く。


「・・・さ、最悪だ。」 lll

「なんであの5人がいるですよ!」 lll

「生体センサーには反応はなかったんですが・・・」


ネギ先生が事情を聞こうとしてるが向こうもパニックで埒があかない、

どうにか5人をなだめようとしてるが・・・・・・   っ!?


この悪寒は・・・京都の時のか?


「綾瀬! アーティファクトで障壁を張れっ!

茶々丸武装そして周囲を探索!」

「! ハイです。」

「了解しました。」


ネギ先生も気がついたようで、すぐに皆に指示を出して

警戒態勢を取っている・・・・  っ!


「ネギ先生横に飛べっ!!」

「え? ・・・・っ!」 lll

「ネギィ!!」


私の声になんとか反応したようで

すぐにネギ先生は横に飛んだが、わずかに間に合わなかったようで

左腕を深くえぐられてた。


「ネギ先生!! ・・・・くっ

古! このかお嬢様をここへ!」

「ネギッ ネギ! 何でっ・・・やだ どうしよう、こんなに・・・」


桜咲が指示を出して治療と防衛体制を取ろうとするが

神楽坂がネギ先生の出血を見て軽いパニック状態、長瀬や古、桜咲に狗のガキだけが

まともに動ける状態だ。


近衛のアーティファクトで治療しようとするが入国手続きの時に

武装をを封印したようで、その封印の中にアーティファクトも入っているようだ。


「だめです・・・・くっ・・・皆逃げてください。」

「ネギ先生ッ、止血だけでも!」


そんな状態のところに畳み掛けるように次の攻撃が来る。

桜咲達はなんとかしのいだようだが、警備の魔法使い達が

命は無事のようだがやられてしまった。


そこへ白髪のガキを筆頭に

フードをかぶった魔法使い風の二人と深い帽子をかぶった女があらわれる。


「久しぶりだね神鳴流剣士、それに犬上小太郎に

ネギ・スプリングフィールドとその仲間達・・・

幾分 力をつけたようだけれど、僕の一撃でこの有様だ。

そこの眼鏡の彼女に声をかけられなかったら、もう終わっていたんじゃ無いかい?

・・・しかしそこの3人、君達は彼らとはひと味違うようだけれど・・・ん?

その長身の君は・・・闇の福音の従者か・・・なるほど。」

「フェイト・アーウェルンクス!?」


白髪のガキが右手をネギ先生達に向け用としたとき、

長瀬と桜咲、犬神 (だっけか?) が攻撃を阻止しようと動くが

長身のフードの男と女、白髪にガキにそれぞれが返り討ちにあう。

その様子を見ていた神楽坂が興奮気味に白髪にガキに問う。


「な、何なのよあんた達っ!! 何が目的!?

私達を尾行て来てたの!?」

「尾行? まさか。

君達にここで出会ったのは全くの偶然だよ。」

「ぐ・・・偶然ですって・・・?」

「君達の学園の人間は

ずいぶん君達の安全と情報管理に気を配っているみたいだよ?

僕ですら この場で会うまで君達が着ているとは知らなかった。

それがこんな事態を招くとは、皮肉な話だね。

・・・僕達の目的はここ、君達は今回は無関係だ。」

「むっ むむむ無関係でっ こ、こんなっ・・・

なっ ななな何様なのよ あんた達ィッ!」

「アーニャ!」

「不幸な事故だよ、まさかネギ君に・・・そこの眼鏡の女性、

二人が僕達に気がつくとは思わなかった。

ただ、気づかれてしまった以上仕方ない、

応援を呼ばれるわけにはいかないからね。」


あ~まずいな、私まであの白髪のガキに目をつけられちまった・・・ lll

ネギ先生の傷は、回復魔法の使い手が居ればなんとかなる程度だが

今は近衛しかいない。

その近衛の魔法にも3分制限がある、3分以内なら完全に直せるが

その制限時間までもう少ししか無いな。


綾瀬の障壁内に先生を放り込めれば多少はましになるか。


『茶々丸、隙を見てネギ先生を綾瀬の障壁に放り込むぞ。』

『了解しました。』


私は意識化で麻痺の射手を2本出せるように準備して

隙を見て闇の魔法で取り込んで動けるようにする。


そんな中白髪のガキの話も終わりに近づいたようだ。


「丁度いい、僕の永久石化で全員舞台から退場してもらおうかな。

・・・では、桜咲刹那、君から・・・」


白髪のガキが桜咲に攻撃を仕掛けようとした時、

ネギ先生が飛び出し、白髪のガキを殴り飛ばす。


「そんな事は・・・この僕がさせない!

僕が・・・相手だ!」


(今だ! 麻痺の射手2矢、掌握! 術式兵装完了。)


バキンッ・・・!


「・・・ネギ!」


神楽坂の方でも武器をしまっていた封印具が破壊できたようで、

全員の武器が出てくる。



近衛を中心に神楽坂と古が陣形を組み

すぐにネギ先生の治療を出来るように

近づこうとするが、白髪のガキに懐に入られ攻撃を食らう・・・その寸前、

桜咲が間に合い、白髪のガキを近衛から引き離すための攻撃をする。


「茶々丸! ネギ先生を近衛の所に!

綾瀬はその周囲にアーティファクトで障壁を!」

「「了解。」」


桜咲が白髪のガキを引き離す間に

治療をしようとするが、上から長身のフードの男の攻撃が来る。

それに反応した神楽坂が攻撃を相殺し、なんとか近衛達は無事に済んだ。


その間に私と茶々丸でネギ先生を近衛の元に連れていき

綾瀬がアーティファクトで障壁を展開する。


「マズい、神楽坂左だ!」

「え? 千雨ちゃん?」

「馬鹿ッ!」 「ぼーっとすんなや!」


深い帽子をかぶった女に神楽坂が切られそうになるが

犬神が間に合い帽子の女を蹴り飛ばす。


白髪のガキの方は桜咲と古、長瀬が3人がかりで抑えているようで

近衛は綾瀬がスライム娘達を出して障壁の強化をしている。


「コタロ あんたやられたんじゃ!?」

「あぁ、やばかったわ!

それよりネギは!?」


ネギ先生の方は近衛の治療が間に合ったようで

傷が修復していっている。


他の皆も体制を整えなおしたようで、

相手もそれぞれ一度引いて、陣形を整える・・・が、

一人は後ろのほうでゲートの石碑に何かをしようとしている。」


「なるほど悪くないね・・・君の仲間をゴミといったことは取り消そう。

なかなか楽しい時間だったよ、今度会うときは本気で戦ってみようかな?」

「待てっ 君達は一体何者なんだ!? いったい何を・・・」

「残念だけどそろそろ時間だ、今回はここでお別れだよ。」

「待てって! 君が今何をするつもりでも、僕が止めるぞ!!」


白髪のガキがネギ先生に一気に近づこうとする・・・


「ちっ!」

「・・・っ!?」


私はネギ先生が攻撃をもらいそうになる瞬間、

横から白髪のガキを蹴り飛ばす。


「・・・驚いたな、僕に反応できるなんて・・・ふむ、君は少々危険なようだ。」

「はっ! 言ってろ。 エヴァに比べたらてめーなんかぬるいぜ。」


(っち・・・つい庇っちまったがまずったな~、完全に目をつけられた・・・

しかも、靴の裏がゴムのせいで麻痺化もできなかったみたいだ。

だけどあいつらも時間がないようだし、

ここはハッタリで時間を稼いで・・・・・・後で先輩にでも泣きつこう。)


「なるほど・・・君も闇の福音の従者か・・・」

「残念だが私の主はエヴァなんかじゃねーよ。」

「・・・それは増々見逃せないな、君ほどの従者を従えている魔法使いがいるなんて。

しかし時間もないしどうしたもの・・・かっ!」


白髪のガキが会話の途中で魔法による攻撃をしかけてくるが

そんなものは散々エヴァにやられてる私にとってはどうということはない。


白髪のガキの魔法攻撃を回避しコチラも麻痺の射手を打つが

単発では相手の障壁を突破でき無いようだ。


ネギ先生や桜咲達は今の私達の動きには付いてこれないようで

他の魔法使いと女の方を警戒している。


「その魔法はかなり厄介だね、

障壁突破効果を乗せたオリジナルの魔法の射手・・・かな?

それにそのスピードに回避能力、身体強化の魔法は・・・いや、まさか・・・ね。

しかし、この距離では当たらないか・・・ならっ!」


白髪のガキが中距離の魔法の打ち合いでは

時間を浪費するだけだと判断したようで接近戦に持ち込んでくる・・・・が


(かかった♪)


白髪のガキの初撃を横にステップして回避し次の相手の攻撃、

私を近づけさせない為に牽制で打った攻撃だろうが、

それをあえて防御する。


バチッ!


「ぐっ・・・!?」

「フッ!」


私に触れたことで闇の魔法で取り込んだ麻痺の射手の効果が発動し

白髪のガキの動きが一瞬止まる、その隙を逃さず

蹴りに1発分の麻痺の射手を乗せ蹴り飛ばす。


「アデアット!」


すぐさまレイハさんを呼び出し

この杖装備時に出来る限定魔法その2を使う。


「麻痺の射手 連弾、ガトリングモード!」


この魔法は通常だと一回で40発程を同時に打つのがやっとの私が

少数ずつ連続で打ち続けたらどうなるか?

と、研究した結果、この杖を装備してる時限定で

ひたすら麻痺の射手を直線上に打ち続ける事をできるようにしたガトリングモード。


私と最高に相性が良いこの杖を使っても

連発しているためにどうしても麻痺の射手に使ってる魔力にムラができる、

しかしそこはカートリッジでカバーできるため

精神的にかなり疲れるが、その気になればそれなりに長時間打ち続けられる。


本来なら多数を相手にする時にばらまく魔法だが

このガキ相手ではスピードがなんとか追いつけるくらいで

それ以外では全てにおいて相手が上だ。

相手の意表を突いてなんとか一瞬でも麻痺させた今この瞬間に

畳み掛けるにはSLBでは詠唱に時間がかかりすぎるので、

これで押し込むしか無い。


「くっ・・・・!

ネギ先生、今のウチに撤収しろ!!」

「しかし千雨さん!」

「そうだぜ姉ちゃん、それに今の内に一斉にかかれば!」

「馬鹿か犬!! 相手の力量くらいいい加減分かれ!

あのガキだけじゃないんだぞ!」


白髪のガキの方を皆が見ると障壁に集中しているせいで

向こうも動けないようだ。


幸いにもどういうわけか他の奴らは手伝う気はないようだ。


「くっ・・・この魔法、なんとか耐えることはできるけど、

僕の方も障壁に集中しないとすぐに抜かれそうだよ。

君がアーティファクトを呼ぶ瞬間の隙がなければ

障壁が間に合わずに蜂の巣になってたかもね。」

「はっ、それはねーよ。

この魔法は一発一発は軽いからな。」

「でも、これだけ打ち込まれたら 流石に僕も生身じゃたえきれないよ。」


数秒ほど打ち続けるが一向に相手の障壁を抜ける様子がない。


「・・・くっ、そろそろ根を上げてくれないか?」

「そっちこそ、そもそも君の魔力量は一般の魔法使い程度なのに

何故こうも打ち続けられるのか、実に興味深いよ。

君の名前を聞いてもいいかな?」

「誰が教えるか!」


そうしている間に後ろに下がっていた小柄な魔法使いが

ゲートの中心にある巨大な石碑を破壊し

長身のフードの男と帽子の女が小柄な魔法使いに近寄る。


「楔の破壊完了、離脱用ゲート確保、脱出できます。」

「うん、ほなズラかりましょか~~♪」

「おい・・・僕を置いていくつもりかい?」

「まだやってたのかフェイト・・・」

「僕としてもそろそろマズイんだけど・・・

しょうがない、彼らにもゲートを・・・ 「強制転移」 彼らをバラバラに・・・

世界の果てへ。」

「!! 待てっフェイト!」

「ネギ君・・・こちら側へ来るには君は少し

ぬるま湯に浸かりすぎていたんじゃないかな?

ここからの現実は僕から君へのプレゼントだよ。

・・・と言うか本当にそろそろ即席の障壁を張り続けるのもきついから

ここらで失礼するよ、眼鏡のお嬢さん。」


周りや私の足元に魔法陣が展開される・・・コレは転移魔法か!

私は攻撃を止めて、茶々丸達の所へ移動し闇の魔法も解除する。


「おい! まずいぞ・・・って!

茶々丸! 何でさっき手伝わなかったんだよ!!」

「いえ、向こうの帽子をかぶった女性の剣士に警戒されていたので

動けなかったんです。」

「くそっ、おい ガキ!! 逃げるならお前達だけで逃げろよ!」

「いやいや、ここに君達を置いていくと要石を破壊したことによる

ゲートの魔力暴走に巻き込まれて危ないよ?」

「だったら少しは安全な所に送るんだろうな!」

「君には是非とも僕達の所へ来てもらって もてなしたいんだけど

この人数での転移魔法は場所を特定するのが少し困難でね、

短時間じゃ細かい設定は無理だから

悪いけど君達の行き先は僕にもわからないよ。」

「ちっ、もう間に合わない、茶々丸、綾瀬! 手を!!」


茶々丸や綾瀬と手を繋ごうとするが間に合わない、

綾瀬はなんとかスライム娘達を瓶に戻せたが

ネギ先生達も全員バラバラになっている。


「千雨さん! 綾瀬さん!」

「綾瀬~っ!!」

「きゃ~~っ!」


茶々丸がロケットハンドで私の足を掴むが、

綾瀬には届かなかったようで、綾瀬だけ別のところに飛ばされてしまった。




・・・

・・






「・・・・あ~最悪、魔法世界には来なきゃいけないし

変な白髪のガキに目をつけられるし

綾瀬とははぐれるし・・・先輩に怒られるだろうな・・・・・・挙句にこれだ。」

「これ と申しましても・・・・ジャングルですがなにか?」


私達は状況を確認するために空に飛び地形を確認しているが・・・・

強制転移で飛ばされると、そこはあたり一面木が生い茂っている。


俗に言うジャングルという場所だった。

  1. 2012/03/22(木) 02:23:53|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  052



ネギ先生達が海から帰り、

千雨や夕映も帰宅。


なぜか海に遊びに行ったのに、帰ってきたら人数が一人増えてたが

アレがネギ先生の幼なじみって人かな?

ちょっと見ただけだが おしゃまな感じの可愛い子だった。



その日の夕方、

茶々丸と双子、千草が夕食の支度をしている時に

夕映が困ったような顔をして私を訪ねてきた。


「ソプラノ、相談があるんですが 少しいいですか?」

「ん、いいよ~、何か困ったことでもあったの?

あ、でも 恋愛相談はエヴァがいるところでされたら困るけど・・・」

「違うですよ・・・流石にエヴァンジェリンさんがいる所で

そんな事を相談する勇気はないですよ。」

「・・・何で貴様の恋愛相談が私に聞かれると困るんだ?」

「き、気にしないでください!

それよりも聞いて欲しいのはのどか達のことなんですよ!」 lll


この話を深く探られるとマズイと思ったのか

夕映はすぐに話しをすり替えてごまかそうとした。


「本屋ちゃんがどうかしたの?」

「はい、実は以前から話は聞いていたんですが

海に行った時に相談されたことなんです。

ソプラノは初めて聞くかも知れないですけど

アスナさんが部長として英国文化研究倶楽部というのを作ったんです。

名目上はイギリスの文化を研究する、ということなのですが

実際はネギ先生のお父さんを捜す手がかりを追うために

イギリスに行く口実として作られた部活なんです。」

「へ~そんな部活を作ったんだ、

その目的なら本屋ちゃんも参加してるんだろうね。」

「はい、のどかも参加しているのです。

それ自体はいいんですが、ここからが問題で・・・」

「・・・・ふむ、大方この夏休みを利用して

イギリスに観光に行こうということか?」

「はい、そうなんです。」

「別にイギリス観光なら行けばいいんじゃない?

・・・あ、お金の相談でもされた?」

「ちがうです、のどかはちゃんと貯金とかしてる方なので

そんな相談は受けないです、それに部活の活動費用で

捻出できるという話ですし。」

「じゃあなにが問題なんだ?」

「・・・実は、ネギ先生の父親の手がかりは魔法世界にあるそうなんですが

イギリスに行ってネギ先生の実家を調べた後に

向こうのゲートを使って魔法世界に行こう、

と朝倉さんとハルナが企んでいるようでして。

その旅行に私も一緒に来ないか?

と、のどかとハルナに誘われてるんですよ。」

「・・・魔法世界に行くのにはネギ先生や神楽坂さんはどんな反応してるの?」

「話の当初はネギ先生が一人で行くつもりだったようですけど

神楽坂さんが止めて、その後のどかや他の皆と話した結果 みんなで行こう、

と言う話になったんですけど、

今度はネギ先生と神楽坂さんがあまりのり気で無いようで・・・

学園長にも注意されたと言ってたこともあって、

イギリスで調査だけと言うことになったんですけど、

あの二人が唆さないか心配で・・・」


やはりネギ先生と神楽坂さんへの教育はいい方向に進んでいるみたいだ。

安全重視で皆をできるだけ巻き込まないように考えるようになってくれている。


しかし、今回の事が父親の事が絡んでいるだけに

そう簡単に諦めがつくものでもないか・・・

何か一押しあったら神楽坂さんはともかく、

ネギ先生はちょっと危ないな、親のことだからこればっかりはしょうがないか。


「それで、夕映はどうしたいの?」

「私はできたら一緒についていってハルナが暴走しないように

見張っておきたいんです、

朝倉さん一人なら騒いでも大丈夫だと思いますし。」

「う~ん・・・エヴァどう思おう?」

「ふむ・・・夕映一人では少し心もとないな。

止められなかったりした場合 魔法世界に付いて行くことになるんだろう?

お前一人ならスライム娘達もいるし大丈夫だと思うが

周りに足手まといがいる状況ではきついだろう。」

「・・・やはりそう思いますか。」


『エヴァ、前話した通りの展開になってきたね。』

『うむ、となるとやはり千雨と茶々丸を同行させるのか?』

『それしか無いだろうね~、行くなと行っても聞かないと思うし

行くなら準備だけはさせて置いてあげたいからね。』

『・・・仕方がない、茶々丸は私から話すからいいが

千雨は姉さまが説得しろよ。』

『りょーかい。』


「・・・じゃあ夕映、こう言うのはどう、

千雨と茶々丸を一緒に連れて行くって言うのは?」

「え? でも、こんなこと頼んでもいいんでしょうか?

皆に迷惑では・・・」

「二人には私とエヴァから話しておくよ。

夕映一人で行かせるには心配だし

なんだかんだ言ってもクラスメイトだからね、

話を聞いたら二人共皆のことも心配すると思うし

費用が出るなら ただでイギリス観光が出来るって言うことでしょう?

そう考えれば夏休みの旅行だと思えばかなり贅沢な話だよ。」

「・・・そうですか。

な、なら お願いできるですか?

ソプラノ達の話の後に 私からも二人にお願いするので

話しておいてくれますか?」

「OK~ そうとなったら日程が決まったら教えてね。

後一応最悪のことを想定して

夕映達三人にはそれなりの装備を用意するから持って行ってね、

ネギ先生達も参加人数がわかったら人数分の発信機を用意するよ、

もしはぐれたりしても茶々丸に調べてもらえばすぐに分かるから。」

「ありがとうです!

皆さんにはお世話ばかりかけて申し訳ないですよ・・・」

「私には夕映の愛で返してくれればいいからね♪」

「・・・じゃ、じゃあ 何か考えておくです。」 //

「ほう・・・面白い事を言うじゃないか、夕映。

ならば私には何をしてくれるんだろうな?」

「うっ・・・・そ、その・・・考えておくです。」 lll


私がつい 夕映をからかったおかげで

エヴァが変な矛先を夕映に向けてしまい、

夕映は引きつった笑顔でエヴァに対応している・・・少し悪いことをしたかも。


それから少し話をした後、夕映は寮に帰り

続きは夕映の報告を待ち、

私とエヴァはそれぞれの準備をしてその日は夜を迎えた。




食事も終わり、入浴、寝間着に着替えて

私の寝室のベットで千草とまったりしていた時。


「・・・ねぇ千草、少し嫌な話していいかな?」

「どないな話ですやろか? そないに改まって・・・」

「千草のね、復讐の話なんだけど。」

「・・・確かにこれから旦さんと寝ようっていう時に話す話やあらしまへんな。」


千草の表情が硬くなり、私の手を握る力が入る。


「実は千草の復讐する人が、一人追加されるかも知れないんだよね。」

「どういう事やろか?」

「千草の御両親が亡くなったあの戦いが

誰かの何らかの目的で作為的に起こされたものだとしたら

その誰かは復讐の対象になる?」

「なります。」


千草は真っ直ぐ私の目を見てすぐにそう答える。


「即答か・・・やっぱりね。」

「旦さんにはそいつが誰かわかってますの?」

「・・・見当は付いてる、名前や今いる場所とかは解らないけど

ある組織のトップだからね、その組織を追っていけばわかると思う。」

「そうですか・・・旦さん、ウチとの約束は覚えてくれてますやろ?」

「うん、だから千草にはその人に復讐する機会を用意するつもり。

・・・だけど、もし人に復讐するつもりなら

少し私のお願いを聞いて欲しいんだけどな。」

「まずは旦さんの話しを聞かせてもらいましょか。」



それから私と千草はベットで時間をかけて話をし

最終的には納得してもらえたが、

私が今まで隠れて動いていたことも説明しなければならないこととなった。



「・・・今までそないな大層なことをウチにも隠れてやってはったんですか。」 #

「なんと言いましょうか、千草を巻き込むわけにはいかないと思いまして。

しかし、今回の事で千草との約束を守るためにも

話さざるをえない状況に相成った次第でございます。」 orz


ベットの上で正座で座る千草に私は土下座の体制で話を続ける。


「・・・話を聞いて理解はできます。

せやけどウチを仲間はずれにして エヴァはんはともかく

超はんや葉加瀬はんとこそこそやっていたのは面白く有りまへんな。」

「彼女達はどうしても必要な人だったので・・・」

「せやから理解はしてる言うてますやろ?

・・・でもウチは旦さんの従者やろ?

自分の主が黙ってこそこそやっとったら面白くありまへんで、

そこは分かってはるんやろな?」

「はい、分かっております。」

「せやったらどうしますの?」

「はい、今後この件に関しましては千草さんには一切隠し事はしません。

それと今宵は誠意を込めて千草さんにご奉仕致したく存じます。」

「主が従者に奉仕してどないするんや、

ウチはそないな情けない主は要りまへんえ。」

「・・・・で、ではどうしたらいいでしょうか?」

「それくらい自分で考えや・・・・言いたい所やけど

情けない主を支えるのも従者の務めやから教えたるわ。」

「ありがとうございます.」

「・・・ウ、ウチが旦さんのモノやってはっきり分かるように

ウチを好きなようにつこうたらええんや。」 ///

「・・・え? そ、それって・・・」

「こないな恥ずかし事何回も言わせんなや!」 ///

「・・・うん、ゴメンネ、情けない主で。」


私は土下座の体制から起き上がり、千草の手を取り

その手を撫でる。


「そないな事最初からわかってます、

せやけどしょうがないやん・・・・・・こう言うのを惚れた弱みいうんやろな。」 //

「・・・じゃあ惚れさせた責任を取らせてもらおうかな。」 //

「はいな・・・・・・・・・せやけど中途半端なことや許しませんで。」




千草が隠し事をしていた事で拗ねてしまい

機嫌を直してもらう方に更に時間がかかり、

結局私が眠れたのは陽が登ろうかという時間だった。


千草の方は途中からほとんど意識が飛んでたみたいだけど・・・







翌日、午後になりようやく私と千草が目を覚まし

居間に入るなり 遊びに着ていた千雨とエヴァに白い目で見られたが

以後ことが悪かったのは私だけで、千草にいたっては

余裕の表情で二人の視線を流していた。


エヴァが先日の夕映のイギリス行きの話を茶々丸に話すついでに

千雨にも大体の話をしていたようで

私が千雨に話すことは大して無かった。


「・・・そういう事でエヴァからも聞いたと思うけど

千雨と茶々丸には夕映に付いて行ってあげて欲しいんだよ。」

「私も海に行った時に綾瀬達がその話をしていたのは聞いていたけど

まさかこんなことになるとはな~、

まぁ、イギリス旅行に行けると思えば安い駄賃か。」

「最悪の状況になったら高くつくと思うけどね。」

「そうならないように私達がついていくんだろ?

茶々丸も向こうではよろしくな。」

「はい、千雨さん。」

「とりあえず夕映が本屋ちゃん達に二人も付いて行っていいか?

って言うのと一緒に行く人の人数とか聞いてきてくれるから

続きの話はその後でね。

人数が増えたことで旅費が出た場合は私が補填するから

そのへんは心配しないでね。」

「ありがと先輩、しかしイギリスか~

確か食事がマズイって話を聞くけどどうなんだろうな?」

「文化的な事情もあるけど、最近は昔よりマシになったって聞くし

最悪茶々丸がいるから作ってもらうといいよ、お菓子は美味しいってい言うし。」

「そうだな、茶々丸には向こうで色々世話になる可能性が高そうだ。」

「なにを言っているんだ? お前は今でも十分世話になりっぱなしだろう?」

「うっ・・・・や、やっぱり私もこの家に住むようになったら

なんか家事を担当したほうがいいかな?」 lll

「少なくと今のお前に料理は任せたくはないぞ、私は。

イギリス料理より酷いものが出てきかねん。」

「ば、馬鹿にするなよ!

寮では一人で住んでるんだ、

料理も掃除、洗濯もそれなりにはできるんだからな!」

「それなりだろう? それではやはり料理は任せられんな。」

「そう言うエヴァは何が出来るんだよ?

せいぜい裁縫位だろう。」

「私の裁縫技術を舐めるなよ!」

「エヴァの裁縫技術は認めてるよ、他に何が出来るのかって話だよ。」

「わ、私がやらずとも私が作った従者がやれるならば

それは私がやったことと代わりはあるまい。」

「・・・自分で言ってて 少し苦しいと思わなかったのか?」

「う、うるさい!」 //




居間ではいつものように千雨とエヴァの言い合いが始まったが

兎にも角にも千雨と茶々丸が一緒に行ってくれることになり

ネギ先生達のイギリス行きはとりあえずマシなものになるだろう。






夕映からイギリス行きの参加メンバーを聞き

千雨や茶々丸の参加も無事認められたようで、

私達は準備を進めつつ、出発の日まで過ごす。


超がネギ先生達の訓練に参加する日に

私と夕映、千雨にエヴァ、茶々丸もついて行ったが

海から帰ってきた時からたまに学園内で見る

アーニャちゃんと言う娘が訓練に参加していたようだが、

エヴァの顔を見るなり真っ青になって震えだしたり

私の顔を見るなり真っ赤になったり、なかなか面白い娘だと思った。


後で聞いたのだが、エヴァのことは闇の福音として

私の事は、性別の件は隠してあるが、

夕映と契約しているということが、本屋ちゃん経由で知られたらしく

私と夕映が百合の関係だと思われているようで、

自己紹介をされた時、

ソプラノお姉様とか呼ばれた時はさすがにびっくりした。

夕映も困ったような表情をしていたが・・・


いったい彼女はどんな説明を聞き、どんな想像をしたんだろうか?




茶々丸の装備の方は旅行に間に合うもので、

携帯できるタイプの物のテストをしている取せてもらったが

超のファンネル (?) のような物4機と高周波ナイフ

それにレールガンを用意してくれた。

あとイギリスに行く時は、補助電源装置もあるということで

かなり充実したものとなった。


千雨の方も闇の魔法はなんとかエヴァに合格点を貰えるレベルになり、

一度雷の暴風を取り込んだところを見せてもらったが

移動速度や雷系魔法の効果UPも凄いが、

砲撃魔法の詠唱速度がかなり上がったおかげで

かなり凶悪な感じになっていた。


もともと かなりの遠距離でも届く魔砲なので

集団相手だと近づく前に一方的に蹂躙されることだろう。


夕映の方も呪紋に慣れてきたようで

戦闘中でも問題なく呪紋の使用を切り替えられ、

超に燃える天空を習ったおかげで

連発こそできないが、ここぞという時の火力不足に悩むこともなさそうだ。


スライム娘達もチャチャゼロに鍛えられたこともあり

夕映もそろって4人揃っている状態なら

大抵の困難にも耐えられるだろう。




こうして、ネギ先生達に同行して3人がイギリスに行く日を迎えた。


エヴァ家 玄関前


「皆大丈夫? 忘れ物とか無い? パスポートは持った?」

「・・・・先輩はお母さんか。」

「ソプラノは心配しすぎですよ、

持たせてもらった装備だって こんなに必要なんですか?」

「念には念を重ねてだよ、エヴァと超の特製小箱に入ってるから

かさばらないし持ってることもバレずに済むでしょ?」

「それはそれでありがたいんですが・・・」

「まぁまぁ、いいじゃないカ。

ソプラノが皆のことを心配するのは愛情の深さだと思えばいいネ。」

「そういう事にしておくよ・・・」 //

「同じくです・・・」 //

「はい。」 //

「・・・・皆現金なことだネ。

茶々丸、みんなに持たせた発信機の動作は問題ないカナ?」

「はい、現在もバッチをつけてる皆さんの位置は把握出来ています。

問題なく動作しています。」

「少し性能を上げようと思ってギリギリまで作業しましたが

問題なくてよかったですね、超さん。」

「そうだネ、動作テストも問題なく終わってるから大丈夫だとは思うヨ。」


3人とも荷物も発信機も問題ないようで私としても一安心だ。


「よし、では貴様ら3人に言っておくが、

最悪の状況でお前達の命と他の人間とどちらか選ばなければならない時になったら

迷わず自分達を選べよ、お前たちは何があっても絶対帰って来い。」

「エヴァンジェリンさん出発前に縁起が悪いですよ・・・」

「いいから黙って聞け、綾瀬夕映。

常に最悪を想定しておけ、

お前達にはその最悪から生還できるだけの準備はさせた。

私と姉様がそこまでやってやったんだ、

貴様らが揃って帰ってこなかったら師としての面目がたたんし姉様が悲しむ、

お前達は何があっても帰って来い、わかったな?」


「「「ハイ!」」」


(エヴァ・・・?)


エヴァが弟子や従者思いだとしても、

この口上には何か違和感を感じる・・・が

気のせいだろうか?


「じゃあ 皆元気でね、生水には気をつけてね。

変な人について言ったらダメだよ?」

「だからソプラノはお母さんですか・・・」

「じゃあ、先輩行ってくるよ、お土産には期待しててくれよ。」

「行ってくるですよ、ソプラノ。」

「では、行ってきますソプラノ様。

ラトナ、ピュラあとは頼みましたよ。」

「「行ってらっしゃいませ、茶々丸姉様に千雨さん、綾瀬さん。」」

「私の分のおみやげも忘れないでヨ。」

「皆さん気をつけてくださいね。」

「シヌナヨ~。」

「縁起が悪いわ、悪魔人形!

・・・皆さん行ってらっしゃい。

茶々丸はんエヴァはんはウチらが面倒見ておくから安心してや。」

「ふん・・・まぁ、せいぜい頑張ってこい。」

「皆、歯を磨くのを忘れたらダメだよ、お風呂もちゃんと入るんだよ。」

「はいはい、ソプラノ母さん行ってきます。」




そして3人はネギ先生の実家、

イギリスへ旅立っていった。







「・・・・あ、でもあの娘達って夏休みの宿題終わらせたっけ?」

「・・・やってないんじゃないカ?」

「ウチも終わったとは聞いてまへんで。」

「シュクダイッテナンダ?」

「そうですね、確か半分くらいしかやってないと思いますよ。」

「「あの3人共、夏休みの宿題は未完成です。」」

「まぁ、無事帰れたらせいぜい苦しむといいさ。」



「そういうエヴァもやってないけどね。」

「私はいいんだ、茶々丸にやらせ・・・・・・いないじゃないか!」 lll

「自分で頑張ってね。」

「自分でやるネ。」

「私も流石にちょっと・・・」

「どうせなら皆の分もやってあげたらどうですやろ?」

「ナァ、シュクダイッテナンダヨ?」

「「宿題とは学校などで生徒に課される自己学習の課題、

ノルマのようなものです、チャチャゼロ姉さん。」」



「・・・・なんていうことだ、この私が自分で宿題をやるなど・・・」 lll



「いや、エヴァはどんなけ宿題やりたくないのよ・・・」

  1. 2012/03/22(木) 02:23:29|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  051



私達は学園に戻り、翌日から通常通り授業に出る日々を過ごし、

とうとう皆が待ちに待った夏休みに突入。


夏休みに入ってからは千雨はこっちの家にずっと泊まり込み、

夕映もほぼ1日おきに寮とエヴァの家を行ったり来たりの生活をしている。


超と葉加瀬、エヴァが別荘で茶々丸達の兵器開発や鍵の解析作業に入り

千草と双子を交えた実戦向けの修行をし

私は修行が終わって別荘から出てきた千草と

世界樹周辺の村の方に久しぶりに顔を出してのんびり過ごしている。


そんなある日、エヴァが変なことを言い出した。


「ぼーや達の修行の様子を見に行くぞ。」

「・・・・は? 何で急にそんなことを?」

「超からぼーや達の修行の話を聞いてな、

今現在どの程度やれるか気になったのもあるが、

私の闇の魔法を覚えさせる可能性があるからには

一度この目で見ておこうと思ってな。」

「あ、そういう事なんだ。

ん~・・・じゃあ学園長にでも聞いてみようか。」


学園長に確認を取った所、

今日の夕方から魔法球で訓練をするとのことで

その時に超と一緒に私とエヴァが見に行くことになった。


その後 皆で修行したり双子のコスプレ披露会を開いたりしながらすごし

夕方、学園の魔法球へ出かけた。




学園所有の魔法球内部


コチラの内部はエヴァのとは違い、内部は学校の校舎や

合宿が出来そうな宿泊施設に温泉も完備されていた。


丁度私達がついた頃、ネギ先生達が戦闘訓練をしていて

ネギ先生は長瀬さんと体術の訓練中のようだった。


「お~、皆やってるね~。」

「え? ・・・・超さんとソプラノさんに・・・エヴァンジェリンさん!」 lll


エヴァの姿を見たネギ先生の顔が一瞬で青くなる。

ネギ先生の声で気がついた神楽坂さんも同様で

対照的に刹那さんがうれしそうな表情になる。


「超から貴様達の修行の話を聞いてな、暇だったから見に来てやったぞ。」

「修行中にごめんね~、あ、これスポーツドリンクと果物の盛り合わせ、

みんなで食べてね。」

「あ、はい、ありがとうございます・・・」


ネギ先生に荷物を渡して、私とエヴァは脇のベンチに座り、

私達の横に案内役なのか、刹那さんが座る。

超は魔法戦闘の訓練の相手をするようで、

長瀬さんと交代し、ネギ先生と訓練を開始した。


しばらくその様子を眺めていたエヴァが痺れを切らしたのか口を出し始めた。


「おい、いつまで準備運動をしているんだ?

さっさと本気でやらないか。」

「あの、エヴァンジェリンさん、アレがいつもの訓練なんですが・・・」

「なに? あんなぬるい事をいつもやっているのか?」

「はい・・・エヴァンジェリンさんの所はいつもはどんな感じなんですか?」

「いつもは普通に私が相手をしているだけだが?」

「・・・エヴァ、それじゃあ解らないよ。

え~っと、いつもはエヴァが相手に合わせて・・・・」

「相手に合わせて?」


いつものエヴァの修行風景を思い出す・・・

戦闘訓練では 相手に合わせてはいるが、

基本相手が大怪我しない程度にボコボコにしているだけ、

それが終わった後には悪い所を指摘され精神的に追い込まれる。

だが、なんて説明すればいいだろうか・・・


「相手に合わせて、怪我しないように・・・・・・ボコボコにしてるかな。」


刹那さんから目をそらして、事実を言う。


「・・・ボコボコですか、

やはりエヴァンジェリンさんはそういう感じなんですか・・・」


刹那さんも予想はしていたようで、

納得の表情だった。


エヴァの台詞を聞いていた小太郎君が

古ちゃんとの訓練を止め、向こうからやってきてエヴァに噛み付いた。


「おう、嬢ちゃん俺達の訓練がぬるいっていうなら

さぞかしそっちは凄い訓練をしてるんやろな?

せやったら是非とも俺に教えてくれへんか?」

「ちょっと、小太郎君!」

「ほほう、面白い狗だな。

よし、では私が直々に訓練をつけてやろう。」

「エヴァンジェリンさん、小太郎君も落ち着いて、

ソプラノさんも止めてください!」

「あ~、エヴァがこうなったらもう無理ですよ。

あ、医療関係の魔法が使える人を呼んでおいてくださいね。」


私と刹那さんがそう話している間に二人は闘技場の中央へ移動していき

ネギ先生達は私達のいるベンチへ集まり二人の様子をみている。


「あ、アスナさん 小太郎君は大丈夫かな・・・?」 lll

「ほっときなさいよ、何回言っても分からないんだから

あのガキは一度痛い目にあったほうがいいのよ。」

「エヴァンジェリン殿程の御仁ならうまく加減するでござろ?」

「・・・エヴァちゃんに加減する気があれば・・・ね。」 lll


一度エヴァと戦って力を見ているネギ先生と

その光景を見たことのある神楽坂さんは小太郎君の無事を祈るのみ。


対照的にエヴァに好意的な刹那さんや、

エヴァの実力が見れることが嬉しい長瀬さん古ちゃんは楽しそうな表情で

その他のメンバーはそれぞれ心配そうに二人をみている。




そんな中でついにエヴァと小太郎君の訓練という名の公開いじめが開始。


開始と同時に小太郎君が突っ込むが、

あっさり数メートル程投げ飛ばされ、着地点に魔法の射手を

数十本打ち込まれ小太郎君はガードするしかない状況に追い込まれる。


なんとか耐えたものの、エヴァはすでに背後に移動しており

小太郎君を空中に蹴り飛ばし、

自身はすぐに瞬動で空中に移動して、

まだ蹴られた衝撃で体制を整えられない小太郎君を地面に叩きつけ、

詠唱を開始。


「あ~、エヴァの通過儀礼か・・・」

「な、何ですか? 通過儀礼って?」

「アレはね刹那さん、エヴァと訓練したものは皆通る道なんだよ。

一応念のために解凍用の魔法薬を持ってきておいてよかった。」

「か、解凍用って・・・・ソプラノさん、エヴァンジェリンさんは

まさかアレをやるんですか?」 lll

「そう、ネギ先生も一度経験したアレですよ・・・」


地面に叩きつけられたがなんとか耐えた小太郎くんが

エヴァを探して空を見上げる・・・が

既にエヴァの詠唱は完了しており、アレが放たれる。


「ハハハッ! 行くぞ狗っころ、えいえんのひょうが!!」


エヴァの魔法が放たれた時には

既に一度経験して詠唱から判断したネギ先生が

皆の前に立ち魔法障壁を展開し、皆を極低温から守る。


超もすぐにエヴァが何をやるか気がついていたようで

私の背後に立ち 私も一緒に魔法障壁で守ってくれた。


こうなったらもうエヴァは絶好調、

周りの皆は二人の試合の様子を見て顔面蒼白、

なぜか刹那さんだけが尊敬の眼差しでエヴァを見ているのが気になったが・・・


「さぁ、仕上げだ! こおるせかい!!」


エヴァの魔法で小太郎君の氷像のいっちょ出来上がり。

ご機嫌のエヴァは空で高笑い、

対照的にネギ先生達はかなり不安な様子で小太郎君の氷像を見つめている。


その後、エヴァが戻って来たので 私が魔法薬で小太郎君を解凍し、

近衛さんがアーティファクトを使い回復魔法をかけ

小太郎君の身体は試合前の元気な状態に戻ったが

精神的にボロボロのようで、これ以降エヴァに二度と口答えすることはなくなった。




「・・・まぁ、あんな感じですよ、エヴァの修行は。」

「ゆ、ゆえがあんなに強くなったのがわかる気がする・・・

強くならざるを得なかったんだね。」 lll

「流石に毎回あんな目に会うのはゴメンでござるよ・・・」 lll

「私もあんなの相手じゃどうしようもないアルヨ。」 lll

「・・・あの、私もエヴァンジェリンさんと訓練させてもらえないでしょうか?」


「「「「「「「「えぇっ!?」」」」」」」」 lll


「ほう、面白い刹那。

本来なら断るところだが貴様の訓練をつけてやろう。」

「はい、ありがとうございます!」


ご機嫌の刹那さんを連れ、エヴァは再度闘技場へ。

その後 刹那さんは本気でエヴァに向かっていったが

ボロボロにされ木乃香さんが急いで治療、

刹那さんはボロボロにされたが何か掴めたのか

満足そうにエヴァにお礼を言っていた。


それを見たネギ先生が恐怖を克服するために、

自分も訓練をつけて欲しいと頼み

つられて長瀬さん古ちゃん神楽坂さんも参加、なぜか超も巻き込まれ、

五対一の訓練が行なわれたが、結果は当然のごとくエヴァの圧勝。


その後 皆を治療して家に帰った私達、

エヴァはその日 一日中上機嫌で過ごした。


この日以来、ネギ先生達の戦闘訓練が増し

打倒エヴァの目標が掲げられたと言う。






しばらくそんな夏休みを過ごしていたが

ネギ先生達と委員長を代表にクラス何人かが海に遊びにいくというので

夕映と千雨も一緒に参加、

私と千草、エヴァと茶々丸、超と葉加瀬は家でのんびり留守番をすることにした。




家で過ごす私達は現在居間でエアコンを付けてくつろいでいる。

超と葉加瀬は技術的な話をしていて私にはチンプンカンプン、

エヴァはソファーに座り携帯ゲーム機でゲーム中、

茶々丸と双子は皆のお茶の用意をして、

千草は私の横に座り読書をしている。


私はというと、スライム娘達にお菓子とジュースを提供する代わりに

彼女達の体温 (?) を低めにしてもらい

私に張り付いてもらっている。

コレが柔らかいやら冷たいやらでこの時期最高に気持ちがいい。

ソファーに寝転がる私に三人がそれぞれ覆いかぶさって

皆でお菓子やジュースを楽しんでいる。




「しかし、日本の夏は暑いね~。

もう一歩も外に出たくないよ、いっそ夏休み中この娘達とずっと家で過ごす!」

「そやろか? 確かに暑いけど家の中でじっとしてるのもあきませへんで。」

「そうだぞ姉様、そんな所でダレてないで

もっときちんとしてくれ。

というか、そいつらを独り占めするな。」

「・・・・でもエヴァ、千草もインチキしてるよ、私知ってるんだよ、

千草が帯の内側に体温調節の呪符を隠しているの。」

「あら、バレてました?」 //

「それはもちろん知ってるよ。

この間 悪代官ごっこやった時に帯から落ちてきたからね。」

「あの時ですか、アレはよかったんやけど、目が回るのが難点やね~。」

「・・・・姉様達は何をやってるんだ。」

「エヴァもやりたかった?」

「やらんっ!!」

「ちぇー、アレはアレで面白いのに。

「そうだ、千草~私にもその呪符頂戴~。」

「ええですけど、ある程度伸ばして貼らないとあきまへんから

その洋服には貼り付ける所がありまへんで?」

「ん~、じゃあ浴衣に着替えてくるよ。

よし、あめ子、すらむぃ、ぷりん、君達も浴衣に着替えるんだ!」

「めんどくセー。」 「わかりましタ。」 「・・・追加でオレンジジュース。」

「ほなウチは呪符の用意してきます。」

「・・・・おい、千草、私の分もだ。」 //

「あ、千草サン、私の分も頼むヨ。

この服はポケットが深いから呪符も真っ直ぐ入ると思うシ。」

「わ、私もお願いしていいですか?

白衣の裏地に貼りつければいいと思うので。」

「・・・はぁ~、はいはい、わかりました。

茶々丸はんにラトナはんピュラはん、

しばらく給仕は頼みましたえ。」

「「「了解しました。」」」


その日はそんな感じで皆のんびり過ごし、

夏休みを楽しんでいた。




翌日、ジャンケンに負け エヴァとお菓子の買出し当番になった私達は

買い物のついでに学園に寄り

ネギ先生達のイギリス行きの話がどうなったのか聞くことにした。


「ジジィ入るぞ~。」

「学園長こんにちわ。」

「・・・また今日はなんというか・・・意外な格好じゃな。」


私とエヴァは両手にお菓子が詰まった買い物袋を下げ

学園長室に着ていた。


「う、うるさいジジィ、私にも都合というものがあるんだ。」 //

「今日は私達が買い物当番になってしまって・・・

で、ついでにこの間のネギ先生達のイギリス行きの話しが

どうなったのか聞こうと思ってきました。」

「ふむ、あの話か。

一応向こうの魔法学園の校長にできたら許可を出さないように頼んで

イギリスでの調査のみということで許可することにした。

あと念のために魔法世界の方では

いつでも動けるようにラカン君に頼んでおいたんじゃが・・・

ソプラノ君向こうで何かやったのかの?

ラカン君が君に是非ともよろしくと行っておったんじゃが・・・

できたらネギ君と一緒にこっちに遊びに来いとか。」

「あはは・・・別にたいしたことはやってないんですけどね。

仕事を頼む時にちょっとあっただけで。」

「そうか? 特に問題ないようならいいんじゃが。」

「そう言えば、ぼーや達の修行の方針はジジィが決めているんだったな、

少し気になったんだが、あの修行はどういう方針なんだ?」

「君が興味をもつなんて珍しいの、

ふむ、彼らの修行の方針はまだ彼らの身体は成長途中ということで

あまり肉体に負担のかかる修行はせずに、

今は基礎とそれを柔軟に使える思考と応用力、

後は覚えが良い今の時期に難度の高い

無詠唱魔法や瞬動、虚空瞬動等の技術を教えておるの。

アスナ君に関しては咸卦法の発動速度や持久力も鍛えておるが。

何か気になったことでもあったかの?」

「・・・いや、そういう事ならいいんだ。

特に問題もないようだし 私が特に口を出すようなことでもあるまい。」

「そうかの? ならいいんじゃが。」

「それじゃあ学園長、私達は皆が待ってるのでこれで失礼しますね。」

「うむ、それではの。」

「邪魔したな、ジジィ。」


学園長室から出て家に帰る途中で、

さっきのエヴァの質問について聞いてみた。


「エヴァは何かネギ先生達の訓練に関して思うことでもあったの?」

「・・・いや、ジジイのやり方はそれはそれで悪くない。

ただ、闇の魔法の件があるだろう?

それで な・・・」

「・・・器の事か。」

「あぁ、アレを使うつもりなら

今の内にできるだけ器を大きくする修行をするのがいいんだが、

まぁ、使うかどうかわからんし、私の弟子というわけでもないしな。

口を出す必要もあるまい。」

「そっか・・・」


エヴァの闇の魔法は取り込む魔法が強ければ強いほど良いし

複数取り込めばその効果も複数乗る場合があるため

器が大きければ大きいほどいいのだが

器以上に取り込んだら暴発の危険性もある。


だから器は大きい方がいいのだが、

今のネギ先生はその訓練をしていない。

器が大きくても制御できなければ取り込まれる危険性が増すが

コレは闇の魔法を覚えてない今はどうこうできる話しでもないので関係ない、

この事がどこかで変な方向に働かなければいいが。






家に帰ると、丁度魔法球の研究施設から出てきた超と葉加瀬に会い、

大事な話があるというので私の部屋に案内して話しを聞くことにした。


「色々と話すことはあるんだけど、

まず鍵の方だが大まかな調査が終わったネ、

もう少し詳細に調べることはあるがこの件は目処が付いたと思ってもらっていいネ。」

「そうなんだ、流石超と葉加瀬、

その調子なら他の部分で少し余裕ができそうだね。」

「いえ、私はデータを処理したくらいでほとんどは超さんのおかげですよ。」

「葉加瀬の処理が早いからこっちの方も手際よく進んで助かったヨ。」


その後茶々丸達の武装の話では、対人用武装については目処が立っているそうで、

対軍用でも以前私が出した注文で本当にいいか確認されたくらいで

特に問題はないそうだ。


「しかし、なんであんな兵器を思いついたのやら、不思議でたまらないヨ。」

「アレは昔見たロボットアニメであったんだよ、

条件が整った状態でアレを敵陣に打ち込んだら

一発で戦況が変わるだろうからね。」

「そしてその状況はソプラノにしか作り出せない・・・カ?

反則にもほどがあるネ。」

「まぁ、アレを使わないのが一番いいんだけどね。」

「確かにそうですね・・・あんなの防ぐ方法なんて無いですよ。」

「茶々丸の最強の手札だからね。

それじゃあ、予定よりも超の仕事が早いから先行して

別のお願いをしようかな?」

「どこまで人使いが荒いのカ・・・」

「ゴメンネ、でもコレは世界中で多分 超しかできない事なんだよ。」

「・・・まぁ、そこまで頼られるのは悪い気はしないガ、

とりあえず内容を聞こうカナ?」


その後、1時間程かけて超と葉加瀬と話し合い、

私の計画の最後に必要な装置の開発について検討を重ねる。




「・・・・前に聞いた時にも信じられなかったけど、

本当にやる気なんだネ、ソプラノは。」

「時間は十分稼げる、技術は超が用意できる、

組織的な援助はクルトが済ませてくれるし

元老院の正常化には、

皮肉にも完全なる世界が後押ししてくれることになる。

現状の手札でも問題ないけど、もう一枚手札が欲しいかな。」

「ソプラノは欲張りだネ・・・・でも、

この方法なら私の前の計画よりも更に最良の結果が残せるからネ、

私も全力でがんばるヨ。」

「私も頑張ります!」

「うん、二人共ありがとうね。

これが終わったら皆で 何の憂いもなくのんびり生活を送れるからね、

その時は二人も思う存分楽しんで。」

「わかったヨ・・・・でも 私としてはそのためにも葉加瀬には是非とも

頑張て欲しいんだけどネ・・・別の意味デ。」

「? 私が何を頑張るんですか?」

「そこは後で二人っきりで話そうカ、ソプラノの前で話すことでもないからネ。 」

「?」


超と葉加瀬は話が終わった後、

茶々丸達にお茶をご馳走になってから帰っていった。


  1. 2012/03/22(木) 02:23:02|
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  050



学園では1学期の期末テストも終わり

あとは夏休みへと一直線、

学園内の雰囲気も期末テスト前よりかなり明るくなり

クラスの皆も 夏休みをどう過ごすか、と言う話題で盛り上がっている。


ちなみに、期末テストの結果は最下位はまぬがれたものの

下から3番目でなんとも言いがたい結果だった。




そんなのんびりとした日常を送っていると、

珍しく学園長から連絡があり、少し相談したいことがあるとの事だった。




学園長室


「・・・今日は一体何のようだジジィ。」

「うむ、エヴァ君にソプラノ君、よく来てくれたの。

今日は特に何かあったというわけではないんじゃが、

ちょっと相談に乗ってもらいたいじゃ。」

「珍しいですね、学園長が相談に乗って欲しいなんて。」


学園長室で応接用の椅子に向い合って座り話を聞く。


「実はネギ君達が図書館島で司書の・・・

あそこの司書は紅き翼のアルビオレ君にやってもらっているんじゃが

そこでネギ君の父親の話を聞いてきたらしくての。

神楽坂くん君から英国文化研究倶楽部というクラブを作って

イギリスに研究に行きたいと言う申請があっての。

表向きには言わなかったが、夏休みを利用してイギリス、

さらには魔法世界に行くつもりのようで・・・

一応今は検討すると言ってあるが、どうしたものかと思っての。」

「ふん、そんなことか・・・どうせイギリスに行っても

奴らだけでは魔法世界へのゲートは使用できまい。

放っておけばいいだろう?

それが嫌なら許可など出さなければいい。」

「そうですねー学園長が許可でもしない限り大丈夫だとは思いますが・・・

でも、確か向こうにはネギ先生が通ってた魔法学校があるんですよね?

そこの校長あたりが許可証を発行したらマズイのでは?」

「ふむ、儂としてもそれが心配なんじゃ。

一応釘をさすことは出来るのじゃが、

万が一許可を出されても彼らだけでは向こうの世界では心許なくての。

一応向こうにも知り合いがいるので、

最悪面倒を見てもらうことは出来るのじゃが・・・」

「そうですね・・・ダメだと抑えこむとネギ先生の事ですから

一人で勝手にイギリスに行きかねませんし

ネギ先生が行けば何人かはついていくでしょうし。

ここはイギリスまでで止めて、

向こうにも魔法世界への通行許可を出さないようにしてもらい

最悪、ゲートを通った場合に備えて魔法世界の知り合いって人に

向こうで見はってもらうのがいいんじゃないですか?

今のネギ先生なら魔法世界の危険性を説いて聞かせれば

そんなに無茶はしないでしょうし。」

「やはりそんな所かの。

儂としても魔法世界に行くこと自体はいいのじゃが

彼らだけでは心許なくての、それにまだ早い。

せめて高畑君の空いている時間が合えばいいんじゃが・・・」


学園長が考えていたことも私とだいたい同じような内容だったようで

新しい案が出なくて悩んでいるようだ。


それにしても学園長の向こうの知り合いというのは

元老院関係・・・は無いか、彼らの思想は危険過ぎるし。

今はクルトの掃除が進行してるから向こうも切羽詰っているだろうし。

となるとラカンさんか?

ここは確認しておいたほうがいいかも知れない。


「時にお聞きしますが、

学園長は魔法世界ではラカンさんに依頼するつもりですか?」

「ひょっ、ソプラノ君は彼の知り合いなのかの?」

「何回か見たことがあるだけですよ、

丁度今度の週末に彼に依頼をしに行こうと思ってるので

司書さんと知り合いならそうなのかな~と思って。」

「ふむ・・・まぁ、君ならいいじゃろう。

確かにラカン君に頼もうかと思っている、

魔法学校の卒業試験が終了した後に

彼にネギ君の修行を頼もうと思っておっての、

些か時期が早まるが、今回の事でネギ君達が

向こうに行ってしまったら彼に護衛と修行を頼もうと思っておる。

儂としては君が何の依頼をするのかが気になるがの・・・」

「まぁ、そこは学園長の邪魔になるような話じゃないから

安心していいですよ・・・たぶん。」

「・・・おもいっきり不安になったんじゃが。」 lll

「取り合えず話はそれだけか?

ならば私たちはもう行くが。」

「うむ、手間を取らせて悪かったの。」


話も終わったようなので、席を立ち学園長室から出る。


「じゃあ行こうかエヴァ.」

「あぁ、ジジィ もう少ししたら例のモノの進化を手伝えよ。」

「うむ、わかった。」




学園長室から出て家に帰る途中、

私は気になったことがあるのでエヴァに話をしてみた。


「さっきの学園長の話だけど、

もしかしたら夕映もイギリスに行くかも知れないね。」

「・・・宮崎か?」

「うん、私達が話したら心配して付いて行こうとするだろうし、

それに多分 本屋ちゃんが話すと思うし。」

「確かにな・・・」

「エヴァはその時どうする?」

「私は別に夕映の好きにすればいいと思うが・・・

呪紋が間に合ったのが幸いしたが、

それでもアイツ一人だと多少心もとないな。」

「そうだね、スライム娘達がついていくとしても

ネギ先生がトラブルに巻き込まれた最悪の時、

私達みたいに放って自分と本屋ちゃんだけ逃げるとか

できないだろうからね。」

「そうだろうな・・・・そうなると道連れにされるか。」

「だから私としては千雨と茶々丸についていって欲しいんだよね。」

「何でその二人なんだ?

千雨はまだわかるが茶々丸が行く理由が解らんのだが。」

「千雨は話せば行ってくれると思うけど、

やっぱりあの子も優しいとこあるから判断面で心配でね。

その点、茶々丸なら厳命しておけば最悪の時は

強制的に連れていってくれるだろうし、電子的サポートもできるからね。

茶々丸には悪いけど、最悪の2択の場合は彼女なら選んでくれるでしょうし。」

「確かにそういう信頼度で言えば茶々丸なら問題ないだろう。」

「超に頼んである長距離無線を使えば

魔法世界に居る限り連絡は取れるだろうし

連絡が取れれば私とエヴァがいけるからね。

皆に発信機を着けてもらって、茶々丸を中継すれば居場所の把握もできるし。」


今回の魔法世界では放っておいたら原作よりメンバーが少なくなって

最悪ネギ先生達が全滅の危機になりかねない。

できるだけメンバーは変えず、さらにサポート体制は完全に取っておきたい。


「千草や超はどうする?」

「超は茶々丸達の装備研究と訓練だね~、

千草は茶々丸が抜けた分家事を頑張って貰わないとダメだろうし。

まぁ、最悪の場合を考えてみたけど、

普通にイギリス観光で終わる可能性が高いからね。」

「あのぼーやの場合に限っては常に最悪のケースを想定したほうがいい、

その上で奴は必ずその少し斜め上を行くだろうな、

準備しすぎて困ることはないだろう。」

「そうかもね~、エヴァと戦って氷漬けにされ、

修学旅行ではあんな事件に巻き込まれ、帰ってきたら悪魔が来て

学園祭では超にあんな時計を貰い挙句に1週間後に飛ばされる。

こんなの誰も予想しないよ。

もしかしたらイギリスに行ったら変な世界に紛れ込んで竜王に会って

世界の半分貰って帰ってくるんじゃない?」

「絶対にありえない話だが完全に否定することもできん・・・」 lll

「とりあえずこの話は皆にはまだしないでおこうよ、

週末魔法世界に行くのに そんな話を聞いてたら皆楽しめないよ。」

「そうだな、奴らにとっては観光だと言ってあるからな。」


家についた私とエヴァは 今回の学園長の話はとりあえず置いて、

その日は週末の旅行の準備をして過ごした。




それから数日、学園長もイギリス行きの話をしばらく保留にし

ネギ先生達の訓練の進行次第で結果を出す、

と 神楽坂さんに話した結果、ネギ先生達は訓練にさらにヤル気を出し

凄まじい上達速度だと学園長も喜んでいた。


しかし、私はその話に一抹の不安を抱えていた。


私達はというと、週末の観光の話しで皆盛り上がり、

超や葉加瀬も今回は一緒に行くので

家に来て、私達にどんな所か説明を受けては、観光の計画を立てていた。






週末の早朝、とうとう魔法世界観光に出発し、

最初はMMを観光、超は今の魔法世界の様子に感動した様で

着いた当初は目に涙を貯めていた。


クルトは家にいるか確かめたがしばらく帰ってこないようで、

今はオスティアの方にいるという話をメイドさんから聞いた。

本日の旅館の当てがなくなってしまい、

しょうがないので今日の宿は予定を繰り上げて転移し

自由交易都市 グラニクスで宿をとることにした。


皆には街を観光してもらい、この街や魔法世界の状況を知ってもらう。


私は千雨だけを連れ、

この街のハズレに住んでいるというラカンさんを尋ねることにした。


「なぁ、先輩 双子や千草さんじゃなくて何で私をつれてきたんだ?」

「今回会う相手に、ある依頼をする予定なんだけど

その説明にエヴァか千雨じゃないと説明が難しい内容があってね。

そういう事で千雨には観光できなくて悪いけど付いてきてもらったんだ。」

「い、いや、私は先輩と二人っきりだから逆にいいんだが・・・」 //


その後、千雨と腕を組んで目的地まで歩いていく。


「ほら、見えてきた。

あの家に水場に居るって話だよ。」

「へ~あんなとこに住んでるのか。

どんな人なんだ、そのラカンって人は?」

私も何回か見たことがあるだけだから人格についてはなんとも言いがたいけど

巨漢で見るからに強そうな人だった・・・かな?」

「何で疑問形なんだよ・・・」

「いや、なにせ何十年か前の話だったし。」

「・・・もう なんとか面影が分かれば良いレベルじゃねーか。」

「だ、大丈夫だよ、早く行こう!」 lll


私は先行して水場へ向かって進み、

千雨もやれやれといった様子で渡しについてくる。


水場に着くとパラソルを差してその下で

昼寝をしている男の人がいた。


「あの~すいません、ジャック・ラカンさんでしょうか?」

「・・・・zzz・・・・zzz・・・・・」

「すいませ~ん、起きてくれませんか?」

「・・・・zzz・・・・zzz・・・・んがっ・・・・・zzz。」





私は男の人の頭を蹴飛ばし、池にぶち込む。


「おい! 先輩なにしてんだよ!?

これから依頼をしようって奴を蹴飛ばしてどうするんだよ!」

「ゴメン、ゴメン、他の人ならこんなこと無いんだけど彼だとつい・・・」

「ついじゃねーよ!

まったく、先輩が人を問答無用で蹴り飛ばすとこなんか初めて見たよ。」


その後すぐに池の方で水柱が立ち、

私達の目の前に蹴り飛ばした男の人が飛んできた。


「おいおい、人が寝てるとこいきなり蹴り飛ばすなんて

どんな教育受けてんだ・・・って、なんだ可愛い嬢ちゃんの二人組か。

俺を蹴り飛ばした奴はどこ行ったか知らねーか?」

「あ、それ私です。

なかなか起きてくれなかったので、少し目覚ましが必要かと思いまして。」

「黒い方の嬢ちゃんか、なんだ サインでも欲しいのか?

普段だったら1サインにつき10万だがせっかく着てくれたんだから

特別にただにしてやるぜ。」

「違いますよ、今日はラカンさんにお願いしたいことがあってきたんです。

話の前にまずコレを読んでくれませんか?」


私はポシェットからクルトの紹介状をだしてラカンさんに渡す。


「ん? なんだこりゃ・・・クルト? へ~ 懐かしい名前だな。

ん~・・・メンドくせぇ。」

「おいおい・・・」 lll


そう言ってラカンさんは手紙を読まずに脇にあったテーブルの上に放る。


「この手紙を持って来たってことはあいつと知り合いなんだろ?

だったら大抵のことは聞いてやるぜ・・・もちろん金次第だがな。」

「ありがとうございます、お願いしたいというのは

ラカンさんが今度受ける予定の仕事で

ネギ・スプリングフィールドの護衛と修行というのがあると思うんですけど、

あってますか?」

「おぅ、確かにそんなことを頼まれたな。」


ラカンさんは隠すつもりは全く無いようで、あっさり話してくれた。

やはりこの人相手は変な小細工よりも正面から言ったほうがよさそうだ。


「その依頼でネギ先生・・・あ、私は彼が教師をやっているクラスの生徒なんですけど

ネギ先生の修行で機会があったら

この巻物の魔法を習得させてあげて欲しいんです。」


ポシェットからエヴァの闇の魔法の巻物を出しテーブルに置く。


「なんだこの巻物? かなりヤバイ魔力を感じるが、何の魔法だ?」

「口で言うより見せたほうが早いと思いますので

お見せしますね、千雨 お願いね。」

「・・・・このために私を連れてきたのか・・・ったく。」


千雨は着ていたローブを置くと集中し、

麻痺の射手を1矢手に出し待機状態にする。


「何だその魔法か?」

「いえ、ここからです。」

「ちゃんと見ててくれよ・・・・術式固定!」

「おっ!?」

「・・・掌握!」

「おいおい、そういう事か・・・」

「魔力充填、術式兵装!」

「コレがこの巻物で習得できる闇の魔法です。」

「マシかよ・・・闇の魔法って言ったら、

あの 闇の福音、黒百合の主の魔法じゃねーか。」

「・・・あの黒百合の方はあまり口に出さないようにお願いします。

本人がすごく嫌がるので。」

「ん? エヴァンジェリンを知ってるのか?」

「ええ、私の妹です。

それで闇の魔法についてですが、

よかったらこれから千雨が攻撃しますので防御してみてくれませんか?」

「おう、いつでも来なメガネの嬢ちゃん。」


千雨はラカンさんの了解がとれたので腹部に向かってストレートを打つ、

ラカンさんはそれを受けるが、

受けた瞬間に全身に電気が流れ体がしびれだす。


「あばばばば・・・っく、気合抵抗!」


ラカンさんはどういう原理か、気合でしびれを克服し通常の状態に戻る。

千雨は自分の役目は終わったとばかりに闇の魔法を解除し

置いていたローブを着直す。


「何だ今のは、パンチ自体はヘナチョコだったが痺れはハンパなかったぞ。」

「闇の魔法は魔法を取り込んで、その魔法の属性や効果次第で

様々な強化がされます。

今のは彼女のオリジナル魔法、麻痺の射手を取り込んだので

彼女自身にスピードをメインとした身体強化と麻痺効果が付加されました。

ですから彼女のパンチで身体が痺れたんです。」

「すげー魔法だな・・・だが俺様には無理っぽいな。」

「ええ、お察しの通りこの魔法はある種の才能が必要で

彼女も魔法を覚える才能はあったんですが、

器が小さいために取り込める魔法に限界があります。

そこで話は戻りますが、

ネギ先生の修行の時に貴方が彼を見て大丈夫だと判断し 彼が望んだ場合、

この巻物を渡して闇の魔法を習得させてあげて欲しいんです。」

「・・・ふむ、話はわかったが 俺様が教えるよりそこの嬢ちゃんか

エヴァンジェリン本人が教えてばいいんじゃねーか?

嬢ちゃんはエヴァンジェリンの姉なんだろ?」

「そこは複雑な事情があって私やエヴァが彼に関わるのは望ましくないんです。

かと言って彼に潰れられても困る、

そこで万が一のために保険として貴方にこの巻物を預かって欲しいんです。」

「わかった、だが条件がある。」

「お金でしたらできるだけ希望に添えるようにしますけど?」

「いや、面白いモノ見せてもらったから金はいらねー、

だが 黒いお嬢ちゃん、アンタと一戦やってみてーな。

アンタかなり強いだろ?」

「いえいえ、私なんて全然ですよ、学校じゃ病弱で有名ですし。」

「嘘だな、嬢ちゃんの学校のことは知らねーが、

そこら辺の魔法使いより弱いとはとても思えないな。

・・・って言うかパッと見、力の底がわからねー。」

「・・・困りましたね。」


お金に関しては用意していたが、

まさかこんなことを頼まれるとは思わなかったし。

かと言って私とラカンさんが戦えば

周辺にどんな被害が出るかわかったものじゃない。


「・・・そうですね、私がそれなりに本気で一度だけ攻撃しますので

それをラカンさんが受けるって言うのでどうです?

こんな子供を殴る趣味もないでしょうし。」

「ああ、いいぜ。

そのかわり俺様も本気で防御するから中途半端な攻撃だと

そっちが怪我するぜ?」

「そうですね・・・・じゃあ剣を使っていいですか?」

「何でもいいぞ。」


私はローブを脱ぎ、腰のカバンから黒鍵を一本出し魔力を多めに込め刀身を出す。

「では突きを一回だけだしますので剣なり楯なりで受けてくださいね。」


「・・・おう、いつでもきな 嬢ちゃん。」

「では、行きます。」


私は黒鍵を右手で持ち、腰を落とし右手を引き剣先はラカンさんに向け

左手は刀身に添え、牙突の構えを取る。


ラカンさんは自身の身長ほどの一本の大剣を出し、

それに気を流し防御の体制を取る。


ラカンさんの準備ができた所で、身体能力を8割ほどにし

変則の縮地で突っ込み、右手でラカンさんの大剣に突きを放つ。


この縮地の歩法は黒鍵を投擲する時の鉄甲作用を

突きの威力に乗せれないかと考えて編み出した歩法で

突きや移動のスピードは落ちるが剣先に

突進するスピード、私の体重、突きの威力とスピード、さらに鉄甲作用が乗るので

エヴァの障壁も簡単に貫通することができる。

まぁ、ラカンさんは大剣に気を通して防御に徹しているので

大丈夫だとは思うが・・・


黒鍵の剣先がラカンさんの大剣にあたった時に感触が無い。

マズイと思ったときにはもう遅く、あっさり大剣を貫通してしまった。


そのまま大剣を串刺しにしたまま数メートル程進んでようやく止まり

ラカンさんの安否を確認するが、

とっさに身体を回転させて回避行動を取ったようで、

脇腹を押さえていたが、それほど深手ではなかったようだ。



「大丈夫ですか・・・? ラカンさん。」

「おいおい嬢ちゃんマジかよ・・・

剣の防御も魔力障壁もあっさり貫通か?

舐めてたつもりはなかったしそれなりに気合は入れたんだが

コレは本気で防御しても抜かれるな・・・

ハハハッ! 回避が間に合わなかったら俺様も串刺しだったな!」

「・・・笑い事じゃないですよ、本当に。」

「いいじゃねーか、この程度の傷で済んだんだ。

それにしても予想以上に強いな、流石闇の福音の姉というだけはある。

どうだ? 今度は本気で一試合やらねーか?」

「やりませんよ・・・でも、約束ですから巻物の件お願いしましたよ。」

「あぁ、任せとけ。

嬢ちゃんに心配させちまったみたいだしな、

ナギのガキが来た時にはちゃんと覚えさせてやるからな。」

「いや・・・彼が望んだ時だけでいいんですよ・・・」

「わかったわかった、それにしてもまだじょうちゃん達の名前を着てなかったな、

そっちのメガネの方は千雨でいいのか? で、嬢ちゃんはなんて名前なんだ?」

「私はソプラノです、ソプラノ・マクダウェルです。

あっちの娘は、長谷川千雨です。

もしかしたらこの娘とは又会う機会があるかも知れませんが

その時は宜しくお願いしますね。」

「おう、まかせとけ。」

「え? 私がまたこのおっさんに会う用事があるのか?」

「そこはもしかしたらって言うくらいの話だよ。」

「ふ~ん、まぁいいか。」


千雨が若干納得行かない様な表情をするが

深く聞いても無駄だと悟ったのか、あっさり諦めたようだ。


「そうだ、ソプラノ達は今日の宿はどうするんだ?

泊まるとこがないならここに泊まっていってもいいぜ、

お前達なら特別にただにしてやるよ。」

「いいえ、町のほうで連れが待ってますので一旦街に戻りますよ。」

「そうか、またこっちに来たときは顔出してくれよ。

今度はソプラノの攻撃を本気で受け止めれるようにしておくからよ。」

「それは御免被りますが、こっちの方に来たときは顔を出せてもらいますね。

じゃあ、行こっか千雨。」

「ああ、じゃあおっさんも元気でな。」

「千雨の嬢ちゃんもな。」


ラカンさんの住む水場を後にして私と千雨は街に帰る。




しばらく千雨と二人っきりで色々楽しんだあと、

エヴァ達と合流しその日は町の宿屋で宿泊、

翌日アリアドネーや新オスティアなどを観光し

私達は学園の家に帰ることにした。

オスティアでクロトに会えないか聞いたが仕事中でダメとのこと、

話を聞く限り、ここの総督になってるとかどうとか、

ということは掃除の方は予定より遅れたが 無事終わったのだろう。


コレで千雨や夕映、茶々丸に魔法世界を一通り体験してもらえたし

都市の情報も得られたはず、

超にこっそり各地に連絡用の中継器も設置してもらったし、

原作通りにいかないのが安全上は一番いいが、全員がバラバラに飛ばされても

この世界の地理情報を与えてあるので

すぐにでも街に避難することが出来るだろう。






side 千雨


「千雨はん、旦さんと二人っきりの時に変なことしとらへんやろな?」

「変なことってなんだよ・・・まぁ、変なおっさんにはあったな。」

「変なおっさん? なんですのその人。」

「なんて言ったらいいか・・・でかくて非常識に強いな。

私の麻痺の射手を気合で耐えて解除したり

先輩の攻撃を正面から受けようとしたりしてたな。」

「なんやのそれ?」

「まぁ、私もちょっと話したくらいだし、大して解らねーよ。」

「ふ~ん・・・で、旦さんと変なことはしとらへんよな?」

「千草さんもしつこいな・・・」

「千雨はんがちゃんと答えへんからやないか。」

「へ、変なことはしてねーぞ・・・変なことはな。」 //

「・・・・今日はウチが旦さんのところに行きます。

文句はあらしまへんよね? 千雨はん。」

「・・・くっ、わかった。

だが、エヴァには内緒にしといてくれ・・・アイツにばれると後がうるさい。」

「わかりました、コレは貸しにしときます。」

「はぁ~、本当に頼むよ千草さん。」

「はいな♪」

「まったく・・・早く先輩の部屋に逃げ込めばよかったよ・・・」


千草さんは上機嫌で先輩の部屋に向かったが・・・・

慌てた様子ですぐに戻ってきた。


「千雨はん! 旦さんどこに言ったか知りまへんか!?

部屋にも居間にもおらしまへんのや。」

「いや、私は知らねーけど・・・」

「ソプラノを探してるんですか?」

「夕映はん知ってますん?」

「ソプラノなら超さんに引きずられて外に出ていきましたけど、

なにか、超さんが旅行のお礼に是非ご馳走したいと言ってましたが。」

「何やて! ・・・あの女狐めぇ!!」 #


(いや、狐キャラはアンタだろう・・・)


千草さんは慌てて外に出かけていったが、

その後 どうなったのか私には解らなかった。

  1. 2012/03/21(水) 00:14:00|
  2. 二次創作小説 ネギま
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ネギま! 神様から頼まれたお仕事。  049



side 葉加瀬


大学部 研究室




「はぁ~・・・・どうしますかね~。」

「・・・ハカセ大丈夫カ? そんな本に埋まっテ。」

「あ、多分大丈夫ですよ。」


私の周りに大量に積まれている本・・・様々な機械工学の本がメインだが

その内側、最近読んだ本が置かれてる所には

心理学、哲学書、医学書、そして

ここには似つかわしくない恋愛小説が置かれている。


「はぁ~・・・」

「・・・何か悩みでもあるのカ?

と言うか誰がどう見ても 『私、悩んでます。』 といった風に見えるヨ。」

「悩みというかなんと言いますか・・・」

「ソプラノのことかナ?」

「ひぇっ!?」 //

「あ・・・」


私は素っ頓狂な声を上げ立ち上がると、

積まれていた本が一気に崩れだし、私は本に埋まってしまった。


「もが~・・・ふな~~~っ!!」

「だ、大丈夫かハカセ!」


超さんに救出してもらい、なんとか本の山から這い出し

窒息しかけたため、呼吸を整える。


「本当に・・・何やってるネ ハカセ。」

「す、すいません・・・」

「それにしても、ハカセが恋の悩みとは。」

「ち、違いますよ! 私がこ、こ、恋なんて!?」 //

「何で疑問形ネ、ほら、こんなものをハカセが読んでるとしたら

そう考えても仕方が無いネ。」


超さんの手元には一冊の本・・・私が読んでいた恋愛小説だ。


「そ、それは! 返してください!」 //


超さんから小説を奪い取る。


「別に取ったりしないヨ・・・だけど相手が相手だから難題ネ。」

「・・・ちゃ、超さんだって人事じゃないじゃないですか・・・」 //

「まぁ、そうだけどネ・・・

しかしハカセがそんなに前向きに取り組むとは思ってなかったヨ。

適当に誤魔化すことだってできるはずなのニ。」

「そういう超さんはどうして・・・あ、あんな事を。」 //


私は不意に思い出した、超さんが泣きながらソプラノさんに抱きつき

キ、キ、キスしたことを。


「あ、アレは・・・その・・・ネ、気持ちが昂ぶってと言うカ

なんと行っていいカ。」 //

「学園祭の夜の約束があったにしてもやりすぎですし・・・

やはり・・・あの話を聞いたからですか?」

「それは、まぁ・・・ネ。

あの時は計画を潰されて少し気が抜けてたし、次の発光現象の時に帰るか

その前に新しい計画を立て直すか悩んでいたからネ。」

「私も詳しくは聞いてないので、

超さんがなんであそこまで感情を乱したのか分かりませんが

余程のことなんでしょう、あれ以来超さんのソプラノさんに対する

態度は一変してますから。」

「詳しくは話せ無いけド・・・アレは私の計画を根底から覆す話だったからネ。

それも私よりいい方向デ。」

「それだけですか?

それにしては些か超さんの態度は不自然に感じます。」


あの日以来、超さんは以前に増してソプラノさんと一緒にいる時間が増えた。

2年越しの計画が潰されたのに、

以前のようなお互いを探り合うようなことも無くなり

今まで見たこともないくらい自然な笑みを浮かべるようにもなったし

感情を表し怒るようにもなった。


「そこは乙女の秘密だヨ。

だけど一つだけ言えることがあるとすれバ・・・

本気で惚れてしまったみたいネ。」 //


この顔だ、今まで見たことのない超さんの本当に幸せそうな笑顔。

頬を染めて少しはにかんで幸せそうに笑う・・・

ソプラノさんが超さんにこの笑顔をさせているんですね、

私では無理だったのに・・・


私が2年かかっても引き出せなかった超さんのこの笑顔、

超さんの友達としての自負はある、親友と言ってもいい

その私が出来なかった事をソプラノさんはやってしまった。

こういう時はソプラノさんに嫉妬心が沸いてもおかしくないはずなのに

不思議と出てこない、それ所か嬉しくなる。

感謝したくなる、私の友達にこんな笑顔をさせてくれて・・・   チクッ


あれ?

おかしい

嬉しいはずなのに、超さんのこの顔を見るのが・・・辛い?

なんでだろう・・・嬉しいけど、これ以上見ているのが辛い

ソプラノさんには感謝してる、

あの人の事を考えても辛くない・・・

あの人が超さんに与えたこの笑顔を見るのが辛い。


(私は・・・)


? 今のはなんだろう?


「・・・カセ、ハカセ、大丈夫カ?」

「え・・・? あ、大丈夫ですよ、何でもありません。」

「そうカ? なんかつらそうな顔してたけど気分でも悪いのカナ?」

「いえ、そういうわけではありません、少し考え事をしていただけです。」

「そう? ならいいけど・・・今日はこの辺にしておこうかカ。

ハカセも考え事で疲れてるみたいだシ。」

「すいません、本当に少し考え事してただけですから。」

「・・・そうだ、ソプラノのとこに行くといいヨ。」

「な、なんでそこでいきなりソプラノさんが出てくるんですか!?」 //

「・・・多分私の予想が当たっているなラ、

ハカセの考え事はソプラノが解決できるはずネ。

何なら今日は泊まってくるといいヨ。」

「だ、だめですよ! あの人の部屋になんか泊まったら!」 //

「別にソプラノの部屋に泊まらなくてもいいネ、

仮にもし ソプラノの部屋に泊まったら・・・ハカセといえども許せないネ。」


この顔は本気だ・・・ッ!? lll

超さん眼はうっすらと色も変わって、肌には呪紋も浮き出ている。


「・・・じゃあなんでそんな許せない事が起こる可能性があるのに

泊まって来いなんて言うんですか?」

「ハカセは私の友達だヨ、友達の悩みはできるだけ解決してあげたいネ。

・・・だけど色恋は別ネ、これは女の勝負だから譲れないヨ。」

「だからどうして私の考え事が・・・こ、恋とかそういう話になるんですか・・・」 //

「・・・・・・女の勘?」

「非科学的です、超さんらしくもない。」

「アハハ、それは冗談として、

ハカセもソプラノを好きになる努力をする約束をしたんでショ?

だったら会いに行くくらいはしないとダメだヨ。」

「・・・・・・・・・もぅ、分かりましたよ、会ってきます!

約束も・・・ありますしね・・・」 //

「そうだヨ、約束もあるからネ。」

「約束が・・・あるからですよ・・・」 //


その後私は超さんに追い出せれるように研究室を後にし

ソプラノさんの元へ・・・しぶしぶ・・・行くことにした。 //






side 超


(ハカセは気がついていないみたいだけド・・・

さっき私の顔を見た時、すごく悲しそうな顔だったネ。

最悪 ライバルが増えるかも知れないけど、

ハカセにあんな顔はさせたくないヨ・・・頼んだよソプラノ・・・)





side 葉加瀬


「はぁ~・・・来たのはいいけど、何話せばいいんだろう?」


私は今エヴァンジェリンさんの家の玄関前にいる。


あれ以上研究室で超さんと一緒にいたら何を言われるか分からないし

何故か 超さんの顔を見てるいると居心地が悪く感じたので

とりあえず来たが・・・・どうしたものだろう。


数分ほどそうして悩んでいると、不意にドアが開き

中から茶々丸が出てきた。


「玄関前にだれかいると思ったらハカセでしたか。

いらっしゃいませ。」

「あ・・・茶々丸、そ、その調子はどう?」

「おかげ様で新しいボディは良好です。

どうぞ中には行ってくだい。」

「うん、ありがとう・・・」


茶々丸に案内され居間に入ると、

何やら奇っ怪な風景が目に飛び込んできた。


下着姿の夕映さんがラトナとピュラにそれぞれ腕を拘束され

その姿をエヴァンジェリンさんとソプラノさんがソファーに座り眺めている。


夕映さんは真っ赤になって、逃げ出そうとしているようだが

双子にがっちりと腕をつかまれているので

逃げることができないようだ。


「離してください! 人前でこんな格好にされるなんて聞いてないですよ!」 //

「しょうがないだろう、ちゃんと呪紋が起動しているか確かめないといけないんだ、

私達のことなら気にするな、と言うか何度か寮の大浴場で

お互いの裸くらい見てるだろう。」

「エヴァンジェリンさんは良くてもソプラノが居るじゃないですか!

せ、せめて下着だけでも着替させて欲しいです!」 //

「別に今の下着で十分カワイイよ、夕映。

だけど意外だね~、夕映がそんな大胆な下着を着るなんて。

上はデザイン自体は普通だけど生地の面積が小さめだし、下もローレグなんて・・・

小さな下着から見えるお尻の割れ目が最高です、ごちそうさまです!」

「み、見ないでください!!」 //

「下着のセンスはいいが、色がな・・・白じゃなくて黒はないのか?」

「そんなのあるわけ無いです! この下着だってエヴァンジェリンさんが

無理やり私に持たせたんじゃないですか!」 //

「そうだったか?」

「そうですよ!」 //


エヴァンジェリンさんが立ち上がり 夕映さんの髪の毛を持ち上げ用としている時、

茶々丸が皆に私が来たことを知らせる。


「あの、マスターにソプラノ様、ハカセがいらっしゃいました。」

「あ、葉加瀬いらっしゃ~い。」

「ん? ハカセか、今少し忙しいから座ってお茶でも飲んで待っててくれ。

ほら 夕映、観念しておとなしくしろ。

髪が邪魔で背中の呪紋が確認出来んじゃないか。」

「なんでわざわざここで確認するんですか・・・・

エヴァンジェリンさんの部屋でいいじゃないですか。」

「あ、私が一緒に見たいっていったからなんだ。」

「ソープーラーノーっ!!」 //

「いや~、まさか夕映を脱がして確認するとは思ってなくてさ。」

「おい、茶々丸に姉様、夕映の髪の毛を持ち上げろ。

髪の量が多すぎて一人じゃうまく背中が見えん。」

「了解しました、マスター。」

「OK~、夕映変なところ触ったらゴメンネ♪」

「触る気まんまんじゃないですか!」 //


私はいつの間にか茶々丸がいれてくれたお茶を飲みながら

ソプラノさん達の様子を眺める。


「ほら姉様、夕映の髪を持ち上げろ。」

「了解! ・・・・あ。」

「ひゃっ! ど、どこ触ってるですか!」 //

「あ、ごめ~ん♪」

「馬鹿やってないでさっさとやれ!」


それから時間にして十分ほど、

皆で夕映さんを陵辱 (?) した結果、

検査は無事終了し、呪紋は問題なく起動しているとの

エヴァンジェリンさんの診断結果が出た。


「・・・・もう、お嫁に行けない身体にされてしまったです。」 lllorz




その様子を見ていた私は、一つ印象に残ったことがあった。


(茶々丸や双子も・・・みんなすごく楽しそうだな。)


私と超さん、エヴァンジェリンさんで創り上げた娘達、

双子はまだ表情にあまり現れないが、

茶々丸はここでの生活を楽しんでいるようだ。


娘達をこの家に預けたのは正解だった・・・・・・が

その考えとは裏腹に、超さんの笑顔同様、娘達の姿を見るのが辛かった。


(私はソプラノが・・・)


ん? まただ、さっき超さんの時にも感じた不快感。

茶々丸達が幸せなのに何故不快感何か感じるんだろう?




夕映さんは服を来て部屋の隅でうずくまっている。

エヴァンジェリンさんはご満悦のようで、上機嫌でお茶を楽しみ

茶々丸と妹達もそれぞれの仕事に戻っていた。


「お待たせ、それで葉加瀬今日はどうしたの?」

「いえ、特に用があったというわけではないんですけど

近くに寄ったもので・・・」

「そうなんだ。

あ、そう言えば茶々丸や妹達の新しい装備のことなんだけど・・・」


その後、私とソプラノさんは茶々丸達の装備や

新しいボディ、追加パーツの話で盛り上がり、

途中エヴァンジェリンさんも参加し 議論を重ねた。




3人で話し込んでいたら美味しそうな匂いがしたので

周りを見てみたら、既に窓の外は陽が沈み

テーブルには食事が並べられている。


「あ、もうこんな時間なんですか。

そろそろ帰らないとマズイですね。」

「え、もう帰っちゃうの、御飯食べていけば?」

「そういうわけには・・・」

「ハカセ、先程超鈴音から連絡があり

ハカセは本日コチラで預かって欲しいと言っていました。」

「え? どういう事茶々丸?」

「何でも最近のハカセは研究室に篭ってばかりなので

少し気分転換させてやって欲しい、とのことでした。」

「・・・また、超さんは勝手な。」

「ふむ、そういう事なら別荘を使っていけ。

ハカセに潰れられては茶々丸達が困るからな。」

「いえ、そんないいですよ!」 lll


このままではなし崩しで話が進んでいってしまう。

私はそう思いなんとか帰ろうとしたがエヴァンジェリンさんやソプラノだけでなく

茶々丸達にも説得され、結局食後に別荘に放り込まれてしまった。




「はあ~、何やってるんでしょうかね・・・私は。」


別荘で茶々丸や双子に接待され、マッサージや温泉を楽しんだ後

私は夜の庭園で椅子に座り一人で黄昏ていた。


「ハカセ 元気が無いようですが?」

「あ・・・茶々丸か、そんなことないよ、

ここの所 学園祭の計画がダメになって少し気が抜けてたみたいだけど、

今日はいい気分転換になったよ、ありがとう。」

「そうですか?

それにしては気分がすぐれないようですが・・・

やはり ソプラノ様をお連れしたほうが良かったでしょうか?」

「な、なんでそこでソプラノさんが出てくるのよ!?」 //

「女性は落ち込んだときは好きな男性に慰めてもらうといいと

データに有りましたので。」

「だから、何で私の好きな人がソプラノさんなのよ!」 //

「体温や脈拍等、ハカセの視線の動きや日常の行動から推測しました。」

「ぐっ・・・・」 //

「ハカセの行動は他の方々と比較しても、男性に好意を抱いている時の

初期行動に酷似しています。」

「その比較した対象に問題はないの?」

「問題ないと思います。

身近な人で言えば、千雨さんや綾瀬さん、千草さんに宮崎さん、神楽坂さん

佐々木さん、得意な例では桜咲さん等も含まれています。

マスターについては初期の段階のデータが無いので対象には入れていませんが。」

「・・・わかった、もういいよ。」


ここまであからさまなデータと比較されて

それと告示していると言われれば言い訳の仕様もないでしょう。

・・・桜咲さんが若干微妙ですが。


それにしても私がよりによってソプラノさんに好意を抱い・・・てる?

そんなことは・・・・あれ?


茶々丸に指摘され考えてみると・・・

今日の超さんや茶々丸達に抱いた不快感は・・・もしかして嫉妬?

私が? 誰に? この場合は明らかにソプラノさんに・・・


(え? 私・・・ソプラノさんに恋愛感情を抱いているということっ!?) //


「どうしたんですかハカセ、顔が赤いですよ?」

「う、ううん! 何でも無いよ!」 //


茶々丸にデータで指摘され 自分でも自覚してみて

今日のことを思い返してみると・・・

アレは超さんや茶々丸達に嫉妬していたんだとわかる。


(うわ~、科学に魂を捧げた私ともあろう者が、

よりによってソプラノさんに恋愛感情を持つなんて~・・・) //

「ハカセ、本当に大丈夫ですか?

体温が上昇して心拍数も上がっていますが。」

「だ、誰のせいだと思ってるの!」 //

「? 私は何もしていませんが。」

「いや、ごめんね、確かに茶々丸は悪くないよ・・・

ただ人に指摘されて ようやく自覚した私が鈍かっただけだよ。

今後はもう少し冷静に自己分析を出来るようにならないとね・・・」

「指摘・・・ですか、ハカセは今までソプラノ様に好意を持っているということを

自覚していなかったということですか?」

「わ~っ! そんなこと口に出さなくていいのよ!!」 //


茶々丸に飛びつき口をふさぐ。

タイミングの悪いことに、丁度その時に好意の対象の人物が現れた。


「何か楽しそうなことになってるね、どうしたの?」

「な、何でもない! 何でも無いから!」 //

「モガ・・・モガ・・・・」

「それにしては、葉加瀬には珍しい行動を取ってるみたいだけど。」

「大丈夫ですから! 本当に何でもありませんから。」 //


私は茶々丸を開放し黙っているように指示して、

座っていた椅子に戻り、自分の感情を落ち着けようと必死になる。


(これはまずい・・・自覚した途端にその相手が目の前にいては、

どんな顔をしていいか全く解らないよ・・・) //


「それにしては顔が真っ赤だけど、まぁいっか。

どう、少しは気分転換できた、葉加瀬?」

「・・・はい、気分転換はできましたよ、いろんな意味で。」 //


確かに気分は転換できただろう、

今まで自覚して無かった感情に目覚めたんだから。


しかし いざ自覚してみると新しい問題が出てくる。


(っ~~! な、何を話していいか全く思いつかないよ~。) //


私の気分は落ち着くどころか慌てる一方。

しかもさらに私を追い込むように、茶々丸が席を外そうとする。


「それではソプラノ様、私は仕事がありますのでハカセをお願いします。」

「ん、りょーかい。」

「あぁ・・・・そんなぁ・・・・」 //


(ど、どうしよう こんな時は何を話していいか・・・)


「あ、あの! 今日はいい天気ですね?」 //

「え? そ そうだね・・・ここは夜だけど。」


やってしまった、魔法球の中で今は夜、

この状態でイキナリ天気の話も無いだろうに・・・


「ま、まぁ、葉加瀬も研究で忙しいのはわかるけど

根を詰めすぎてもダメだよ、たまには休まないと。」

「はい・・・すいません。」


(これは・・・イキナリ天気の話なんかしたから、

まさか、疲れで頭がおかしくなってるとでも思われた!?) lll


「だ、大丈夫ですよ、本当に!

疲れてどうかなってるとかそう言うのじゃないですから!」

「う、うん、わかってるよ。

・・・そう言えば、こうやって葉加瀬と二人っきりで話すのって初めてかもね。」

「・・・そうですね。」 //


ソプラノさんの何気ない 二人っきり と言う言葉に反応してしまい

顔が熱くなる。


それからしばらく二人で学校のことや学園祭での事を話すが

最初の方で何を話していたのか覚えていない、

後半の学園祭の話でようやく落ち着いて話ができるようになってきた。


「そう言えば 飛行船の上で超を追い込んでいた時に

まさか葉加瀬があんなこと言い出すとは思ってなかったよ、

今にしてはいい思い出だけど・・・

だけど あの時私が葉加瀬の言う通りにしてたらどうする気だったの、

女の子なんだからもう少し自分を大切にしないとね。」

「あ、アレは・・・なんと言いますか、

超さんが見ていられなくて、私にあの時できることを考えたらああいう結果に・・・」 //

「気持ちはわかるけど、今度ああいう事になったらもう少し落ち着こうね。」

「ハイ・・・」

「・・・でも、あの時葉加瀬がああ言ってくれたから

超がうまく説得できたし、私も葉加瀬を口説こうかな~と思ったんだけどね。」

「えっ!? ・・・・・・ど、どういう事ですか?」 //

「ほら、あの時は私も少し超を追い込みすぎたかなー と思ってたんだよ、

あの後どうやって超を説得しようか考えてたんだけど・・・

そんな時に葉加瀬が横から話に参加してくれたから。

葉加瀬を引き合いにして超に持ち札を全部使わせて

計画の失敗を受け入れさせることができたし。

あそこで超に全力を出させずに中途半端で終わったら

後でまた何かやらかす可能性があったし。」

「違います! 私を口説くとかそっちの話です!」 //


私は 口説く気になったという話を聞きたくて、

つい ソプラノさんに正面からしがみつき 詰め寄る形になる。


「あ、そっちの話?」

「そっちの話ですよ!」

「話す、話すから落ち着いて・・・・」

「あっ!? すいません。」 //

「葉加瀬を口説くとか言うのは・・・

それまでは葉加瀬は好きだったけど

友達としてって言うだけで 特に口説こうとか、

女の子としてどうこうとかは思ってなかったんだよ。

でも、葉加瀬が超のために自分を捨てでも・・・っていうのを見て

いい娘だな~って思って。

だから葉加瀬と超に情報を教える対価として

私を好きになる努力を~って条件をつけてみたんだ。

・・・そんな感じなんですけど。」 //

「・・・そ、そうだったんですか。」 //


その話を聞いて最初の方は自分を女の子として見てもらえてなかったと

がっかりしたが、話を聞くにつれ あの時の私を褒めてやりたい気分になる。


昔はどうか知らないが、少なくとも今は私を女の子として見てくれて

口説こうとした、ということだ。


・・・・実際は既に口説かれつつあるのだが。


「で、どうかな葉加瀬、そっちの努力の方は?」

「・・・ま、前向きに努力しています。」 //

「え・・・? そ、そうなんだ・・・」 //




それから私とソプラノさんは、お互い特に話すこともなく

茶々丸が寝室の準備ができたと呼びに来るまで、二人で庭園で過ごした。




茶々丸に寝室に案内されベットに潜り込んだが

ソプラノさんとの話が忘れられず、その日は眠れずに悶々としていた。


翌日、一晩眠れずにいたおかげで 私はひどい顔をしていたようで

茶々丸に寝室に連れ戻され、お粥を食べようやく眠り

起きた頃には別荘から出て、エヴァンジェリンさんの別荘でもう一泊。

精神的に疲れていたようで、意外にすぐ眠ることができ

翌朝、着替の為 早めにエヴァンジェリンさんの家を後にし

寮に帰ることにした。






「ハカセ~、朝帰りとはなかなかやるネ♪ 」

「・・・・・よく言いますよ、自分で仕向けたくせに。」

「あんまり怒らないで欲しいネ、ハカセが疲れてるみたいだったから

気分転換になればいいと思っただけだヨ。」

「ええ、いい気分転換になりましたよ、本当に!」 #

「そんなに怒らなくてもいいじゃないカ。」

「別に怒ってませんよ、少しムっとしてるだけです。」

「人、それを怒りと呼ぶネ。」

「まぁ、いいですよ。

・・・そうですね、超さんには言っておきましょうか。」

「ん? なんだネ?」

「私・・・ソプラノさんが好きみたいです、

超さんは親友ですが、ソプラノさんとくっつくのには協力できませんから。」 //

「・・・やっとハカセも自覚したみたいだネ。」

「知ってたんですか?」

「バレバレだったヨ。

ライバルになるか、運命共同体になるか、

その辺は解らないけど、親友として これからもよろしくネ♪」

「はい♪」




こうして私の悩みの一つは解消され

新たに悩みが増えたが、以前までのように滅入ることはないだろう。




「でも、私の方がリードしてるから、

ハカセも頑張らないと 差を取り返せなくなるヨ。」

「もうっ! 分かってますよっ!!」 //


  1. 2012/03/21(水) 00:13:36|
  2. 二次創作小説 ネギま
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